【全74件】「岐阜県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介!

岐阜県で採用にお金をかけたい。そう思って補助金を調べ始めたものの、出てくるのは設備投資や販路開拓のものばかりで、採用に使えるものが見当たらない……。そこで迷ったまま動けなくなる方は多いと思います。

実のところ、県内には採用や雇用に使える制度がいくつもあります。ただ、名前に「採用」と入っているものがほとんどないため、名前で探すと通り過ぎます。

この記事では、42市町村を調べて拾い直した制度を、所在地とやることから引ける形に並べ直しました。まず、何件あるのかから見ていきます。

この記事でわかること

  • 岐阜県で採用に使える制度は、県と市町村にどれだけあるのか?
  • 自社の市町村には、その枠があるのか?
  • 市に制度が見当たらないとき、ほかに確認できる先はあるのか?
  • 採用サイトや求人掲載の費用は、どの制度が拾うのか?
  • 制度名で探しても出てこないのは、なぜか?

制度名・補助率・上限額・期限は、2026年8月時点の各自治体の公表内容にもとづいています。個別の要件や申請の順番は、制度ごとの解説記事のほうで扱います。

岐阜県で採用に使える補助金は74制度

岐阜県内で採用活動や雇用そのものに使える制度を数え上げたところ、2026年8月時点で74件を確認できました。県のものが2件、市町村のものが72件です。

区分 件数
県の制度 2件
市町村の制度 72件
合計 74件
制度を確認できた自治体 32市町村(21市・10町・1村)
制度を確認できなかった自治体 10市町村(9町・1村)

採用に使える制度の大半は、県ではなく市町村が出しています。県の2件は対象になる会社がかなり絞られているので、多くの企業にとっての候補は自社が所在する市町村の制度のほうだと思われます。

なお、ここでいう補助金は自治体が出すもので、厚生労働省の雇用関係助成金とは仕組みが違います。国と自治体のどちらを先に調べるべきか決めかねている方は、先に両方の全体像を見ておくと、この先の表が読みやすくなります。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

数え方は1人あたりの奨励金も1件

この記事の対象は、事業者が受け取る側に立つ制度です。採用活動費・雇用・人材確保・職場定着のどれかを、目的か対象経費に持つものを1件として数えました。

数のうえで大きいのは、企業立地や工場誘致に伴って出る雇用促進奨励金です。「操業開始に伴って新しく雇った市民1人につき30万円」という形で、県内では21の市町村が置いています。1人あたりいくらの奨励金まで含めて74件です。

逆に、求職者本人や移住者本人にだけ渡るものは外しました。高山市の奨学金返済支援、関市の就職者奨学金返還支援、飛騨市の就職奨励金がこれに当たります。この基準だと、事業者が受け取れる奨学金返還支援は、県内で1件も確認できませんでした。

従業員の奨学金返済を会社が肩代わりする枠をお探しなら、県内ではいったん無いものとして予算を組んでおかれると安心です。

県の2件は対象になる会社が絞られる

県の制度は2件ですが、どちらも「県内の中小企業なら使える」という作りではありません。

制度 対象と限度額
令和8年度(2026年度)岐阜県プロフェッショナル人材確保補助金 県内に事業所を有し、岐阜県プロフェッショナル人材戦略拠点に企業情報シートを提出・受付済みの事業者。1人20万円から200万円
岐阜県観光人材確保推進事業費補助金 県内に本社・事業所等を有する宿泊事業者、および県内の観光協会・観光地域づくり法人等。1事業あたり50万円

