【300万円】「長崎県魅力ある職場づくり推進補助金」は採用サイトに使える?必須条件と対象経費を解説!

「長崎県 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、名前も費目も職場の設備の話ばかりで、採用にかける費用が乗るのかどうか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の県の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 対象になるのはどんな会社か?
  • 採用にかける費用のどれが対象になるのか?
  • いくらまで戻ってくるのか?
  • 採用の費用だけを並べた計画で申請できるのか?
  • いつまでに申請すればいいのか?

長崎県内には、採用に使える制度がほかにもあります。市町の制度まで含めると、この記事のものを含めて86件あるので、見比べたい方は長崎県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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「長崎県 採用 補助金」で調べて、県と自分の市のページを開いてみた。求人広告費もホームページ制作費も対象経費に並んでいる。ところが自社が当たるのかが、金額の欄をいくら見ても読み取れない……。 そう見えるのは、長崎県の枠が所管の違う課と別ドメインのサイトに分かれてあるからです。県と21市町の公表資料

長崎県魅力ある職場づくり推進補助金の概要

長崎県の公式サイトにある「長崎県魅力ある職場づくり推進補助金」の案内ページ。タイトルに募集期間を10月30日まで延長した旨の掲示があり、新着情報欄にも2026年9月17日付で同じ延長の告知リンクが載っている。

出典: 長崎県「長崎県魅力ある職場づくり推進補助金」のページ(2026年9月時点)

長崎県魅力ある職場づくり推進補助金は、職場環境を直す取り組みと合わせて採用の発信にお金をかけたとき、その費用の3分の2(上限300万円)が戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 長崎県魅力ある職場づくり推進補助金
相談先 長崎県 産業労働部 雇用労働政策課
補助対象 ①職場環境改善に関するハード経費、②職場環境改善に関するソフト経費、③人材確保に関する発信強化経費(広報費=人材確保力強化のためのHPの制作・改修、パンフレットや動画作成に係る経費/求人広告掲載やSNSでのPR強化(広告、投稿代行等)に係る経費/就職ナビサイトの登録料/企業説明会等のブース装飾品の作製費。ほかに委託料・報償費・就職イベント参加費・その他)。②③は①を実施する場合に限り対象
補助上限(補助率) 300万円(対象経費の3分の2以内・下限30万円)
期限 令和8年6月1日〜令和8年9月30日(当日消印有効)。着手は交付決定のあと

注意したいのは、採用にかける費用だけでは計画が成り立たないことです。職場環境を直すハード経費が計画に入っていないと、ソフト経費も発信強化経費も対象になりません

「採用にかける費用だけを見てほしい」という方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる会社や費目の中身、戻る額、申請の期限や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は県内に事業所がある中小企業者

対象になるのは、長崎県内で事業を営む中小企業者等です。募集要項は、県内の事業所に常時使用する従業員を1人以上雇用して雇用保険に加入させていること、または事業所が労災保険の適用事業所であることを求めています。

あわせて、申請日の時点で1年以上の事業実績があることも条件に入ります。従業員を1人も雇っていない会社と、創業から1年に満たない会社は、ここで外れます

では中小企業者をどこで区切るのか。実施要綱にも募集要項にも、資本金や従業員数の基準はありません。一般には中小企業基本法の定義が物差しになります。

業種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 資本金の額又は出資の総額が3億円以下、又は常時使用する従業員の数が300人以下
卸売業 資本金の額又は出資の総額が1億円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下
小売業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が50人以下
サービス業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下

参考サイト:『中小企業庁:「中小企業・小規模企業者の定義」』

ただし、長崎県の資料にこの表がそのまま載っているわけではありません。この基準に近い規模の会社だけは、申請書を書き始める前に窓口で確かめておかれると安心です。

対象経費は職場の改修と採用の発信

対象経費は、①職場環境改善に関するハード経費、②職場環境改善に関するソフト経費、③人材確保に関する発信強化経費に分かれます。採用にかける費用が入るのは③です。

実施要綱の別表1は、③のうち広報費の欄をこう書いています。

人材確保力強化のためのHPの制作・改修、パンフレットや動画作成に係る経費/求人広告掲載やSNSでのPR強化(広告、投稿代行等)に係る経費/就職ナビサイトの登録料/企業説明会等のブース装飾品の作製費

