【全56件】「青森県」で採用に使える補助金は?対象の費用と窓口の違いを紹介!

採用サイトを作り直したい。求人媒体の掲載料を軽くしたい。そう考えて青森県内の補助金を、自社の費用の名前から探していく……。この探し方だと、県内にある枠の一部までしか届きません。

制度が少ないのではありません。採用に効く枠が商工の窓口だけに置かれておらず、探す場所で拾える金額の桁が変わるからです。県と40市町村を1つずつ当たり直すと、課をまたいだ時点で数も単価も動きました。

以下は2026年8月時点の掲示です。まず、どこに何件あるのかを見ていきます。

この記事でわかること

  • 青森県内で会社の側が受け取れる枠は何件あって、県と市町村にどう分かれるのか?
  • 制度はどの窓口が扱っていて、窓口ごとに金額の桁はどれだけ違うのか?
  • 雇った頭数に単価が付く枠は、県といくつの市町村にあるのか?
  • 採用の費用に費目の名前まで置いている枠は、県内に何件あるのか?
  • 申請の条件に自社以外の相手を名指ししている枠は、どれだけあるのか?

根拠にしたのは、県と市町村が公開する案内ページ、交付要綱、実施要領、別表、申請様式、それに県と圏域が持つ横断の一覧です。ここで挙げる枠のほとんどは、対象経費を見る前の段階で、暴力団等の反社会的勢力に該当しないこと、風俗営業等を営んでいないこと、税や保険料の滞納がないことを条件に置いています。

制度ごとの申請の段取りは、個別の記事のほうに置いています。いま記事にしているのは県の中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金の1本で、ほかの枠はこの記事の表と、各自治体のページから確かめてください。書き手は株式会社リーピーが運営するメディア「地方採用ワークス」です。

青森県で採用に使える補助金は56制度

県のこども家庭部若者定着還流促進課・健康医療福祉部・企業立地創出課のページと、40市町村の商工・雇用・移住・企業誘致のページを順にたどりました。会社や法人の側がお金または枠を受け取れるものとして、内容を確認できたのは56件です。

横断で引ける一覧も4つあります。県の労働力確保対策ポータルサイト、企業立地・創出課の「各補助金・助成金について」、青森圏域企業立地ガイド、八戸都市圏ジョブ市場の企業向け支援情報です。

区分 数と内訳
確認できた制度 56件(県21件・市町村35件)
枠を確認できた自治体 県と19市町村(10市すべてと9つの町)
青森県の市町村数 40市町村(10市22町8村)
市の内訳 八戸市6/弘前市3/三沢市3/むつ市3/青森市2/十和田市2/つがる市2/黒石市1/五所川原市1/平川市1
町の内訳 平内町2/六戸町2/外ヶ浜町1/深浦町1/野辺地町1/おいらせ町1/五戸町1/田子町1/南部町1

商工の補助金一覧と県の若者向けページだけを追うと、56件の大半に届きません。企業立地の窓口と業種別の窓口は担当する課が違うため、一覧からはたどり着けない場所にあります。

誰が申請できるかも56件で一様ではありません。中小企業者とだけ置く枠、介護や交通のように業種で絞る枠、資本金の額や新規雇用の人数を条件にする枠が混ざります。自社が入れるかは、見積を取る前に枠ごとの要綱を開いて、担当課へ一度電話で確かめておかれるとよいでしょう。

国の助成金は、この56件とは別の仕組みで動きます。窓口も、動ける時期の決まり方も重なりません。県内の枠に当たるものが無かった方は、国の側から調べ直すほうが早道です。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

数え方は頭数に出る奨励金も1件

1件と数えたのは、採用・人材確保・定着を目的か費目に持つ枠のうち、受け取るのが会社・法人の側であるものです。1つの補助金に事業区分がいくつあっても、1件として扱いました。

表に20行並ぶ企業立地の雇用奨励金も、この数え方で1件ずつ入れています。「新しく雇った市民1人につき30万円」という形で、会社の側に交付されるからです。

逆に外したのは、受け取るのが本人の側になるものです。黒石市・平川市・十和田市の奨学金返還支援と、県のあおもり移住支援金がここに入ります。単身60万円・世帯100万円が渡るのは、移住してきた人の側です。

