【全45件】「山形県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介!

採用ページを作り直したい。費用の半分でも補助が出ないか。そう考えて補助金の一覧を開き、金額の大きいものから順に要件を読んでいく……。山形県内でこの読み方をすると、たいてい最後まで自社の名前が出てきません。

制度が無いからではありません。山形県では、額の大きい枠ほど入れる会社の範囲が狭く決められているからです。金額の順は、自社が入れる順ではありません。

まず、何件あるのかから見ていきます。

この記事でわかること

  • 事業者が受け取れる枠は県内に何件あり、県と市町村にどう分かれているのか?
  • 45件は、お金の付き方でどんな型に分かれるのか?
  • 採用活動の費用に費目名がある枠は、どこにいくつあるのか?
  • 額のいちばん上にある枠は、何が対象の条件になっているのか?
  • 業種でも市町村でも絞られない枠は、県にいくつあるのか?

個々の申請の段取りは、制度ごとの記事に置いています。いま記事にしているのは「鶴岡市オンライン採用活動支援事業補助金」で、ほかの枠はこの記事の表と、各自治体のページで確かめてください。

山形県で採用に使える補助金は45制度

事業者や法人の側がお金を受け取れる採用まわりの枠として、2026年8月時点で確認できたのは45件です。県の産業労働部とみらい企画創造部、35市町村すべての商工・雇用・企業立地のページを順に開いた数になります。

区分 数と内訳
制度の合計 45件(県9件・市町村36件)
制度を確認できた自治体 県と26市町村(山形市・米沢市・鶴岡市・新庄市・上山市・村山市・長井市・天童市・尾花沢市・南陽市・中山町・河北町・西川町・朝日町・大江町・金山町・最上町・舟形町・真室川町・小国町・白鷹町・飯豊町・三川町・庄内町・大蔵村・鮭川村)
山形県の市町村数 35市町村(13市19町3村)
自治体別の内訳 3件=米沢市・金山町/2件=山形市・鶴岡市・上山市・西川町・舟形町・白鷹町/ほかは各1件

35市町村の条例・要綱名と雇用奨励金の額は、県が1枚の表にまとめています。ただしその表は産業労働部の商工・労政の担当課になく、企業立地サイトの配下にしかありません。商工の一覧だけを追うと、市町村の枠の大半に届きません。

国の助成金は、この45件とは別の枠組みで動きます。窓口も、動ける時期の決まり方も重なりません。県内の枠から確かめるか国の枠から確かめるかを決めかねている方は、国の側の全体像から開いてみてください。

参考記事:『採用で使える助成金と補助金

6市町村は探していないのではなく無い

上の表に名前が無いのは9市町村です。寒河江市・川西町・遊佐町の3つは事業者向けの枠を持っていますが、中身が資格取得や研修の補助で、採用や雇用そのものには出ません。

酒田市・東根市・山辺町・大石田町・戸沢村・高畠町の6つは、事業者向けの補助金一覧を全行開いても、採用や雇用にお金が出る枠が見当たりませんでした。この6つは、開いていないのではなく無いと確かめた側です。

ただし案内を作らずに要綱だけを例規のページに置く自治体もあります。無いと決める前に担当課へ当たる価値は残ります。この6つにも無料で求人を載せられる枠はあり、お金が出る枠が無いという意味です。

数えたのは事業者が受け取る枠

1件と数えたのは、募集の露出・採用ツール・採用活動の経費に費目名がある枠、雇用そのものに額が付く枠、人材確保や職場定着を目的に掲げて事業者に出る枠です。受け取るのが事業者・法人の側であるものに限りました。

自治体の行はあっても数えなかったものがあります。県のUIターン就職活動交通費助成事業費補助金、尾花沢市じもと就職応援スタートアップ激励金、河北町新規学卒者就職奨励金で、いずれも受け取るのは就職する本人です。

人材育成や資格取得だけを目的にした枠も、事業者が受け取るものでも45件の外です。分かれ目は採用や雇用そのものを目的に掲げているかどうかで、同じ免許の支援でも県の第二種免許は運転手の確保が目的に書かれているので45件の側になります。

