【全84件】「山口県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介!
「山口県 採用 補助金」で調べて、県の労働政策課のページを開いてみた。「採用活動効率化支援補助金」は見つかったけれど、自社の市や町にどんな枠があるのかは、そこから先に出てこない……。
そう見えるのは、山口県の市町の枠が、県庁本体のサイトとは別のドメインで動いている企業立地ガイドに集まっているからです。県と19市町すべてを1つずつ当たり直すと、枠を確認できたのは17市町・84件でした。
以下の制度名・補助率・上限額・期限は、2026年8月時点の公表内容です。まず、県内に何件あるのかから並べます。
この記事でわかること
- 山口県で事業者が受け取れる枠は、県と市町に何件あるのか?
- 市町の枠がまとまっているのは、どのページなのか?
- 採用サイトの費用に費目名を持つ制度は、県内に何件あるのか?
- 雇った人数そのものに単価が付く枠は、どの市町にいくら出るのか?
- 「もう使ったか」を見る回数の条件は、何通りに分かれるのか?
個別の制度をどう申請するかは、1本ずつの記事に譲ります。
山口県で採用に使える補助金は84制度
事業者が受け取れる採用・人材確保・定着の枠として、県内で確認できたのは84件です。県の労働政策課のページだけを開いていると、この数には届きません。
84件は、県の企業立地推進課と廃棄物・リサイクル対策課、県の企業立地ガイドが公開している19市町ぶんの制度一覧、各市町の商工・企業立地・介護保険・障がい福祉のページまで開いた数です。
| 区分 | 数と内訳 |
|---|---|
| 制度の合計 | 84件(県11件・市町73件) |
| 制度を確認できた自治体 | 県と17市町(13市・4町) |
| 山口県の市町数 | 19(13市6町) |
| 件数の多い自治体 | 山口市11件、防府市8件、宇部市8件。下関市・下松市・岩国市・周南市が各5件 |
この84件は、県内にある枠の下限として読んでください。「中小企業退職金共済」の掛金補助のように、実施していることは確認できても、額までは各自治体に聞かないと確定しない枠が入っています。
税の減免だけの枠は数えていない
この記事で1件と数えたのは、事業者が受け取る側で、目的か対象経費に「人材の確保」「採用」「雇用」「定着」のいずれかを持つ枠です。名前が付いている単位で1件と数え、その中に事業区分がいくつあっても1件のままにしました。6つの事業を束ねている萩市の中小企業等事業拡大補助金も、これで1件です。
求職者・従業員・学生本人へ交付されるものは、この数から外しています。企業立地・企業誘致の条例に付く雇用奨励金は、新規に雇った人そのものに単価が付くので数に入れました。
逆に、固定資産税の減免だけで終わる枠は、雇用が要件でも数えていません。和木町の工場設置奨励金は常用従業員の増加を要件に置きますが、交付されるのは固定資産税相当額です。光市の事業所設置奨励条例も、市内居住の従業員が増えると上限額が上がる作りで、雇用そのものへの交付ではないため外しました。
県の11件も市町の73件も、この同じ物差しで数えています。名前が似ていても、会社に入るのが現金か税の減免かで手元に残るものは変わるので、表で見つけた枠は交付の中身から確かめておかれるとよいでしょう。
市町の枠は県の別ドメインに集まる
73件の大半へ届く道は、県庁本体のサイトにはありません。県が企業立地の案内に使っている別ドメインのガイドに「市町の企業立地優遇制度」というページがあり、そこに19市町ぶんの制度一覧が1本ずつPDFで公開されています。雇用奨励金の単価も、限度額も、この中に書かれています。
県庁本体の労働政策課や商工の担当課から、このPDF群への案内はありません。採用の補助金を探して労働政策課に着いた人は、市町の枠がまとまっている場所を見ないまま帰る作りです。
もう1つ、中小企業退職金共済の掛金助成を実施している自治体の索引は、県でも市町でもなく勤労者退職金共済機構の全国ページにあります。そこを見ないと、17市町という数は揃いません。
自社の市町の枠を探すなら、市のサイトより先に県の企業立地ガイドを開くと決めておくほうが早いはずです。
Tips|自社の市町で確かめる順番
- 県の企業立地ガイドで自社の市町のページを開き、雇用奨励金の欄を見る
- 市のサイトで商工・産業振興の課を開き、雇用・人材・確保の語が入る行を書き出す
- 続けて企業立地の課、介護保険と障がい福祉の課を別々に開く
- 中小企業退職金共済の掛金補助は、額と期間が索引に出ないので担当課へ聞く
枠が見当たらないのは2町だけ
19市町のうち、事業者が受け取れる枠を確認できたのは17でした。見当たらなかったのは周防大島町と上関町の2町だけです。周防大島町は企業立地の優遇が過疎法・地域再生法の課税免除にとどまり、雇用への交付がありません。上関町も過疎法と先端設備等導入計画の課税免除だけでした。
ただしこの2町にも、就職する本人に出る制度はあります。周防大島町介護従事者就労定着支援金は、町内の介護事業所に就職した本人へ最大15万円。会社の口座には入りませんが、求人票に書ける材料としては効きます。
上関町人材育成事業助成金のほうは、町内に居住して活動する個人・団体が対象で、就職や雇用を条件にした書き方ではありません。採用の枠として当てにする前に、町の窓口で使い道を確かめる段が入ります。
この2町に事業所があるなら、探す先は県の11件と国の助成金に移ります。
国の助成金は別の枠組みで動く