「プロフェッショナル人材確保補助金」は5つの事業に分かれ、県外で10年以上の実務経験がある人材やDX人材の雇用などが対象です。

対象経費は人材紹介手数料と報酬・委託料と旅費だけで、制作費や広告費は入りません。県の人材戦略拠点を通じない雇用・活用も対象外です。

「観光人材確保推進事業費補助金」は、県内を勤務地とする常用労働者の採用を目的とした企業等紹介動画の作成に、2分の1以内・1事業50万円で出ます。

対象は旅館業法の許可を受けた宿泊事業者と観光協会等に限られ、動画は1本まで、3分以上、静止画を多用したものは対象外です。

宿泊業でもなく、人材紹介会社を通す予定もないのであれば、県の2件はいったん外して、市町村の72件から見ていくほうが早いでしょう。

制度が確認できない10自治体でも打つ手はある

42市町村のうち、事業者向けの採用・雇用系の制度を確認できなかったのは10自治体でした。岐南町、輪之内町、安八町、揖斐川町、池田町、北方町、坂祝町、八百津町、御嵩町、白川村です。

岐南町の企業立地促進事業補助金は初期投下固定資産が対象で雇用の費目がなく、坂祝町と御嵩町の企業誘致制度は固定資産税相当額の減免だけでした。

ただ、制度が無いと決まったわけではありません。要綱だけがあって町のサイトに出していない、窓口を商工会に置いている、といったことは実際にあります。

この10自治体に本社があるなら、無いと決める前に商工担当課へ電話で聞いてみましょう。あとで触れる広域の枠が使えることもあります。

74件に共通する条件は予算枠と除外条項

74件に共通しているのは、どれも予算の範囲内での交付で、上限に達した時点で受付が終わることです。

各務原市の収益力向上・賃上げ環境整備補助金のように、令和8年(2026年)度は予算上限に到達して受付を終えたものもあります。

予算額を出している市もあります。関市の中小企業等人材確保事業補助金は令和8年度当初予算に400万円、各務原市の若者人材確保のためのWeb対策支援補助金は事業費1,500万円です。

残り枠は外から見えないので、期限が先でも使えるとは限りません。発注の予定が立った時点で、担当課に残額を聞いておきましょう。

もう1つ、ほとんどの制度に共通する条件があります。暴力団排除条項と、風営法の風俗営業・性風俗関連特殊営業の除外です。市税や県税の滞納がないことも、ほぼ全ての制度で条件になっています。

ただし、2つが必ずそろっているわけではありません。羽島市のインターンシップ推進事業費補助金で外れているのは、風営法の風俗営業・性風俗関連特殊営業・特定遊興飲食店営業・接客業務受託営業の4つのほうでした。

置き場所も制度ごとに違います。岐阜市は交付要綱、各務原市は補助金交付規則、本巣市と大垣市は市の暴力団排除条例と、見る先が変わります。

対象を「中小企業者」と書いている制度も多いのですが、この語が指す範囲は業種で違います。

中小企業基本法が引いているのは、製造業その他が資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業が1億円以下または100人以下、小売業が5,000万円以下または50人以下、サービス業が5,000万円以下または100人以下です。

要綱がこの基準をそのまま使うとは限りません。この基準の近くにいる会社だけは、申請書を書く前に各制度の定義を確かめておかれると安心です。

地域別に引く市町村の72制度

岐阜県の地域区分にあわせて5つに分けたので、自社の所在地が入る表だけを見れば足ります。

先に1つ断っておきます。表のなかで額がいちばん大きいのは、たいてい企業立地の条例に付く雇用促進奨励金です。

工場や事業所の新設・増設に伴って人を雇ったときに出る枠で、いま採用にかける費用を軽くする性質のものではありません。新しく建てる予定が無いなら、単価の大きさに引っ張られずに、募集の費用を見る枠のほうを探してください。