申請の手引きとよくあるお問い合わせは、対象になる例を同じ文で挙げています。

対象になる例 手引き・Q&Aの書きぶり
採用サイト 採用を目的とした HP の制作・改修費
採用ツール 採用を目的とした PR 動画や企業パンフレット、TVCM の制作費
就職イベント 就職イベントへの出展費、参加料
設計まわり 発信強化、企業ブランディング、採用戦略、選考フロー、選考体制、内定者や入社後のフォローなどの構築に関する外部コンサルティング費
求人広告 求人広告掲載や SNS 運用代行に係る経費(事業期間内のものに限る)

ただし、実施要綱の第1条が掲げているのは職場環境改善のほうで、採用の発信はその後ろに続く形です。採用の費用は、この制度の主役ではなく、職場を直す計画に付いてくる側にあります

採用サイトも採用動画も求人広告も、費目の名前としては正面から載っています。使えるかどうかを分けるのは、費目ではなくこのあとの組み立てのほうだと思われます。

戻るのは経費の3分の2・上限300万円

補助率は3分の2以内で、上限は300万円です。下限の30万円は補助額ではなく、補助対象経費の側に置かれた下限になります。

上限の300万円に届くのは、対象経費が450万円になったときです。例えば、応接室や会議室の整備に150万円、採用サイトの制作に150万円をかけるなら、対象経費は300万円で、戻るのは3分の2の200万円です。

ここにもう1つの縛りが重なります。ソフト経費と発信強化経費の合計は、ハード経費の額を超えられません。450万円の計画なら、採用の発信に回せるのは多くても225万円までという形です。

戻る額の見込みを先に立てるより、職場の改修にいくら出せるかを先に決めるほうが、話が早いはずです。

職場を直すハード経費が必須になる

実施要綱の別表1の柱書きに、この制度の骨格が1文で示されています。

②、③については、①を実施する場合に限り対象経費とすることが可能。ただし、②、③の合計経費が①の経費を超えるものでないこと

よくあるお問い合わせも、ソフト経費のみでの申請はできず、ハードの導入が必須だとしています。採用にかける費用だけを並べた計画は、この制度では成り立ちません

ハード経費に当たるのは、職場環境の改善や労働者の負担軽減に向けた備品・機械装置・工具・器具の購入や改修、建築(改修)工事、機器のリース料です。事務用のパソコンやスマートフォンのような汎用性が高いものは対象外と書かれています。

物として買うものがすべてハード側に入るわけでもありません。企業説明会で使うバナースタンドやバックパネル、のぼり、椅子カバーは、県の回答では発信強化経費に分類され、一律ソフト経費として扱われます。

採用の現場で買うものは、形があってもハード経費には入りません。職場のどこを直すかは、採用の計画とは別に立てておきましょう。

職場の改修を今年やる予定があるなら、採用の発信をそこに束ねる年にできる

ハード経費が必須という条件は、採用の費用だけを探している方には重い縛りです。ただし、休憩室や会議室に手を入れる予定がもともとあるなら、向きは変わります。同じ計画のなかで採用サイトや動画の費用まで3分の2が戻る形は、採用だけを見る補助金にはありません。

条件にはNぴか認証と宣言が要る

費目が合っていても、この条件で止まる会社があります。募集要項が挙げる補助対象者の要件は(1)から(13)まであり、そのうち認証と宣言の2つが、採用の計画より先に時間のかかる側です。

(9)はNぴか認証、正しくは「長崎県誰もが働きやすい職場づくり実践企業」認証制度です。条件は認証を受けていること、または3年以内にNぴか取得に取り組む旨の宣言を行うことで、未認証でも取得宣言書を出せば申請できます。

認証が間に合わないことを理由に、申請そのものをあきらめる必要はありません。Nぴかの申請から認証までは早くても3か月以上かかるとされていますが、宣言書での申請が認められています。

ただし差は付きます。Nぴか認証企業なら、労働保険料等納入証明書、就業規則及び育児介護休業規則の写し、営業報告書等、直近事業年度の貸借対照表及び損益計算書等、法人登記簿謄本または本人確認書類の5点が不要になります。申請中は認証企業として扱われません。