同じ奨学金返還支援でも、会社が受け取るのか本人が受け取るのかで扱いが分かれます。後ろで出てくるあおもり若者定着サポート企業は、会社が県へ払う側に回りますが、別の理由で56件に入れています。

開けたのは40市町村のうち19自治体

青森県には10の市、22の町、8つの村があります。事業者向けの枠を確認できたのは、10市すべてと9つの町、あわせて19市町村でした。市のほうは1市1件ずつではなく、八戸市に6件が集まっています。

町の側にも枠はありました。平内町と六戸町が2件ずつ、外ヶ浜町・深浦町・野辺地町・おいらせ町・五戸町・田子町・南部町が1件ずつです。深浦町と六戸町は交付要綱まで公開されています。

この9町の枠は、1人あたりの単価で見ると市の枠に並ぶものが混ざります。

56件は下限で村までは届いていない

56件は下限であって、上限ではありません。40自治体すべてのトップページには到達しましたが、案内のページを持たず要綱だけを置いた制度までは取り切れていないからです。

この記事に名前が出てこない市町村は、枠が無いと確かめた先ではなく、取り切れなかった先です。残る13の町と8つの村がそれにあたります。

加えて、七戸町・六ヶ所村・階上町・藤崎町は、雇用人数が要件に入る奨励制度を持ちながら、奨励金の算定が雇用人数に連動するかまでは確かめられませんでした。

五所川原市と平川市には、過年度の実施までは確認できたものの令和8年度の募集が読めず、56件に入れていない枠が4つあります。五所川原市の若手人材地元就職促進事業と、平川市の障がい者雇用奨励金・雇用対策助成金・求人情報発信支援補助金です。

五所川原市の枠は企業紹介動画の作成・発信を支援するもので、令和6年度の実績が3分の2・上限10万円。平川市の求人情報発信支援補助金は、人材確保に要する経費の2分の1・上限20万円で、出展料や広告費、制作費が対象でした。

制度は3つの窓口に分かれて置かれる

56件を担当する課でまとめ直すと、置き場が3か所に割れます。探す窓口を1つに決めた時点で、拾える枠の桁が決まってしまいます。

窓口 何が置かれているか
商工・雇用の窓口 採用や定着の費用に出る補助金、条例に紐づかない雇用奨励金、県の登録と派遣。24件
企業立地・企業誘致の窓口 雇った人数に単価が付く奨励金。1人5万〜200万円・限度300万〜1億円。20件
業種別の窓口 介護・福祉・交通・除雪・農業に限った人材確保の枠。12件

商工と雇用の窓口に24件

いちばん想像しやすい窓口です。県の中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金や、市町村の人材確保系の補助金がここに並びます。障害者雇用の奨励金も、青森県内では福祉部局ではなく産業労政課や商工労政課が持っていました。

自治体 制度と要点
中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金。2分の1・上限50万円
プロフェッショナル人材誘致促進事業費補助金。2分の1・上限50万円
オフィス環境改革促進事業費補助金。2分の1・上限100万円
魅力ある職場づくりアドバイザー派遣
人財確保支援事業専門家派遣
あおもり若者定着サポート企業の登録
あおもり県内就職促進パートナー企業の登録
移住支援金対象法人の登録
青森市 Uターン人材インターンシップ受入促進補助金。学生1人1日5,000円
弘前市 ひろさき人材定着推進事業費補助金。3分の2・上限50万円
弘前市 障がい者雇用奨励金。1人月額8,000〜24,000円を12か月
八戸市 働きやすい職場環境整備事業に対する助成。30パーセント・上限500万円
八戸市 障がい者雇用奨励金。1人月額10,000円ほかを12か月
八戸市 首都圏等人材確保支援事業助成金。就職・転職フェア等の出展経費
八戸市 フロンティア八戸職業訓練助成金。職業訓練を行う事業主等への助成
五所川原市 企業紹介動画作成費用支援補助金。3分の2・上限10万円
十和田市 人材確保・定着支援事業補助金。2分の1・上限15万円
三沢市 中小企業サポート補助金。同一年度につき20万円が上限
むつ市 離職者雇用奨励金。1人月額1万円・最大6か月
つがる市 企業紹介動画作成費用支援補助金。2分の1・上限15万円
深浦町 若年者等雇用促進奨励金。若年者1人年20万円、新卒者は年30万円
野辺地町 産業創出応援事業費補助金の雇用奨励費。人件費の3分の2以内・最大3名分
六戸町 若年者雇用奨励金。1人最大20万円
田子町 定住化雇用促進事業奨励金。正規雇用した事業者へ3年間・1人10万円