内訳は岐阜地域15件・西濃13件・中濃14件・東濃13件・飛騨17件で、制度を確認できなかった10自治体は載せていません。

岐阜地域は7市町の15制度

制度 補助率と上限
岐阜市新卒人材採用ブランディング補助金 2分の1・上限50万円
岐阜市賃上げ・業務改善応援奨励金 国の業務改善助成金への上乗せ
岐阜市WORK!DIVERSITY奨励金 市のWORK!DIVERSITY実証化モデル事業の支援を受けた人を、支援最終日の翌日から3か月以内に雇い入れて12か月以上続けた場合に1人18万円
岐阜市企業立地促進助成金制度(雇用促進助成金) 1人50万円
羽島市インターンシップ推進事業費補助金 1事業者1年度15万円
各務原市若者人材確保のためのWeb対策支援補助金 2分の1・上限25万円
各務原市女性活躍推進・職場環境整備補助金 2分の1
各務原市収益力向上・賃上げ環境整備補助金 令和8年(2026年)度は予算上限に到達し受付終了。来年度に同じ枠が立つかは商工振興課へ
山県市中小企業等活性化補助金(人材力強化補助金) 2分の1・上限20万円(市内発注8割、またはさくらカンパニー認定で3分の2)
山県市賃上げ重点支援助成金 1人5万円・1事業者上限20万円
山県市人材両立支援助成金 育児休業を取得した1人10万円
瑞穂市の企業立地に関する奨励金(雇用促進奨励金) 1人30万円・限度1,500万円
本巣市事業者サポート補助金(人材育成・確保支援事業) 4分の3・最大20万円
本巣市企業立地促進奨励金制度(雇用奨励金) 1人30万円
笠松町企業立地促進奨励金制度(雇用促進奨励金) 1人20万円

岐阜地域は、採用活動そのものの費用に出る制度が厚い地域です。岐阜市の「新卒人材採用ブランディング補助金」は、県外からの新卒採用に向けたブランディングが対象です。

参考記事:『【上限50万円】「岐阜市新卒人材採用ブランディング補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!

各務原市の「若者人材確保のためのWeb対策支援補助金」は、交付要綱の別表が「ディレクション、設計、デザイン、コーディング、コンテンツ作成及び登録、動作確認及びバグ修正、採用サイト公開等の作業」と、見積書に並ぶ工程名をそのまま並べています。

山県市の「人材力強化補助金」は、相談も申請も窓口が市役所ではなく山県市商工会です。受付の状況は、農林商工課か商工会のどちらかに確かめておきましょう。

岐阜市か各務原市に本社があって、制作費から手をつけたいなら、この2件が最初の候補になるでしょう。どちらも制作の工程を費目として正面から持っているからです。

西濃は7市町の13制度

制度 補助率と上限
大垣市 人材確保支援事業助成金(大垣労務推進協会) 2分の1・サイト掲載は上限10万円、非会員3万円
大垣市中小企業者等物価高騰対策支援事業補助金 2分の1以内・上限5万円。対象経費に人材育成・確保を含む
大垣市 ホームページ・動画制作支援事業補助金(西美濃創生広域連携推進協議会) 2分の1以内・年度内24万円
大垣市企業立地推進事業補助金(雇用分) 1人50万円
大垣市若年技能者人材育成・地元定着事業補助金 建設業の40歳未満の技術者・技能者の資格取得
海津市雇用奨励金(若年層雇用奨励金・子育て世代雇用奨励金) 1人10万円×最大3回。種類ごと1年度3人分まで
海津市 誰もが働きやすい職場環境づくり事業補助金 2分の1以内・ハード上限100万円/ソフト10万円
海津市企業立地優遇制度(雇用促進奨励金) 1人20万円・上限1,000万円
養老町工場等設置奨励金・雇用促進奨励金制度 1人5万円・限度500万円
垂井町企業立地促進奨励金(雇用促進奨励金) 1人10万円・限度500万円
関ケ原町起業支援補助金(雇用に要する費用) 上限50万円。起業・第二創業に限る
神戸町企業立地促進奨励金制度(雇用促進奨励金) 地元新規雇用1人10万円・限度1,000万円
大野町企業立地促進条例による奨励金(雇用促進奨励金) 1人30万円・上限1,500万円

西濃は市町村単独の制度が薄く、広域の枠で補っています。13件のうち5件が大垣市に集まり、うち2件は西美濃全体の枠です。

大垣市の「人材確保支援事業助成金」は正社員採用のための掲載に限られ、過去3年以内に利用実績がないことも条件です。

参考記事:『【上限10万円】「大垣市人材確保支援事業助成金」は何に使える?対象2費目を解説!