国の雇用関係助成金は、この84件と重なりません。出す先も、いつから動けるかの決まり方も別の枠組みです。
国と自治体のどちらから確かめるかを決めていない方は、個別の制度を開く前に、国の助成金の全体像に目を通しておきましょう。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
県の11件は4つの窓口に分かれる
県の枠は11件です。1つのページにまとまって並んではいません。
| 制度 | 所管と、分かっている額 |
|---|---|
| 山口県採用活動効率化支援補助金 | 労働政策課。2分の1・上限10万円 |
| 山口県奨学金返還支援制度創設奨励金 | 労働政策課。1社60万円の定額 |
| やまぐち正規シャインもっと応援奨励金 | 労働政策課。環境づくり10万円・正規転換1人20万円 |
| 賃金引上げ応援奨励金 | 労働政策課。1人5万円から15万円・上限300万円 |
| 山口県もっと育休奨励金 | 労働政策課。育休の取得促進 |
| 山口県共育て応援補助金 | 労働政策課。共育てのための職場環境整備 |
| 山口県共育てサポート職場環境づくりサービス創造補助金 | 労働政策課。2次募集中 |
| 女性活躍促進施設整備補助金 | 労働政策課。女性の就業促進のための施設整備 |
| 山口県企業立地促進補助金の新規雇用従業者枠 | 企業立地推進課。正社員1人最大160万円 |
| やまぐち産廃処理人材確保等補助金 | 廃棄物・リサイクル対策課。区分ごと5万円から30万円 |
| 山口県外国人材確保定着補助金 | 県中小企業団体中央会が事務局。紹介手数料30万円 |
労働政策課のページだけを開くと、手元に残るのは8件です。残る3件は企業立地推進課と、環境生活部の廃棄物・リサイクル対策課、それに県庁の外に置かれた協議会の事務局に分かれています。
表の11行のうち、もっと育休奨励金・共育て応援補助金・共育てサポート職場環境づくりサービス創造補助金・女性活躍促進施設整備補助金の4件は、この記事では額まで載せていません。制度があることと所管課までは確かめたので、金額は労働政策課のページで確かめてください。
労働政策課に8件が並ぶ
労働政策課の8件は、採用そのものよりも雇ったあとの側に寄っています。採用の費用を見るのは採用活動効率化支援補助金だけで、残る7件は正社員化、賃上げ、育休、共育て、女性の就業環境、奨学金返還支援の制度づくりに出ます。
その採用活動効率化支援補助金は、補助率2分の1・上限10万円・補助件数50件程度。対象経費は採用管理ツールと採用データ分析ツールの導入費、エントリーシート選考へのAIツール導入費、採用活動のためのSNSアカウント運用経費、そしてWeb広告等の出稿経費です。
ただしナビサイトへの掲載料は、この出稿経費から名指しで外れています。このあとの費目の節に県のこの枠が出てこないのは、そのためです。
要件には、翌年度以降3年度の間に新規大卒者等を1名以上採用する計画と、「やまぐちジョブナビ」への登録と求人情報の掲載が入ります。受付は令和8年(2026年)6月8日から令和9年(2027年)2月10日までですが、予算の上限に達した時点で締め切られます。
「やまぐち正規シャインもっと応援奨励金」は環境づくりに10万円、正規転換に1人20万円。賃金引上げ応援奨励金は1人5万円から15万円で上限300万円。奨学金返還支援制度創設奨励金は、従業員の返還額にではなく制度を作ったことに対して1社60万円の定額で出ます。
採用の費用を軽くする枠ではなく、求人票に書ける条件を増やす枠が並んでいます。いま出ていく募集の費用を当てにしてこの8件を開くと、空振りになると思われます。
立地の枠は1人160万円まで出る
県内で1人あたりの額がいちばん大きいのは、労働政策課ではなく企業立地推進課の枠でした。「山口県企業立地促進補助金」には新規雇用従業者の区分があり、正社員は1人最大160万円、正社員以外は1人最大30万円。この区分には補助上限額が設定されていません。
ただし工場等の新設や関連施設の整備に伴う新規雇用が前提で、いま1人雇い足すだけでは届きません。この枠は県の企業立地ガイドのほうにあり、労働政策課の補助金一覧には並びません。所管を先に押さえておかないと、額の大きい枠から順に見落とします。
産廃処理業だけの採用枠が県にある
制度名からも商工の一覧からも出てこないのが、「やまぐち産廃処理人材確保等補助金」です。所管は環境生活部の廃棄物・リサイクル対策課で、産業労働部の補助金一覧には並びません。
| 採用活動支援事業の区分 | 限度額 |
|---|---|
| 人材確保のためのテレビCM・ラジオCMの制作・放送(放送期間3か月以内) | 30万円 |
| 求人情報誌・情報サイトへの求人情報掲載(掲載期間3か月以内) | 10万円 |
| 人材確保のための採用ホームページ、企業紹介動画の作成(外部委託に限る) | 10万円 |
| 人材確保のためのチラシ、パンフレット等の作成 | 5万円 |
| 企業説明会への出展(1会場5万円が上限・複数回可) | 20万円 |
対象になるのは県内に事業所を有する優良産廃処理業者、収集運搬業者、処分業者です。補助率は優良産廃処理業者が2分の1、それ以外は4分の1で、認定の有無で2倍の差が付きます。申請は先着順で、予算額を超えた当日に受け付けた分は抽選になります。
産廃処理の許可で動いている会社なら、商工の一覧より先にこの枠を開くほうが早いはずです。
申請先が県庁ではない枠がある