補助率が置かれた枠は30パーセントから3分の2、上限は10万円から500万円です。採用活動そのものの費用に出る枠は、ほぼこの窓口に集まっています。

企業立地の窓口は額の幅が広い

一覧に出てこない枠のうち、数が多いのがこちらです。企業立地や工場誘致の条例が定める優遇措置の中に、雇用奨励金や雇用促進助成金という項目があります。所管は企業誘致・企業立地の担当課で、商工の補助金一覧からはたどり着けませんでした。

自治体 制度と要点
誘致企業本社機能移転促進費補助金。新規常時雇用1人50万円・1社1,500万円
IT・コンタクトセンター関連産業立地促進費補助金。1人年20万円・最大60万円
青森市 雇用促進助成金。製造業は10人を超える1人につき最大20万円・限度4,000万円
弘前市 企業立地促進費補助金の人材確保事業。新規従業員の雇用に要する経費
八戸市 企業立地促進条例の雇用奨励金。1人30万円・研究員1人200万円
八戸市 IT関連企業立地促進事業補助金及び雇用奨励金。新規雇用者1人30万円
黒石市 雇用促進助成金。1年以上の継続雇用で1人30万円・限度300万円
十和田市 企業立地奨励条例の雇用奨励金。1人につき50万円以内・最大1億円
三沢市 雇用促進奨励金。一般は対象人数×30万円、特定は対象人数×50万円
三沢市 研修期間補助金。人材育成事業費の50パーセント・年額500万円を5年間
むつ市 企業立地の雇用助成金。大平工業団地と下北工業団地の優遇措置
つがる市 立地企業雇用奨励金。理科系を卒業した技術者1名につき5万円
平川市 雇用促進奨励金。地元雇用者10人を超える1人につき20万円・限度2,000万円
平内町 雇用促進奨励金。町民の常時雇用10人超の分、1人年10万円を3年
平内町 転居費用補助。町外から雇い入れた従業員の転居費用に1人10万円
外ヶ浜町 雇用助成。高度技術者1人10万円、30人を超える一般従業員1人5万円
六戸町 立地企業雇用奨励事業補助金。金矢工業団地の優遇措置
おいらせ町 雇用促進奨励金。町民の雇用が10人を超える分、1人につき20万円
五戸町 雇用奨励金。町内在住1人10万円、町外5万円・最大500万円
南部町 雇用奨励金。町内在住1人10万円、町外5万円・限度500万円

八戸市や十和田市のように、商工の窓口の補助金より1桁から2桁大きい枠がここにあります。ただし一律ではありません。つがる市・外ヶ浜町・五戸町・南部町の1人5万円のように、商工側の深浦町や六戸町より小さいものも同じ表に並びます。

多くは事業所の新設・増設に伴う雇用が前提で、その市町村に住んでいる人を続けて雇うことを求めます。額の大きさだけで選ぶ前に、自社に新設や増設の計画があるかを見ておくほうが確実です。

業種別の枠は県の福祉と交通に寄る

3つ目は、県が業種を限って出す枠です。介護・福祉が7件、トラック運送・地域公共交通・除雪・農業が4件、これに交通事業者の運転手確保を持つむつ市の1件が加わります。

