【全72件】「長野県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介!
長野県で採用にお金をかけたい。そう思って市や村のサイトを開いても、並んでいるのは設備投資や販路開拓の補助金ばかり……。そこで迷ったまま止まる方は多いと思います。
実のところ、県内には人を採ることに関わる制度がいくつもあります。ただ、名前に「採用」と入っているものはごくわずかで、名前で探すと通り過ぎます。使った費用を見る枠と、雇ったあとに出る枠とでは、探す場所も変わります。
県と77市町村が2026年8月に公表していた内容をもとに、企業が受け取れる枠を1件ずつ拾い直しました。まず、何件あるのかから見ていきます。
この記事でわかること
- 長野県内で企業が受け取れる採用まわりの枠は何件で、県と市町村のどちらに寄っているのか?
- 制度を確認できたのは何自治体で、そのうち町と村はいくつか?
- 採用活動の費用そのものに費目名がある枠はいくつで、上限がいちばん大きいのはどこか?
- 地域別と用途別、どちらから引けば自社の候補にたどり着くのか?
- 対象経費の話に入る前に、どんな条件が先に来るのか?
長野県で採用に使える補助金は72制度
県の支援策一覧と、77市町村すべての商工・産業振興・雇用労働のページをたどりました。企業や事業者の側がお金を受け取れる採用まわりの枠として、2026年8月時点で確認できたのは72件でした。
| 区分 | 件数 |
|---|---|
| 県の制度 | 10件 |
| 市町村の制度 | 62件 |
| 合計 | 72件 |
| 制度を確認できた自治体 | 32市町村(15市・7町・10村) |
| 制度を確認できなかった自治体 | 45市町村 |
| 長野県の市町村数 | 77(19市23町35村。村の数は全国第1位) |
採用に関わる枠の大半は、県ではなく市町村が出しています。国の助成金は、この72件とは別の仕組みで動きます。窓口も、動ける時期の決まり方も重なりません。
県内の枠に自社が当たらなそうだと感じた方は、県と市町村を一つずつ当たるより、先に国の側の全体像から入るほうが早いはずです。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
数えたのは企業が受け取れる枠
1件と数えたのは、採用活動の経費に費目名がある枠と、人材確保や定着を目的に掲げて企業に出る枠まで。受け取るのが企業側であるものに限りました。
県のシューカツNAGANO応援助成金は、交付対象者が大学生等の本人で、企業は証明書を出す立場です。上田市の奨学金等返還支援事業補助金も、市のページには「企業ではなく本人が直接申請してください」と書かれています。
事業所の新設や増設に紐づく雇用助成も外しました。長野市の事業所等常用雇用者創出事業助成金は新規の常用雇用者が1年あたり20人以上という条件で、採用の予算というより立地の助成です。千曲市の工場等立地雇用支援事業も同じ理由で外れます。
従業員本人に渡る形の制度は、会社が申請しても受け取れません。制度の名前で当たりを付ける前に、交付の相手が会社か本人かだけ確かめておかれるとよいでしょう。
県の10件は目的で分かれる
県の枠は労働雇用課の一覧に並ぶものだけではなく、産業人材育成課、産業立地・IT振興課、県民文化部にも分かれています。
| 制度 | 対象と上限 |
|---|---|
| 中小企業賃上げ・生産性向上サポート補助金 | 国の業務改善助成金の支給決定額×10分の1(認証取得企業は10分の2) |
| 障がい者雇用はじめの一歩応援助成金 | 初めて障がい者を雇用し3か月以上継続雇用。定額50万円 |
| 奨学金返還支援制度導入企業サポート事業補助金 | 10分の10・1人年額12万円・各年度3人(条件により5人) |
| プロフェッショナル人材就業促進補助金 | 拠点経由の専門人材の給与費(最長2か月)の2分の1以内 |
| パパ育休応援奨励金 | 男性従業員が育休を通算14日以上取得して復帰。3回まで最大82万円 |
| 女性管理職登用奨励金 | 女性管理職増加の目標を達成した中小企業等に20万円 |
| 女性リーダー創出プロジェクト | 女性役員候補の登用で生じる企業負担の2分の1・上限50万円 |