窓口の場所も、思っているところとは限りません。賃金引上げ応援奨励金とやまぐち正規シャインもっと応援奨励金は、申請窓口がやまぐち働き方改革支援センターです。奨学金返還支援制度創設奨励金は、事務局が宇部市内にあります。
「外国人材確保定着補助金」にいたっては、実施主体が「山口県外国人材確保定着強化協議会」で、事務局は県中小企業団体中央会が受託しています。新たに外国人材を雇用する事業者が対象で、雇用契約の成立に伴って発生する紹介手数料に30万円。県の枠だからといって、申請先が県庁の窓口とは限りません。
県のページで見つけた枠でも、書類の提出先は要綱の末尾で確かめておきましょう。
市町の73件は17自治体にある
市町の枠は73件でした。13市の側で67件、6町の側で6件です。件数は自治体によって大きく開きます。
| 自治体 | 件数 |
|---|---|
| 山口市 | 11件 |
| 防府市・宇部市 | 各8件 |
| 下関市・下松市・岩国市・周南市 | 各5件 |
| 光市・美祢市 | 各4件 |
| 萩市・長門市・柳井市・山陽小野田市 | 各3件 |
| 田布施町・阿武町 | 各2件 |
| 和木町・平生町 | 各1件 |
| 周防大島町・上関町 | 各0件 |
件数の差は、規模だけで決まってはいません。人口では県内最大の下関市が5件で、防府市と宇部市の各8件より少なくなります。
件数を押し上げているのは、企業立地の担当課と福祉の担当課をどれだけ持っているかのほうでした。山口市の11件は、ふるさと産業振興課・介護保険課・企業立地の3系統に分かれています。件数が1件や0件になるのは、町の側です。
13市すべてに枠がある
13市には例外なく枠がありました。まず、募集や採用活動そのものの費用を見る枠を市ごとに挙げます。
| 市 | 募集や採用活動の費用を見る枠 |
|---|---|
| 山口市 | 中小企業等採用活動支援補助金(6区分。第1号の求人情報の掲載が5万円、第2号から第5号が各10万円、第6号の企業説明会等・インターンシップが年度20万円) |
| 宇部市 | 人材確保支援事業費補助金(情報発信枠と人材採用力強化枠) |
| 防府市 | 人材確保支援事業補助金(2分の1・上限30万円) |
| 下関市 | 介護サービス事業所人材確保支援事業補助金(2分の1・上限5万円) |
| 萩市 | 中小企業等事業拡大補助金(雇用課題DX促進事業3万円ほか) |
| 岩国市 | 中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金(2分の1・上限20万円)、インターンシップ利用促進補助金 |
| 光市 | 中小企業等知名度向上・ブランド化補助金(上限30万円)、インターンシップ促進補助金 |
| 長門市 | 人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金(4事業・1事業者65万円) |
| 美祢市 | 多様な人材確保応援事業補助金(上限20万円) |
残る下松市、柳井市、周南市、山陽小野田市の4市には、募集の費用を見る枠がありません。この4市の枠は、雇用奨励金と中小企業退職金共済の掛金補助に寄っています。
この4市と、中退共だけの和木町・平生町の会社の方へ。この先の費目の節に、自社の市町の名前は出てきません。先に見るのは、雇用奨励金の表と中退共の掛金補助になります。
雇用奨励金の単価は、周南市が1人20万円で限度2,000万円、柳井市が40万円(新卒50万円)、下松市が30万円、山陽小野田市が20万円。掛金補助のほうは、額と交付期間を担当課に聞くところからです。
雇ったあとや処遇の側に出る枠も、市の側に厚く並びます。市ごとに挙げます。
| 市 | 雇ったあと・処遇の側に出る枠 |
|---|---|
| 山口市 | 新卒・第二新卒者雇用促進助成金(1人20万円・1事業主で最大60万円)、中小企業人材育成応援補助金、仕事と子育て両立応援企業助成金 |
| 防府市 | 中小企業人材育成応援補助金、多様な働き方推進事業費補助金、育児休業等取得促進奨励金、外国人材の日本語教育に取り組む事業者への補助 |
| 宇部市 | 女性職場環境改善助成金、女性応援イクメン奨励助成金 |
| 下松市 | ものづくり中小企業育休取得促進助成金(1人10万円)、ものづくり中小企業職場環境向上補助金 |
| 光市 | 中小企業等人財定着・定住支援補助金(研修20万円・社宅の借上げ50万円) |
| 長門市 | 地域人材雇用支援事業補助金(1人30万円・30歳未満は40万円) |
| 岩国市 | デジタル活用人材育成・人材確保支援事業 |
募集の費用に当てられる枠が無い市でも、雇ったあとに戻る枠は残っています。今年の採用計画をどちらに寄せるかを先に決めておきましょう。
枠を持つ町は4つある
6町のうち、事業者が受け取れる枠を確認できたのは4町でした。
| 町 | 枠の中身 |
|---|---|
| 阿武町 | 中小企業等人材確保支援事業補助金(ウェブサイトの開設・改修 上限20万円ほか)、中退共掛金補助。窓口はまちづくり推進課 |
| 田布施町 | 企業立地促進条例の企業立地奨励金 雇用分(1人20万円・基準年度のみ)、中退共掛金補助。窓口は経済課 |
| 和木町 | 中退共掛金補助。窓口は企画総務課 |
| 平生町 | 中退共掛金補助。窓口は産業課 |
町の6件のうち4件は、中小企業退職金共済の掛金補助です。田布施町の雇用分は、操業開始前1年から開始後6か月までの間に雇い、雇用時に町内在住で40歳未満という条件が付きます。