養老町・垂井町・神戸町・大野町の枠は企業立地に伴う雇用促進奨励金で、いま採用にかける費用を軽くする性質のものではありません。関ケ原町だけは起業・第二創業のときの雇用費用が対象です。

この4町に本社があるなら、町の単独制度は当てにせず、次に出てくる広域の枠を先に調べるほうが早いはずです。

中濃は10市町村の14制度

制度 補助率と上限
関市中小企業等人材確保事業補助金 上限20万円(令和8年度当初予算400万円)
関市インターンシップ交通費等補助金 3分の2以内・1人上限1万円、宿泊は1泊5,000円
関市中小企業等の労働力確保のための職場環境整備費補助金 2分の1・上限100万円
関市企業立地促進奨励金交付制度(雇用促進奨励金) 年1人15万円・限度750万円
美濃市工場誘致奨励金制度(雇用促進奨励金) 1人5万円・限度500万円(中小は各2倍)
美濃加茂市企業誘致条例の奨励金制度(雇用促進奨励金) 1人5万円・累計5,000万円
可児市雇用促進奨励金(事業所等設置奨励金と一体) 1人30万円
郡上市新規学卒者等雇用促進奨励金 1人10万円
富加町企業振興奨励金(雇用促進奨励金) 1人年額20万円・1事業者1,500万円まで
川辺町副業・兼業人材活用事業支援補助金 1事業者上限10万円(1年度1回)
七宗町雇用促進奨励金 1人10万円
白川町副業人材活用支援事業補助金 副業人材の旅費・宿泊費、マッチング支援の手数料
白川町次世代ワークライフ応援企業認定奨励事業 均等割5万円+対象パート従業員1人1万円
東白川村雇用促進奨励金 I・Uターン者の常時雇用が対象。交付額はページに記載なし

中濃は制度を持つ自治体の数がいちばん多い地域です。関市の「中小企業等人材確保事業補助金」は、ウェブページ、パンフレット、映像、就職情報サイト掲載、合同企業説明会出展を1回の申請にまとめられます。

参考記事:『【上限20万円】「関市中小企業等人材確保事業補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!

町村側では、川辺町と白川町が副業・兼業人材の活用に絞った補助を置いています。正社員をいきなり採る以外の道も用意されている、と見てよいでしょう。

なお、14件に数えた東白川村の雇用促進奨励金は、交付額がページに載っていません。制度はあるので14件に入れていますが、いくら出るかは産業建設課に聞かないと分かりません。

募集にかける費用を1回の申請で束ねたいなら、中濃では関市の枠が候補になるでしょう。ウェブから説明会まで5つの事業を1本の申請にまとめられるからです。

東濃は5市の13制度

制度 補助率と上限
多治見市企業立地促進奨励金(雇用促進奨励金) 1人30万円・限度3,000万円
多治見市陶磁器意匠研究所修了生雇用・定住促進奨励金 修了生1人30万円
中津川市企業立地促進条例の奨励措置(雇用促進奨励金) 1人30万円・最大3,000万円
中津川市製造業等販路拡大支援事業補助金 2分の1以内・10万円
瑞浪市企業立地における優遇(奨励金)制度(雇用促進奨励金) 1人15万円・限度1,500万円
恵那市 採用活動支援事業費補助金 2分の1以内・限度10万円
恵那市 求人情報発信支援事業費補助金 掲載費(税抜)の2分の1・上限20万円
恵那市 人材確保支援事業費補助金 上限20万円
恵那市 インターンシップ推進事業(受入事業所分) 1回1万円・限度3万円
恵那市 特別支援学校職場実習受け入れ助成金 実習生1人1日3,000円
恵那市 若年者雇用推進事業(若年者・障がい者トライアル雇用) 3万円(期間により1万〜2万円)
恵那市 障がい者雇用推進事業 10万円
土岐市企業立地奨励金制度(雇用促進奨励金) 1人15万円・限度1,500万円

東濃13件のうち7件が恵那市に集まっています。恵那市雇用対策協議会は全部で12の制度を持っていて、そのうち採用・雇用にかかる7件をここで数えました。

7件は市ではなく協議会が実施し、事務局は市役所商工課の中にあります。会員限定という条件はありません。

参考記事:『【上限10万円】恵那市「採用活動支援事業費補助金」は会員だけ?対象経費と申請の順番を解説!

