【全42件】「大阪府」で採用に使える補助金は?大半は市町の窓口にあると解説!

採用にかける費用へ補助金を当てようと、大阪府のページを開く。産業のページにも雇用のページにもたどり着くのに、人材の欄に並んでいるのは相談窓口とマッチングの案内ばかり……という状態でしょうか。

制度が無いわけではありません。府内の枠を1件ずつ開いていくと、採用の費用に出る枠は42件ありました。そのうち41件までが、府ではなく市と町のほうにあります。

以下は府と43市町村が2026年8月に公表していた内容です。まず、府内に何件あるのかから並べます。

この記事でわかること

  • 大阪府内で企業が受け取れる採用まわりの枠は何件あり、府と市町村にどう分かれているのか?
  • 府が出している1冊物の「人材の確保」の欄に、企業へお金が出る枠はあるのか?
  • 求人広告の掲載料や人材紹介の手数料に費目名を置いている枠は、どこにいくつあるのか?
  • 自社の採用ホームページの制作費に届きうる枠は、府内のどこにあるのか?
  • 雇った人数に単価が出る枠は、いま人をひとり採るだけで届くのか?

個々の申請の段取りは、制度ごとの記事のほうに置いています。書き手は株式会社リーピーが運営するメディア「地方採用ワークス」です。

大阪府で採用に使える補助金は42件

府の産業のページと雇用のページ、府が出している支援策の冊子、43市町村の事業者向けページを1つずつ開きました。企業の側がお金を受け取れる採用まわりの枠として、2026年8月時点で内容を確認できたのは42件です。内訳は府が1件、市町村が41件でした。

区分 数と内訳
制度の合計 42件(府1件・市町村41件)
制度を確認できた自治体 府と24市町(21市3町)
大阪府の市町村数 43(33市9町1村)
自治体別の内訳 豊中市・吹田市・茨木市・貝塚市が各3件、高槻市・東大阪市・守口市・交野市・松原市・堺市・岸和田市・高石市・忠岡町が各2件、摂津市・門真市・富田林市・河内長野市・藤井寺市・泉大津市・和泉市・泉佐野市・泉南市・島本町・能勢町が各1件

枠を確認できたのは、43市町村のうち24市町でした。内訳は21市と3町で、村の側には見当たりません。

府の労働のページからたどっても、市町村の枠はほとんど拾えません。府に、市町村の制度を網羅した表が無いからです。企業立地の優遇制度の一覧も、外部のサイトへ飛ばす作りになっています。

国の助成金は、この42件とは別の枠組みで動きます。窓口も、募集の時期の決まり方も重なりません。市町の枠と国の枠のどちらを先に調べるか迷っている方は、国の側の全体像から開くほうが早いです。

参考記事:『採用で使える助成金と補助金

数えたのは企業に入る枠だけ

数え方を先に断っておきます。1件と数える単位は、名前が独立している補助金・助成金・奨励金・支援金まで。その内側にメニューがいくつ立っていても、1件のままにしました。

11メニューを持つ「守口市工業活性化支援補助金」も、12枠の藤井寺市の事業者支援補助金も、7区分の「門真市企業魅力アップ事業補助金」も、この記事の表では1件です。

拾ったのは、企業や事業所が受け取る側に立つ枠です。採用活動そのものの費用に出るもの、人を雇ったこと・雇い続けたことに単価が出るもの、採用した人の奨学金の返還額や退職金共済の掛金を会社が負担した分に出るもの、ホームページや動画の制作費に出るもの。この4つに当たる枠を数えています。

これに1件だけ、費用の出どころは職場環境の整備でも、交付の要件として実際に人を採ることを求めている枠を加えました。堺市の女性雇用促進等職場環境整備支援事業補助金で、女性の常時雇用労働者を10パーセント以上増やす採用が要件に入っています。

受け取るのが働く本人だけのものは、42件に入れていません。枚方市の若年者奨学金返還支援補助金は市内中小企業等で働く若手へ最大45万円を出す形ですが、申請するのは本人です。大東市と箕面市の枠も同じで、受け取るのは働く側になります。