阿武町の枠は、人口3千人規模の町がウェブサイトの開設・改修に上限20万円を出しているもので、町の側では例外的に手厚い作りです。町に事業所があるなら、規模で決めつけずに自社の町のページを開いておかれると安心です。
雇用に単価が付くのは13市町
73件のうち件数と金額の両方で大きいのが、企業立地・企業誘致の条例や要綱に付いた雇用奨励金です。新規に雇った人数そのものに単価が付く枠を、13市町が持っていました。
| 自治体 | 1人あたりの単価と限度額 |
|---|---|
| 山口市 | 企業立地促進条例の雇用奨励金 常用40万円(新規学卒者50万円)・短時間15万円。情報関連産業等雇用促進補助金は常用40万円(新規学卒者50万円)・短時間30万円。ほかに本社機能等移転に係る雇用奨励金 |
| 下関市 | 企業立地促進条例の雇用奨励金 正社員30万円・非正社員10万円(100人限度)。同条例の情報通信業向けのものは市内在住の正社員が最大65万円 |
| 宇部市 | 事業所設置奨励条例の雇用奨励金(500人・中小企業は200人限度)。情報・通信産業等立地促進補助金は1年以上の継続雇用で1人30万円。まちなかオフィス立地促進補助金にも雇用奨励補助金 |
| 防府市 | 工場等設置奨励条例と事業所等設置奨励条例の雇用奨励金 各40万円(新卒50万円) |
| 萩市 | 企業立地促進奨励金の雇用奨励金 正社員50万円・正社員以外10万円(5,000万円限度) |
| 下松市 | 工場等誘致奨励条例の雇用奨励金 30万円(女性・障害者は40万円を3年度間・2,000万円限度) |
| 岩国市 | 企業誘致等促進条例の雇用奨励金 50万円(新卒60万円。障害者は10万円加算し3年間) |
| 長門市 | 地域人材雇用支援事業補助金 30万円(30歳未満は40万円) |
| 柳井市 | 企業立地促進条例の雇用奨励金 40万円(新卒50万円・1回のみ)。IT・サテライトオフィス誘致推進補助金の新規雇用分は2分の1以内・1人30万円 |
| 美祢市 | 企業立地奨励条例の雇用奨励金 正規は男性50万円・女性60万円、非正規は男性20万円・女性30万円(500人限度) |
| 周南市 | 企業立地促進条例の雇用奨励金 20万円(障害者は10万円加算し3年間・2,000万円限度)。まちなかオフィス立地促進事業補助金の地元雇用奨励金は1人20万円(200万円限度)、情報・通信産業等支援補助金は1人30万円以内(非正規15万円以内・年3,000万円限度) |
| 山陽小野田市 | 工場設置奨励条例の雇用奨励金 20万円(帰市就職者は20万円加算・500人/中小200人限度) |
| 田布施町 | 企業立地促進条例の企業立地奨励金 雇用分 1人20万円(基準年度のみ) |
単価の下端は20万円、上端は65万円です。20万円は周南市・山陽小野田市・田布施町の雇用奨励金。65万円は下関市企業立地促進条例の雇用奨励金のうち情報通信業向けのもので、市内在住の正社員が最大65万円、非正社員が最大30万円、隣接市在住が15万円、3年間で300人までが限度です。
下関市にはもう1つ、中心市街地事務所立地促進補助金の新規従業員雇用補助金(市内在住の正社員30万円・隣接市在住10万円)もあります。60万円台の単価は、美祢市の女性の正規雇用と岩国市の新卒にもありました。
本社機能の移転に付く枠も別にあり、下松市・美祢市・周南市・山陽小野田市が新規常用雇用者1人50万円。周南市は東京23区からの移転に20万円を加算して限度7,000万円です。宇部市の事業所設置奨励条例の雇用奨励金は、県の企業立地ガイドに載るのが人数の限度までで、1人あたりの単価までは出ていません。
上の表のうち、条例名や要綱名を冠した枠は、工場や事業所の新設・増設について条例の指定を受けたうえでの雇用分です。いま1人雇い足すだけでは届きません。ただし長門市の地域人材雇用支援事業補助金だけは条例に紐づく名前ではないので、立地の指定が要るかどうかは産業立地・戦略推進課に確かめてください。
額の大きさに引かれる前に確かめるのは、自社が条例の指定を受ける予定があるかどうかです。予定が無ければ、この表は今年の判断材料になりません。
中退共の掛金補助が17市町にある
中小企業退職金共済の掛金を市町が肩代わりする枠は、13市すべてと和木町・平生町・田布施町・阿武町の4町、あわせて17市町にありました。冒頭で「枠を確認できたのは17市町」と書いた17と、同じ顔ぶれです。
枠があると確認できた17市町のうち、和木町と平生町の2町はこの掛金補助1件だけで数に入っています。この17という数は、県のページにも市町の一覧にも載っていません。勤労者退職金共済機構が出している掛金助成自治体等の全国索引に、山口県は17(13市4町)と書かれています。
担当課は、山口市がふるさと産業振興課、下関市が産業立地・就業支援課、宇部市と防府市と萩市が産業政策課、下松市が産業振興課、岩国市と周南市と光市が商工振興課、柳井市が商工観光課、美祢市と山陽小野田市が商工労働課、長門市が産業立地・戦略推進課です。
ただし索引に載るのは自治体名と担当課までで、補助額と交付期間は各自治体に聞く必要があります。加えて宇部市の掛金補助には、令和9年度(2027年度)で廃止するという告知が出ています。柳井市は適格退職年金からの移行が対象外になる場合があるとされています。
掛金の補助は毎年の固定費に効く枠です。額が索引に出ていないからと飛ばさずに、自社の市町の担当課に当たっておきましょう。
障害者の雇用は加算と助成で拾う
商工の一覧を眺めるだけでは出てこない系統が、もう1つあります。障害者の雇用です。