窓口は商工の一覧に揃っていない

45件を、案内を出している窓口の担当課で分けると、こうなります。

窓口の担当課 ある制度
県 産業労働部 産業創造振興課 プロフェッショナル人材助成の3区分と外国人労働者受入環境整備の4件
県 産業労働部 雇用・産業人材育成課 障がい者雇用奨励金と賃金向上推進事業支援金の2件
県 みらい企画創造部 地域交通政策課 地域公共交通採用活動支援・第二種免許取得支援・大型免許等取得支援の3件
市町村の商工・産業振興の担当課 36件。商工課・産業振興課・商工観光課・まちづくり課に分かれる

制度名に「採用活動支援」と入るのは県の1件だけで、それは交通の担当課にあります。しかも同じ課の同じ一覧ページに、運転手を確保するための第二種免許取得支援と大型免許等取得支援が並んでいます。

名前や趣旨に「採用」を持つ枠は市町村にもあります。白鷹町の「(人材確保支援)自動車運転免許取得費等助成支援事業費補助金」、金山町の「新規学卒者採用促進奨励金」、舟形町の「有償インターンシップ受入れ支援事業費補助金」です。

自社の枠を探すなら、商工の一覧をたどるより、県と市町村の担当課がどこに分かれているかを先に見ておくほうが早いです。

お金の付き方は3通りに分かれる

45件を、何に対してお金が付いているかで分けると3通りになります。

お金の付き方 件数と性格
採用活動の費用に付く 8件。見積書や領収書が要る。上限は5万〜100万円
雇った人数に付く 27件。すべて市町村の枠。1人あたり6万〜30万円を人数分積む
雇い方・雇う相手・職場の条件に付く 10件。正社員化、障がい者雇用、免許取得、インターン、職場整備

額がいちばん大きいのは真ん中の27件ですが、動けるのは採用が終わったあとです。採用サイトの見積書を持っていける相手は、いちばん上の8件に限られます。

対象者の条件も45件で揃っていません。中小企業者とだけ書く枠、小規模事業者に限る枠、業種や雇用の実績で切る枠が混ざるので、従業員数や資本金の条件は枠ごとに要綱で確かめる形です。

自社がどの通りに立てるかを先に決めておくと、残りの2通りは読まずに済みます。

Tips|自社の市町村の枠は企業立地の表から引く

市町村の枠は商工のページに全部は並びません。県の企業立地サイトにある「県内各市町村による企業誘致優遇制度」で自社の市町村の行を見て、条例名か要綱名を控えます。その名前で市町村のページを開くと、金額と要件まで一度でたどり着けます。

採用活動の費用に費目名があるのは8件

8件のうち5件をこの章で、県のプロフェッショナル人材助成の3つの枠は次の章で扱います。まず上限額の順に並べます。

上限額 制度と、入れる会社の範囲
100万円 県 地域公共交通採用活動支援事業費補助金/バス・タクシー・地域鉄道の3業態
100万円 飯豊町 中小企業振興事業費補助金(人材確保支援事業)/飯豊町に本社を置く中小企業
50万円 県 プロフェッショナル人材助成(副業・兼業 新規利用枠)/初めて拠点の仲介を受け、契約6か月以内
40万円 金山町 小規模事業者支援事業補助金(持続化支援)/町内の小規模事業者
20万円 鶴岡市 オンライン採用活動支援事業補助金/市内の中小企業事業主。1事業者1回限り
10万円 県 プロフェッショナル人材助成(移住型)/拠点の仲介で県外から移住した人材を採用
10万円 三川町 経営強化支援事業費補助金(情報発信事業)/町内に本店等を有する中小企業者
5万円 県 プロフェッショナル人材助成(副業・兼業 通常枠)/拠点の仲介を受けた副業・兼業人材

上限が下がっても、入れる会社の範囲は広がりません。8件はどれも業種か所在地か、拠点の仲介という手順で対象になる条件が絞られています。次に、費目の書かれ方を数えます。

やること 費目名がある制度の数
採用サイト・ホームページの制作や改修 5件
求人サイト・求人広告の掲載料 3件
人材紹介・マッチングの手数料 4件
採用動画・採用パンフレットの作成 2件
合同説明会・就職面接会への出展 2件