自治体 制度と要点
外国人介護人材獲得強化事業費補助金。一補助対象者あたり50万円の定額
小規模介護事業所等職場環境改善事業費補助金。5分の4・最大1,200万円
福祉・介護人材確保対策事業
介護人材確保・職場環境改善等事業費補助金
障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境改善等補助金
訪問介護等サービス提供体制確保支援事業費補助金
介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業費補助金
トラック運送事業者人材確保対策支援事業費補助金。免許取得費の2分の1
地域公共交通人財確保推進事業費補助金
除雪オペレーター育成支援事業費補助金
県外人材雇用受入環境整備支援事業費補助金。農業分野の居住環境整備費
むつ市 交通事業者運転手確保支援事業

介護と福祉の枠は、産業のページではなく健康医療福祉部の担当です。小規模介護事業所等職場環境改善事業費補助金は補助率5分の4で、補助基準額はグループを構成する法人数1つにつき120万円、1グループ最大1,200万円です。

ただし1法人では申請できず、複数の法人でつくる事業者グループが前提になります。介護や福祉の事業所であれば、商工のページより先に県の健康医療福祉部の枠を確かめるほうが近道です。

Tips|窓口は2か所を別々に開く

自社の市町村名に「補助金 一覧」を足して検索すると、たいてい商工担当課のページが開きます。青森県内では、そこに並ばない枠が企業立地・企業誘致の担当課にありました。2か所を別々に開いて、雇用や人材という語が入った枠を書き出してください。

企業立地の20件は雇った頭数に出る

企業立地・企業誘致の窓口に置かれた20件は、費用ではなく雇った頭数に単価が付きます。持っているのは県と15市町村。同じ頭数払いは商工の窓口にもあり、深浦町の若年者等雇用促進奨励金やむつ市の離職者雇用奨励金がそうです。

違うのは根拠で、こちらは企業立地や工場誘致の条例に付いています。

市の枠は限度額が1億円に届く

市の側で件数がいちばん多いのが八戸市です。企業立地促進条例の雇用奨励金は、八戸圏域連携中枢都市圏に住所を有する従業員1人につき30万円で限度5,000万円、研究員は1人200万円で限度1億円、転居費用の補助が1人10万円で限度1億円という組み立てです。

この奨励金は新規採用でも社内の異動でも対象になります。同じ市のIT関連企業立地促進事業補助金及び雇用奨励金は、圏域内に住所を有する新規雇用者1人30万円で総額6,000万円、操業から3年が対象です。

十和田市は1人50万円以内で最大1億円、三沢市は特定の事業所で対象人数×50万円・上限1億円。限度額が1億円に届く市が3つありました。工場や事業所を動かす計画があるなら、商工の枠より先にこちらを確かめるほうが損がありません。

町の7件は工場誘致の条例に付く

町の側でこの窓口に入るのは7件です。平内町の雇用促進奨励金は、新増設に伴い新たに常時雇用する町民が10人を超える場合に、超えた人数1人あたり年10万円を3年、累計500万円まで。

おいらせ町も10人を超える分に1人20万円で、いずれも工場設置・工場誘致の奨励条例が根拠です。五戸町と南部町は町内在住の新規雇用者1人10万円・町外5万円で、南部町の福地工業団地だけは1人15万円・限度1,000万円に上がります。

町の枠は工場誘致や企業立地の条例の中にあり、商工のページには並びません。外ヶ浜町と六戸町にいたっては、県の産業立地ガイドの団地ページ側にありました。町に事業所を置くなら、町のサイトと県の立地ガイドの両方を開いておかれると安心です。

条件は新設と増設と地元の採用

数字だけを見ると大きい枠ですが、申請できる会社の条件は狭くなっています。多くが事業所の新設・増設に伴う雇用を前提にし、地元に住んでいる人を1年以上続けて雇うことを求めます。平内町とおいらせ町のように、10人を超えた分だけが対象という形も複数ありました。

