【上限10万円】「山口市中小企業等採用活動支援補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!

「山口市 採用 補助金」で検索してこの制度に行き当たったものの、案内の表に5万円と10万円が並び、いちばん下の行にだけ20万円と書いてあって、結局いくらまで出るのかが分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 補助の対象になる事業者はどこか?
  • 採用ホームページや企業紹介動画は、どの枠で見てもらえるのか?
  • いくらまで戻ってくるのか?
  • 上限20万円は、どの枠に掛かる数字なのか?
  • いつまでに、どんな順番で手続きをすればいいのか?

山口市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて11件あるので、見比べたい方は山口県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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山口市中小企業等採用活動支援補助金の概要

山口市の公式サイトにある「山口市中小企業等採用活動支援補助金」の案内ページ。採用活動の経費を補助する説明文と、「予算到達状況のお知らせ」の見出しに9月10日時点で予算到達状況が70%を超えたと記された掲示が見える。

出典: 山口市「山口市中小企業等採用活動支援補助金」のページ(2026年9月時点)

「山口市中小企業等採用活動支援補助金」は、採用ホームページの制作や求人情報の掲載など6つの取り組みに使ったとき、枠ごとに支出の半分が戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 山口市中小企業等採用活動支援補助金
相談先 山口市 商工振興部 ふるさと産業振興課 人材確保支援担当
補助対象 委託料等(採用ホームページの作成や改修、採用を目的とした企業紹介動画の制作に係る費用)。ほかに求人情報紙、就職情報サイト及びSNS等への求人情報掲載に係る費用、人材紹介サービスの利用に係る費用、外国人材受入れに係る初期費用、採用活動に係る外部コンサルティング等に要す費用、企業説明会等とインターンシップ等の実施に係る経費があり、一事業者がそれぞれ申請できる
補助上限(補助率) 求人情報の掲載は5万円、人材紹介・外国人材・採用ホームページと企業紹介動画・コンサルティング等は各10万円、企業説明会等とインターンシップ等は1回5万円で一年度20万円(いずれも対象経費の2分の1・消費税及び地方消費税に相当する額を除く・1,000円未満切捨て)
期限 事業に着手する前に事業認定申請(原則、事業実施日の前開庁日まで。市は2週間前までの提出を求めている)。交付申請は支払いが完了した日から30日を経過する日か当該年度の3月31日の早いほうまで。事業認定申請の受付は令和8年4月1日から、予算額に達し次第終了

注意したいのは、先に契約を結んでしまうと申請の道が閉じることです。制作会社と発注書を交わしたあとでは、その事業は対象になりません。

ここから、対象になる会社や使える経費の中身、枠ごとの上限、申請の順番まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は市内に主たる事業所がある中小企業

交付要綱の第3条は、山口市内に主たる事業所を有する中小企業者か、市と事業所の設置に係る協定を締結した事業者を対象と定めています。あわせて、市税を滞納していないこと、市からの指名停止措置を受けていないこと、事業主と役員に暴力団員がいないことが条件です。

中小企業者の中身は第2条にあり、中小企業基本法第2条の中小企業者と、中小企業団体の組織に関する法律第3条第1項の中小企業団体が入ります。

特定非営利活動法人が名指しで入っているのは、この制度の特徴です。常時使用する従業員が300人以下、小売業は50人、卸売業とサービス業は100人以下という条件が、その法人格にも付きます。介護や福祉の現場をお持ちの方も、対象から外れるとは限らないでしょう。

対象経費は事業ごとに別々に決まる

補助の対象になる事業は、交付要綱の第4条に並んでいます。求人情報の掲載、人材紹介サービスの利用、外国人材の受入等、採用ホームページの作成や改修と企業紹介動画の制作、採用活動にかかるコンサルティング等、企業説明会等の実施・参加とインターンシップ等の実施です。

経費の中身は、要綱の末尾に付いた別表が事業ごとに割り当てます。第4号を受ける委託料等は、採用ホームページの作成や改修と企業紹介動画の制作に係る費用です。サイトと動画は別々ではなく、同じ枠に入ります。同じ年度に両方を進めるなら、合わせて上限までという計算になります。

求人情報の掲載のほうは、別表の広告料が求人情報紙、就職情報サイト及びSNS等への求人情報掲載に係る費用を受けます。人材紹介サービスの利用は利用料で受けますが、派遣などの正規従業員以外の紹介は要綱が除いています。

では、どれか1本を選ばされるのかというと、そうではありません。募集チラシの対象経費一覧の末尾に、こう書かれています。

※(1)~(6)は一事業者それぞれ申請可能です。

選ぶ制度ではないので、年度のなかで使う順番は自社で決められます。

戻るのは経費の2分の1・枠ごとに上限が違う

補助率は、どの事業も補助対象経費の2分の1です。ただし2分の1を掛ける前に前提があり、別表の末尾は消費税及び地方消費税に相当する額を除くと定め、第6条第2項は1,000円未満の端数を切り捨てると定めています。