多治見市の「陶磁器意匠研究所修了生雇用・定住促進奨励金」は、市の研究所を出た人を正社員として12か月連続で雇うと事業所側に30万円が出ます。

恵那市に本社があるなら、採用活動費の枠は市の補助金一覧ではなく協議会の制度案内から見ていきましょう。市の一覧だけを追うと、7件のほとんどが視界に入りません。

飛騨は3市の17制度

制度 補助率と上限
高山市求人情報発信支援事業補助金 2分の1以内・上限20万円
高山市インターンシップ支援事業補助金 滞在費1人1日4,000円・交通費1人1申請3万円
高山市外国人材雇用支援事業補助金 3分の1以内・1事業者20万円
高山市副業・兼業人材活用支援事業補助金 2分の1・1事業者1年度20万円
飛騨市企業人材確保支援事業補助制度 就職フェア出展2分の1・上限10万円ほか
飛騨市インターンシップ支援事業補助制度 滞在費3分の1、交通費2分の1・上限3万円
飛騨市外国人技能実習生等面接旅費等補助制度 3分の1以内・1回5万円
飛騨市外国人技能実習生等支援事業補助制度 2分の1以内・1日1万円、年24日分
飛騨市市民雇用奨励金制度 1人10万円。令和9年度末(2027年度末)で廃止
飛騨市トライアル雇用奨励金制度 国のトライアル雇用助成金と同額を上乗せ
飛騨市障がい者就業体験奨励金制度 1人日額4,000円(年間最大20日)
飛騨市企業立地促進助成金制度(雇用促進助成金) 新規雇用従業員数×20万円/人・年(5年間)
飛騨市社宅整備促進事業補助制度 2分の1・上限150万円(下限10万円)
飛騨市女性社会進出促進補助制度 2分の1以内・上限30万円
飛騨市高齢者、障害者社会進出促進補助制度 2分の1以内・上限30万円
飛騨市従業員資格取得支援事業補助制度 2分の1以内・従業員1人上限5万円
下呂市企業立地に関する助成制度(雇用促進助成金) 1人5万円(学卒・転入就職者は10万円)・上限500万円

飛騨市の12件は、市の商工課がPDF1本にまとめている一覧から出てきました。「令和8年度版 飛騨市商工関連支援制度」という44制度分の資料で、ウェブの個別ページだけを見ていると届きません。

高山市の「求人情報発信支援事業補助金」は、対象が就業場所を市内とし市外への異動のない常用労働者に限られ、事前の事業認定が必須です。

参考記事:『【上限20万円】「高山市求人情報発信支援事業補助金」は何に使える?対象事業と条件を解説!

すでに掲載を始めてしまうと認定を受けられません。高山市で求人を出す予定があるなら、発注の前に雇用・産業創出課へ一度電話で確かめておかれると安心です。

市に制度が無くても使える広域の枠

市町村単位で探していると見落とすのが、複数の自治体にまたがる広域の枠です。県内では西濃に2つあります。

制度 使える範囲と内容
人材確保支援事業助成金(大垣労務推進協会) 大垣市・海津市・本巣市と養老町・垂井町・関ケ原町・神戸町・輪之内町・安八町・揖斐川町・大野町・池田町。東海地区外への求人活動と合同企業展参加の交通費、就職情報サイト掲載費
ホームページ・動画制作支援事業補助金(西美濃創生広域連携推進協議会) 西美濃3市9町。自社ホームページ・動画の制作費