山口市はふるさと産業振興課の人材確保支援担当が障がい者雇用環境整備支援助成金を持っていて、施設設備と就労支援機器が2分の1で上限10万円、研修とコンサルティングが上限5万円です。
別に障がい福祉課が、合理的配慮の提供支援に係る助成金制度を民間事業者向けに置いています。こちらは採用そのものへの交付ではないので、この記事の73件には数えていません。
残りは、雇用奨励金の加算という形で入っています。下松市は女性・障害者を1人40万円で3年度間、岩国市は10万円を加算して3年間、周南市も10万円を加算して3年間、美祢市は正規・非正規それぞれに10万円を加算します。
障害者の雇用を考えている会社は、単独の補助金を探すより、雇用奨励金の加算欄を先に見るほうが早いはずです。
介護は福祉の課が別に持つ
福祉部局の側にも、商工の一覧に出てこない枠が3件ありました。山口市は介護保険課が2件を所管しています。介護人材採用活動支援補助金(掲載費とチラシ・上限10万円)と、介護人材確保紹介手数料等補助金(紹介手数料と外国人介護人材・上限20万円)です。
前者は介護職員の求人だけが対象で、事務職やケアマネジャーは外れます。山口市で介護職員を募集する費用に当てたい方へ。どの職種が外れるかと対象経費の範囲は、こちらで書いています。
参考記事:『【上限10万円】「山口市介護人材採用活動支援補助金」は事務職の求人にも使える?対象になる職種を整理』
下関市も同じ形です。介護保険課が介護サービス事業所人材確保支援事業補助金を持っていて、対象は市内の訪問介護事業所と定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の運営法人です。
求人広告の掲載から有料職業紹介所による紹介までを、補助率2分の1・上限5万円で見ます。下関市の商工側が出している支援施策ガイドブックに、この枠は載っていません。産業振興の一覧だけを見ていると、存在に気づけない置き方です。
自社が介護・福祉なら、商工の一覧より先に介護保険課のページから開くほうが近道だと思われます。
募集の費用は費目ごとに当たりが違う
ここからが、いま出ていく費用の話です。84件のうち、募集や採用活動そのものの費用に費目名を持つ枠を、費目ごとに開いていきます。
採用サイトの費用に名前があるのは10件
「採用ホームページ」「採用に関するホームページ」という語を対象経費に持つ制度が、県内に10件ありました。
| 制度 | 対象経費の書かれ方と上限 |
|---|---|
| 山口市中小企業等採用活動支援補助金 | 採用ホームページの作成や改修に係る委託料等(10万円) |
| 宇部市人材確保支援事業費補助金(情報発信枠) | 採用に関するホームページ作成・改修に係る専門業者への外注費等(10万円) |
| 防府市人材確保支援事業補助金 | 採用に関するホームページの新規作成または改修を専門業者に委託する際の費用(30万円) |
| 長門市人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金 | 採用に関するホームページの新規作成や改修に係る専門業者への業務委託費用(15万円) |
| 光市中小企業等知名度向上・ブランド化補助金 | 採用に関するホームページ、PR動画、パンフレット作成の作成・改修委託料(30万円) |
| 美祢市多様な人材確保応援事業補助金 | 採用情報を発信するための自社ホームページの新規作成又は改修を外注する際の費用(20万円) |
| 岩国市中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金 | 採用情報の充実を含むHPの作成または改修(2分の1・上限20万円) |
| 阿武町中小企業等人材確保支援事業補助金 | 企業情報及び採用情報を掲載するウェブサイトの開設又は改修(20万円) |
| 萩市中小企業等事業拡大補助金 | 期間限定のリクルートに関するパンフレット、ホームページ作成(3万円) |
| やまぐち産廃処理人材確保等補助金 | 人材確保のための採用ホームページ、企業紹介動画の作成(10万円) |
10件のうち9件が市町の制度で、県のものは産廃処理業向けの1件だけです。うち1件は人口3千人規模の阿武町のものでした。
全国を調べると、ホームページの費用を見る補助金は各地にあります。ただ、目的要件が販路開拓や受発注拡大にあることが多く、採用のページに当てられるかが読めないものがほとんどです。山口県は採用という語を付けたうえで、費用の名前を条文に置いています。
山口市の場合は6つの事業に枠が別々に付いています。案内ページの下の行にある上限20万円は、6つを合わせた額ではなく、第6号(企業説明会等の実施・参加、インターンシップ等の実施)の年度上限です。第1号から第5号が一年度に1回限りなのに対して、第6号だけは1回5万円で複数回使えます。
山口市で上限20万円を当てにして予算を組もうとしている方へ。枠がどこで分かれているかは、こちらで書いています。
参考記事:『【上限10万円】「山口市中小企業等採用活動支援補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!』
外注と委託の限定が6件に付く
この10件は、費用の出し先まで書き分けています。10件のうち6件が「専門業者への外注費」「業務委託費用」「外注する際の費用」と書いていて、宇部市、防府市、長門市、光市、美祢市、そして県の産廃処理人材確保等補助金がこれに当たります。
