【上限25万円】「東播磨ものづくり企業魅力PR・販路開拓支援事業」は採用に使える?対象経費を解説!
「東播磨 採用 補助金」で検索してこの事業に行き当たったものの、制度名に「企業魅力PR」とあるだけで、採用ページや会社案内の費用に当てられるのか分からないまま止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の県の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 補助対象になるのはどんな会社か?
- 何に使えて、いくら戻ってくるのか?
- PRツールの枠は誰でも使えるのか?
- 採用サイトや求人の費用は対象になるのか?
- いつまでに申請すればいいのか?
兵庫県内には、採用に使える制度がほかにもあります。市町の制度まで含めると、この記事のものを含めて29件あるので、見比べたい方は兵庫県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全29件】「兵庫県」で採用に使える補助金は?対象の条件と続く年数を紹介!
採用ページを作り直したい。その費用に補助が出ないか。そう考えて兵庫県内の補助金を上から順に開いていくと、奨学金という言葉ばかりが並んで、採用サイトや求人広告の費目がなかなか出てきません。 制度が無いからではありません。兵庫県の枠の多くは、採用にかけた費用ではなく、採用したあとの毎年に付いているから
東播磨ものづくり企業魅力PR・販路開拓支援の概要

出典: 兵庫県東播磨県民局「令和8年度 東播磨ものづくり企業魅力PR・販路開拓支援事業」のページ(2026年9月時点)
「東播磨ものづくり企業魅力PR・販路開拓支援事業」は、東播磨の3市2町にあるものづくりの中小企業が展示会に出たり製品のPRツールを作ったりしたとき、その費用の半分(上限25万円)か、メッセの小間料18万円が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 令和8年度 東播磨ものづくり企業魅力PR・販路開拓支援事業 |
|---|---|
| 相談先 | 兵庫県東播磨県民局 県民躍動室 地域振興課 |
| 補助対象 | 国際フロンティア産業メッセ2026への出展=展示出展料(小間料)/事業内容(製品・サービス等)のPR等=PRツール作成費(パンフレット、PR動画、PRホームページ、製品のレプリカ等)・展示出展料(小間料・ブース装飾費・自社と展示会場間の展示物や販促物の運搬費に限る) |
| 補助上限(補助率) | 国際フロンティア産業メッセ2026への出展=18万円以内(定額)/事業内容(製品・サービス等)のPR等=25万円以内(対象経費の2分の1以内)。いずれも1事業所当たり・千円未満切捨て |
| 期限 | 原則として、事業着手のおおむね1か月前まで(交付決定日より前に支払った経費は対象外)。事業完了日は令和9年3月31日まで。国際フロンティア産業メッセ2026への出展の申込は2026年4月24日で終了 |
注意したいのは、業種で対象が絞られることです。対象になるのは製造業か、製造業と密接に関連する卸売業・技術サービス業だけで、小売業・建設業や一般のサービス業は、この枠の対象から外れます。
「この枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
ここから、対象になる会社や使える経費の中身、申請の順番や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は3市2町のものづくり中小企業
東播磨地域(明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)に本社又は主たる事業所を置く、ものづくり関連の中小企業者が対象です。本社が域外にあっても、主たる事業所が3市2町にあれば対象には入れます。要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 規模 | 中小企業基本法に定義する中小企業者。ただしみなし大企業は対象外 |
| 業種 | 製造業、又は、製造業と密接に関連する卸売業・技術サービス業である者 |
| 県税 | 県税の滞納がない者 |
みなし大企業の基準も数字で決まっていて、大企業が発行済株式の総数か出資金額の総額の2分の1以上か3分の2以上を持つ場合と、大企業の役員・職員を兼ねる人が役員総数の2分の1以上を占める場合が外れます。
株主に大企業がいない製造業なら、対象の条件はこの3つを確かめるだけで判定できるとみておいてよいでしょう。