1つの制度が複数の費目に名前を出すので、縦の合計は8を超えます。なお45件を通しても、採用代行そのものを名指しした費目は見当たりませんでした。

県の100万円は交通の3業態に限る

上の表の1行目は、令和7年度(繰越明許費)「山形県地域公共交通採用活動支援事業費補助金」です。所管はみらい企画創造部の地域交通政策課で、対象はバス事業者・タクシー事業者・地域鉄道事業者の3業態です。

補助率は2分の1で、1社あたりの上限が100万円。2者以上でグループを組む場合は3分の2まで上がります。

交付申請の受付期限は令和9年1月29日必着です。ただし県の概要資料には「申請は先着順で受け付けし、予算額に達し次第、受付期間中であっても受付を終了する予定です」と書かれています。

交付要綱の別表は、補助対象事業として次を並べています。

  1. 採用ホームページ等開設・改修
  2. 求人を目的とする広報動画作成
  3. 就職情報活動サイト等の利用
  4. 合同企業説明会、採用イベント等への参加
  5. 採用パンフレットの作成
  6. 運転体験会等
  7. その他知事が採用活動に資する取組みとして認める事業

補助対象経費は、広報費、広告宣伝費、委託費、印刷製本費、参加費(ブース出展料)、求人媒体利用料など。旅費と通信運搬費は括弧書きで除かれ、委託費は別表の事業を外注したときの費目です。

採用サイトを作る費用と、求人媒体に払う費用が、同じ別表の中に並んでいます。書き方は県内でいちばん具体的で、しかも対象になる会社は3業態に閉じています。

自社がバス・タクシー・地域鉄道のどれにも当たらないなら、この100万円は最初に外して読み進めるほうが早く済みます。

飯豊町の100万円は人口5,955人の町の枠

もう1つの100万円は、令和8年度「飯豊町中小企業振興事業費補助金」の人材確保支援事業です。飯豊町は置賜地方の町で、人口は5,955人(令和8年7月末日現在の住民基本台帳)。

①人材確保事業の補助対象経費は、就職・転職サイト掲載費、就職・転職マッチング手数料、合同企業説明会等への参加費、ホームページやパンフレット等の作成に要する費用。補助率は2分の1以内で限度額100万円です。

補助要件は1行で、「町内事業所への採用及び配属を目的としていること」。販路開拓やPRといった目的要件は付いていません。対象者は町内に事業所を有し本社を置く中小企業者です。

もう1つ狭いのが、窓口が開いている期間です。募集期間は令和8年5月1日から5月29日までの1か月で、郵送の場合は必着。しかも交付の可否は審査会で決まり、申請者は審査会に出席して申請内容を説明します。

交付決定は予算の範囲内で、町のページには予算上限は目安で申請状況に応じて調整する可能性があるとも書かれています。上限100万円は、そのまま100万円が出る約束ではありません。

2026年8月の時点では、今年度の受付はすでに閉じている計算です。飯豊町に本社がある方は、来年の5月を起点に見積と社内の決裁を組んでおくほうが確実です。

鶴岡市は別紙の基準14行で分かれる

3件目は鶴岡市オンライン採用活動支援事業補助金です。市内の中小企業事業主がオンラインで行う採用活動の費用に、市が2分の1・上限20万円まで補助し、交付は1事業者1回限りです。

対象経費の書かれ方が少し変わっています。交付要綱の別表に並ぶ対象経費は2行しかなく、可否を分けているのは別紙に置かれた14行のほうです。市のページの3つの例示だけで判断すると見落とします。

就職情報サイトの有料プランへの変更や、SNSの求人広告料まで、この基準に含まれます。

鶴岡市で採用サイトの制作費や求人サイトの利用料を当てたい方は、14行の中身と締切をこちらで確かめてください。

参考記事:『「鶴岡市オンライン採用活動支援事業補助金」は求人サイト利用料も対象?費目を解説!