府の大阪府奨学金返還支援制度導入促進支援金も、この数には入れていません。令和5年度から令和7年度までの事業で、令和8年度の受付がありません。

入社後の研修・資格取得だけを見る枠、賃上げそのものに出る枠、社宅や宿舎の費用に出る枠、国や府の制度を市町村が紹介しているだけのもの、設備投資と税の軽減だけで雇用に単価も条件も付かないものも、42件の外に置いています。

府の1件は就業促進課にある

府の側で残ったのは1件です。所管は商工労働部 雇用推進室 就業促進課になります。

制度 補助率・上限額と所管課
大阪府副業・兼業人材活用促進補助金 10分の8・上限50万円。商工労働部 雇用推進室 就業促進課(事務局は公益財団法人大阪産業局 中核人材雇用戦略デスク)

対象経費は、人材紹介会社との契約により発生する手数料やサービス料などの利用料と、副業・兼業人材に支払う業務委託料のうち報酬に当たる額です。

初めて副業・兼業人材を活用する場合に限られ、業務委託契約は1か月以上6か月以内。令和8年4月1日に募集が始まり、令和9年2月26日までに事業を終える形になっています。

21市の37件は商工と福祉に割れる

市の側は21市で37件でした。表の順番は北から並べています。

制度 補助率・上限額と所管課
豊中市 令和8年度人材確保促進補助金 2分の1。就業規則等の整備・働きやすい職場環境づくり・ものづくり人材の育成は上限10万円、高度副業人材等の活用は上限15万円。都市活力部 産業振興課
豊中市 企業立地促進条例に基づく奨励金の雇用促進奨励金 1年以上新規に正規雇用した市民1人あたり10万円。産業振興課
豊中市 障害福祉サービス人材確保事業の人材確保事業者助成金 上限10万円か実費のいずれか低い額。福祉部 障害福祉課
吹田市 中小企業WEBデザイン活用事業補助金 2分の1。ホームページの新規作成・改修は20万円、PR動画とSNS等コンテンツは15万円。都市魅力部 地域経済振興室 企業振興担当
吹田市 地元雇用促進補助金 新規雇用市民従業者1人10万円(障がい者15万円)、上限500万円。企業振興担当
吹田市 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金 広報活動の種目は10分の10・1事業所30万円(申請上限50万円)。福祉部 高齢福祉室
茨木市 正規雇用促進奨励金 新規に正規雇用30万円(働きやすい職場づくり推進事業所認定は40万円)、非正規からの転換20万円(同30万円)、短時間の正規10万円(同20万円)。1事業所1年度2人分まで。くらし産業環境部 産業振興課
茨木市 障害者雇用奨励金 重度身体・重度知的・精神は90万円(1年6か月)、45歳以上の知的と45歳未満の重度以外の知的は42万円(1年)、短時間労働者は30万円(1年)。産業振興課
茨木市 介護・福祉事業所人材確保支援事業補助金 2分の1。出展事業は上限10万円、開催事業は上限20万円。産業振興課
高槻市 企業立地促進条例に基づく雇用奨励金 新規雇用市民従業者1人につき年10万円、5年間で50万円まで、人数上限なし。産業振興課
高槻市 障がい者雇用奨励金 重度身体・重度知的は月5万円を18か月、短時間労働は月3万5千円を12か月、精神は月3万5千円を12か月。産業振興課
東大阪市 トライアル雇用支援金 対象労働者1人につき月額2万円。経済部 労働雇用政策室
東大阪市 障害者雇用奨励金 対象労働者1人につき月額1万5千円。労働雇用政策室
堺市 女性雇用促進等職場環境整備支援事業補助金 2分の1以内・上限50万円(対象経費は最低5万円)。産業振興局 産業戦略部 雇用推進課
堺市 障害者雇用貢献企業の認定と奨励金 30万円・15万円・10万円の3区分。雇用推進課
守口市 工業活性化支援補助金 11メニュー。ホームページ開設又は改修事業は50パーセント以内・15万円、職場環境改善事業は50パーセント以内・30万円、インターンシップ実施事業は100パーセント・2万円。市民生活部 地域振興課
守口市 奨学金返還助成金(事業者助成金) 助成対象経費から他の収入を控除した額で上限10万円。市民生活部 地域振興課
門真市 企業魅力アップ事業補助金 7区分。企業の魅力向上・発信の一般区分は2分の1(カドマイスター認定企業は3分の2)・20万円、人材区分のインターンシップ受入れは1人1日8千円・上限16万円。市民文化部 産業振興課
交野市 企業立地促進条例に基づく補助 新規雇用した市民1人につき10万円。地域振興課
交野市 生活援助員雇用促進助成金 新たに雇用した生活援助員1人あたり3万円(6か月以上の継続勤務が条件)。高齢介護課
松原市 中小企業奨学金返還支援事業補助金 返還支援額の2分の1以内。従業員1人につき月1万円・年12万円が上限
松原市 企業立地促進制度の雇用促進奨励金 正規従業員1人30万円、非正規従業員1人5万円(障害者は2倍)。産業振興課
富田林市 企業立地促進制度の雇用促進奨励金 雇用1人につき10万円、1事業者200万円。商工観光課
河内長野市 企業立地促進制度の雇用促進奨励金 雇用1人につき10万円(障がい者雇用は10万円加算)、年200万円で通算1,000万円。産業観光課
摂津市 障害者雇用助成金 常用労働者300人以下の事業主が対象。保健福祉部 障害福祉課
藤井寺市 事業者支援補助金 12枠。人材募集枠は2分の1・上限20万円。市民生活部 産業創造室 産業労働課
岸和田市 奨学金返還支援事業助成金(企業版) 支援対象従業員1人あたり9万円か助成対象経費の2分の1のいずれか小さい額、1事業者45万円が上限。産業政策課
岸和田市 中小企業退職金共済等加入促進補助制度 従業員1人につき月額掛金の10パーセント(月800円が上限)、加入から24か月。産業政策課
貝塚市 企業人材確保奨学金返還支援補助制度 代理返還額の3分の2(市外勤務期間は3分の1)、1人年10万円、1企業年100万円。産業戦略課
貝塚市 企業人材確保新規就職者支援補助制度 就職一時金を支給した企業へ。2分の1で1人5万円、10分の3で3万円、10分の1で1万円。産業戦略課
貝塚市 中小企業退職金共済掛金補助金 一律20パーセント(1人あたり対象掛金は月額4千円が限度)、加入から3年間。産業戦略課
泉大津市 中小企業退職金共済加入促進補助金 従業員1人につき月額掛金の10パーセント(月500円が上限)。人権くらしの相談課
和泉市 中小企業退職金共済加入促進事業補助金 従業員1〜9人は20パーセント、10〜29人は15、30〜99人は10、100〜299人は5(対象掛金は月額5千円が限度)、加入後3年間。市民生活部 くらしサポート課 労働政策係
泉佐野市 中小企業総合支援補助金の中小企業退職金共済加入促進補助金 掛金の一部。補助メニューは1事業所につき1種類のみ。まちの活性課
高石市 企業立地等雇用促進奨励金 市民を1年以上継続して雇用した場合、1人10万円。総合政策部 まち未来戦略室 産業共創課
高石市 中小企業退職金共済掛金補助金 被共済者1〜9人は20パーセント、10〜29人は15、30〜49人は10(対象掛金は月額4千円が限度)、加入から2年間。産業共創課 農水・労働係
泉南市 中小企業退職金共済掛金補助金 対象従業員1人につき掛金月額5千円を限度、当初契約した月から5年間。産業振興課

