【上限25万円】「松浦市企業等PR動画制作支援事業補助金」は外注が必須?満たすべき5つの要件を解説!
「松浦市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、要件の欄に外注や20万円といった条件が並んでいて、自社の予定が当てはまるか分からないまま止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 補助の対象になるのはどんな会社か?
- 何の費用に使えて、いくら戻るのか?
- 誰に頼めば対象になるのか?
- 作った動画は、どこまで使える契約にしておく必要があるのか?
- いつまでに、何を出せばいいのか?
松浦市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて4件あるので、見比べたい方は長崎県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全86件】「長崎県」で採用に使える補助金は?対象の経費と契約の条件を解説!
「長崎県 採用 補助金」で調べて、県と自分の市のページを開いてみた。求人広告費もホームページ制作費も対象経費に並んでいる。ところが自社が当たるのかが、金額の欄をいくら見ても読み取れない……。 そう見えるのは、長崎県の枠が所管の違う課と別ドメインのサイトに分かれてあるからです。県と21市町の公表資料
松浦市企業等PR動画制作支援事業補助金の概要

出典: 松浦市「令和8年度松浦市企業等PR動画制作支援事業補助金」のページ(2026年9月時点)
松浦市企業等PR動画制作支援事業補助金は、人材確保のためのPR動画を外に頼んで作ったとき、その制作費の半分(上限25万円)が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 令和8年度松浦市企業等PR動画制作支援事業補助金 |
|---|---|
| 相談先 | 松浦市 産業振興課 企業・エネルギー係 |
| 補助対象 | 動画制作費 |
| 補助上限(補助率) | 25万円(補助対象経費の2分の1以内) |
| 期限 | 事業に着手する前に申請。交付決定日後から令和9年3月12日までに支払いと実績報告まで終える |
先に見ておきたいのは、会社の側の条件です。市内を主な勤務地とする新規学卒者などの採用予定が無いと、ほかの条件をすべて満たしても対象になりません。
「新規学卒者の枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
ここから、対象になる会社や頼み方の条件、契約で決めておくこと、申請の順番まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は市内に本社か支社がある中小企業
市内に本社または支社が所在する事業者が対象です。中小企業基本法の中小企業者と小規模企業者に加えて、社会福祉法人、医療福祉法人、特定非営利活動法人、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、学校法人、農事組合法人、農協・漁協などの組合まで入ります。
介護や医療、第一次産業の法人が最初から並んでいるので、会社の形で外れる読者は多くありません。市税などを滞納していないこと、暴力団排除条例に当たらないこと、風俗営業に当たらないこと、破産や再生の手続を申し立てていないことも、あわせて条件に並びます。
気を付けたいのは、本社を市外に置いている会社です。市外本社の会社は、市内の支店や事業所のPRを含む動画でないと対象になりません。本社の紹介だけで1本作ると、要件の外に出ます。
対象経費は動画制作費の1つだけ
補助対象経費の欄にあるのは「動画制作費」です。市は、動画の使いみちを次のように分けています。
| 何のための動画か | 補助対象経費 |
|---|---|
| テレビCM放映のためのPR動画の制作 | 動画制作費 |
| 自社ホームページに掲載するPR動画の制作 | 動画制作費 |
| 学生・生徒を対象とした企業説明会、企業訪問、就職支援サイト等に活用するPR動画の制作 | 動画制作費 |
| 動画サイト、SNSに掲載するPR動画の制作 | 動画制作費 |
どの使いみちを選んでも、見てもらえるのは動画を作る費用だけです。分かれているのは用途であって、費目が増えるわけではありません。掲載料も放映料も、サイトそのものの制作費も、この欄には並んでいません。
戻るのは経費の2分の1・上限25万円
補助率は補助対象経費の2分の1以内で、限度額は25万円です。制作費には20万円の下限があるので、戻る額は次のように動きます。