金山町と三川町は販路向けの制度

残る2件は、費目名は合っているのに目的の欄が採用から離れています。金山町の「小規模事業者支援事業補助金」は、持続化支援の対象経費に「ホームページ作成費」を明記していて、補助率3分の2以内・上限40万円です。

ただし説明は「商工業機能の維持・向上、販路開拓等のための事業」で、採用目的での利用は書かれていません。

三川町の「経営強化支援事業費補助金」にある情報発信事業も、対象経費が「ホームページの新規作成、更新等、商品等の魅力を広く発信するために要する経費」で、維持管理費用は対象外。補助率2分の1以内・限度額10万円で、交付は1回限りです。

どちらも目的の欄が商品のPRのほうにあり、採用ページの費用として出せるかは町の担当課の判断になります。費目名が合っていることと、目的が合っていることは別です。

この2件を当てにするなら、見積を取る前に要綱を開いて、担当課へ一度電話で確かめておかれるとよいでしょう。

金額の大きさで目に入る枠は早見表で外す

金額の大きさから必ず目に入るのが、「山形県中小企業まるっとサポート補助金」です。収益力向上支援事業の通常枠は10万円から300万円以内、補助率2分の1以内(賃上げ加算時は3分の2以内)。

ただしこれは設備投資の枠です。県のページと一緒に置かれた「補助対象経費 早見表」の主な対象外経費の欄には、次の2行が書かれています。

対象外の欄に書かれていること 差が出る場面
ホームページの構築・改修(ECサイト・予約サイトを含む) 採用サイトの新規制作・リニューアル
広告宣伝を目的とした経費(公告、POP、チラシ、カタログ、ポスター、媒体掲載、DM等の作成、パッケージデザイン等) 求人媒体への掲載、採用パンフレットの印刷

採用サイトも求人広告も、名指しで外れています。しかも県のページの本文ではなく、別PDFの早見表に書かれている内容です。対象者の要件にも「パートナーシップ構築宣言」の公表が先に定められています。

採用の枠ではないので、45件には数えていません。額の大きい枠を見つけたら、対象経費の表より先に対象外の欄から開くのが近道です。

紹介手数料は拠点を通した分だけ対象

採用活動の費用に付く8件のうち、残る3件が県のプロフェッショナル人材助成事業費補助金です。3つの枠に分かれていますが、対象になる条件は共有しています。

3つの枠は同じ条件を共有する

補助率・上限と対象経費
移住型 3分の1以内・10万円。紹介会社に支払った紹介手数料(税抜)
副業・兼業 通常枠 2分の1以内・5万円。紹介会社に支払った紹介手数料(税抜)
副業・兼業 新規利用枠 10分の8以内・50万円。紹介手数料、副業兼業人材への報酬、業務場所までの往復の交通費・宿泊費

案内の冒頭に、3つに共通する条件が書かれています。「山形県プロフェッショナル人材戦略拠点」の仲介を受けていることが前提。拠点は県が「公益財団法人やまがた産業支援機構」に委託して設置したもので、相談は無料です。

つまり、自社で見つけた紹介会社に払った手数料は、この枠の対象にはなりません。移住型には「過去1年以内に県外から県内に移住した」、新規利用枠には「初めて拠点の仲介を受け、契約期間が6か月以内」という条件も付きます。

通常枠と新規利用枠は併用できません。紹介会社にもう当たっている方は、その手数料がこの枠の対象にならない見込みが高いので、拠点への相談から入り直す必要があります。

締切は最初の支払日から逆に数える

見落としやすいのは申請期限の書き方です。「補助対象経費のうち最初に支払われる経費の支払日の20日前の日」が期限とされ、県のページには支払日が4月30日なら4月10日が申請期限という例が添えられています。

暦の上の締切ではなく、自社の支払予定日から逆に数える形です。契約や請求の予定が決まってから動くと、20日を確保できないことがあります。予算が無くなり次第終了とも書かれています。

なお支払いの経路も見られます。現金払いは対象外で、相殺払い、手形、小切手、ファクタリングも不可。同じ金額を払っていても、払い方で対象から外れることがあるという設計です。