| 外国人材日本語習得支援補助金 | 日本語試験・技能検定の受検手数料等。2分の1・上限15万円 |
| 海外IT人材インターンシップ受入支援補助金 | 渡航費・家賃・生活費等。2分の1・1人30万円 |
| 外国人との共生のためのパイロット事業補助金 | 10分の10以内・企業等は50万円。令和8年度は9月25日締切 |
外国人材に関わる枠が、県だけで3件あります。市町村では豊丘村の外国人雇用事業者支援事業補助金が、外国人を新たに雇用した事業者に出ます(技能実習2号・3号から特定技能1号への移行も対象)。
県の10件は、雇ったあとの状態や社内の仕組みに出るものが中心です。募集や制作にかけた費用を戻したいなら、県の制度を調べても空振りになると思われます。
確認できた32自治体のうち17は町村
長野県には19市23町35村があり、市町村の数は77です。村の数は全国で最も多いと県の公式ページが説明しています。枠を確認できたのはそのうち32で、内訳は15市・7町・10村。町と村だけで17自治体・22件あります。
残る45市町村は、事業者向けの一覧・商工担当課のページ・サイト内検索まで開いて、企業が受け取る枠を見つけられませんでした。無いと確かめたのではなく、公開されている範囲から取れなかった、という意味です。
奨学金の返還支援だけを見ても、県の特設サイトには令和8年4月時点で55市町村が実施していると書かれています。ただしその大半は返還する本人に渡す仕組みで、この記事の数え方では72件に入りません。事業者が受け取る形のものは県と4市町の5件でした。
自分の市町村が55に入っているかは、県の特設サイトで確かめられます。この記事の32に入っていない市町村でも、まず自社の町村のページを開いてみるほうが確実です。
対象経費の手前にある共通条件
金額や対象経費より先に、ほぼすべての制度が同じ条件を掲げています。市税や県税の滞納がないこと、暴力団に関わりがないこと、風営法の風俗営業や性風俗関連特殊営業ではないことです。
| 制度 | 置かれている条件 |
|---|---|
| 県 賃上げ・生産性向上サポート補助金 | 接待飲食等営業(料亭を除く)・性風俗関連特殊営業でない/県税の滞納がない/暴力団関係4類型 |
| 県 奨学金返還支援制度導入企業サポート事業補助金 | 県税の未納がない/性風俗関連営業等でない/暴力団との関わりがない/過去3年間に労働関係法令の重大な違反がない |
| 駒ヶ根市 求人活動強化支援事業補助金 | 交付要綱第2条第2項に市税等の未納、性風俗関連特殊営業、宗教法人・政治団体、暴力団関係を列挙 |
| 飯田市 企業採用動画制作事業補助金 | 要綱第3条で市暴力団排除条例、風営法第2条第5項・第13項、市税の完納 |
| 千曲市 採用活動支援事業 | 完了報告時に直近一カ月以内の納税証明書 |
| 阿智村 企業人財確保補助金 | 村税等の村への納付金を滞納していないこと |
滞納があると、対象経費の話に入る前に外れます。分納の途中の扱いは要綱に書かれていないことが多く、担当課の判断です。飲食や接客をともなう業態は、風営法のどの号に当たるかで結論が変わります。
納税証明書は当日には出ません。滞納や分納に心当たりがあるなら、制度を選ぶより先に税の窓口へ回っておきましょう。
採用の費用に費目名がある6件
72件のうち、募集や制作に使った費用そのものを見る枠は多くありません。採用活動の経費に費目名を置いていて、令和8年度の募集を確認できたのは6件です。
県の枠は1件も入りません。飯田市の「企業採用動画制作事業補助金」は費目としては採用動画そのものですが、今年度の募集を確認できなかったため、この6件には入れていません。
| 制度 | 補助率と上限 |
|---|---|
| 千曲市 採用活動支援事業 | 4分の1・上限50万円 |
| 駒ヶ根市 求人活動強化支援事業補助金 | 2分の1以内・1事業者20万円 |
| 塩尻市 人材確保支援事業補助金 | 掲載手数料15万円/出展料10万円/紹介手数料10万円 |
| 諏訪市 ウェルビーイング経営推進事業補助金 | 2分の1以内・上限20万円 |
| 阿智村 企業人財確保補助金 | 求人映像2分の1・10万円/求人広告・就職情報サイト2分の1・5万円 |