| 動画制作費 | 戻る額 |
|---|---|
| 20万円(下限) | 10万円 |
| 30万円 | 15万円 |
| 50万円 | 25万円(限度額に到達) |
| 50万円を超える場合 | 25万円 |
制作費が50万円に届いた時点で、限度額の25万円に達します。そこから先は、かける額を増やしても補助の計算には乗りません。
例えば、撮影から編集までをまとめて30万円で外注するなら、戻るのは15万円です。上限まで受け取りたいなら、50万円の見積を組みましょう。
条件は新規学卒者などの採用予定
会社の側の条件のうち、最後の一項が実質の条件です。市内を主な勤務地とする新規学卒者などの採用予定があること。この予定が無いと、ほかの条件をすべて満たしても対象から外れます。
知名度を上げたい、離職を止めたい、という動機だけでは足りない設計です。逆に、来春の高卒・大卒の採用を考えている段階なら、この条件はすでに満たしています。
「新規学卒者など」の「など」がどこまでを指すかは、市の資料に説明がありません。第二新卒や若手の中途採用を含めて考えている方は、先に確かめておく論点になります。
外注が必須で制作費は20万円から
補助対象事業の要件は5つで、すべてを満たすものが対象になります。市の案内の原文どおりに並べます。
- 人材確保のために活用する動画制作であること
- 松浦市が補助対象動画を使用することについて同意すること
- 外部事業者に外注(委託等)するもの
- 国、県、市、その他団体等の補助制度あるいは支援制度による他の補助金の交付やサービスの提供等を受けないもの
- 動画制作に要する経費が20万円以上のもの
3つ目が外注の要件です。社内で撮って社内で編集した動画は、この要件から外れます。社員が撮る形は費用をかけずに始める進め方として悪くありませんが、この補助金はそこには使えません。
5つ目の下限と併せて読むと、市が見ているのは外に頼んで作る規模の動画だと分かります。20万円を下回る見積では、補助率や限度額を考える前に対象から外れます。なお外注先を市内の業者に限る条件は、市の資料には出てきません。
市の使用と他媒体での二次利用に同意する
要件の2つ目は、松浦市が補助対象動画を使用することへの同意です。補助を受けた動画は、市の側でも使われる前提になっています。どの媒体で、どの期間、どこまで改変して使うのかは、市の資料に定義がありません。
もう1つ、補助対象経費の備考に次の一行が付いています。
著作権等により制作した動画素材がホームページや展示会での使用、動画サイト掲載など他の媒体や活用方法で使用できない場合は補助対象事業としない。
媒体を限定した使用許諾で契約すると、動画そのものは完成しても対象事業から外れます。制作会社の契約では、使用範囲を絞った条件が標準のこともあります。テレビCM用の素材はCM放映の期間だけ、という形です。
事業計画書(様式第1号の1)の「動画の活用媒体等」の欄も、該当する番号すべてに○を付ける作りです。テレビCM、自社ホームページ、企業説明会・企業見学会、就職支援サイト、動画サイト・SNS、その他。1本の動画を複数の媒体で回すことを前提にした制度だと思われます。
テレビCMの放映料と他制度の併用は対象外
備考にはもう一行あります。
テレビCMの放映料は補助対象としない。
テレビCMを地元局に流すなら、流すためのお金は対象外で、作るためのお金だけが半分見てもらえます。この切り分けは書類にも現れます。収支予算書(様式第1号の2)の支出欄は「補助対象経費」と「補助対象外経費」に分かれ、それぞれ小計を出して合計する作りです。
制作費と放映料を1本の見積にまとめてもらうと、申請のときに書き分けられません。見積を頼む時点で、費目を割ってもらいましょう。
要件の4つ目も、対象から外れる側の条件です。「他の補助金の交付やサービスの提供等を受けないもの」とあり、止めているのは補助金の交付だけではありません。無償や割引で受けた支援まで読み込める書きぶりです。
同じ動画制作に別の支援を重ねない、という意味だと思われます。国や県の制度と併せるつもりなら、見積を取る前に産業振興課へ当てておきましょう。
採用サイトの制作費は費目にない
採用の現場でよく出てくる支出のうち、対象経費の欄に名前が見当たらないものもあります。
| 経費 | この制度での扱い |
|---|---|
| 採用サイト・ホームページの制作費 | 費目は自社ホームページに掲載するPR動画の制作費で、サイトそのものの制作費ではない |
| 採用パンフレット・会社案内の制作費 | 印刷物にあたる語が対象経費の欄に無い |
| 求人広告費・求人サイトの掲載料 | 費目は就職支援サイト等に活用するPR動画の制作費で、掲載料ではない |