商工の窓口と福祉の窓口に割れているのが、大阪府内の特徴です。豊中市の障害福祉サービス人材確保事業は福祉部の障害福祉課、吹田市の訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金は福祉部の高齢福祉室にあります。

交野市の生活援助員雇用促進助成金は高齢介護課、摂津市の障害者雇用助成金は保健福祉部の障害福祉課です。茨木市の介護・福祉事業所人材確保支援事業補助金は制度名こそ福祉ですが、窓口は産業振興課になります。

3町の4件は3件が雇った人数に出る

町の側は3町で4件でした。うち3件は、雇ったこと自体に単価が出る形です。残る忠岡町の中小企業退職金共済加入補助制度だけは掛金に出る枠で、後ろの節でもう一度扱います。

制度 補助率・上限額と所管課
島本町 障害者雇用奨励金 身体1・2級と療育Aと精神1級は月3万円を12か月(計36万円)、療育B1・B2と精神2・3級は月2万5千円を12か月(計30万円)。福祉推進課
能勢町 企業立地・雇用促進の町内雇用促進奨励金 新規常用雇用者1人につき10万円。都市整備課
忠岡町 在住者正規雇用事業者支援補助金 新規正規雇用者1人5万円、障害者手帳を有する新規正規雇用者1人8万円(いずれも1回限り)。産業振興課
忠岡町 中小企業退職金共済加入補助制度 掛金の25パーセント(掛金が1,000円を超える場合は1,000円に補助率を乗じた額)。産業振興課