この2件は二重計上を避けるため、大垣市の枠として1件ずつ数えています。ただ、使えるのは大垣市の事業者だけではありません。

揖斐川町・池田町・輪之内町・安八町は、単独の制度は確認できませんでしたが、この枠の対象です。実際、安八町の事業者向けページに載る支援制度はこの2つだけでした。

大垣労務推進協会の助成金は会員かどうかで上限が変わります。就職情報サイトの掲載費は2分の1以内で上限10万円、非会員は3万円です。

企業説明会等参加費助成のほうは、出るのが参加費ではなく交通費で、2分の1以内・1回1万円。会員が年3回、非会員が年1回です。

西美濃の3市9町に本社があるなら、町のサイトに補助金が見当たらなくても、この2つは候補から外さないほうがよいでしょう。

用途から引くと候補が絞れる

制度名から探すと取りこぼすので、やろうとしていることから引くほうが早く辿り着きます。1つの制度が複数の用途にまたがるため、下の数を足しても74にはなりません。

やること 当たる制度
採用サイト・採用ページを作る 4制度。岐阜市、各務原市、関市、恵那市
採用動画・パンフレットを作る 5制度。岐阜市、各務原市、恵那市、飛騨市、山県市
求人サイト・求人広告に出す 6制度。岐阜市、関市、恵那市、大垣市(労務推進協会)、高山市、山県市
合同企業説明会に出る 5制度。関市、大垣市(労務推進協会)、高山市、山県市、飛騨市
インターンシップを受け入れる 5制度。関市、恵那市、羽島市、高山市、飛騨市
人材紹介・副業兼業人材を使う 6制度。県、高山市2件、飛騨市、川辺町、白川町
事業者向けの奨学金返還支援 0制度
雇ったこと自体や職場環境に出る 48制度

採用サイトを作るなら4制度

採用サイトや採用ページの制作費が対象経費として名前で書かれている制度は4つです。岐阜市、各務原市、関市、恵那市。いずれも補助率2分の1で、上限は10万円から50万円まで開きがあります。

このうち上限が2番目に大きいのが各務原市で、採用サイトの新設と改修が正面から対象です。目的が採用そのものなので、対象に入るかで悩む必要がありません。

参考記事:『【上限25万円】「各務原市若者人材確保のためのWeb対策支援補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!

この4市以外に本社があると、採用サイトの制作費を名指しで拾える制度は見当たりません。西美濃広域の枠と中津川市の販路拡大の枠にもホームページ制作費は入りますが、目的要件が違います。

4市の外にいるなら、制作費に補助が付く前提で計画を立てるのは避けたほうがよいと思われます。裏づけのないまま発注が進むと、あとで動かせなくなるからです。

採用動画とパンフレットは5制度

採用動画や採用パンフレットを対象にする制度は、岐阜市、各務原市、恵那市、飛騨市、山県市の5つで確認できました。

扱いは制度ごとに違い、各務原市は作るだけでは対象にならず採用サイトへの掲載までが1つの事業、山県市は「自社の商品やサービスをPRするためだけの動画は対象外」と実施要領に書いています。

本巣市・中津川市・大垣市は、この5件から外しています。本巣市の事業者サポート補助金(人材育成・確保支援事業)は費目が研修費・受講費・求人募集費・出展費の4つで、制作費の名前がありません。

中津川市の製造業等販路拡大支援事業補助金は動画やチラシの制作費に費目がありますが、交付要綱の目的が「事業等を広く市場に周知するため」です。大垣市の物価高騰対策支援には「動画」「パンフレット」の費目名がありません。

費目名があることと、採用に使えることは別です。動画の費目があっても、交付要綱の目的規定で外れることがあります。

発注の前に、費目の欄だけでなく要綱の第1条と対象経費の定義まで開いておきましょう。

動画は作れば対象ではなく、載せる場所と中身まで条件になっています。印刷物は条件が素直で、岐阜市が印刷製本費、恵那市がパンフレット・チラシと新聞折込を対象にしています。

動画と印刷物の両方を考えているなら、印刷物から先に通すほうが初年度は形になりやすいでしょう。掲載場所や尺の条件が付かないぶん、対象から外れる余地が小さいからです。