(10)はNぴかとは別の要件で、次のどちらかを満たす必要があります。

区分 内容
宣言(2つ以上) イクドリ!宣言企業/結婚子育て応援宣言/女性活躍推進企業/「健康経営」宣言/パートナーシップ構築宣言
認定(いずれか1つ) くるみん/えるぼし/ユースエール/もにす認定/安全衛生優良企業認定/健康経営優良法人

(9)と(10)は別々の要件なので、両方を満たす必要があります。Nぴかの取得宣言書だけでは足りません。

宣言の名前には、県が名指しで注意している取り違えがあります。「女性活躍推進企業」は長崎女性活躍推進会議の「ながさき女性活躍推進企業自主宣言」を指し、厚生労働省の「女性の活躍推進企業」は申請の要件になりません。

「健康経営」宣言も、協会けんぽと長崎県が実施しているものが対象です。長崎県が独自で実施している「健康経営推進事業所認定」は当たりません。宣言の名前が合っていても、実施している団体が違うと要件を満たしません

認証と宣言は、費目を詰めるより先に動かす側です。自社がいまどれに当たるかを、計画を書く前に数えておきましょう。

契約書で成果物の帰属を決めておく

対象になるための共通条件として、申請の手引きが5つ挙げています。

  1. (ハード経費の場合)一定期間継続して使用等することを前提とした経費
  2. 申請企業(又は申請個人事業主)が支払いをした経費
  3. 本補助事業に係るものであるとして、他と明確に区分できる経費
  4. 財産取得となるものは、所有権の帰属を明確にできる経費
  5. 県内の事業所、事務所にて実施する補助事業の経費

4が制作の現場に効きます。実施要綱の別表1は、工事費と委託料の欄に同じ注記を置いていて、委託内容や金額等を明記した契約書等を締結し、委託する側である補助事業者に成果物等が帰属する必要があるとしています。

制作の契約では、著作権を制作会社に残したまま利用許諾だけを受ける形も珍しくありません。この形が帰属の要件を満たすかどうかは、契約書の書き方で変わってくると思われます。要綱が求めているのは、成果物等が補助事業者に帰属することだからです。

金額を比べる前に、権利の扱いをどう書くかを制作会社と決めておく話になります。見積を取る前に雇用労働政策課に一度電話で確かめておかれると安心です。

5も見落としやすい条件です。県内に本社があっても、県外の拠点で導入する機器は対象になりません。一方で県は、県内の企業を優先して使うことを推奨しつつ、県外の業者から買う場合も対象になりえるとしています。

販路拡大が目的の広告は対象から外れる

対象にならない例のほうも、申請の手引きが挙げています。「売上増・販路拡大」等採用目的以外の広告宣伝・制作に係る経費、就職イベント参加等に係る従業員の旅費と人件費、就職イベント等で参加者に配布するノベルティ作製に係る経費の3つです。

ホームページの制作費を扱う補助金は、たいてい販路開拓やPRを目的の要件に置きます。この制度は向きが逆で、採用目的が対象の条件になり、販路拡大のほうが外れます。同じ制作会社に同じ金額で頼んでも、会社案内のリニューアルなのか採用サイトなのかで扱いが変わります。

実施要綱の別表2が並べる対象外経費は22項目あります。採用の支出で引っかかるのは、就職イベントに行く従業員の旅費と人件費、撮影や編集の機材にあたる汎用性が高いものの購入費、電話代やインターネット利用料金などの通信費、申請書類の作成を外に出した費用です。残りは採用の支出とは重なりの薄い項目が並びます。

採用目的であることを事業計画書のどこで示すか。この制度では、そこが分かれ目になると思われます。

期限は9月30日・事業完了は1月6日

申請期間は令和8年6月1日から9月30日まで、当日消印有効です。ただし募集要項には注記が付いています。

※ 予算額に達した場合は、申請受付を早期に終了することがあります

公表された9月30日は、いちばん遅い可能性を示している日付です。要件を満たしても交付が約束されるわけではありません。

事業の実施期間は、交付決定日から令和9年1月6日までです。発注も納入も検収も支払いも、この日までに終える必要があります。交付決定までは概ね1〜2か月かかります。実績報告は、事業完了から10日以内か令和9年1月15日のいずれか早い日までに必着です。