島本町の障害者雇用奨励金は、令和6年10月から対象を町内の事業所に特化したうえで支給額を増やしています。ハローワークの紹介・職場適応訓練の終了後・トライアル雇用の終了後のいずれかで新たに雇うことが要件です。

雇用保険の一般被保険者として6か月以上、週20時間以上の勤務も条件に入ります。国の特定求職者雇用開発助成金との併給もできると町のチラシに書かれています。

忠岡町の在住者正規雇用事業者支援補助金は、雇用期間が1年を経過したあと6か月以内に申請する形です。町内在住者を新規に正規雇用し、その間に他の正規雇用者を事業主都合で解雇していないことが条件になります。

町の枠はどれも人と在籍に付いているので、採用の費用そのものを当てにしている方は、この3町では市の側の一覧から開くほうが早いです。

19自治体では枠を確認できなかった

残る19自治体では、上の4つの型に当たる枠が見当たりませんでした。市が12、町が6、村が1です。

大阪市・池田市・枚方市・八尾市・寝屋川市・大東市・箕面市・柏原市・羽曳野市・四條畷市・大阪狭山市・阪南市。町は豊能町・熊取町・田尻町・岬町・太子町・河南町、村は千早赤阪村。

いずれも商工と産業振興の事業者向けページ、福祉部局のうち高齢・障がい・こども家庭の事業者向けページ、企業立地と企業誘致のページを開いたうえでの結果です。

枠が無いのではなく、数え方の外に出たものが多い、というのが正確なところです。大阪市は本社機能立地促進助成金と市内拠点投資促進事業助成金を持ちますが、どちらも建物の賃借料や建築費に出るもので、雇った人数に単価は付きません。

枚方市と箕面市の枠は前の節のとおりで、受け取るのは働く本人です。熊取町の社宅整備促進補助金は1戸15万円・1法人300万円で、従業員の住まいの費用に出ます。

府の1冊にお金の出る枠が無い

府の側が1件だけ、という結果は、府が支援策をまとめていないからではありません。大阪府は商工労働総務課から「令和8年度中小企業のためのおすすめ支援策」というパンフレットを出していて、府と関係機関の施策が1冊に整理されています。

冊子の柱 そこに並ぶもの
資金供給の円滑化 制度融資、信用保証料の補助、設備投資応援融資
総合的な施策実施 ものづくりイノベーション支援助成金、府内投資促進補助金、外資系企業等進出促進補助金、展示商談会の出展支援、ハートフル税制
人材の確保及び育成 OSAKAしごとフィールド中小企業人材支援センター、中核人材雇用戦略デスク、外国人材の活躍・定着促進、大阪府障がい者雇用促進センター、職場体験を通した採用プログラム、雇用研修、雇用管理ツールの提供

人材の欄は相談とマッチングで埋まる

3本目の柱が、この記事の読者にいちばん近い欄です。ところが並んでいるのは、相談窓口とマッチングと研修のサービスでした。「人材の確保及び育成」の欄に、企業へお金が出る枠はひとつも載っていません。

府の中小企業従業員人材育成支援補助金と業務改善・賃上げ促進補助金は、どちらもこの欄ではなく別の柱にあります。冊子の中で、人材の欄とお金の出る枠が別々の場所にある形です。

障がい者雇用については「ハートフル税制」があります。障がい者の雇用に積極的に取り組む事業所等の法人事業税を軽減する仕組みで、お金が入るのではなく税が減る形です。

同じ障がい者雇用でも、市の側には茨木市・高槻市・東大阪市・堺市・摂津市が奨励金や助成金を置いていて、島本町にもあります。府と市町で手段そのものが違っています。

外国人材についても同じで、府の欄は相談受付とマッチング支援です。府の福祉部が持つ外国人介護人材受入施設等環境整備事業(2分の1・1施設20万円)は受入環境の整備に出るもので、採用そのものにも採用の費用にも交付の理由が結びついていません。