支払先が外部であることが前提なので、自社の人が手を動かした分の人件費はこの文言に入らないと思われます。社内にWeb担当を抱えている会社ほど、その部分は持ち出しになります。
範囲を狭める書き方も入っています。防府市は「ホームページの改修の場合、採用に関するページの改修に係る費用のみが対象となります」と注記し、「単なる会社案内等の汎用性が高いものは対象となりません」と続けます。
光市も対象外の欄に「会社案内のみが記載されたパンフレット等、汎用性が高いもの」を置いています。会社案内をそのまま作り直す計画だと、この2市では外れると思われます。
防府市にはもう1つ、目を引く条件があります。「補助対象期間中に、各媒体で求人活動を行っていることが確認出来ないものは対象となりません」。サイトを作っただけでは足りず、その期間に募集を出しているかまで見ます。
見積を取る前に、社内でやる部分と外に出す部分を分けておかれると安心です。
掲載料を拾うのは10制度ある
求人サイト・求人情報誌への掲載料を対象にしているのは10制度です。山口市の中小企業等採用活動支援補助金と介護人材採用活動支援補助金、宇部市人材確保支援事業費補助金の情報発信枠、防府市人材確保支援事業補助金、下関市介護サービス事業所人材確保支援事業補助金。
残りは、長門市人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金、光市中小企業等知名度向上・ブランド化補助金、美祢市多様な人材確保応援事業補助金、岩国市中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金、県のやまぐち産廃処理人材確保等補助金です。
ここでも書きぶりが分かれます。県の産廃処理の制度は「掲載後の費用(クリック課金や成功報酬等)は含まない」と明記し、掲載期間を3か月以内に切っています。掲載枠を買う費用は見るが、応募に応じて発生する費用は見ないという切り分けです。
萩市は逆に、採用側の枠から掲載料を外していて、「人材紹介料や情報掲載料等は除く」と書きます。同じ制度の中に人材紹介サービスの利用料を見る枠が別にあり、費目ごとに行き先が決まっている作りです。
成果報酬型の媒体を使っているなら、請求書の内訳が掲載料と成功報酬に分かれているかを先に見ておきましょう。
出展料は県外開催だけの市がある
合同企業説明会や企業説明会の出展料でも、分かれるのは開催地の条件でした。美祢市の多様な人材確保応援事業補助金は「県外で開催される合同企業説明会への出展料」と書いていて、県内開催は入りません。
宇部市人材確保支援事業費補助金の情報発信枠も、対象事業を定める条文が「県外で開催される」と限定しています。県外へ採りに出る想定が、そのまま条件になっている形です。
防府市人材確保支援事業補助金は開催地を限定せず、県外開催については参加に係る交通費及び宿泊費まで対象に含めます(市の旅費支給条例を準用し、その額が上限)。
一方で岩国市中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金は「旅費、出張費は除く」と対象外に置いていました。同じ出張の費用でも、市によって扱いが正反対になります。
県内の説明会に出るつもりなら、出展料の枠は自社の市の条文を開くまで当てにしないほうが安全です。
紹介手数料を見る制度が7件ある
紹介の手数料は、全国を見ても対象から外す制度のほうが多い費目です。山口県内では7件が名前を持っていました。
| 制度 | 手数料の書かれ方 |
|---|---|
| 山口市中小企業等採用活動支援補助金 | 人材紹介サービスの利用に係る費用(10万円。派遣などの紹介は除く) |
| 山口市介護人材確保紹介手数料等補助金 | 介護職員の紹介を受け直接雇用した際に支払った紹介手数料(20万円) |
| 防府市人材確保支援事業補助金 | 人材紹介サービスの利用に係る費用(30万円の枠内) |
| 下関市介護サービス事業所人材確保支援事業補助金 | 有料職業紹介所による紹介(5万円) |
| 萩市中小企業等事業拡大補助金 | 専門家派遣、人材紹介サービスの利用料など(5万円) |
| 山口県外国人材確保定着補助金 | 雇用契約成立に伴い発生する外国人材の紹介手数料(30万円) |
| 宇部市介護人材確保紹介手数料等補助金 | 介護人材の紹介手数料(補助率10分の10・上限100万円)。所管は介護保険課 |
額でいちばん大きいのは宇部市の枠で、補助率が10分の10です。
山口市の介護向けと県の外国人材の制度には、手前の条件が付いています。山口市の介護向けは、対象が直接雇用後6か月以上介護業務に従事した職員に限られ、申請できるのも勤務開始から半年たった年度内。県の外国人材の制度は、いま外国人材を雇っていない事業者だけが対象です。
ほかの制度も、表の書かれ方(派遣は除く、有料職業紹介所による紹介、など)で対象の紹介の形が絞られます。紹介会社に払う予定があるなら、契約の前に自社の市の条文で「紹介」の書かれ方を見ておくのが確実です。
採用代行に名前があるのは岩国市
採用活動そのものを外に委ねる費用となると、当たりは一気に減ります。対象経費に「採用業務の代行委託等(採用アウトソーシング)」と書いていたのは、岩国市の中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金の1件だけでした。
補助率2分の1・上限20万円で、採用情報の充実を含むHPの作成または改修、企業紹介動画、求人検索エンジンへの掲載、従業員満足度調査までを1本で受けます。ただし令和8年度(2026年度)分は6月26日に受付を終えており、次に開くとすれば令和9年度(2027年度)です。
