【上限10万円】「高岡市新時代販路開拓事業支援補助金」は採用に使える?使える費用と申請の順番を解説!

「高岡市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、広報費の欄に「新規ホームページ等の宣伝広告費」という費目が並んでいて、自社の採用ページをそこに含められるのか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 補助の対象になるのはどんな会社か?
  • 対象になる経費は、どこまで並んでいるのか?
  • 上限まで受け取るには、いくらの支出が要るのか?
  • 採用のページや動画の費用は、この枠に含まれるのか?
  • 申請はいつ、何を出せばいいのか?

高岡市の制度を含め、富山県内の制度を自治体別に整理した記事があります。見比べたい方はそちらからどうぞ。

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高岡市新時代販路開拓事業支援補助金の概要

高岡市の公式サイトにある「高岡市新時代販路開拓事業支援補助金」の案内ページ。「1 事業の目的」に販路の多角化を支援する説明文があり、「2 事業概要」「補助対象者」の見出しと条件の箇条書きが始まっている。

出典: 高岡市「高岡市新時代販路開拓事業支援補助金」のページ(2026年9月時点)

「高岡市新時代販路開拓事業支援補助金」は、市内で作っている製品の販路を国内外へ広げる取り組みに、かかった費用の2分の1が戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 高岡市新時代販路開拓事業支援補助金
相談先 高岡市 産業振興部 産業企画課
補助対象 広報費(新規ホームページ等の宣伝広告費、写真・動画等の宣材作成費、チラシ・パンフレット等の印刷製本費、翻訳費)。ほかに見本市等展示事業の展示会等出展費、産業観光に係る整備事業の機械装置等費・改装等工事費、ビジネスモデルチェンジ事業の販路構築・導入費とデジタルコンテンツ制作費。広報費のみの補助申請は対象外
補助上限(補助率) 見本市等展示事業は国内45万円・国外75万円、米国での市主催販路開拓事業と台湾台北市における見本市等展示事業は150万円、産業観光に係る整備事業とビジネスモデルチェンジ事業は75万円(対象経費の2分の1以内・150万円の枠は4分の3以内・広報費に係る補助限度額は10万円)
期限 交付申請書を先に出し、事業の実施後に実績報告。受付は見本市等展示事業とビジネスモデルチェンジ事業が令和9年1月29日まで、産業観光に係る整備事業は2次が令和8年9月30日まで

まず外れるのは、市内で製品を作っていない会社です。対象は市内で製品等の開発又は製品の製造を行っている中小企業者等なので、建設業や運送業、医療・介護、小売、飲食のように製品そのものを持たない業種は、ここで対象から外れます。

「販路の枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる会社や使える費目、戻る額、採用の費用がどこで外れるかまで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は市内で製品を作る中小企業者

対象者の要件は、こう書かれています。

市内に事業所を有する法人又は市内に住所を有する個人事業主であって、市内で製品等の開発又は製品の製造を行っている中小企業者等であること。

事業所が市内にあるだけでは足りず、市内で製品を開発または製造していることまで求められます。同じ産業企画課が所管する「女性の働く環境改善促進事業支援補助金」には、この製品の要件がありません。要件は制度ごとに書き分けられています。

企画までを自社で行い、製造を外注している会社は、この書き方では外れる側に入ると思われます。要件が「開発又は製造」と、自社が手を動かす動詞で書かれているからです。

市税を滞納していないことも条件です。もうひとつ、中小企業者等をどこで区切るかの数字は、市の資料には出てきません。ほかの制度で広く使われている中小企業基本法の定義は、業種ごとにこう引かれています。

業種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 資本金の額又は出資の総額が3億円以下、又は常時使用する従業員の数が300人以下
卸売業 資本金の額又は出資の総額が1億円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下
小売業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が50人以下
サービス業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下