この記事の42件にも数えていません。府の冊子を最後まで繰ってお金の枠を探すより、自社の市町の一覧へ移るほうが早道です。

副業人材の手数料に費目名がある

冊子に載っていない府の枠が1件あります。「大阪府副業・兼業人材活用促進補助金」です。事務局が公益財団法人大阪産業局の中核人材雇用戦略デスクにあるため、府の冊子ではなくデスク側の案内から入る形になっています。

この枠の対象経費には、人材紹介会社との契約により発生する手数料やサービス料などの利用料が、はっきり書かれています。補助率は10分の8で上限は50万円。人材紹介の手数料に費目名が付いている枠は、府内でこれを含めて3件です。

ただし条件は狭いほうです。初めて副業・兼業人材を活用する場合に限られ、業務委託契約は1か月以上6か月以内。正社員をひとり採るための紹介手数料には当たりません。

正社員の採用で紹介会社を使う予定なら、この枠は対象条件で外れると思われます。契約の相手が副業・兼業人材に限られているからです。

市町村の枠は外部サイトへ飛ばされる

もうひとつ、探しにくさの理由がはっきりしました。府の企業立地の優遇制度一覧は、市町村の制度について一般財団法人日本立地センターの外部ページへリンクしています。府自身の一覧はありません。

しかもリンク先のPDFは2022年3月時点のもので、令和8年度の枠を探す場所にはなりません。

府の市町村局振興課には、43市町村の主な事業を1行ずつ並べた表があります。ただし各市町村1件から3件の抜粋で、補助制度の網羅ではありません。

ここに採用まわりで出てくるのは、貝塚市の企業人材確保奨学金返還支援・新規就職者支援補助制度、守口市のもりクルート事業と奨学金の返還支援、枚方市の若年者奨学金返還支援事業の4行だけです。

Tips|自社の市町の枠にたどり着く順番

まず市町名に「補助金 一覧」を足して、商工や産業振興の担当課のページを開きます。そこに採用の枠が無くても、高齢・障がい・こども家庭の事業者向けページにあることがあります。事業所を建てたり広げたりする計画があるなら、企業立地のページも見ておくと雇用の奨励金がまとめて分かります。

府のページに戻って探し直すより、この順で自社の市町を調べるほうが確実です。

採用の費目に名前がある枠を引く

ここからは費目のほうから引きます。次の表は制度が重複して数えられる形になっていて、42件の内訳ではありません。ひとつの制度が複数の費目に費目名を置いていることがあるためです。

費目 費目名を置いている制度
求人広告・求人サイトの掲載料 藤井寺市 事業者支援補助金の人材募集枠/吹田市 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金/豊中市 障害福祉サービス人材確保事業の人材確保事業者助成金
人材紹介会社への手数料 大阪府 副業・兼業人材活用促進補助金/豊中市 人材確保促進補助金/豊中市 障害福祉サービス人材確保事業の人材確保事業者助成金
就職説明会の出展料と会場使用料 茨木市 介護・福祉事業所人材確保支援事業補助金/豊中市 障害福祉サービス人材確保事業の人材確保事業者助成金
インターンシップの受入れ 門真市 企業魅力アップ事業補助金/守口市 工業活性化支援補助金
ホームページの制作・改修費 吹田市 中小企業WEBデザイン活用事業補助金/守口市 工業活性化支援補助金/吹田市 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金
動画・広報媒体の制作費 吹田市 中小企業WEBデザイン活用事業補助金/門真市 企業魅力アップ事業補助金

求人広告の掲載料に届くのは3件

求人媒体への掲載料に費目名を置いている枠は、府内で3件でした。藤井寺市の事業者支援補助金は、12ある枠のひとつに人材募集枠を持っています。案内はこう書いています。

大阪産業局が実施する人材採用コンシェルジュに相談のうえ実施する求人活動について広告媒体などへの掲載にかかる費用の一部を補助します。(正社員の募集に限る)

補助率は2分の1、上限は20万円。業種を限らずに求人広告の掲載料が対象と書かれているのは、府内でこの枠だけです。所管は市民生活部の産業創造室産業労働課になります。

残る2件は業種が限られます。吹田市の訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金は、交付要領の別表に「介護人材や利用者の確保のために行うホームページの開設・改修に係る経費や広報宣材の作成・印刷等の広報に要する経費」を置いています。