上限に届くのは、税抜で上限の倍を払ったときです。採用ホームページと企業紹介動画の枠は10万円なので、例えば採用サイトの制作を税抜20万円で外に出したなら、その半分の10万円が上限にちょうど届きます。税抜10万円で収めた年なら、戻るのは5万円です。

求人情報の掲載の枠は5万円で、こちらは税抜10万円の掲載料で上限に届きます。見積が税込22万円でも、半分を掛ける相手は税抜の20万円です。千円未満は切り捨てなので、上限の近くで組むときは税抜の合計を千円単位で丸めておくと、数百円を落とさずに済みます。

上限20万円は企業説明会とインターンの枠

事業ごとの上限額と回数は、次のように分かれています。

補助対象事業 上限額と回数
求人情報の掲載 5万円・一年度1回限り
人材紹介サービスの利用 10万円・一年度1回限り
外国人材の受入等 10万円・一年度1回限り
採用ホームページの作成や改修、企業紹介動画の制作 10万円・一年度1回限り
採用活動にかかるコンサルティング等 10万円・一年度1回限り
企業説明会等の実施・参加、インターンシップ等の実施 1回5万円・複数回可・一年度20万円まで

要綱の第6条第3項は、同一の事業者への交付を、回数で数える枠と金額で数える枠に書き分けています。20万円は6番目の枠の年間上限で、6つ全部を合わせた額ではありません。

第1号から第5号までは、それぞれ年に1回。企業説明会とインターンシップだけが、1回5万円で何度でも出せる代わりに、年間の総額で止まります。第6号の別表には旅費も並んでいて、こちらには1参加当たり2人分までという制限が付きます。

限度額を単純に足すと65万円になります。ただし第6条第1項には予算の範囲内で交付するとあり、全事業を合計したときの上限額そのものは要綱に定められていません。

6つ全部を上限まで使えると決まっているわけではないと思われます。複数の枠をまとめて使う予定があるなら、見積を取る前にふるさと産業振興課へ一度確かめておかれると安心です。

額は大きくないが、どれかには当たりやすい

上限は5万円と10万円で、採用にかける費用の全部をまかなう額ではありません。ただ、求人情報の掲載から人材紹介、採用ホームページ、説明会まで対象の枠が並んでいるので、この1年で何ひとつ当たらないという会社のほうが少ないはずです。

先にやまぐちしごと応援サイトへ登録する

第3条の第2号は、「やまぐちしごと応援サイト」へ登録していることを対象者の条件に置いています。山口市が運営する市内企業の情報発信サイトで、企業の紹介ページのほか、学生による企業取材レポートやセミナー情報が載っています。

掲載の対象は、市に本社または本店を有する法人事業者、市に住所を有する個人事業者、市と協定を締結した事業者のいずれかです。人材の確保を考えていること、風俗営業者でないこと、反社会的勢力でないこと、掲載情報が他の媒体でも公表・配布されることに同意できることも求められます。

掲載料は無料ですが、応募要領には掲載には審査があると書かれています。申込は掲載情報入力フォームから行い、問い合わせ先は補助金と同じふるさと産業振興課です。登録が済んでいないと、補助金の土俵には乗りません。

身内への支払いと国・県の補助は対象外

第5条の第2項と第3項は、支払先の側にも条件を置いています。資本関係がある事業者、代表者や役員が属する企業等、配偶者または2親等内の親族が代表者・役員として属する企業等への支払いは、対象から外れます。

グループ会社や親族の会社へ発注した分は、対象になりません。一方で、委託先を市内の事業者に限る記述は、要綱にも市の案内にも募集チラシにも見当たりません。市外の制作会社に頼んでも、支払先の条件に当たらなければ対象のままだと思われます。

もう1つ、第5条のただし書きは、国・県・市およびこれらに準じる団体から補助または助成を受けた経費を対象から外しています。同じ請求書を二重に載せることはできません。

採用パンフレットの印刷費に費目が無い

別表は名前の付いた費目で経費を受ける作りですが、印刷費という費目は、どの事業の欄にもありません。採用パンフレットのような紙のツールは、費目に無い以上、対象から外れると見ておくほうが安全です。

ただし別表は、名前の付いた費目だけで閉じてはいません。6つの事業すべてに「その他 市長が特に必要と認めた費用。」があります。費目名が無いものは、この条項に当たるかどうかで決まります。

紙のツールに予算を割く予定がある方のうち、介護サービス事業所を運営されている方には、行き先がもう1つあります。同じ山口市の介護保険課が、介護職員の求人に限って求人チラシの作成・配布費用を見る補助金を別に置いています。