| 小谷村 事業者移住誘致補助金 | 採用活動費 定額10万円(採用があれば5万円を加算) |
採用サイトや求人広告の費用を当てたいなら、見る先はこの6件です。残る66件のうち、外部人材の活用など費用の側に出るものが4件あり、そのほかの62件は、求人票に書ける条件を作る側か、採ったあとに出る枠です。
千曲市は上限50万円で自社サイトに届く
金額でいちばん大きいのが千曲市の「採用活動支援事業」です。対象は、オンラインを活用した採用活動に要する費用(消費税は対象外)。市のページはその例として、リクナビ等の就職情報サイトへの登録料と、自社サイトの採用活動に関する改修を挙げています。
補助率は4分の1で、上限は50万円。補助率が低い代わりに上限が高く、200万円の改修まで4分の1が乗ります。全業種が対象で、着手前に事業認定申請を出します。
完了報告時には長野県SDGs推進企業への登録が必要です。登録に要る期間は制度のページに出ていないので、発注と並行して進めておくのが確実です。
駒ヶ根市が名前で挙げる4つの費目
費目の数でいちばん広いのが駒ヶ根市です。交付要綱の第3条に、就職情報サイト・求人広告等への求人情報掲載、合同企業説明会・採用面接会(ウェブサイト活用型を含む)への出展、求人用の動画またはパンフレットの制作、求人情報を掲載するためのウェブサイトの開設および改修が号建てで並びます。
補助率は2分の1以内、上限は1事業者あたり20万円が天井です。露出を買う費用と、自社に残るものを作る費用が、同じ枠の中に並んでいます。ただし対象は正規雇用職員を確保する求人活動に限られ、パート・アルバイトだけの求人活動は対象外の経費に名指しで入っています。
駒ヶ根市で求人広告の掲載費に当てたい方は、パート・アルバイトの募集がどこで外れるかまで、この記事で確かめられます。
参考記事:『【上限20万円】「駒ヶ根市求人活動強化支援事業補助金」はパートの募集も対象?対象になる費用を解説!』
塩尻市の3経費は社外へ出す費用だけ
塩尻市は逆に、対象をはっきり絞り込んでいます。対象は、就職情報サイトへの求人情報の掲載手数料、Web活用型合同企業説明会への出展料、有料職業紹介事業の許可を受けた事業者に支払った人材紹介手数料です。
採用サイトや採用動画の制作費には、この補助金の対象経費として費目がありません。合同企業説明会もWeb活用型に限られ、会場に出向くタイプの出展料は当てはまりません。窓口は市役所ではなく塩尻商工会議所です。
自社で作るものにお金をかけたい会社は、塩尻市ではこの枠から外れます。外に払う費用だけを見る枠だとそう考えて、掲載と紹介に絞るほうが早く済みます。
諏訪市はホームページを名指しで含む
名前だけ見ても採用の制度に見えないのが、諏訪市の「ウェルビーイング経営推進事業補助金」です。3つの事業に分かれていて、そのうちの1つが「人材確保・販路開拓等デジタル化導入事業」。
対象経費は、人材確保等を目的としたデジタル化に要する費用のうち、システム(ホームページ・ECサイトを含む。)の設計及び構築に係る経費と書かれています。採用サイトも、人材確保を目的とする限りはここに当てはまると思われます。
補助率2分の1以内で上限20万円、補助対象経費が3万円未満なら対象外。ただし対象になる市内中小企業者は、日本標準産業分類の大分類E「製造業」と、大分類G中分類「情報サービス業」小分類「ソフトウェア業」に限られます。消耗品費とリース料も除外です。
阿智村と小谷村は村に置かれた枠
残る2件は村の制度です。採用活動の費用に費目名を置いた枠は、市だけのものではありません。
阿智村の「企業人財確保補助金」は、求人に関する情報発信の経費を支援します。求人のための映像(動画を含む)の製作費が2分の1以内で上限10万円、求人広告の出稿費と就職情報サイトの利用料が2分の1以内で上限5万円。1企業につき年にそれぞれ1度まで、申請期間は当該年度の3月31日までです。
小谷村の「事業者移住誘致補助金」は、要件を満たす採用活動を実施する事業者へ採用活動費として定額10万円。その採用活動で採用があった場合は5万円が加算されます。対象は村内に事業所を有する法人です。
委託費とパンフレットに費目名は無い
一方で、72件のどこにも正面から出てこない費目があります。採用活動の代行にかかる委託費です。駒ヶ根市の要綱には第5号として「その他市長が必要と認める経費」がありますが、何が入り得るのかの例示はありません。