市は対象の例として「地元新聞等及び新聞折り込み広告等への求人広告掲載費」「人材紹介会社等に対して支払う広告掲載に係る費用」を挙げています。基準額は1事業所30万円で補助率は10分の10。

対象は市内の訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護の事業所です。

豊中市の障害福祉サービス人材確保事業も、人材確保事業者助成金の対象事業に「チラシ等に情報を掲載した広告宣伝費」を置いています。上限は10万円。対象は市内で障害福祉サービスを提供する指定事業所を運営する法人です。

介護でも障害福祉でもない会社が掲載料を当てにするなら、読む先は藤井寺市の1枠に絞られます。

人材紹介の手数料に届くのも3件

紹介手数料に費目名を置いている枠も、府内では3件でした。府の副業・兼業人材活用促進補助金は前の節のとおりで、10分の8・上限50万円です。

豊中市の人材確保促進補助金は、高度副業人材等を活用するための費用として「人材紹介サイト登録掲載料」「手数料」「コーディネイト料」「高度副業人材への業務委託費」を並べています。補助率は2分の1で上限は15万円。

職業安定法にもとづく有料職業紹介事業者が仲介したものに限られます。

3件目が豊中市の障害福祉サービス人材確保事業です。人材確保事業者助成金の対象事業に「就職情報Webサイトを利用するための手数料」と「人材紹介会社への手数料」がそのまま入っています。

求人サイトの利用料と紹介会社の手数料を同じ枠に並べているのは、府内では豊中市の2件です。上限は10万円か実費のいずれか低い額で、所管は福祉部の障害福祉課になります。

なお吹田市の訪問介護の枠では、人材紹介会社への広告掲載費は対象ですが、採用が決まったときの成功報酬にあたる紹介手数料は対象外です。同じ相手に払うお金でも扱いが分かれるので、請求書の内訳を分けてもらっておきましょう。

説明会の出展料と受入は4件にある

就職説明会の出展料に費目名を置いているのが2件、インターンシップの受入れが2件で、合わせて4件です。

茨木市の介護・福祉事業所人材確保支援事業補助金は、市内の介護・福祉事業所が求人説明会等へ出展する場合の委託料と出展料を2分の1で見ます。上限は出展事業が10万円、市内の事業所で構成する団体が説明会を開催する場合は20万円。

豊中市の障害福祉サービス人材確保事業には「就職説明会の会場使用料」が入っています。

インターンシップのほうは、門真市の企業魅力アップ事業補助金が1日あたり5時間以上の受入れを1人1日8千円で見て、上限は16万円です。

守口市の工業活性化支援補助金にもインターンシップ実施事業があり、実習生が加入する保険料や実習生の交通費などを補助率100パーセント・上限2万円で見ます。

出展料も受入れも、先に出ていくお金が小さい枠です。採用の予算をまだ組んでいない会社には、ここから調べるのが近道です。

制度に届かない費目もはっきりしている

対象になる費目を並べたので、外れる側も置いておきます。

採用サイトの制作を委託する場合、サーバーの管理費などの経常経費は吹田市の募集要項で名指しの対象外です。SNSの運用費も同じく対象外。ただし守口市は逆で、プロバイダー契約料とサーバー契約料が対象経費に並んでいます。

採用パンフレットや会社案内の印刷費は、吹田市のWEBデザイン活用事業補助金には費目そのものがありません。ただし吹田市の訪問介護の枠には広報宣材の作成・印刷が入っているので、業種が当たるなら紙の制作物にも届きます。

同じ費目でも市によって扱いが違うので、見積を作る前に、自社が出す市の対象経費の欄を1行ずつ確かめておかれると安心です。

ホームページの費用は3市で読める

採用サイトの制作費に届きうる枠は、府内で3市にありました。吹田市、守口市、門真市です。上の費目表とは顔ぶれが1つ入れ替わります。

費目表でホームページの欄に入れた吹田市の訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金は、対象が訪問介護等の事業所に限られるので、この3市の側には入れていません。

逆に門真市は費目名にホームページがありませんが、広報媒体の制作費として届きうるため入れています。ただし3件とも、条文の作りが3階建てになっていて、読む場所を間違えると判定を誤ります。