対象経費はメニューごとに分かれる
この補助金の補助対象経費は、次の4つです。
- 展示出展料(小間料)
- ブース装飾費(ブース設営費、ブース装飾費、備品レンタル費、電気供給工事費等)
- 運送費(展示品や販促物の運送費、ただし自社と展示会場間の運送に限る)
- 事業内容(製品、サービス等)をPRするツール作成費(パンフレット、PR動画、PRホームページ、製品のレプリカ等)
ただし、この4つがまとめて使えるわけではありません。メッセ出展で対象になるのは、展示出展料(小間料)だけです。ブース装飾費も運送費も、このメニューでは対象になりません。残る費目は、もう一方のメニューにあります。
なお、人件費・飲食や接待の経費・旅費や宿泊費・備品購入費・振込手数料・消費税は、どちらのメニューでも対象外です。使いたい費目がどちらに入っているかは、見積を分ける前に確かめておきましょう。
戻るのは定額18万円か経費の半分
補助率と限度額は、メニューで分かれます。
| 補助対象事業 | 補助率と補助限度額 |
|---|---|
| 国際フロンティア産業メッセ2026への出展(令和8年9月3日・4日、神戸市内) | 定額・18万円以内(千円未満切り捨て) |
| 事業内容(製品・サービス等)のPR等(PRツール作成、販路開拓に資する国内展示会への出展) | 2分の1以内・25万円以内(千円未満切り捨て) |
メッセ出展は定額なので、小間料がそのまま18万円まで戻ります。県の記者発表では、出展料はAタイプ(9平方メートル)が198,000円、Bタイプ(6平方メートル)が132,000円、Cタイプ(3平方メートル)が66,000円。BタイプとCタイプなら小間料は限度額の内側に収まります。
もう一方のメニューは2分の1以内で上限25万円なので、税抜50万円までの支出なら、その半分が戻ってくると考えておけばよいでしょう。例えば、製品のパンフレットとPR動画に税抜40万円を掛けるなら、20万円が戻る計算です。
PRツール作成はスタートアップ企業に限る
2つ目のメニューには、対象者にもう1段の絞りがかかります。PRツール作成などの事業を使えるのは、県民局長が別に定めるスタートアップ企業だけです。
ただし、そのスタートアップ企業の判断基準は、県が公表している資料には書かれていません。創業から何年以内なのか、売上や従業員数で切るのかは、県民局の運用で決まる部分です。
募集要領が、このメニューそのものを「別途県民局長が定めるスタートアップ企業に限る」と書いているので、2つ目のメニューは全体がこの絞りの中にあると読むのが安全だと思われます。創業から時間の経った会社は、この枠を当てにせず予定を組むほうが、回り道になりません。
選べるメニューは2つのうち1つだけ
申請できるのは、2つの補助対象事業のうちいずれか1つだけです。複数の事業へまとめて申請することはできません。また、事業内容のPR等の側は1回に限られます。
金額の欄も「1事業所当たり」の書き方で、申請様式の記入欄も本社所在地・企業名・代表者役職・資本金・従業員数と、1社分を書く作りです。そして2つの事業とも、共同出展やグループ出展に参加する場合は対象から外れます。
地元の企業が集まって共同ブースを出す形は、この補助金では拾えません。単独で出展することが前提なので、声をかけ合う前に、自社単独で出すかどうかを決めておきましょう。
採用サイトと求人の費用は費目に無い
費目の4つ目に「PRホームページ」や「PR動画」「パンフレット」が並ぶので、採用サイトの制作費も乗りそうに見えます。ただし括弧の外を読むと、PRの相手は「事業内容(製品、サービス等)」です。
事業内容のPRを行うツール作成の場合は、PRしたい商品、サービスのわかる資料(パンフレット、カタログ等)
申請のときに添えるよう求められているのは、PRしたい商品とサービスのわかる資料です。採用サイトを作りたい場合、ここに出せる商品の資料がありません。事業が終わったあとの実績書で問われるのも、ブース訪問者数や商談数、契約数・契約金額です。
採用サイト・採用動画・採用パンフレットという費目名はなく、求人広告費・求人サイトの掲載料・人材紹介手数料も、対象経費の列挙には並んでいません。この枠が扱う「魅力」は製品と技術の魅力で、働く場としての魅力を発信する費用は外にあるとみておくほうが安全です。
採用側は同じ課の説明会とバスツアー
採用の側は、同じ地域振興課が補助金ではない形で持っています。県民局が公表している令和8年度当初予算の重点取組では、この補助金は「東播磨ものづくり企業の魅力発信事業」の一部で、ほかに合同企業説明会と高校生向けの企業見学バスツアーが並んでいます。