会社案内・採用パンフレットの制作も、求人用と限定した駒ヶ根市の1件を除けば費目名を持ちません。紙をまとめて作り替える年は、補助を前提に置かないほうが計画が崩れません。
飯田市の企業採用動画制作事業補助金は、交付要綱が生きていて2分の1・上限10万円です。ただし令和8年度の事業者等支援補助金一覧に名前が無く、今年度の募集は確認できませんでした。動画の制作費を当てるなら、工業課への確認が先です。
所在地から引く市町村の62制度
市町村の62件を北信・東信・中信・南信に分けました。所在地が入る表だけを見れば足ります。確認できなかった45市町村は載せていません。
北信は6自治体の14制度
| 自治体 | 確認できた制度 |
|---|---|
| 長野市(3件) | トライアル雇用者常用雇用促進奨励金/外部人材活用促進事業補助金/中小企業者人材育成事業補助金 |
| 須坂市(4件) | 障害者雇用促進奨励金/障害者作業施設等整備事業補助金/中小企業退職金共済加入奨励補助金/人材能力開発事業・人材育成支援事業 |
| 中野市(3件) | 中高年齢者等雇用促進奨励金/中小企業人材育成事業/子どもど真ん中宣言企業助成金 |
| 千曲市(2件) | 採用活動支援事業/心身障害者雇用促進奨励金 |
| 山ノ内町(1件) | 農業経営雇用促進事業補助金 |
| 栄村(1件) | 資格取得支援事業補助金 |
山ノ内町の枠は商工ではなく農業振興課が扱っており、労働力確保のために雇う人の賃金に出ます。採用に関わる枠は、必ず商工担当課が担当しているとは限りません。
東信は4自治体の5制度
| 自治体 | 確認できた制度 |
|---|---|
| 上田市(2件) | 人材不足対策投資促進事業補助金/中小企業者等人材育成事業補助金 |
| 佐久市(1件) | 中小企業退職金共済掛金補助金 |
| 佐久穂町(1件) | 商工業雇用促進助成金 |
| 北相木村(1件) | 雇用促進事業 |
東信は、枠を確認できた自治体の数が県内でいちばん少ない結果でした。小諸市の求人マッチングサイト「信州小諸ジョブセンター」は無料掲載で、補助金ではありません。軽井沢町と東御市の商工業ページに独自の枠は見当たりませんでした。
中信は5自治体の9制度
| 自治体 | 確認できた制度 |
|---|---|
| 松本市(3件) | 外部人材活用促進事業補助金/製造業等人材育成事業補助金/女性の働きやすい職場環境整備補助金 |
| 安曇野市(3件) | 製造業等人材育成事業/奨学金返還支援事業/建設業技術者等資格取得費補助金 |
| 塩尻市(1件) | 人材確保支援事業補助金 |
| 小谷村(1件) | 事業者移住誘致補助金 |
| 生坂村(1件) | 農業・商工業等後継者支援事業補助金 |
安曇野市の奨学金返還支援事業は、県の制度を受けた企業への上乗せです。県と市町村の両方を見ないと、取れる額が変わります。
南信は17自治体の34制度
| 自治体 | 確認できた制度 |
|---|---|
| 諏訪市(7件) | ウェルビーイング経営推進事業補助金/インターンシップ促進支援事業補助金/雇用促進奨励金/中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金/職場環境整備事業補助金/中小企業退職金・特定退職金共済掛金補助金/商工業振興対策補助金(従事者研修) |
| 飯田市(4件) | 副業・兼業人材活用促進補助金/奨学金返還支援事業補助金/中小企業退職金共済事業補助金/企業採用動画制作事業補助金 |
| 茅野市(3件) | 雇用促進奨励金/インターンシップ等促進事業補助金/中小企業人材育成等支援事業補助金 |
| 下諏訪町(3件) | 奨学金返還支援補助金/中高年齢者等雇用促進奨励金/中小企業退職金共済掛金補助金 |
| 岡谷市(2件) | 障がい者インターンシップ促進補助金/障がい者就労体験補助金 |
| 富士見町(2件) | 後継者育成支援事業補助金/工業振興事業補助金(人材育成事業) |
| 阿南町(2件) | 雇用奨励金/中小企業退職金共済制度加入促進補助金 |
| 南箕輪村(2件) | 高年齢者等雇用促進奨励金/企業人材育成補助事業補助金 |