| 人材紹介の手数料 | 紹介・手数料にあたる語が対象経費の欄に無い |
| 採用活動の代行の委託費 | 要件にある外注は、動画制作の外注を指す |
採用サイトそのものを作る費用は費目に無いので、この枠からは外れると見ておくほうが安全です。逆に、そのサイトに載せる動画の制作費は正面から対象に入ります。動画を作る話と、動画を置く場所を整える話は、別々に予算を立てることになります。
介護の分野で人を採りたい方には、松浦市にもう1つ枠があります。松浦市介護人材確保支援事業補助金は、人材紹介会社を利用した場合の紹介手数料と介護職員初任者研修の費用を、新規雇用1人につき2分の1以内・上限50万円で見る制度です。
令和9年3月12日までに支払いと報告を終える
事業実施期間は、交付決定日後から令和9年3月12日までです。交付決定より前に発注すると、その事業は実施期間の外に出ます。
市は原則としてこの日までに、発注、納入、検収、支払等の手続きを終えて実績報告まで出すよう求めています。実績報告の期限は、事業が完了した日から20日を経過した日か令和9年3月12日のいずれか早い日です。撮影から納品までにかかる日数をさかのぼって日程を組むと、動ける時期は見た目より短くなります。
受付は令和8年6月8日から始まっています。終わりの日付は令和9年12月18日と案内されていますが、事業実施期間の終わりより9か月あとにあります。年度の中で完結する制度なので、いつまでに出せばよいかは早めに押さえておく論点です。
市は、予算の上限額に達した場合は受付を終了する、とも書いています。日付が残っていても、予算が尽きればそこで受付は終わります。動くと決めた段階で、受付の状況を産業振興課へ聞いておきましょう。
申請は事業を始める前・添付書類は5点
交付申請に添えるのは、申請書そのものを含めて5点です。
- 交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第1号の1)
- 収支予算書(様式第1号の2)
- 市税の滞納がないことの証明証
- 外部発注に係る見積書
最後の見積書があるので、見積を取るところまでは交付決定の前に済ませます。発注してはいけないのであって、見積を取ってはいけないわけではありません。
Tips|見積を頼むときに決めておくもの
- 動画をどこで使えるか(自社サイト・説明会・動画サイト・SNSのどこまでを許諾に含めるか)
- 納品にDVDを含めるか(実績報告で、動画ファイルを記録したDVDディスクが要ります)
- 制作費と、テレビCMの放映料など対象外の費用を分けた見積にしてもらうこと
実績報告では、実績報告書(様式第3号)に事業実績書(様式第3号の1)と収支精算書(様式第3号の2)を添え、領収書等の写しとDVDディスクを出します。事業実績書には、掲載した動画サイト・SNS等のURLと活用実績を書く欄があります。
動画を作ったかどうかだけでなく、どこに載せてどう使ったかまで報告させる作りです。掲載URLの欄がある以上、報告の時点で置き場所が決まっていない状態は想定の外です。
額の確定通知のあとに交付請求書(様式第5号)を出す流れなので、制作費はいったん全額を自社で払い、あとから2分の1が戻ります。
問い合わせ先は産業振興課 企業・エネルギー係
所管は松浦市の産業振興課 企業・エネルギー係で、電話は0956-72-1111です。申請書類は産業振興課へ1部提出します。
市の公表内容だけでは決まらない点が、いくつか残ります。動き出す前に、次の3点を産業振興課へ確かめておくと、あとの手戻りが減ります。
- 市が補助対象動画を使用する範囲。どの媒体で、どの期間、改変を伴うか
- 受付の終わりがいつか。案内されている令和9年12月18日は、事業実施期間の終わりより9か月あとにある
- 条件にある「新規学卒者など」が、第二新卒や若手の中途採用を含むか
1つ目は、制作会社に見積を頼む前に決まっていないと動けません。契約書の使用許諾の条項に、そのままかかわります。
25万円より、どこに置いて回すかが先
本制度の上限は25万円で、そこに届くのは制作費が50万円のときです。制度が軽くするのは、動画1本の制作費のうち50万円までの半分です。市が掲げているのは市内事業者の人材確保と若者の地元定着で、採用そのものが制度の本体にあります。
申請には、交付決定を待って発注し、市の使用への同意と他の媒体で使える権利処理を契約に入れ、掲載URLとDVDまで報告する手間がかかります。そこまで決めるなら、補助の可否を追う前に、作った動画をどこに置き、どの媒体で回すかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。