【上限50万円】「日田市中小企業等賃上げ環境整備支援助成金」は何に使える?対象経費を解説!

「日田市 採用 補助金」で検索してこの助成金に行き当たったものの、「賃上げ環境整備」という名前だけでは何に使える枠なのかが読み取れず、自社に当てはまるか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • この助成金を使えるのはどんな会社か?
  • 何に使えるかはどこで決まるのか?
  • いくらまで戻ってくるのか?
  • 採用サイトの制作費や求人広告の掲載料は対象になるのか?
  • いつまでに申請手続きをすればいいのか?

日田市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて7件あるので、見比べたい方は大分県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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求人媒体の見積を持って、市のページを開く。補助率も上限額も書いてあって、対象経費の並びも読めた。ところが、募集にあたる費目がどこにも見当たらない……。 大分県内の枠を1件ずつ開いていくと、この形が続きます。お金が出る先が、かけた費用ではなく雇った人数のほうにある枠が多いからです。 県と18市町村

日田市中小企業等賃上げ環境整備支援助成金の概要

日田市の公式サイトにある「中小企業等賃上げ環境整備支援助成金」の案内ページ。「国・県の補助金を活用して賃上げ・生産性向上に取り組む事業者に市が上乗せ補助します」の説明文と、更新日2026年4月10日の表示、下部にチラシ画像の一部が見える。

出典: 日田市「中小企業等賃上げ環境整備支援助成金」のページ(2026年9月時点)

「日田市中小企業等賃上げ環境整備支援助成金」は、国や県の助成金を使って賃上げと設備投資に取り組んだとき、手元に残った自己負担額の半分(上限50万円)が追加で戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 日田市中小企業等賃上げ環境整備支援助成金
相談先 日田市 農林商工部 商工労政課 雇用移住促進係
補助対象 国助成金等の交付申請書類に記載された補助対象事業費のうち、当該国助成金等の額を除いた自己負担額
補助上限(補助率) 50万円(助成対象経費の2分の1以内・国助成金等を超えない額・1,000円未満切り捨て)
期限 令和7年4月1日から令和9年1月31日までに国助成金等の交付決定を受けていること(申請受付の締切日は市の資料に記載がありません)

注意したいのは、採用サイトの制作費や求人広告の掲載料は、この助成金では対象になりません。まず満たす条件も、国か県の助成金の交付決定をすでに受けていることです。

「採用のための枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる会社や乗り先の制度、申請の順番や期限まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は市内に主たる事業所がある中小企業

要綱第3条は、まず満たす条件を5つ並べています。すべてを満たす必要があります。

  1. 市内に主たる事業所を有する中小企業者等であること
  2. 令和7年4月1日から令和9年1月31日までの間に国助成金等の交付決定を受けていること
  3. 従業員(事業主と生計を一にする親族以外の労働者)を雇用していること
  4. 暴力団員等でないこと
  5. 市税の滞納がないこと

会社の大きさについては、市の資料に資本金や従業員数の数字がありません。実際に会社の規模の条件を決めているのは乗り先のほうで、国の「業務改善助成金」は中小企業・小規模事業者を、「小規模事業者持続化補助金」は小規模事業者を対象にしています。

先に満たすべき条件になるのは会社の大きさより、国か県の助成金をもう使っているかどうかです。

何に使えるかは乗り先の制度で決まる

要綱第4条は、助成の対象になる経費をこう定めています。

助成金の交付の対象となる経費(以下「助成対象経費」という。)は、国助成金等の交付申請書類に記載された補助対象事業費のうち、当該国助成金等の額を除いた自己負担額とする。

つまり市が決めているのは金額の出し方だけで、何に使えるかは決めていません。国や県の側で対象経費として認められた費目が、そのまま市の計算の土台になります。

逆に、国の側で落ちた経費は補助対象事業費に載りません。市の助成対象経費である自己負担額も、その分だけ生まれない形です。乗り先の要領や公募要領を開かずに可否を決めると、後で外れます。

戻るのは自己負担額の半分・上限50万円

計算は、補助対象事業費から国や県の助成金等を引いた残り、つまり自己負担額から始まります。要綱第5条は、助成金の額を助成対象経費の2分の1に相当する額以内とし、国助成金等を超えない額で、上限を50万円と定めています。1,000円未満の端数は切り捨てです。