| 伊那市(1件) | 中小企業人材育成事業補助金 |
| 駒ヶ根市(1件) | 求人活動強化支援事業補助金 |
| 箕輪町(1件) | 中小企業退職金共済掛金補助金 |
| 飯島町(1件) | 商工業後継者支援補助金 |
| 中川村(1件) | 人材育成研修・技能訓練助成 |
| 宮田村(1件) | UターンIターン等活用企業助成金制度 |
| 阿智村(1件) | 企業人財確保補助金 |
| 喬木村(1件) | 職人技能後継者育成支援事業補助金 |
| 豊丘村(1件) | 外国人雇用事業者支援事業補助金 |
62件のうち34件が南信に集まっています。阿南町の雇用奨励金は新卒者を雇用した町内事業者に25万円、宮田村のUターンIターン等活用企業助成金制度は大学等の新卒者を採用した事業者に10万円。新卒の採用に定額で出る枠は、市ではなく町と村にありました。
用途から引くと候補が絞れる
制度名から探すと取りこぼすので、やろうとしていることから引くほうが早く辿り着きます。下の数は用途ごとの件数で、1つの制度が複数の行に入ることも、どの行にも入らないこともあります。合計と72件は別の数え方なので、足し合わせて確かめる表ではありません。
| やること | 当たる制度 |
|---|---|
| 採用サイト・採用ページの制作や改修 | 3件 |
| 求人広告・就職情報サイトへの掲載 | 4件 |
| 採用動画・求人パンフレットの制作 | 3件 |
| 合同企業説明会・採用面接会への出展 | 3件 |
| 人材紹介手数料 | 1件 |
| 採用活動費そのものに定額で出る | 1件 |
| 採用活動の代行にかかる委託費 | 0件 |
| インターンシップ・就業体験の受入 | 4件 |
| 外部人材・副業兼業人材の活用 | 4件 |
| 事業者向けの奨学金返還支援 | 5件 |
| 中小企業退職金共済の掛金補助 | 7件 |
| 障がい者・高年齢者・子育て女性の雇用 | 8件 |
| 新卒者・若年者の採用に定額で出る | 2件 |
| 外国人材の雇用・定着 | 4件 |
| 後継者の雇用・育成 | 4件 |
| 社内人材の育成・研修 | 10件 |
| 職場環境・働き方の整備 | 6件 |
| 資格取得 | 2件 |
| 賃上げに連動して出る | 1件 |
採用サイトの制作費を名指しで拾えるのは千曲市・諏訪市・駒ヶ根市だけです。求人広告・就職情報サイトへの掲載の4件は千曲市・駒ヶ根市・塩尻市・阿智村、合同企業説明会・採用面接会への出展の3件は駒ヶ根市・塩尻市・阿智村です。
採用動画の3件には、今年度の募集が読み取れない飯田市を含めています。インターンシップと就業体験の受入は、諏訪市・茅野市と、岡谷市の2件(障がい者インターンシップ促進補助金と障がい者就労体験補助金)で4件です。
県の海外IT人材インターンシップ受入支援補助金は、対象が海外の学生に限られるため外国人材の行にだけ入れています。いちばん数が多いのは社内人材の育成・研修で10件、次が障がい者・高年齢者・子育て女性の雇用で8件です。
後継者の雇用・育成に出る4件は、富士見町・飯島町・喬木村・生坂村と、すべて町村にあります。自社の用途が上の表のどこに当たるかを決めたら、見積を取る前に交付要綱を開いて、担当課へ一度電話で確かめておかれるとよいでしょう。
Tips|自社の市町村を当たるとき
枠は商工担当課が必ず担当しているとは限りません。山ノ内町のように農業振興課が扱っていることも、企画や産業振興という名前の課が扱っていることもあります。自社の市町村名に「補助金 一覧」を足して事業者向けの一覧を開き、そこから所管課をたどるのが近道です。
雇ったあとに出る枠は月数を数える
使った費用ではなく、雇った人や社内の制度に対して出る枠が62件あります。差が出るのは金額ではなく、時間の数え方でした。
数がいちばん多い型は中小企業退職金共済の掛金補助で、諏訪市・佐久市・飯田市・須坂市・下諏訪町・箕輪町・阿南町の7自治体にあります。従業員1人につき月200円を3年間(諏訪市・箕輪町)、1か月1,000円を3年間(阿南町)、新規契約以後24月分(飯田市)という形です。
障がい者雇用は3か月続いてから出す