参考サイト:『中小企業庁:「中小企業・小規模企業者の定義」』

資本金と従業員数は「又は」でつながっているので、どちらか一方が収まっていれば当てはまります。ただし、高岡市の資料にこの表がそのまま載っているわけではないので、この基準に近い規模の会社だけは、申請書を書く前に産業企画課で確かめておかれると安心です。

対象経費は事業ごとに並びが違う

補助対象事業は、国内及び国外の潜在的顧客を対象とした販路開拓事業のうち、「見本市等展示事業」・「産業観光に係る整備事業」・「ビジネスモデルチェンジ事業」のいずれかです。費目は、選んだ事業によって並びが変わります。

事業 対象経費
見本市等展示事業 展示会等出展費(小間料、WEBページ登録料、小間装飾費、輸送費、交通費・宿泊費、通訳費等)/広報費
産業観光に係る整備事業 機械装置等費/改装等工事費/広報費
ビジネスモデルチェンジ事業 販路構築・導入費/デジタルコンテンツ制作費

制作物の費用を考えている方の目が行くのは、広報費の欄でしょう。中身はこう並びます。

新規ホームページ等の宣伝広告費、写真・動画等の宣材作成費、チラシ・パンフレット等の印刷製本費、翻訳費

「宣材」は、売る相手に見せる材料を指す言葉です。広報費があるのは見本市等展示事業と産業観光に係る整備事業で、ビジネスモデルチェンジ事業には、広報費の欄そのものがありません。

そちらに並ぶデジタルコンテンツ制作費の中身は、デジタルカタログ・オンラインパンフレット等制作費及び翻訳費、販促用商品写真・動画等の作成費です。ここも販促用と限定されているので、制作物の費用を当てるつもりなら、広報費のある見本市か産業観光の側で組むほうが早いはずです。

戻るのは経費の2分の1・広報費は10万円まで

補助率は対象経費の2分の1以内です。米国での市主催販路開拓事業と、台湾台北市における見本市等展示事業だけが4分の3以内になります。

限度額は選んだ事業で変わり、見本市等展示事業は国内45万円・国外75万円、米国での市主催販路開拓事業と台湾台北市なら150万円。産業観光に係る整備事業とビジネスモデルチェンジ事業は75万円です。

そのうえで広報費には、別の注意書きが添えられています。

(注意:広報費のみの補助申請は対象外)(注意:広報費に係る補助限度額は10万円)

広報費だけを単独で申請することはできず、乗るのは10万円までです。この2行は案内ページだけの注意書きではなく、事業計画書(様式第2号)の収支の表にも、広報費の行に同じ文言が印刷されています。

補助率が2分の1なので、広報費で上限に届くのは20万円をかけたときです。例えば、展示会に出るのに合わせて配るチラシと製品の紹介動画を20万円で作るなら、戻るのは10万円。そこから先は、いくらかけても広報費側は10万円のままです。

収支の表は消費税を抜いた額で書く指定があり、交付申請額は千円未満を切り捨てます。見積書は、販路開拓の広報物にかかる行が単独で読み取れる形にしてもらいましょう。

補助が向くのは潜在的顧客の側だけ

費目に並ぶ語より先に見るべきは、事業の目的です。案内ページの「1 事業の目的」は、こう書かれています。

高岡市内において、中小企業者等が行う、自社の技術及び製品の販路の多角化を図るために実施する、国内及び国外への販路開拓事業の取り組みに対し、費用の一部を補助するものです。

この一文に、採用や人材確保という言葉は入っていません。補助対象事業の定義も「国内及び国外の潜在的顧客を対象とした販路開拓事業」で、向いている先は買う相手です。

同じ向きは申請書にも出ています。事業計画書(様式第2号)は、見本市等展示事業なら「販路拡大の対象商品等の概要」「対象製品等の市場性」を書かせ、事業目標の欄には「販売数や売上高など数値を用いて」と指示しています。求職者は、潜在的顧客ではありません。