例えば、国と県の助成金を引いた後の自己負担額が100万円なら、戻るのはその半分の50万円でちょうど上限に届きます。市が示している例も、補助対象事業費800万円に国600万円・県100万円で、自己負担額100万円の半分という形です。上限に届くのは、自己負担額が100万円を超えた事業だけです。

乗れるのは国と県の助成金に限られる

要綱第2条第2号が、上乗せの土台になる制度を名前で挙げています。

乗り先 実施主体と条件
業務改善助成金 国。事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行うこと。助成率は引上げ前の事業場内最低賃金が1,050円未満なら5分の4、1,050円以上なら4分の3。申請は事業場ごと
小規模事業者持続化補助金 国。販路開拓等の取組が対象で、補助率は3分の2、補助上限は50万円
大分県物価高騰対応業務改善奨励金 県。業務改善助成金への上乗せ。令和8年4月1日以降に国へ交付申請したなら通常枠が3分の2・140万円、重点枠が10分の9・180万円。国への申請で社会保険労務士等に払った報酬も上限10万円で見る

4つ目に「市長が認める国又は県の助成金等」という枠があり、チラシにも「対象補助金は追加予定」と書き添えられています。ただし同じ号の柱書きが「生産性向上や業務の効率化などを目的とするもの」と縛っているので、採用を目的にした国・県の制度がここに入る形にはなっていないと思われます。

これから国の助成金を使う予定なら、市は日田商工会議所または日田地区商工会に相談するよう案内しています。業務改善助成金の賃金引上げ期間は令和8年9月1日以降と決まっているので、すでに上げてしまった分は使えません。

賃上げそのものは、求人票の数字を動かす

乗り先の業務改善助成金は、事業場内最低賃金を50円以上引き上げることが条件です。時給が50円上がれば、求人票に載る数字もその分上がります。この助成金が見ているのはいまいる人の賃金ですが、その数字は次に来る人の目にも入ります。設備の話として進めながら、求人の見え方が変わる点も勘定に入れておいてよいところです。

採用にかける費用は乗り先に費目が無い

採用の現場で出てくる費用が、乗り先の側でどう扱われているかを並べます。

採用の費用 乗り先での扱い
採用サイト・自社ホームページの制作費 業務改善助成金は費目が無く、ランディングページの作成が対象外に名指しされている。持続化補助金は名指しの対象外ではないが、ウェブサイト関連費の柱書きが「販路開拓等を行うため」で、この費目だけでの申請はできず交付申請額の上限も30万円
採用動画・採用パンフレットの制作費 業務改善助成金は対象外に名指し。持続化補助金も会社案内パンフレットの作成を対象外に名指し
求人広告費・求人サイトの掲載料 業務改善助成金は費目が無く、媒体掲載も対象外。持続化補助金は広報費の対象外に求人広告を名指し
人材紹介の手数料 3制度とも費目が無い
採用活動の代行の委託費 業務改善助成金の委託費の例示に無く、営業代行利用は対象外。持続化補助金も営業代行業務の委託を対象外に名指し

採用にかける費用に費目名を持つ制度は、乗り先のどこにもありません。業務改善助成金は交付要領の注7で広告宣伝費・販売促進費をまとめて対象から除いていて、パンフレットや動画の作成も媒体掲載もそこに入ります。

残るのは、持続化補助金のウェブサイト関連費に採用サイトを乗せる筋です。ただし対象になる経費例も商品販売の側で並んでいるので、採用を目的にしたページはこの柱書きから外れると見ておくほうが安全です。見積を取る前に、補助金事務局と日田商工会議所へ確かめておかれると安心です。

費用をかけずに出られる場は市が別に持っている

採用の費用がこの経路で出ない以上、お金をかけずに露出できる場は確かめておきたいところです。日田市は商工労政課の若年者就業支援事業で、企業インターンシップ、企業見学バスツアー、企業合同就職説明会を開いています。助成金が出るのは市外から参加する本人で、会社が受け取る枠ではありません。

もうひとつが、ひた・くす合同企業説明会です。日田玖珠管内の高校生向けで、令和9年2月3日に45社程度で開かれ、参加費は無料。申込期間は令和8年10月1日から10月30日までです。市は採用選考の場ではないと明記しているので、その場で採るのではなく、名前を覚えてもらう場と考えておくほうが早いはずです。