交付の時期も後ろにずれます。黒石市は1年以上の継続雇用が確認できてから、南部町は操業開始の1年後です。今年の募集費用を軽くする性格の枠ではありません。

交付が雇用の確認や操業の1年後になるので、設備を動かす計画の側に付けて考える枠だと思われます。

採用の費用に費目名を置く枠は限られる

採用のための制作物や募集にかかる費用に、費目の名前まで置いている枠は、開けた範囲で6件でした。

制度 採用の費用に付いている費目
県 中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金 広報費・委託費ほか。対象事業の例に採用専用のホームページの構築
県 プロフェッショナル人材誘致促進事業費補助金 人材紹介事業者への手数料。副業・兼業人材の初回活用は10分の8
八戸市 首都圏等人材確保支援事業助成金 首都圏等で開催される就職・転職フェア等の出展経費
三沢市 中小企業サポート補助金 広告宣伝費・登録料等・参加負担金・インターン助成費
五所川原市 企業紹介動画作成費用支援補助金 企業紹介動画の作成費・編集費
つがる市 企業紹介動画作成費用支援補助金 企業紹介動画の作成を依頼する委託料・手数料等

費目の名前が無い枠は、採用の費用を持ち込めるかどうかの判断を窓口に預ける位置にあります。発注の前に、目的の要件と折り合うかを確かめます。

三沢市は紹介手数料まで費目にある

三沢市中小企業サポート補助金の別表1で、採用に効く区分は4つです。広告宣伝費が「自社の魅力をPRするためのウェブサイトや動画等のメディア制作・更新等に係る経費」で金額上限5万円。

登録料等が「人材確保に必要とされる情報発信ツール等への登録に係る経費及び人材紹介事業者に支払う手数料」で10万円。参加負担金が県外で開かれるマッチングイベント等への参加負担金で20万円。インターン助成費が自社で独自に行うインターンシップ等の経費で20万円です。

人材紹介事業者への手数料に費目名を置く市町村は、県内では三沢市の1件だけです。県の側では、プロフェッショナル人材誘致促進事業費補助金が同じ費目を持ちます。

補助率は別表1が2分の1、別表2が3分の2。ただし同一事業者への補助は同一年度につき20万円が上限なので、いくつ組み合わせても天井は変わりません。どれに当てるかを決めてから見積を割るほうが早く済みます。

動画の枠は五所川原市とつがる市

企業紹介動画に費目を置く市が2つあります。五所川原市の枠は、動画を作るまたは編集する経費に補助率3分の2・上限10万円。作った動画は市ホームページと市公式YouTubeチャンネルで公開されます。

対象者の要件に1年以上公開できることが入っていて、公開日から1年未満で中止すると返還を請求されます。提出期限は2月末日で、過去にこの要綱による補助を受けていないことも要件です。

つがる市の枠は、動画の作成を依頼する委託料・手数料等の2分の1・上限15万円で、こちらも市ホームページ等で1年以上公開することが条件です。採用ホームページの制作費は、どちらの枠にも入りません。対象はあくまで動画です。

動画を作ると決める前に、1年間は公開し続けられるかを社内で確かめておかれると安心です。

求人媒体の掲載料は記載例に実額で出る

県の中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金は、交付要綱の別表が費目名を並べるだけで用途を指定していません。何にいくらを想定しているかが見えるのは、申請書の記載例に付いた収支予算書です。

広報費の行の備考(積算根拠)欄に「求人メディア掲載(3か月)」とあり、同じ行の補助対象経費欄に500,000円が入っています。補助対象経費の合計は税抜100万円で、補助金の申請額はちょうど50万円。

上限50万円に届かせるには、税抜で100万円の事業を組む計算になります。架空の記入例ではありますが、県がどの費目に何を置いているかは、ここが最もはっきりしています。

青森県内で求人媒体の掲載料をこの枠に当てたい方は、対象事業の例と収支予算書の記載例、令和8年度の事業費まで1件分だけ追った記事からどうぞ。

参考記事:『「青森県中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金」は2つの登録が要る?対象経費を解説!