産業企画課の枠でも、目的に人材確保が出てくるのは女性の働く環境改善促進事業支援補助金のほうです。そちらの対象は女性用のトイレ・更衣室等の工事費と備品なので、採用の露出には使えません。目的の段階から、別の制度として作られていると考えておけばよいでしょう。

国内の見本市は商工会議所の確認書が要る

見本市等展示事業のうち国内の出展では、市へ出す前にもう1か所を通ります。高岡商工会議所または高岡市商工会から、交付確認書(様式第3号)の交付を受けることになります。

様式の文面は「下記の者につき、適切な事業計画を有していることを確認しました」というもので、事業者名・代表者名・所在地・補助事業の名称を書く欄が並びます。

日程をさかのぼって組むときの起点は、市への提出日ではなく確認書を受け取る日のほうです。

Tips|国内の出展で先に押さえる段取り

  • 出展を決めたら、高岡商工会議所か高岡市商工会に確認書の受付日程を聞く
  • 事業計画書(様式第2号)の商品概要・市場性・事業概要を埋めてから確認書を依頼する
  • 広報費を付けるなら、チラシや動画の見積もりも同じ打ち合わせでそろえる

国外の見本市はジェトロ富山の助言を受ける

国外の見本市に出る場合は、実績報告の側に工程が足されます。事業の実施にあたってジェトロ富山(日本貿易振興機構 富山貿易情報センター)の助言を受け、ヒアリングシート(様式第10号)を市へ提出します。

様式には、対象国・地域と、ジェトロ側が書く「申請者への助言、提案」の欄があります。市も「ヒアリングシートの作成は期限に余裕をもってジェトロ富山に依頼してください」と添えているので、出展の日程が決まった時点で声をかけておきましょう。

採用の費用はこの枠に当てはまらない

ここが、この記事にたどり着いた方のいちばん知りたい論点だと思います。採用の費用が外れる理由は1つではなく、落ちる場所が3つに分かれています。

  1. 対象: 市内で製品を開発または製造していない会社は、申請そのものに立てない
  2. 目的: 製品を作っていても、採用のためだけの制作は3つの事業のどれにも当たらない
  3. 広報費: 展示会や産業観光の枠が使えても、広報物だけは単独で出せず、使えるのは10万円まで

市が並べている費目と、採用まわりの支出を突き合わせると、こうなります。

採用の支出 この枠での扱い
採用サイト・採用ページの制作費 費目名が無く、事業の目的からも外れる
採用動画の制作費 動画は宣材・販促用の扱い
採用パンフレット・会社案内の制作費 印刷製本費は販路開拓事業の広報物
求人広告費・求人サイトの掲載料 費目名が無い
人材紹介の手数料・採用活動の代行の委託費 費目名が無い

「WEBページ登録料」という費目は展示会等出展費に含まれていますが、これは見本市等のWEBページへの登録料で、求人サイトの掲載料とは別のものです。

広報費の「新規ホームページ等の宣伝広告費」に採用ページを含める組み立ては、立たないと思われます。費目の語が宣伝広告と宣材で閉じていて、事業の定義も潜在的顧客に向いているからです。展示会の広報物と採用の素材を1つの見積書で頼むつもりなら、行を分ける前に産業企画課へ当てておかれると安心です。

市の外まで見ても、富山県の枠は狭い作りです。県の2件はいずれも建設業向けで、うち「建設業担い手確保支援補助事業」が求人情報掲載費や会社説明会等への出展料を2分の1以内・上限40万円で見ています。

ただし対象は、県または県内市町村の建設工事競争入札参加資格を持つ企業に限られます。建設業の方だけは、そちらを先に確かめたほうが早いはずです。

期限は事業ごとに違い最終は1月29日

事業期間は3つとも令和8年4月1日から令和9年3月31日までで共通しています。動けるのはその中ですが、受付の期間は事業ごとに別々に切られています。

  • 見本市等展示事業: 令和8年4月1日から令和9年1月29日まで
  • 産業観光に係る整備事業: 1次が令和8年6月30日まで、2次が令和8年8月3日から9月30日まで
  • ビジネスモデルチェンジ事業: 令和8年6月26日から令和9年1月29日まで