補助率は2分の1、上限は10万円です。職種でどこまでが対象かが決まるので、当てはまりそうな方は、そちらの対象から先に見てみてください。

参考記事:『【上限10万円】「山口市介護人材採用活動支援補助金」は事務職の求人にも使える?対象になる職種を整理

動画を作ると市のアカウントで公開される

交付申請の添付書類には、本事業で制作した企業紹介動画が入っています。そして要綱の第10条第3項は、提出された動画の扱いをこう定めています。

市長は、第1項第4号により提出された企業紹介動画を、ソーシャルメディアの市アカウント等にて公開し、やまぐちしごと応援サイトへ掲載することができるものとする。

動画を作って補助を受けると、その動画は市のアカウントで公開されます。提出はデータ転送サービスか、DVD・USBメモリ等の記録媒体で行い、記録媒体は返却されません。

第15条には、市長が必要と認めるときは認定事業の成果を公表させることができるという定めもあります。社外に出せない中身を含む動画は、この枠には向かないでしょう。逆に、市のチャンネルに載ること自体を露出として見込む手もあります。

期限は事業に着手する前と支払いから30日

先に来るのは事業認定申請です。要綱の第7条は、原則として事業実施日の前開庁日までに出すことを求めています。

市の案内と募集チラシのほうは、市税の滞納の有無を市が確認するのに時間がかかるとして、事業実施日の2週間前までの提出を求めています。日程は2週間前のほうで組んでおきましょう。

着手の中身も、募集チラシの注意事項が書いています。

事業着手前に申請をお願いします。交付決定前に事業着手した場合(契約締結、支払い完了、情報誌掲載等) は、申請できません。

着手には契約の締結が含まれます。サイトの公開日や求人の掲載開始日からさかのぼって日程を組むと、契約日はさらに手前に来ます。

交付申請のほうは、支払いが完了した日から30日を経過する日か、その年度の3月31日か、早いほうまでです。第5条が対象にしているのは支払いが完了した経費なので、年度末に納品して支払いが翌年度に回ると、その年度の対象から外れます。

なお事業認定申請の受付は令和8年4月1日から始まっていて、終わりは予算額に達し次第と案内されています。

申請は事前と事後の2回・メールで出す

この制度は、交付申請の前に事業認定申請という段が入ります。順番は、事業認定申請、認定決定の通知、事業の実施、交付申請、交付決定、交付請求、交付です。認定の通知が届く前に動くと、その事業は対象になりません。

申請書と添付書類はPDF形式で、原則メールで提出します。押印と署名は不要で、添付の最大容量は3MBです。個人事業者は、確定申告書か開業届の写しに加えて、山口市での居住が証明できるものが要ります。

Tips|事業認定申請に添えるもの

  • 実施計画書(別紙1)
  • 補助対象経費の見積書等の写し(申請から2週間以上有効なもの)
  • 補助対象事業の概要が分かるもの
  • 担当者の身分が証明できるもの(名刺等)

交付申請のときに添えるのは、実施報告書(別紙2)、領収書等の写し、実施した概要が分かるものです。企業紹介動画を作ったなら、その動画も添えます。

第10条第2項には、交付申請の段で経費が事業認定申請書に書いた予定額より増えても、交付する金額は増額しないという定めもあります。金額が固まるのは、事業をやったあとではなく認定のときです。

回数は年度1回・枠が埋まれば止まる

第1号から第5号までの事業は、一年度につき1回限りです。企業説明会等とインターンシップ等だけが、1回5万円で複数回使えて、一年度の合計が20万円で止まります。

令和8年7月23日時点で、市は予算到達状況が50%を超えたと公表しています。予算である以上、枠が埋まれば要件を満たしていても交付は止まります。年度の後半から動くつもりなら、枠の残りをふるさと産業振興課へ聞いておかれるとよいでしょう。

なお年度が変われば、要件も金額も作り直されることがあります。申請へ進む前に、山口市の案内で最新の内容をご確認ください。

問い合わせ先はふるさと産業振興課

本制度の所管は、山口市の商工振興部 ふるさと産業振興課 人材確保支援担当です。電話は083-934-2645、窓口は本庁舎3階です。

資料を読み込んでも決まらない論点が残ります。申請前に確かめておく点として、次の3つを聞いておかれると安心です。

  1. 採用ホームページの「改修」がどこからを指すか。既存のページの一部を差し替える形は入るか
  2. 採用活動の代行にかかる委託費が、採用活動にかかるコンサルティング等に入るか
  3. やまぐちしごと応援サイトの登録は申請の時点で済んでいる必要があるか。審査にどのくらいかかるか

戻る額より、どの枠をいつ使うかで決まる

採用ホームページと企業紹介動画に付く枠は10万円です。税抜20万円までの支出に半分が乗る計算で、採用サイトを外に出すときの制作費のうち、はじめの一部を軽くする額にあたります。この制度が見ているのは採用活動そのもので、サイトはその対象の1つとして拾われています。

申請には、契約を結ぶ前に事業認定申請を出し、認定の通知を待ってから動く順番が要ります。認定のあとで見積が膨らんでも、交付額は増えません。その手間まで含めて考えると、先に戻る額を数えるより、どの枠をいつ使うかを決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。

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この記事を書いた人
【上限10万円】「山口市中小企業等採用活動支援補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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