山口市には「採用活動にかかるコンサルティング等に要する事業」という枠(上限10万円)があります。ただし「等」の範囲を定めた文が、要綱にも市の案内にも見当たりません。
「等」に採用代行の委託費まで入るかどうかは、公表されている文言だけでは決まりません。見積を取る前に要綱を開き、ふるさと産業振興課へ電話で一度確かめておかれるとよいでしょう。
初めてかどうかが先に条件を分ける
費目に名前があると分かったら、次は要件です。募集の費用を見る枠の要件を並べると、何に使うかより手前で、もう使ったことがあるかが対象かどうかを分けています。
年度が変われば枠は戻る
いちばん多いのが、年度で1回と数える型です。8制度が入ります。
| 制度 | 回数の書かれ方 |
|---|---|
| 山口市中小企業等採用活動支援補助金 | 第1号から第5号までは一年度につき1回限り。第6号(企業説明会等・インターンシップ)だけは1回5万円で複数回可・年度20万円まで |
| 山口市介護人材採用活動支援補助金 | 同一補助対象者につき一年度1回限り |
| 山口市介護人材確保紹介手数料等補助金 | 一年度につき1回限り |
| 防府市人材確保支援事業補助金 | 申請は1事業者に付き1回まで |
| 美祢市多様な人材確保応援事業補助金 | 同一事業年度につき各事業それぞれ1回限り |
| 萩市中小企業等事業拡大補助金 | 1年間に3事業まで(各事業1つまで) |
| 阿武町中小企業等人材確保支援事業補助金 | 1事業者につき1会計年度において1回 |
| やまぐち産廃処理人材確保等補助金 | 採用活動支援事業の4区分は申請期間内に1事業者1回限り |
この型なら、今年使い切っても来年また枠が戻ります。今年はサイト、来年は媒体という順番の付け方ができるということです。萩市だけ数え方が少し違い、6つの事業のうち3つまでを同じ年度に使えます。
年度で戻る枠しか無い市なら、今年の1回をどの費目に当てるかだけを決めれば足ります。
一度使うと戻ってこられない
年度ではなく、制度そのものを1回と数えるものが2件ありました。宇部市の人材確保支援事業費補助金は、チラシの補助対象者の欄に「過去、本補助金を利用したことがないこと(※事業者1社につき、1回限り)」と書いています。
上限10万円という額に対して、判断の重さが釣り合わない条件です。この一文があるのはチラシだけで、交付要綱にも募集要領にも出てきません。宇部市の枠を当てにするなら、チラシまで開いておく必要があります。
長門市の人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金も同じ型です。4つの事業を束ねた制度で、1事業者あたりの上限は65万円。ただし「1事業者につき65万円を上限とし、申請は1回限りとする」とあります。4つの事業に別々に申請するのではなく、まとめて1回で出す形です。
宇部市の枠を今年使うか、来年に回すかで迷っている方へ。情報発信枠の対象事業と1回限りの数え方は、こちらで書いています。
参考記事:『【上限10万円】「宇部市人材確保支援事業費補助金」はどちらの枠で出す?対象経費と条件を解説!』
過去3年の交付決定で外れる
3つ目は、申請の時点で過去をさかのぼる型です。3件でした。
| 制度 | 見る過去 |
|---|---|
| 光市中小企業等知名度向上・ブランド化補助金 | 令和5年7月1日(2023年7月1日)から令和8年3月31日(2026年3月31日)までに同補助金の交付決定を受けている方は利用不可 |
| 宇部市人材確保支援事業費補助金の求人サイト掲載枠 | 過去3年間に就職・転職情報サイト(有料)の利用履歴がないこと |
| やまぐち産廃処理人材確保等補助金の採用ホームページ枠 | 過年度に当補助対象経費に係る交付決定を受けた事業者は交付申請不可 |
光市の一文には「令和8年度から追加」、つまり2026年度から入った条件だという断りが添えられています。去年まで使えた会社が、今年から外れる作りに変わったということです。上限30万円で申請回数は上限に達するまでという使い勝手のよい枠なので、ここを読み落とすと計画が丸ごと崩れます。
宇部市は外し方の向きが違います。見るのは補助金の利用歴ではなく、有料の求人サイトを使ってきたかどうか。毎年同じ媒体に出している会社ほど、掲載料では申請できません。裏を返すと、そういう会社に残っているのは採用ホームページとPR動画のほうです。
毎年出している媒体があるなら、掲載料ではなくサイトや動画の側に当てると決めるほうが確実です。
まだやっていないことが要件になる
4つ目は、過去の申請歴ではなく、いまの状態を見る型になります。
- 県の外国人材確保定着補助金は「現在外国人材を就労させておらず、新たに外国人材を雇用する意思を有している事業者」が対象。すでに雇っている会社は対象の外に出ます
- 県の奨学金返還支援制度創設奨励金は、奨学金返還支援制度を令和6年4月1日(2024年4月1日)以降に新たに創設したことが条件
- 長門市の人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金は、スポットワーカー活用事業が「申請時において利用実績がない事業者に限る」、外国人材雇用・活用事業が「外国人雇用者5名以下の事業者に限る」。名前は1つの制度なので、5制度のうちの1件として数えています