原則として、交付決定の前に契約や発注をした経費は対象になりません。ただし事前着手届出書(様式第5号)を交付申請書と併せて出して承認を受ければ、令和8年3月13日以降に発生した経費も対象になる場合があります。

条件が付きます。交付決定日の時点で事業が完了していると対象外で、交付決定日より前に着手する場合でも、交付決定日の時点では事業が続いている必要があります。

Tips|着手の日を決める前に控えておくもの

  • 事前着手届出書を出した日(承認を受けて、はじめて令和8年3月13日以降の経費が乗ります)
  • 交付決定の通知が届いた日(この時点で事業が完了していると対象外になります)
  • 事業を終えて支払いを済ませた日(実績報告はここから10日以内か令和9年1月15日の早いほうまで)

すでに動き始めている制作があるなら、完了させてしまう前に届出を出せるかどうかが分かれ目になります。

申請は交付決定を待って着手する

申請は郵送です。交付申請書(様式第1号)と補助事業計画書(様式第2号)に必要書類を添えて出します。県は特定記録郵便やレターパックなど、郵便物の追跡ができる方法を求めています。

Nぴかが未認証や申請中なら、Nぴか取得宣言書(様式第3号)が加わります。事前着手を使うなら、事前着手届出書(様式第5号)を交付申請書と併せて出します。

様式第2号は令和8年7月9日に更新されています。県は7月8日以前にダウンロードした方に取り直しを求めているので、手元に保存した版のまま書き進めないよう気を付けましょう。

支払いは後になります。実績報告が受理され、不備がなければ1か月以内に額が確定し、請求書を受け取ってから1〜2か月で振り込まれます。工事も制作も、いったん全額を自社で立て替える形です。

交付決定まで概ね1〜2か月、そこから令和9年1月6日までに工事も制作も支払いも終える。この並びで見ると、動ける時間はそれほど長くありません。

予算は23億2,300万円・1事業者1回

県の令和7年度3月補正(追加)予算では、事業所の職場環境改善に資する取組を支援する事業に23億2,300万円が計上されています。所管は雇用労働政策課で、財源は国の重点支援地方交付金です。

23億2,300万円を上限の300万円で割ると774社分です。全員が上限まで使ったと仮定した場合の数なので、上限まで使わない会社が混ざれば、その分だけ件数は増えます。

申請は1事業者につき1回限りで、事業所単位の申請はできません。一度出したら、同じ年度に出し直す枠はありません。

採択は先着順ではなく、申請内容を審査して要件を満たすものを採択する形です。それでも予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。募集要項も、予算額に達した場合は受付を早期に終了することがあるとしています。

9月30日という日付より、枠がいつ埋まるかのほうが先に差が出ると思われます。動く予定があるなら、早いうちに手を付けるほうが確実です。

問い合わせ先は雇用労働政策課

本制度の所管は、長崎県の産業労働部 雇用労働政策課です。

公表されている資料だけでは決まらない点が3つ残ります。見積を取る前に当てておくと、あとの手戻りが減ります。

  1. 年間契約の求人広告や就職ナビサイトの登録料を、事業期間内の分としてどこまで見てもらえるか
  2. 採用サイトの制作費が高額になったとき、取得財産として処分が制限されるか
  3. 令和8年度の枠がいま残っているか

300万円の枠より、職場のどこを直すかが先に決まる

本制度の上限は300万円で、補助率は3分の2です。ただし制度が軽くするのは、職場を直すハード経費と同じ額まで積んだ発信の費用にとどまります。実施要綱が掲げているのは職場環境の改善で、採用の発信はその後ろに続く分類として位置づけられています。

申請には、Nぴか認証か取得宣言、それとは別の宣言2つか認定1つ、そして成果物が自社に帰属することを書いた契約書が要ります。ここまで揃えるなら、戻る額を先に見込むより、職場のどこを直すかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです

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この記事を書いた人
【300万円】「長崎県魅力ある職場づくり推進補助金」は採用サイトに使える?必須条件と対象経費を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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