この枠を使うなら、契約書を交わす前に支払日を決めておくほうが損がありません。

額の大きい枠は工場新設が条件

3通りの真ん中、雇った人数に付く27件です。すべて市町村の枠で、22の自治体にあります。

自治体 雇用そのものに額が付く枠
山形市 山形北インター産業団地企業立地促進事業助成金(雇用促進助成金)/山形市オフィス立地促進事業助成金(新規雇用創出費)
米沢市 米沢オフィス・アルカディア企業立地促進助成金(雇用奨励金)/米沢市企業立地雇用促進奨励金
新庄市 新庄市企業立地等雇用促進奨励金
上山市 かみのやま温泉インター産業団地企業立地奨励金(雇用奨励金)/上山市産業人材市内誘導奨励金
村山市 村山市企業立地補助金(雇用補助金)
長井市 長井市企業誘致促進補助金
天童市 天童市雇用促進事業費補助金
尾花沢市 尾花沢市企業立地促進条例(雇用奨励金)
南陽市 南陽市本社機能移転奨励金
中山町 中山町中小企業成長支援事業補助金
河北町 河北町雇用促進等補助金(雇用促進補助金)
西川町 西川町産業立地促進条例(雇用奨励金)/西川町新規学卒者雇用奨励金
朝日町 朝日町産業立地促進条例(雇用奨励金)
大江町 大江町企業立地促進条例(雇用促進奨励金)
金山町 金山町産業振興条例(常用労働者新規雇用奨励金)/金山町新規学卒者採用促進奨励金
最上町 最上町企業立地促進条例(雇用奨励金)
舟形町 舟形町雇用促進等補助金
真室川町 真室川町産業振興条例(雇用奨励金)
小国町 小国町雇用促進奨励金
庄内町 庄内町企業振興条例(雇用促進助成金)
大蔵村 大蔵村産業振興条例(雇用奨励金)
鮭川村 鮭川村企業誘致条例(雇用奨励金)

上限のいちばん上は山形市と新庄市

27件を上限額の順に並べると、いちばん上は山形市の山形北インター産業団地企業立地促進事業助成金です。新規地元常用雇用者1名につき30万円で、限度額が設けられていません。

額が決まっているものでは新庄市企業立地等雇用促進奨励金の2,000万円が最大で、1名につき30万円、投資額が1億円(中小企業は3,000万円)以上なら50万円になります。

続く米沢市の2件はどちらも限度1,500万円。上山市のかみのやま温泉インター産業団地企業立地奨励金は市内居住雇用者1人25万円・上限1,000万円、天童市の雇用促進事業費補助金は工業団地内に限り大企業も対象で上限1事業所1,000万円です。

1人あたり20万〜30万円という単価は、採用活動の費用に出る枠の上限額と桁が変わりません。違うのは積める人数です。この上位の枠はどれも工場や事務所を新設・移設・拡張することが対象の条件になります。

27件のうち18件が、企業立地・企業誘致・産業立地の条例か、それに紐づく要綱に置かれた枠です。設備投資の予定が無い会社は、この上位の額を基準にしないところから始めるのが先です。

立地と紐づかない枠もある

残りは、立地と紐づかずに雇ったこと自体へ出ます。中山町中小企業成長支援事業補助金、河北町雇用促進等補助金、上山市産業人材市内誘導奨励金、西川町新規学卒者雇用奨励金。

金山町産業振興条例の常用労働者新規雇用奨励金と新規学卒者採用促進奨励金、舟形町雇用促進等補助金、真室川町産業振興条例の雇用奨励金、大蔵村産業振興条例の雇用奨励金も同じ側です。

金額の付き方は上位と変わりません。舟形町は正規社員1人30万円、真室川町は町内居住の常時雇用者1名30万円で1人1回限り、大蔵村は村内居住の常用雇用者1名につき年30万円。

西川町と金山町の新規学卒者向けは1人10万円で、金山町のものは産業振興条例の雇用奨励金と併用できます。

上山市産業人材市内誘導奨励金だけ毛色が違います。40歳未満の無期雇用者を採用するか非正規から正規へ転換し、市内在住かつ市内事業所勤務であることが要件で、1人15万円・1社あたり年度上限60万円です。

動けるのは採用が終わったあと

27件はどれも、採用にかかった費用ではなく雇った結果に付く枠です。

天童市の枠は、申請時点で雇用期間が6か月を経過した新規正社員の人数に応じて交付されます。その正社員は雇用時に市内に住所がある方か、雇用後おおむね3か月以内に移した方に限られます。

中山町も、町内在住者を正規従業員として新たに6か月以上継続雇用した事業者に1人20万円。河北町は1人10万円で、やまがたイクボス同盟に加盟しやまがたスマイル企業の認定があれば、スマイル2万円・ゴールド3万円・ダイヤモンド5万円が1人につき加算されます。

雇ってから6か月、1年と待つ設計が多く、今年の募集の費用を軽くする性格ではありません。採用が決まったあとに取りに行く枠として、いったん候補から外しておくほうが、いまの判断は速く済むと思われます。