- 美祢市は対象経費そのものを「就職又は転職情報サイトへの新規掲載経費」と書き、萩市も「新規の自社ホームページ等の開設またはリニューアル」と書いています
どれも、これから始める会社に向けて口が開いています。すでに手を打ってきた会社ほど当てにくい、という点は共通しています。自治体が意地悪をしているというより、まだ動けていない会社を動かすための設計だと読むほうが近いでしょう。
4つの型は数える単位が違う
ここまでを1つの表にまとめます。
| 型 | 何を見るか |
|---|---|
| 型①年度で数える(8制度) | その年度に、この制度をもう使ったか |
| 型②制度で数える(2制度) | 過去に一度でも、この制度を使ったか |
| 型③過去の利用歴で外す(3制度) | 直近3年ほどの交付決定や媒体の利用があるか |
| 型④いまの状態を見る(5制度) | すでにその取り組みを始めていないか |
同じ1回限りでも、数えている単位がまるで違います。年度なのか、制度の生涯なのか、直近3年なのか、いま始めていないかどうか。取り違えると、申請できると思っていた枠が消えます。
この4つは、募集や採用活動の費用を見る枠を並べたものです。雇ったあとに出る枠には、会社ではなく人の側で1回を数えるものもあります。山口市の新卒・第二新卒者雇用促進助成金は、対象になる新卒者等が「これまでに本事業の交付対象となっていないこと」。同じ会社でも、対象者が変われば使えるという数え方です。
自社が今年どの型に当たるかは、要綱と募集要領、それにチラシまで開いて確かめることになります。
予算と期日は制度ごとに別で動く
84件はどれも予算の範囲内での交付です。日付とは別に、残高で閉じる書き方が並びます。
2026年度分を閉じた制度が2件ある
2026年8月時点で、令和8年度(2026年度)分の受付を終えていたものが2件ありました。
| 制度 | 公表されている状況 |
|---|---|
| 岩国市中小企業人材確保・人材定着促進事業費補助金 | 令和8年6月25日(2026年6月25日)に受付開始。翌26日に予算の上限到達で受付終了 |
| 山口県奨学金返還支援制度創設奨励金 | 第1期は予定の45件に達して申請を締切。第2期は令和8年9月25日(2026年9月25日)から |
岩国市の告知は「受付開始後、想定を大きく上回る申請があり、予算額に達したため、申請受付を終了することといたしました」というものでした。7か月ぶんの受付期間が、2日で埋まった形です。
県の奨学金返還支援制度創設奨励金のほうは、第2期が令和9年2月26日(2027年2月26日)まで。8月に見て閉じていても、この制度は9月にもう一度開きます。
閉じた枠を見つけたら、来年度の受付に向けて見積と社内の段取りだけ先に作っておくのが早道です。
残りの枠が数字で見えるのは2件
残量の見え方にも差があります。制度のページに数字で残りを出していたのは、次の2件でした。
| 制度 | 公表されている残りの枠 |
|---|---|
| 長門市人材確保・副業人材活用等支援事業費補助金 | 令和8年7月17日(2026年7月17日)15時時点で申請金額230万2,000円・予算額800万円(残り71.2%) |
| 山口市中小企業等採用活動支援補助金 | 令和8年7月23日(2026年7月23日)時点の予算到達状況が50%を超えた |
制度のページで残りが見えるのはこの2件までで、ほかは当初予算や決算の資料まで開かないと分かりません。要綱は毎年つくり直されますし、書類がそろっても交付が確約されるものではありません。動くと決めた時点で、各自治体のページを開き直してください。
申請の前に済ませる登録がある
先に済ませておく手続きが要る枠もあります。県の採用活動効率化支援補助金と奨学金返還支援制度創設奨励金は、やまぐちジョブナビへの登録と求人情報の掲載が要件。山口市の2つの助成制度は、やまぐちしごと応援サイトへの登録が要件です。
どちらのサイトも、掲載料についての記載は見当たりませんでした。無料と書かれているわけでもないので、登録の前に費用の有無だけ確かめておかれると安心です。登録が済んでいないと、申請の土俵に乗りません。
防府市の人材確保支援事業補助金には、もう一段先の条件が付きます。補助対象者の要件に「中小企業サポートセンター(コネクト22)の支援を受けて事業計画を策定し、事業を実施する者」とあります。
対象外経費の欄にも「中小企業サポートセンター(コネクト22)の支援を受けずに策定した事業計画に基づき実行した事業の経費」が並びます。防府市の30万円を当てにするなら、制作会社を探すより先にセンターの予約を取るところからになります。
今年の1回をどの費目に当てるかを先に決める
84件のうち、採用ホームページの制作費に費目名を持つのは10件です。上限は3万円から30万円、補助率は2分の1が中心。30万円を受け取るには60万円を動かすことになり、そこまで積んでも、岩国市のように受付の翌日で閉じる枠があります。
その10件の多くは、もう使ったか、もう始めているかを先に見ます。年度で戻る枠、生涯に一度の枠、過去3年をさかのぼる枠、いま始めていない会社だけの枠と、数え方が4通りに割れています。どの枠に当てるかより、今年の1回をどこへ使うかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
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この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。