9制度が申請の条件に相手を書く

56件のうち、要綱・実施要領・案内ページの本文まで開けた枠を見ると、申請の条件として自社以外の相手を名指ししているものが9件ありました。

制度 名指しされている相手
県 中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金 商工団体や金融機関など支援機関
県 プロフェッショナル人材誘致促進事業費補助金 県の拠点と、その取り繋ぎ先の人材紹介事業者
県 あおもり若者定着サポート企業 県(支援額を折半し、3年後と6年後に寄付する)
県 あおもり県内就職促進パートナー企業 県(ロゴを自社の採用ページに置き、毎年実績を報告する)
県 移住支援金対象法人登録 県のマッチングサイトあおもりジョブ
県 外国人介護人材獲得強化事業費補助金 あおもり国際介護人材センターと、海外現地の学校・送り出し機関
県 小規模介護事業所等職場環境改善事業費補助金 他の介護・福祉法人(複数法人のグループが必須)
弘前市 ひろさき人材定着推進事業費補助金 市内業者(市外に出すなら理由書)
五所川原市 企業紹介動画作成費用支援補助金 五所川原市(作った動画を市のチャンネルで1年以上公開する)

9件のいずれも、要綱か実施要領か案内ページの本文に相手が書かれています。運用でそうなっている、という話ではありません。

相手が書かれていない枠のほうが数は多く、青森市のUターン人材インターンシップ受入促進補助金や八戸市の働きやすい職場環境整備事業に対する助成は、自社の書類だけで出せます。

相手は支援機関と拠点と同業の法人

名指しされる相手は3種類に分かれます。1つ目は商工団体・金融機関・県の拠点といった、間に立つ機関です。

県の中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金は、交付要綱の別表に「事業の実施に当たっては商工団体や金融機関など支援機関のサポートを受けながら実施するもの」と定め、事業計画書に支援機関の名前と支援内容を書く欄を独立して置いています。

プロフェッショナル人材誘致促進事業費補助金は、青森県プロフェッショナル人材戦略拠点に相談し、取り繋ぎ先の人材紹介事業者から紹介を受けていることが条件で、拠点を通していない紹介は対象事業になりません。

2つ目は県や市そのもので、登録して発信に協力する形です。3つ目が同業の法人で、介護の枠に出てきます。相手の種類が変わると、話を通しておく時期も変わります。

間に立つ機関なら見積を取る前、県や市なら年度の初め、同業の法人なら計画を書く前です。取引のある商工会議所・商工会・金融機関の担当者の名前を、社内で1人分そろえておくほうが早道です。探すところから始めると数週間が消えます。

弘前市は発注先を市内に寄せる

弘前市のひろさき人材定着推進事業費補助金は、補助率3分の2・上限50万円で、支援の柱が福利厚生事業・奨学金返還支援事業・インターンシップ事業の3つに分かれます。奨学金返還支援事業には、従業員1人につき1か月あたり1万5千円という別の天井も掛かります。

申請方法の欄に注記があります。工事の施工や物品の購入等をする場合は、市内に本店を有する業者へ発注を依頼すること。やむを得ず市外業者を使うなら、交付決定後・購入前に理由書を出します。

申請期間は令和8年6月26日から7月24日までで、予算額に達した時点で受付終了。2026年8月時点では、今年度の受付が終わっていました。弘前市で来年度に動くなら、発注先を市内で押さえられるかを先に見ておくのが確実です。

三沢市は逆に代行を外している

1件だけ、向きが逆の制度があります。三沢市中小企業サポート補助金の交付要綱は、補助対象者としない者を並べたなかにこう書いています。

業務代行事業者を使用するもの

誰かと組むことを条件にするのではなく、特定の相手を挟むと対象から外れるという書き方です。三沢市の枠は人材確保の費目が複数あるので、外部に何をどこまで任せるかを費目の当て方より先に決めます。

登録と派遣は県と組む約束になる

県の枠には、会社の口座にお金が入らないものが5つあります。3つの登録と、魅力ある職場づくりアドバイザー派遣・人財確保支援事業専門家派遣です。

冒頭で「受け取るのが本人の側のものは外した」と書きましたが、この5つは別の理由で数に入れています。お金ではなく、登録や派遣という形で会社が受け取る支援だからです。

あおもり若者定着サポート企業のように、会社が県へ寄付を払う側に回るものも含みます。それでも数に入れたのは、他の枠の申請条件や審査の加算点になり、採用の実務に直接効くからです。

サポート企業は寄付を2回に分けて払う

あおもり若者定着サポート企業は、あおもり若者定着奨学金返還支援制度に参加する企業の登録です。登録は無料ですが、中身は採用した社員の奨学金の返還を県と会社で折半する仕組みでした。