県の障がい者雇用はじめの一歩応援助成金は、申請者につき定額50万円。期間に関わる要件は、対象労働者を新たに雇用し、その日から継続して3か月以上雇用していることです。
そのほかに、常時雇用する労働者が100人以下、雇い入れた日の前1年間は障害者を雇用していなかった、申請日前1年以内に解雇していない、が並びます。過去1年の状態が要件なので、思い立った時点で条件が固まっている制度です。交付を受けたことがある事業者は対象外です。
市町村にも同型があります。諏訪市の雇用促進奨励金は市内居住の対象者を1年以上雇用したうえで、障がい者3万円・子育て女性5万円・高年齢者2万円。茅野市・中野市・千曲市・須坂市・下諏訪町・南箕輪村にも同種の枠があります。
長野市は12か月続いた事実に6万円出す
長野市の「トライアル雇用者常用雇用促進奨励金」は、国のトライアル雇用奨励金または障害者トライアル雇用奨励金の対象となった市内居住者を12か月以上常用雇用した事業者へ、1人につき6万円を出します。
手続きが2段に分かれているのが特徴です。常用雇用を開始してから2か月以内に事業認定申請書を出して認定の通知を受け、12か月経過後30日以内に交付申請を出します。市の説明にはどちらも「期限を過ぎてしまうと受付できません」と書かれています。
前半の2か月を逃すと、12か月続いても後半には進めません。国のトライアル雇用を使う予定があるなら、雇い入れと同じ月に市への認定申請を段取りに入れておきましょう。
奨学金返還支援は5会計年度まで届く
県の「奨学金返還支援制度導入企業サポート事業補助金」は、補助割合が10分の10。従業員1人あたり年額12万円が上限で、1社あたり各年度3人まで。認証を2つ以上取得しているか、上位認証(アドバンスプラス・プラチナくるみん・プラチナえるぼし)のいずれかを取得していれば5人まで広がります。
期間は入社した年度を含め5会計年度で、申請手続きは毎年度行います。対象になるには条件があり、県の「職場いきいきアドバンスカンパニー」に1コース以上認証されていることが求められます。交付決定前の支給分は対象外です。
市町村では、諏訪市・飯田市・下諏訪町・安曇野市に事業者向けの枠があります。諏訪市の「中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金」は補助率4分の3、1人あたり年額10万円が上限で、対象は申請年度の末日に30歳未満の正規雇用者。
制度を就業規則や賃金規程に書いてあることが要件なので、規程を作るところが起点です。求人票に「奨学金返還支援あり」と書きたいなら、規程の整備から数えて動くほうが早いです。
外部人材を使う枠は通す先が決まっている
長野市・松本市・飯田市には、外部人材や副業人材を活用する費用に出る枠があります。共通しているのは、どこを通して人を見つけたかを問う点です。
| 制度 | 通す先 |
|---|---|
| 長野市 外部人材活用促進事業補助金 | 信州100年企業創出プログラムに係る人材マッチングサービスに限る |
| 松本市 外部人材活用促進事業補助金 | 信州大学100年企業創出プログラム、または松本商工会議所が事務局の「地域の人事部」 |
| 飯田市 副業・兼業人材活用促進補助金 | 長野県プロフェッショナル人材戦略拠点を通じて紹介された人材 |
県の「プロフェッショナル人材就業促進補助金」も同じで、拠点を通して民間人材ビジネス事業者が紹介する人材が対象です。自分で見つけて採った人は、この4件のどれにも当てはまりません。長野市は認定申請の前日までに市への事前相談が要ります。
すでに来てもらいたい人の名前が決まっているなら、この4件は使えないと読めます。逆に人を探す段階なら、先に指定のサービスへ登録しておくところからです。
申請と実績報告の順番は制度ごとに逆になる
金額と対象経費が合っていても、出す順番を取り違えると対象になったはずの費用が落ちます。72件を並べて繰り返し出てきたのが、いつ何を出すのかという型の違いでした。
諏訪市は申請に報告書を添えて出す
諏訪市のウェルビーイング経営推進事業補助金は、補助金等取扱基準の提出書類の欄が、次の順で並んでいます。
| 順 | 提出するもの |
|---|---|
| (1) | 交付申請書(様式第2号-1) |
| (2) | 実績報告書(様式第5号-1) |