産業観光に係る整備事業だけは、秋のうちに窓が閉じます。設備の整備を考えているなら、残っている窓は2次の受付だけだと見ておくほうが安全です。

書類は申請時と実績報告時に分かれる

応募の流れは、交付申請書(様式第1号)を先に出し、事業を実施したあとで実績報告書(様式第7号)を出す形です。

交付申請時に添えるのは、事業計画書(様式第2号)、国内の見本市なら交付確認書(様式第3号)、市税の完納証明書、法人は現在事項全部証明書・個人事業主は住民票、事業歴がわかるもの、直近1年間の貸借対照表及び損益計算書、振込口座が確認できる書類などです。

実績報告時は、事業報告書(様式第8号)、経費の内訳及び支払を証する書類の写し、国外の見本市ならヒアリングシート(様式第10号)の写しを添えます。

様式第1号は補助事業の完了年月日を予定で書かせ、様式第7号は「交付決定のあった補助金について」と書き出します。書類の側は、交付決定を受けてから動く形で組まれています。

ただし、交付決定より前に契約した分が対象から外れるという定めは、案内ページにも様式にも見当たりません。事業期間の起点は令和8年4月1日で、ビジネスモデルチェンジ事業の募集開始とは2か月半ずれています。

明文が無い以上、交付決定を待ってから契約する順番で組んでおくのが確かです。

産業企画課の枠は1年度に1本だけ

この補助金の対象者の要件には、同一年度内に交付を受けていない制度として、産業企画課の補助金が名前で並んでいます。

  • 高岡市新時代販路開拓事業支援補助金
  • 高岡市創業・事業承継支援補助金
  • 高岡市ものづくりステップアップ事業支援補助金
  • 高岡市産業スマート化事業支援補助金
  • 高岡市カーボンニュートラル対策等支援補助金
  • 高岡市女性の働く環境改善促進事業支援補助金

同じ並びが、この6制度すべてのページにあります。産業企画課の枠は、1年度に1本しか使えないということです。同じ事業について国・県その他の団体から補助を受けている場合も対象外で、同一製品等への再交付も行われません。

交付は「審査により交付を決定します」とされていて、先着順の定めは市の案内には出てきません。それでも予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。動くと決めた月に、産業企画課のページを開き直します。

なお、年度が変われば要件も金額も改正されることがあります。申請へ進む前に、最新の内容をご確認ください。

問い合わせ先は産業企画課

所管は高岡市の産業振興部 産業企画課で、電話は0766-20-1395です。

公表されている内容を読んでも決まらない点が残ります。動き出す前に、次の3点を産業企画課へ確かめておくと、あとの手戻りが減ります。

  1. 広報費の10万円は、事業ごとの限度額の内数か、その外に積まれるのか
  2. 展示会用に作った写真・動画・パンフレットを、採用の場面で二次利用してよいか
  3. 交付決定より前に契約・着手した経費が対象になるか

2つ目は、製造業にとって実利のある論点です。工場の様子や製品の写真は、買う相手に見せるものと、働く相手に見せるものが重なります。撮影を1回にまとめられるかどうかは、補助の対象範囲とは別に効いてきます。

販路の枠と採用の枠は分けて数える

この制度で制作物の費用が対象になるのは、広報費の10万円までです。その10万円も、展示会に出るか産業観光の設備を整えるかして、初めて付いてくる枠になります。制度が軽くするのは、売る相手に見せるもののほうです。

しかもこの枠は、産業企画課の6制度のうち年に1本しか使えません。国内の見本市なら商工会議所の確認書も要ります。その1本をどこに使うか決めるより先に、売る相手に見せるものと働く相手に見せるものを分けておくほうが、返ってくるものは大きいはずです。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
【上限10万円】「高岡市新時代販路開拓事業支援補助金」は採用に使える?使える費用と申請の順番を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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