業種も市町村も問わない枠は2件だけ

3通りの最後は、雇い方・雇う相手・職場の条件に付く10件です。このなかに、業種も所在地もほとんど問わずに現金が出る枠があります。

制度 額と、入れる会社の範囲
県 障がい者雇用奨励金 カウント1人5万円・1事業主上限20万円/県内に主たる事業所があること
県 賃金向上推進事業支援金(正社員化コース) 10万円/人・最大5人/県内に本社と事業所を持つ中小企業等
県 外国人労働者受入環境整備支援事業費補助金 上限30万円/4つの認定のいずれかを持ち、海外から受け入れる
県 第二種免許取得支援事業費補助金 2分の1・大型中型二種12万円/人、普通二種9万円/人。バス・タクシー・ハイヤー事業者
県 大型免許等取得支援事業費補助金 2分の1・11万円/県内に事業所を有する中小企業も対象
鶴岡市 正社員化促進事業奨励金 有期から正規で中15万円・小20万円/令和8年度は令和7年度中の転換者のみ
白鷹町 正社員化促進事業奨励金 同額/国のキャリアアップ助成金への上乗せ
白鷹町 自動車運転免許取得費等助成支援事業費補助金 事業者が負担した免許取得費/新規学卒者の採用確保が目的
舟形町 有償インターンシップ受入れ支援事業費補助金 賃金の2分の1・1企業1年度118,000円/10日間以上の受入
米沢市 女性・若者雇用促進事業費補助金 2分の1・最大30万円/ハローワーク等に求人を出していること

障がい者雇用は1事業主20万円

令和8年度「山形県障がい者雇用奨励金」は、障がい者を新規に雇い入れた県内企業に出ます。額はカウントした数1人あたり5万円で、支給上限額は1事業主あたり20万円。

要件は、県内に主たる事業所を有すること、令和8年4月1日から同年11月30日までに雇用保険被保険者として雇い入れること、3か月以上継続して雇用することです。業種の限定も、市町村の限定もありません。

「山形県賃金向上推進事業支援金」の正社員化コースも同じ性格です。女性の非正規雇用労働者を正規雇用に転換すると10万円/人(1事業者あたり最大5人)、時給を100円以上増額すれば5万円/人を加算。

ダイヤモンドスマイル企業の認定があればさらに5万円。対象は県内に本社及び事業所を有する中小企業等で、業種を問いません。

額の順で下まで降りても、現金が出る枠は残ります。業種でも市町村でも絞られないのは、この表の10件のうち障がい者雇用奨励金と賃金向上推進事業支援金の2件です。

ただし条件になっているのは業種ではなく採る相手のほうです。前者は障がいのある方を新たに雇うこと、後者は女性の非正規雇用労働者を正規に転換することが条件です。どちらも採用の費用は軽くしませんが、募集条件を決める段階で頭に入れておかれるとよいでしょう。

正社員化は国の決定を待って動く

正社員化に上乗せする枠は市町村にも2件あります。「鶴岡市正社員化促進事業奨励金」と「白鷹町正社員化促進事業奨励金」で、額はどちらも有期から正規への転換で中小企業事業主15万円・小規模事業主20万円、無期から正規で7.5万円・10万円です。

どちらも国の「キャリアアップ助成金」(正社員化コース)への上乗せなので、国の支給決定が前提です。白鷹町の締切は令和9年3月12日またはキャリアアップ助成金の支給決定日から30日以内の早い日で、転換の実施から原則60日以内に実施報告が要ります。

鶴岡市のほうは新規の受付が終わっています。市のページは、令和7年度中に転換された方をもって新規受付を終了し、令和8年4月1日以降の正社員転換は対象とならないと明記しています。

同じ設計でも開いているかは自治体ごとに違うので、国へ申請する前に町の受付状況を確かめておかれると安心です。

運転免許の取得費に3件が並ぶ

県の地域交通政策課には、採用活動支援のとなりに免許の取得費を見る枠が2件あります。令和8年度「山形県第二種免許取得支援事業費補助金」は補助率2分の1で、大型・中型第二種が1人12万円、普通第二種が9万円です。

