【上限20万円】「秋田市求人情報発信支援事業補助金」は動画の制作費だけ対象?対象経費と申請を解説!
「秋田市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、「求人情報発信」という名前から求人媒体の掲載料を思い浮かべたまま、自社に当てはまるか分からずに止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 補助の対象になる会社はどこまでか?
- 何を作れば対象になるのか?
- いくらまで戻ってくるのか?
- 誰に向けた求人なら条件を満たすのか?
- いつまでに申請すればいいのか?
秋田市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて8件あるので、見比べたい方は秋田県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全97件】「秋田県」で採用に使える補助金は?対象経費と関門の6つの型を整理
秋田県の補助金を開いて、対象経費の欄に「ホームページの制作・改修」を見つけた。ところがその少し上、対象者の欄に置かれた条件で足が止まってしまう……。 県内の制度を1件ずつ当たっていくと、この止まり方が何度も出てきます。金額や経費より手前に関門があり、しかもその関門は補助金のページの外にあることが多
秋田市求人情報発信支援事業補助金の概要

出典: 秋田市「秋田市求人情報発信支援事業補助金」のページ(2026年9月時点)
「秋田市求人情報発信支援事業補助金」は、市内に事業所を持つ法人が採用の動画を作ったとき、その制作費の半分(上限20万円)が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 秋田市求人情報発信支援事業補助金 |
|---|---|
| 相談先 | 秋田市 産業振興部 企業立地雇用課 雇用労働担当 |
| 補助対象 | 採用に関する業務内容紹介動画の制作費 |
| 補助上限(補助率) | 20万円(補助対象経費の2分の1以内・消費税および地方消費税を除く・千円未満切捨て) |
| 期限 | 申請は令和9年2月26日(金曜日)まで。ただし予算に達し次第、受付終了。事業の完了と対象経費の支払いは令和9年3月19日(金曜日)まで |
気を付けたいのは、対象になる条件が法人であることと、大学生や高校生に向けた市内勤務の正規雇用の求人を出していることの2点で閉じている点です。個人事業主と、中途採用だけを続けている会社は、費用の中身を見る前に対象から外れます。
「動画の枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
ここから、対象になる会社や作れる動画の中身、申請の順番や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は市内に事業所がある法人
対象になるのは、市内に事業所を有する中小企業者等、または誘致企業です。誘致企業は市長の誘致企業受入の決定を受けた企業を指すので、規模で中小企業者に当たらない会社でも、この決定があれば対象になります。市税に滞納がないことも条件です。
読み飛ばしやすいのは、その「中小企業者等」の中身です。交付要綱の第2条第1号は、こう定義しています。
中小企業者等 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号に規定する中小企業者(個人を除く。以下同じ。)又は同項第3号に規定する中小企業者と同規模の法人をいう。
括弧書きの「個人を除く」があるので、個人事業主はこの制度の対象になりません。申請書類に法人登記事項証明書の写しが並んでいることも、この読み方と合います。
後半の「同項第3号に規定する中小企業者と同規模の法人」は、資本金5,000万円以下または従業員100人以下という基準です。会社でない法人も、この規模に収まっていれば対象になります。医療法人や社会福祉法人が採用動画を検討するときは、ここが根拠になるでしょう。
対象経費は採用の業務内容紹介動画の制作費
制度の名前は発信全般を思わせますが、対象になる事業は交付要綱の第4条が決めています。
補助金の交付の対象となる事業(以下「補助対象事業」という。)は、採用に関する業務内容紹介動画(以下「動画」という。)を制作する事業とする。
要綱が対象にしているのは、採用に関する業務内容紹介動画を制作する事業だけです。補助対象経費は「補助対象事業に関するもの」とだけ定められていて、費目を並べた別表は付いていません。範囲は第4条がそのまま決めます。
委託先を市内の事業者に限る記述は、交付要綱にも市のチラシにもありません。普段付き合いのある制作会社へ頼む形でも、動画の中身が採用の業務内容紹介であれば当たると思われます。
戻るのは経費の2分の1・上限20万円
補助率は補助対象経費の2分の1以内で、上限は20万円です。申請書の経費欄は消費税および地方消費税を除いた額を書く形になっていて、補助額は千円未満を切り捨てます。
税抜40万円の制作費で、上限の20万円に届きます。例えば、現場で働く2人の1日を追う動画を税抜30万円で外注するなら、戻るのは15万円です。
採用動画を外に頼むときの相場に手が届く水準なので、20万円は費用の一部が軽くなるというより、1本分の半額が乗る感覚に近いでしょう。
求人の相手は大学生等と高校生に限られる
第3条第1項第2号は「大学生等や高校生を対象に採用予定勤務地が市内であり、かつ正規雇用の求人を行っていること」を求めます。「大学生等」は第2条が、大学(大学院を含む)・短期大学・高等専門学校・専修学校に在籍する学生と定義しています。
中途採用だけを続けている会社は、この号の手前で外れます。逆に、新卒の募集を出す予定があるなら、その時点でこの号は満たせます。
勤務地の条件も同じ号にあります。誓約書にも、採用に至った場合は採用者を秋田市内の事業所へ配属すると記す項目があるので、市外の拠点で働いてもらう前提の募集は外れると考えておきましょう。
本店が市外なら市内拠点の動画に限る
第4条にはただし書が付いています。
ただし、本店登記が市外の事業者については、市内の支社、営業所、工場等に係る事業に限るものとする。