求人掲載と合同説明会は遠くへ出すほど当たる

求人サイトへの掲載料や求人広告費を拾うのは6制度です。岐阜市、関市、恵那市、大垣市の労務推進協会、高山市、山県市。

恵那市と高山市の求人情報発信支援は、どちらも2分の1・上限20万円です。合同企業説明会への出展は5制度で、関市、大垣市の労務推進協会、高山市、山県市、飛騨市です。

ただ、掲載先や開催地に条件があります。高山市は求職登録者25万人以上の大手サイトか特化型サイトに限り、合同企業説明会は飛騨地域以外で開催されるものに限ります。

関市は市や市の補助を受けた団体が運営するサイトへの掲載を除外。大垣市は東海3県を除く国内の大学等への求人活動か、岐阜県等が東海地区以外で主催する合同企業展の交通費が対象です。

近場の説明会ほど対象から外れやすく、遠くへ出るほど対象になりやすい設計です。

掲載先を決めてから制度を探す順番だと、たいてい外れます。対象になる先を先に確かめてから見積を取るほうが、手戻りは少ないでしょう。

実習受け入れと外部人材の活用

学生を受け入れる側で使える制度は、関市・恵那市・羽島市・高山市・飛騨市の5市に1つずつあります。

金額は市ごとに違い、恵那市は受け入れ1回1万円で限度額3万円、関市は企業が負担した交通費・昼食代・保険料の3分の2以内で1人1万円が上限、羽島市は1事業者1年度15万円で年2回までです。

いずれも実施より前の手続きが要り、羽島市は開始10日前までの交付申請、高山市は事業計画の認定、関市は事前の事業者登録が必要です。

人材紹介や副業・兼業人材に出る制度も6つあります。県のプロフェッショナル人材確保補助金、高山市の副業・兼業人材活用支援と外国人材雇用支援、飛騨市の企業人材確保支援、川辺町と白川町の枠です。

正社員をいきなり採るのが難しいなら、副業・兼業人材から入る道もあると思われます。町村側にも枠があり、募集の規模を小さく始められるからです。

雇ったこと自体に出る48制度

ここまでは採用活動にかかった費用に出るものでした。それとは別に、人を雇ったこと自体や働く条件を整えたことに出る制度が48あります。

市町村の72件でみると3分の2がこちらで、多いのは企業立地に伴う雇用促進奨励金です。たいてい「操業開始に伴って新規雇用し、1年以上その市町村に住んで働き続けていること」が条件なので、新しく建てる予定が無いなら候補に入りません。

立地と紐づかないものもあります。郡上市は新規学卒者等を正規雇用すると1人10万円、七宗町は町民を12か月続けて雇うと1人10万円、海津市は29歳以下または子育て世代の市民を雇うと1人10万円を最大3回。

職場を整えるものでは、関市と海津市の補助が上限100万円です。

費用に出るものと、雇用に出るものは、申請できるタイミングが違います。前者は発注の前、後者は雇ってから6か月や12か月を経たあとです。

今年の募集を軽くしたいだけなら、48件のほうはいったん脇に置いて、費用に出る枠だけを見るほうが早いはずです。

制度名で探すと取りこぼす4つの型

42市町村を調べ直すと、探し方のせいで見つからない型が繰り返し出てきました。

岐阜県での実例
名前に「採用」が入らない 74件のうち名称に「採用」を含むのは2件。「人材確保」が7件、どちらも無いものが65件
目的が販路開拓やPR 西美濃広域の動画支援は採用目的の明示なし、中津川市の広告宣伝費は「新事業等を広く市場に周知するため」
制度がPDFや要綱の中にある 飛騨市は44制度分のPDF、恵那市は協議会の制度案内PDF、岐阜市は交付要綱の別表、山県市は実施要領
所管も窓口も想定とずれる 観光人材確保推進事業費補助金は観光企画課、恵那市は雇用対策協議会、大垣市は大垣労務推進協会が窓口