合同企業説明会は令和8年12月の予定で、参加企業は30社程度。令和7年度は30社に対して参加者が20人でした。バスツアーは県内在住の高校1・2年生が対象で、令和8年は4回・各回10名、受入企業は8社です。どちらも参加する形の事業なので、対象経費の要件も交付決定の順番も関係ありません。
制度の枠に自社が乗らないと分かった段階で、説明会とバスツアーの募集時期を地域振興課に聞いておくほうが、動き出しは早いはずです。
申請は着手のおおむね1か月前まで
申請の期限は、原則として事業着手のおおむね1か月前までです。締切の日付は決まっていませんが、交付決定日より前に支払った経費は対象外と書かれているので、順番を間違えると金額の条件を満たしても外れます。
対象になるのは、交付決定日から事業完了日までに支払った経費です。事業完了日は令和9年3月31日まで、実績報告は補助事業完了後30日以内か令和9年4月9日のいずれか早い日です。補助金は額の確定後に請求して受け取る後払いなので、支払いはいったん自社で立て替えます。
なお、令和8年度の国際フロンティア産業メッセ2026の出展申込は、2026年4月24日で終わっています。いまメッセ出展の側を新たに使うことはできません。
Tips|交付決定を待つあいだに控えておくもの
記載例には「着手は上記申請日より後」「完了予定日は支払等が全て終了している日以降にし、少し安全を見ておく」「完了時の報告用に展示小間などの写真を撮影しておく」と書かれています。見積書の日付を業者に入れてもらう前に、交付決定までの時間を地域振興課へ聞いておきましょう。
添えるのは計画書と商品の資料
提出するのは交付申請書(様式第1号)と誓約書(様式第1号の2)で、これに次の資料を添えます。
- 補助事業計画書(別紙1)
- 会社の概要がわかる資料(会社パンフレット等)
- 展示する製品・サービスがわかる資料
- PRする事業内容(製品・サービス等)が分かる資料
- 補助事業に要する経費の根拠となる書類(見積書等)
- 展示会の概要等がわかる資料(メッセ出展の場合は提出不要)
- 県税の滞納がないことを証明する納税証明書(コピー可)
計画書は、出展の目的や出展内容(製品、技術等)と、想定している効果まで書かせる作りです。効果の欄に並ぶのはブース訪問者数(名刺交換数)、商談数、契約数・契約金額。提出は県民局へ直接で、郵送でもメールでも構いませんが、どちらも電話で到着確認が要ります。
受け取ったあとは、帳簿と証拠書類を完了年度の翌年度から5年間保存する義務が残ります。先に固めておくほうがよいのは、計画書に書く効果の数字と、それを裏づける商品の資料です。
予算の枠が埋まれば交付は止まる
この補助金は「予算の範囲内で交付する」形です。県民局が公表している令和8年度当初予算の重点取組では、この補助金を含む「東播磨ものづくり企業の魅力発信事業」の予算要求額が530万2千円と示されています。
上限25万円で割ると21社分ですが、この額には説明会やバスツアーの経費も含まれるので、補助だけで21社分が確保されてはいません。予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。
動くと決めた段階で、地域振興課へ枠の残りを聞いておかれるとよいでしょう。
問い合わせ先は県民躍動室 地域振興課
この制度の所管は、兵庫県東播磨県民局 県民躍動室 地域振興課(電話 079-421-9610)です。書類の持参と事業についての問い合わせは、土日休日を除く9時から12時と13時から17時に受け付けています。
申請前に確かめておく点を挙げます。
- 「県民局長が定めるスタートアップ企業」に自社が当たるかどうかの判断基準
- 「製造業と密接に関連する卸売業・技術サービス業」に自社の業種が入るか
どちらも電話1本で片付く話なので、書類をそろえ始める前に一度確かめておきましょう。
補助が届くのは製品の側、採用の受け皿は自社で組む
この補助金の上限は、メッセ出展が定額18万円、事業内容のPR等が25万円です。制度が軽くするのは税抜50万円までの支出の半分までで、軽くなる相手は製品と技術の側の支出です。採用の費用を拾う費目は、どちらのメニューにもありません。
この制度では、交付決定が下りるまでに払った分は1円も戻りません。見積を取り、着手のおおむね1か月前に申請し、決定を待ってから発注する。この順番のために予定を1か月前倒しするくらいなら、場に出たあとに見に来られるページを用意しておくほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。