| (3) | 請求書または納品書の写し、領収書の写し、整備費内訳書、整備後の写真 |
交付申請書の1枚目に添えるのが、実績報告書です。申請書の本文にも「下記のとおり関係書類を添えて申請します」とあり、その記の1行目に実績報告書があります。同じ市のインターンシップ促進支援事業補助金も同じ形です。
整備が終わり、支払いも終わり、報告できる状態になってはじめて申請できる。一方で駒ヶ根市と千曲市は着手前の申請を必須にしています。同じ県内で、着手前に出す制度と、終わってから出す制度が並んでいます。補助率より先に確かめるのは、この順番です。
県の上乗せ補助は様式が兼用になる
「長野県中小企業賃上げ・生産性向上サポート補助金」の提出書類は、筆頭が「交付申請書兼実績報告書(様式第1号)」です。国の業務改善助成金への上乗せで、支給決定額に10分の1を乗じた額が出ます(認証制度の取得企業は10分の2)。
ただし対象になるには条件が重なります。令和7年度に長野労働局へ業務改善助成金の交付申請を行っていること、令和9年2月19日までに交付額確定および支給決定通知を受けていること。
さらに県の「社員の子育て応援宣言」と国の「パートナーシップ構築宣言」をいずれも行っていることも要ります。提出期限は令和9年2月26日で、2月19日とは別の日付です。いまから国に申請しても、この上乗せには乗りません。
報告で返すのは領収書だけではない
実績報告で何を出すのかを見ると、領収書と請求書だけで済む制度のほうが少数でした。駒ヶ根市の求人活動強化支援事業補助金は、申請書に添える参考様式に事業の目的として3つの数値を書く欄を置き、実績報告書の「事業の効果」欄が同じ3つを実績で聞き返します。
| 申請時に書く目標 | 完了時に報告する実績 |
|---|---|
| 採用計画に対する採用目標数(人) | 採用計画に対する採用(内定)数(人) |
| 求人サイトや動画等へのアクセス数(件) | 求人サイトや動画等へのアクセス数(件) |
| 求人サイト等を通じてのエントリー数(件) | 求人サイト等を通じてのエントリー数(件) |
アクセス数とエントリー数は、計測の仕組みを先に入れておかないと後から取れません。採用サイトを作ってから解析を入れるのでは、報告する期間の数字が欠けます。
塩尻市の実績報告の様式では、面接の回数や、採用した人の職務経験まで書く欄があります。諏訪市は整備後の写真に「ソフト導入またはシステム構築の場合は、トップ画面のスクリーンショット等」と括弧書きを付けます。
上田市の「人材不足対策投資促進事業補助金」では、施工前・施工中・施工後の写真をA4に印刷して添えます。返すものは、金額の証拠ではなく、やったことの証拠です。
塩尻市で掲載や紹介の費用を申請する予定の方は、報告の様式に何を書かせるかを先に見ておかれると安心です。
参考記事:『【上限15万円】「塩尻市人材確保支援事業補助金」は3経費だけ?対象になる費用を解説!』
交付の結果は市のサイトに公表される
諏訪市の補助金等取扱基準には「補助事業等の評価」と「情報の公表の方法等」の欄があり、「補助件数、補助金交付金額、評価内容等を諏訪市ホームページにて公表する」と書かれています。
実際に公表されています。令和6年度決算に基づく資料では、インターンシップ促進支援事業補助金が市内10社・計30名・延べ65日で交付総額195,000円(約19万円)。
雇用促進奨励金は市内8事業所・15名で630,000円(63万円)と並び、法人名と金額が載っています。受け取ったことが社名で残る、という前提は先に知っておくほうが安全です。
採用サイトに出る枠は3件・先に決めるのは配分
長野県内で拾えた72制度のうち、採用サイトの制作費に費目名があるのは千曲市・諏訪市・駒ヶ根市の3件です。上限は20万円から50万円、補助率は2件が2分の1以内で、千曲市だけ4分の1。予算の範囲内で交付する枠なので、年度の途中で受付が閉じることもあります。
72件の厚みは、採る前ではなく採ったあとに寄っています。ですから先に決めたいのは、今年の採用費のうち、募集の露出に出す分と、入った人に残る仕組みへ回す分の配分です。3件に自社が当てはまるかを調べるのは、そのあとで足ります。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。