探す語は「採用」より「人材確保」

多いのは、中小企業向けの総合補助金のメニューに埋まっている形と、企業立地の奨励措置の一項目になっている形です。山県市の人材力強化補助金、本巣市の事業者サポート補助金がその例です。

探すときの語は採用より人材確保のほうが当たります。それでも65件は名前にどちらの語も持ちません。

2つの語で当たらなかったら、名前で探すのはそこで切り上げて、商工担当課の支援制度一覧を上から読むほうが早いはずです。

目的が販路開拓なら採用は外れる

ホームページ制作費を対象にする補助金は各地にありますが、その多くは目的要件に販路開拓、PR、受発注拡大を置いています。

目的が販路開拓の制度では、採用サイトが対象と明記されていることは稀です。西美濃創生広域連携推進協議会のホームページ・動画制作支援は採用目的を明示しておらず、中津川市の広告宣伝費は「新事業等を広く市場に周知する」ためのものです。

事前の相談なしに発注すると、対象外と分かったときに戻せません。目的規定に採用の語があるかどうかだけは、見積を取る前に担当課へ確かめておかれるとよいでしょう。

費目はPDFと交付要綱の別表で決まる

いちばん大きかった取りこぼしがこれです。飛騨市は44制度分のPDF、恵那市も雇用対策協議会の12制度が1本の制度案内PDFにまとまっています。

一覧ページに名前が出ない制度が、PDFの中に並んでいることがあります。

岐阜市は補助対象経費の欄が「要綱別表に定めるもの」としか書かれておらず、別表の委託料の筆頭に「ホームページの作成及び改修」が載っています。

山県市は逆向きです。実施要領を開くと対象経費が就職・転職情報サイトへの登録料、合同企業説明会出展料、企業PR動画作成委託料の3つに絞られ、採用サイトの制作費は入っていません。

費目の広い・狭いは、別表と実施要領のほうで決まると考えておいてよいでしょう。自社の費用が当てはまるかどうかを判断するなら、PDFまで下りる必要があります。

Tips|制度の一覧にたどり着く手順

「◯◯市 支援制度 一覧」で検索して、商工や産業振興の担当課のページを開きます。ページの中にPDFが下がっていたら、個別ページより先にそちらを開いてください。飛騨市の44制度も恵那市の12制度も、この形で並んでいます。費目が書かれていなければ、交付要綱と実施要領のPDFまで下ります。

担当課以外にある制度と窓口

多くの方は商工振興課や労働雇用課の一覧を見ますが、そこに並んでいない制度があります。

岐阜県観光人材確保推進事業費補助金は所管が観光企画課で、掲載も報道発表のページです。飛騨市の障がい者就業体験奨励金は障がい福祉課が持っています。

採用の制度が、必ず労働・雇用の担当課にあるとは限りません。

自治体の事業を別の団体が実施している形もあります。恵那市は雇用対策協議会、大垣市は大垣労務推進協会と西美濃創生広域連携推進協議会、山県市は商工会、各務原市は市の雇用・人材育成推進協議会が窓口です。

窓口が市役所ではないというだけで、市の制度と同じように使えるものがあります。

市役所の一覧を一周して見つからなくても、そこで結論を出すのは早いでしょう。商工会と協議会の2か所を調べてから決めることになります。

4件の枠より、いつ何人を雇うかを先に決める

県内74制度のうち、採用サイトの制作費が費目に入るのは4件です。上限は10万円から50万円、補助率はどれも2分の1。制度が軽くするのは税抜20万円から100万円までの半分で、要件を満たしていても予算が尽きていれば交付は決まりません。

一方、74件のうち48件は、採用にかけた費用ではなく雇ったこと自体に出るものです。その多くは工場や事業所を新しく建てたときの枠で、いま出す求人の費用は軽くしません。募集を先に軽くするのか、雇ったあとで戻すのか。どちらを取るかを決めてから制度を探すほうが、返ってくるものは大きいはずです。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

採用サイト制作のサービス詳細はこちら

この記事を書いた人
【全74件】「岐阜県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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