秋田市に支社や工場を置く会社も対象になりますが、その拠点の採用に向けた動画であることが条件になります。全社共通の会社紹介動画をそのまま乗せる形にはなりません。
同じ経費に国や県の補助金は重ねられない
第5条第1項にも、ただし書があります。
ただし、その他の補助金等の交付を受けている補助対象経費は、補助金の交付対象外とする。
誓約書にも、申請する補助対象経費について国や県、その他公共団体から補助金等の交付を受けていない旨を記す項目があります。同じ動画の制作費に、国や県の制度を重ねて乗せることはできません。
国の助成金も併せて採用に投資するつもりなら、動画はこの補助金、ほかの費用は別の制度、と最初から経費を分けて見積もっておきましょう。
採用サイトや求人広告の費用は乗らない
対象事業が動画の制作に限られる以上、採用サイトやホームページの制作費、求人広告費や求人サイトへの掲載料、採用パンフレットの印刷費、人材紹介の手数料は、この制度では名前が挙がりません。
動画を置くための採用サイトをつくる費用は、この制度では見てもらえません。申請書の公開予定媒体の欄には自社ホームページも並んでいるので、動画の置き場所としては想定されています。
それでも、置き場所そのものの費用は自社で持つ形です。見積を取るときは、動画の制作費と、公開先のページに手を入れる費用を最初から分けておかれると安心です。
期限は申請と完了で日付が違う
令和8年度(2026年度)分の期日は2つあります。
- 申請期限は令和9年2月26日(金曜日)。ただし、予算に達し次第、受付終了
- 事業の完了と対象経費の支払いは令和9年3月19日(金曜日)まで
2月26日に申請しても、3月19日までに納品と支払いを終える必要があります。間は21日しかありません。
交付の可否は申請書の提出があった日から起算して30日以内に決まると第7条は定めています。申請期限ぎりぎりに出して決定を待ってから制作に入る進め方は、日数が足りない計算です。遅くともいつまでに相談すればよいかだけ、企業立地雇用課へ先に確かめておかれると安心です。
申請は事前相談から始めて書類は7点
手続きは、書類をそろえる前に一度電話で確かめるところから始まります。市は申請前に企業立地雇用課へメール、電話または窓口で相談するよう求めています。
着手の扱いにも特徴があります。市が対象外にしているのは事業完了後の申請で、チラシは事前着手が可と添えています。制作に先に着手しても、完了する前に申請すれば対象になります。
ただし早く動く分のリスクは自社が持ちます。誓約書には、交付申請に係る一切の費用は採択・不採択にかかわらず申請者の負担とする項目があります。
交付が決まらなくても制作費は自社持ち、という前提を先に飲む形です。ここに同意できるかどうかが、決定を待つか先に動くかの分かれ目になります。
申請時に出すものは7点です。
- 交付申請書(様式第1号)※押印不要
- 補助対象事業の内容が分かる資料
- 補助対象経費の見積書などの写し
- 大学生や高校生などに正規雇用の求人を行っていることを示す資料
- 誓約書(別紙)
- 法人登記事項証明書の写し
- 納税証明書(市税に未納がない証明書)
提出はEメール・郵送・窓口の3通りです。申請書には制作予定期間と公開予定媒体の欄があり、媒体名まで書かせる作りなので、作ってから置き場所を考える進め方は書類の側が許していません。
Tips|相談の電話を入れる前に手元へ
制作予定期間の見込みと、動画を公開する媒体の名前。見積書は消費税を除いた額で出してもらうと、そのまま申請書の経費欄へ写せます。法人登記事項証明書と納税証明書は取り寄せに日数がかかるので、相談と同じ週に手配しておくと後がつまりません。
交付を受けられるのは1社につき1回
回数の定めは第3条第2項です。
前項の規定に関わらず、補助金の交付を受けたことがある者は、補助対象者としない。
条件が「同一年度内」ではなく「交付を受けたことがある」である点が要です。一度交付を受けると、年度が変わっても2回目には使えません。
採用動画は職種や事業所が増えるたびに追加で作りたくなりますが、この補助金が対象にするのは最初の1本だけです。次からは、補助なしで見積もります。
一度きりだからこそ、いちばん人が足りない職種から撮る
使える機会が一度だけなら、いま募集しても応募が来ない職種を先に選ぶほうが、20万円の効きは大きくなります。会社全体を紹介する総合版は、すでに手元にある写真や既存の素材でも形にできます。外注の枠を当てるのは、現場を見せないと伝わらない仕事のほうです。
予算のほうは、交付要綱の第5条第4項が「市長は、予算の範囲内において補助金を交付することができる。」と定めています。要件をそろえたことと、交付が決まることは別です。予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。動くと決めたなら、年度の早いうちに手を挙げておくほうが早いはずです。
問い合わせ先は企業立地雇用課
本制度の所管は、秋田市 産業振興部 企業立地雇用課 雇用労働担当(電話 018-888-5734)です。
公表されている資料だけでは決まらず、市の運用を聞かないと分からない点が3点あります。申請前の相談で、まとめて確かめておきましょう。
- 動画の企画・シナリオの作成費や、出演者の手配にかかる費用まで補助対象経費に含めてよいか
- 自社で撮影・編集した動画は、委託業者が発行する納品書を出せないが対象になるか
- いま受け付けている枠に、令和8年度の予算が残っているか
1番と2番は、見積の立て方と誰に頼むかをそのまま左右します。制作会社に声をかける前に押さえておくと、話が一度で進みます。
20万円より、最初の1本に何を映すかが効く
本制度の上限は20万円で、税抜40万円の制作費まで市が半分を持ちます。採用動画を1本外に頼むときの費用としては、補助が届く範囲に収まる額です。ただし要綱が見ているのは若者の地元就職で、動画はそのための求人情報の発信手段です。
申請書は、制作に入る前に公開予定媒体を媒体名まで書かせます。交付を受けられるのも1社につき1回きりです。その手間と制約まで含めて考えると、最初の1本で誰の仕事を映してどこに置くかを決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。