目的は「運転手不足が深刻化しているバス及びタクシー・ハイヤー事業者における運転手の確保を促進し、地域公共交通の維持を図るため」と書かれています。

令和8年度「山形県大型免許等取得支援事業費補助金」は補助率2分の1・11万円で、目的は「産業と暮らしを支える物流等の担い手の確保」。県内に事業所を有する中小企業が従業員の免許取得費を支払った場合も補助対象者になります。バスやタクシーの会社でなくても対象になるのは、こちらの枠のほうです。

3件目は白鷹町の(人材確保支援)自動車運転免許取得費等助成支援事業費補助金です。「新規学卒者の採用確保を目的として、事業者が負担する自動車運転免許取得費等助成費用について、補助を行います」と書かれ、実施主体は白鷹町商工会です。

運送や建設で免許が採用のネックになっているなら、募集要件を緩める前にこの3件を当たってみるのが早道です。

インターンと職場の整備は採用中が条件

舟形町有償インターンシップ受入れ支援事業費補助金は、「地元企業の採用活動および若者の就転職等の活動を支援するため」に、若者を10日間以上、有償でインターンシップとして受け入れた地元企業へ交付されます。

補助は賃金の2分の1、1企業1年度の上限は118,000円。受入の期間が10日間以上と決まっているので、1日の職場見学では届きません。

令和8年度「米沢市女性・若者雇用促進事業費補助金」は、補助率2分の1以内・上限30万円で、受付は令和8年5月11日から令和9年2月15日まで。予算がなくなり次第終了です。

要件が特徴的で、市内に事業所を有する中小企業および小規模事業者であること、そしてハローワーク等において新たな正規雇用者を募集している者であることです。

ところが対象事業は、働き方向上やアンコンシャス・バイアス解消のためのコンサルティング・研修の受講、テレワーク業務体制の構築、女性専用設備の設置・改修。募集の露出や採用ツールの費目はありません。

採用していることを条件にして、お金は職場の側に出す設計です。いま求人を出している米沢市の会社なら、この30万円は募集の費用ではなく受け皿の改修に回すものと読めます。

お金が出ない枠は件数の外に置いた

45件の外側に、お金は出ないけれど露出の場所が用意されている枠があります。山形県では、この側がかなりの数を占めています。

中身
山形県就職情報サイト 県が運営するウェブサイト。募集数60社・掲載費用は無料
つるおか仕事ナビ(鶴岡市) 鶴岡地区雇用対策協議会と市が運営。掲載料は無料
庄内総合支庁の参加企業募集 中高生の職業体験会、高校生との交流事業、学生・UIJターン向け企業説明会など
村山総合支庁北村山地域振興局 北村山企業セミナー、北村山企業探求セミナーの出展企業募集
県 雇用・産業人材育成課の出展枠 やまがたキャリアフェスinTOKYO、シニア向け合同企業説明会など
市町村の求人掲載・企業ガイドブック 酒田市の求人情報とUIJターン人材バンク、新庄市の求人情報誌、高畠町・白鷹町の企業ガイドブック、庄内町の企業ガイダンスなど

県の就職情報サイトの要件は、県内に本店・支店又は事業所等を有すること、過去1年以内に労働関係法規に基づく処分を受けていないこと、令和9年3月卒業予定者の採用を予定または検討していることです。

掲載費用は無料で、掲載期間は令和9年3月15日まで。ただし募集数は60社と決まっていて、応募多数の場合は募集期間内であっても受付を終了する場合があると明記されています。

無料で載せられるなら補助金は要らないか。そうとも限りません。載せる枠が無料でも、載せる中身を作る費用は自社に残ります。そこに補助を当てられるのは、この記事の最初に挙げた8件のほうです。

山形は額の順ではなく条件の順で読む

山形県内の45件のうち、採用ホームページの制作費が費目に入るのは5件です。上限は10万円から100万円、補助率は2分の1以内から3分の2以内。どれも予算の範囲内での交付で、県の枠は先着順で閉じます。

残る40件は、雇った人数と、雇い方や雇う相手のほうへ寄っています。制作費に届く5件は、業種か市町の住所で対象になるかが決まります。

先に決めるのは枠選びではなく、自社がその条件に当てはまるかどうかのほうです。当てはまらないなら、費用を軽くするより、無料の掲載枠に出す中身を先に作るほうが早いと思われます。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

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【全45件】「山形県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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