1人当たりの「支援予定額」は登録のときに会社が選びます。4年制大学・6年制大学・大学院・高等専門学校専攻科を出た人向けの支援コースAが150万円・100万円・60万円、短期大学・高等専門学校・専修学校専門課程向けの支援コースBが75万円・50万円・30万円です。

実際の支援額は、本人の奨学金の返還総額(既卒者は返還残額)の2分の1と、選んだ支援予定額のいずれか低いほう。会社が持つのはその2分の1です。

就業と県内居住の要件を満たしたとして認定を受けた日から、要件を満たしたまま3年経過したときに4分の1、6年経過したときにさらに4分の1を県へ寄付します。1採用年度あたりの企業負担額は300万円以内に収まるよう、適用人数を決めます。

支払いが3年後と6年後に分かれるので、登録の年に何人へ適用するかで、6年先までの負担が決まると読めます。

パートナー企業はロゴを置いて毎年報告する

もう一方のあおもり県内就職促進パートナー企業は、県とともに県内就職の魅力を発信する企業の登録です。2026年8月5日現在で273件の事業所が登録しています。登録要件のうち、採用の実務に直接効くのが次の一文です。

県が制作した別紙に掲げるキャッチコピーやロゴマークを、自社(団体)の採用パンフレットや採用に関するホームページなどに積極的に活用し、周知に協力すること。

キャッチコピーは「らしく、はたらく AOMORI」。採用ページのどこにロゴを置くかが、登録の側の条件になります。

さらに登録企業は、実施した情報発信の取組や対象学生数について、毎年度3月末までの実績を翌年度4月30日までに県へ報告します。3つ目の移住支援金対象法人登録は、県のマッチングサイト「あおもりジョブ」に週20時間以上の無期雇用の求人を出すことが条件です。

採用サイトを作り直す予定があるなら、ロゴの置き場所を設計の段階で決めておくほうが、後から直さずに済みます。

登録済みが審査の加算点になる枠もある

この登録は、他の枠にも顔を出します。県のオフィス環境改革促進事業費補助金は、若者のニーズを踏まえたオフィス環境改革に補助率2分の1・上限100万円を出す枠で、募集は令和8年8月6日から9月2日17時まで。

一次審査で合計点が高い順に15件以内へ絞られ、二次はプレゼンテーション審査です。その加算点の欄に、事業計画書の提出期限の時点であおもり若者定着サポート企業への登録が済んでいる者には加点する、とあります。

同じ登録が、片方では必須条件、片方では加算点として働きます。募集が出てから動くのでは間に合いません。なお、この補助金の正式名称には「(令和7年度繰越分)」が付き、交付要綱第5号様式の事前着手届を出せば交付決定前の着手が認められます。

青森市のUターン人材インターンシップ受入促進補助金にも同じ様式があり、こちらは実施前の申請が必要です。受付の閉じ方も枠ごとに違い、県の中小企業若手人財確保・定着支援事業費補助金は先着順で予算がなくなり次第終了、青森市と弘前市も予算がなくなり次第の受付終了でした。

以上は2026年8月時点の公表内容です。補助金は年度ごとに内容が変わり、出せる総額もその年の予算次第です。要件がそろうことと、交付が決まることは別のできごとだと考えておかれるとよいでしょう。

金額の桁を決めているのは費目ではなく窓口

青森県内の56制度のうち、企業紹介動画の制作費が費目に入るのは3件です。三沢市が上限5万円、五所川原市が10万円、つがる市が15万円。補助率は2分の1から3分の2で、いずれも年度の予算の中での交付なので、枠が埋まれば止まります。

残る53件の多くは、費用ではなく雇った頭数に単価が付きます。先に決めるのは見積の額ではなく、自社が商工・企業立地・業種別のどの課に属するかです。費目の名前だけで探し続けるかぎり、県内で拾えるのは6件のままだと思われます。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

採用ツール制作のサービス詳細はこちら

この記事を書いた人
【全56件】「青森県」で採用に使える補助金は?対象の費用と窓口の違いを紹介! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

この記事をシェアする

関連記事