契約と発注は交付決定の後ろへ回す

この助成金でいちばん外れやすいのは、手続きの順番です。市への申請は最後で、その前に国や県の手続きが丸ごと入ります。国か県へ交付申請し、交付決定を受け、契約・発注・実施・支払いをして、実績報告と額の確定まで済ませてから市へ出す流れです。

国と県の側は、事前着手を認めていません。業務改善助成金の交付要領は「いかなる理由であっても事前着手は認められません」と書き、持続化補助金の公募要領も交付決定通知書の受領前の経費支出を認めていません。交付決定より前に契約すると、国の側で経費が落ちます。

Tips|交付決定を待つあいだに進めてよいこと

見積を取るところまでは、交付決定の前に進めて構いません。機械の販売店との打ち合わせも同じです。後ろへ回すのは契約と発注と支払いで、業務改善助成金は契約予定額10万円以上なら原則2者以上の相見積、持続化補助金は税込50万円を超える機械装置等で2者以上の見積が要ります。支払いは振込に限られ、ポイント払いやギフトカードは認められません。

期限は国の交付決定が令和9年1月31日まで

市が見ているのは、国助成金等の交付決定を受けた時期です。乗り先の側の日程と合わせて並べます。

何の期限か いつまで
市が見る対象期間 令和7年4月1日から令和9年1月31日までに国助成金等の交付決定を受けていること
業務改善助成金(令和8年度)の交付申請 令和8年9月1日から、大分県の地域別最低賃金の発効日の前日または令和8年11月30日のいずれか早い日まで
業務改善助成金の事業完了 交付決定の属する年度の1月31日
小規模事業者持続化補助金 第20回の申請受付 2026年11月5日から12月15日17時まで
大分県物価高騰対応業務改善奨励金の申請 大分労働局長から交付額確定の通知があった日から令和9年3月15日まで

業務改善助成金は令和7年度分の受付が令和8年3月31日で終わり、令和8年度分は9月1日から始まります。令和8年度分の締切は、いまの時点ではまだ日付が固まりません。大分県の地域別最低賃金の発効日がまだ公表されていないためです。

持続化補助金の第20回は採択発表が2027年3月頃で、交付決定はそこから1〜2か月先です。市の対象期間である令和9年1月31日には届きません。要綱第1条は「予算の範囲内において」と置いているので、予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。

申請は国が先で市が最後

市への申請は、国や県の額が確定してからです。交付申請書(様式第1号)に添えるのは、国助成金等の交付決定通知書の写し、国助成金等の交付申請書と補助対象事業費の内訳が確認できる書類、市税等の滞納のない証明書。個人事業主の場合は、従業員を雇用していることが確認できる書類も要ります。

国の事業が終わったら実績報告書(様式第5号)に額の確定通知書の写しを添えて出し、市の額の確定を待って交付請求書(様式第7号)を出します。市の助成金は、国の額が確定したあとに動く後払いの形です。

国助成金等の交付決定が取り消されれば、市の助成金も取り消されます。書類は支給を受けた日の属する年度の翌年度から5年間の保管が要ります。

問い合わせ先は商工労政課 雇用移住促進係

本制度の所管は、日田市 農林商工部 商工労政課 雇用移住促進係です。電話は0973-22-8383で、窓口は市役所の3階にあります。

申請の前に確かめておく点を、電話で片づく形にまとめます。

  1. いま使おうとしている国や県の制度が、要綱の「市長が認める国又は県の助成金等」に入るか
  2. 持続化補助金の第20回を狙う場合に、市が対象期間(令和9年1月31日)を延ばすかどうか
  3. 申請の受付に締切があるか、いまの予算にどれだけ残っているか

この3点は市の運用で決まる部分で、要綱を読んでも答えが出ません。1番が決まらないと、そもそもどの制度を使うかが決まりません。

50万円を数える前に、今年の賃上げと設備を決める

本制度の上限は50万円です。そこに届くのは、国や県の助成金を引いた後の自己負担額が100万円を超えた事業だけで、制度が軽くするのは、設備投資で手元に残った分の半分です。要綱が掲げるのは生産性向上と所得向上で、採用の費用はその中に入っていません。

申請には、国か県の交付決定を先に取り、実績報告と額の確定まで終えてから市へ出す順番が要ります。乗り先を決めないと何に使えるかも決まりません。助成金を数えるより、どの設備を入れるかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。

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どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
【上限50万円】「日田市中小企業等賃上げ環境整備支援助成金」は何に使える?対象経費を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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