どこに何が書かれているか
枠や区分の柱書き 制度全体の目的要件。ここが販路開拓や工業活性化を向いていると、採用は外れうる
個別の事業名 補助の対象になる事業の名前。ここに用途の限定が無いことは珍しくない
対象経費 実際に払った費用の費目。ここにも用途の限定が無いことがある

吹田市は事業名に用途の限定が無い

「吹田市中小企業WEBデザイン活用事業補助金」は、募集要項の概要をこう始めます。

市内中小企業者の販路開拓等の支援を目的として、ホームページや自社 PR 動画、SNS 又は WEB 広告に掲載する動画や静止画(以下「コンテンツ」という。)の作成を行った中小企業者に対する作成経費を補助します。

一方、その下にある補助対象事業のアは「次の要件を満たすホームページの新規作成又は改修」で、付いている要件はスマートフォン対応と常時SSL/TLS化の2つだけです。

対象経費の側も「登録作成事業者に委託して行うホームページの作成(改修含む。)に要する経費」で、用途の限定はありません。

限定があるのは柱書きのほうで、事業名と対象経費の側ではありません。採用サイトが対象と書いた文も、対象外と書いた文も、募集要項にはありません。

補助率は2分の1で、上限はホームページが20万円、PR動画とSNS等コンテンツが15万円。ただし委託先は市に登録された作成事業者に限られ、その登録は吹田市内に事業所を持つ中小企業者しかできません。

吹田市でこの枠に採用サイトの制作費を乗せたい方は、条文のどこで判定されるかを先に押さえておく必要があります。同じ市内にある訪問介護の枠との違いも含めて、こちらの記事に置きました。

参考記事:『吹田市の中小企業WEBデザイン活用事業補助金は採用サイトに使える?上限20万円

守口市も同じ形で15万円を置く

守口市の工業活性化支援補助金は、11のメニューを持つ総合型の枠です。制度全体の目的は「工業基盤の安定及び強化や工業活性化」で、市は「販路開拓・人材確保・生産性向上・住工共生・拠点強化等にぜひご利用ください」と呼びかけています。

メニューのひとつが「ホームページ開設又は改修事業」で、説明は「自社ホームページの新規開設又は改修」の一行だけです。

対象経費は新たに開設するホームページのコンテンツ作成費、プロバイダー契約料、サーバー契約料、新規回線加入費、独自ドメイン取得料、ホームページ作成ソフト購入費及び委託料。補助率は50パーセント以内、限度額は15万円です。

吹田市と同じで、事業名と対象経費の側に用途の限定がありません。

同じ制度の中にある職場環境改善事業のほうは、書きぶりが違います。「職場環境を改善することで労働意欲を高め、人材を確保していくことを目的とした設備又は施設の整備」と目的が明記され、「従業員を雇用し、又は雇用しようとする事業者が実施するものに限ります」と条件も付いています。

補助率50パーセント以内・限度額30万円で、トイレや更衣室の設置、事業所のバリアフリー化が例に挙がっています。対象は鉱業、採石業、砂利採取業、建設業、製造業を市内で1年以上営んでいる中小工業者です。

守口市で製造や建設を営んでいる会社なら、サイトの費用と職場の整備を同じ制度の別メニューで出せると読めます。

門真市は事業名の側に限定がある

門真市の企業魅力アップ事業補助金は、逆の形をしています。制度の説明は「市内の中小ものづくり企業が多様な人材を確保し、人材の定着及び活躍に資するよう職場等の魅力の向上及び発信を行う事業に対し、その事業費の一部を補助します」で、人材の確保が正面にあります。

ところが、動画やホームページに近いのは「企業の魅力向上・発信」の一般区分です。対象経費は「動画等広報媒体の作成、地域活動、顕著なSDGsの推進、オープンファクトリー実施に係る費用等、『魅せる工場』実現のために要する経費」。

事業名と対象経費の側に「魅せる工場」という限定が入っています。補助率は2分の1、カドマイスター認定企業なら3分の2で、限度額は20万円です。

3市とも、条文の上では採用サイトを排除していません。ただし判定が柱書きの目的で決まるのか、事業名と対象経費で決まるのかは、外からは決まりません。

設計を固める前に、自社の構成で対象になるかを所管課へ一度電話で確かめておかれるとよいでしょう。

雇った人数に出る枠は20件ある

42件のうち、人を雇ったこと・雇い続けたことに単価が出る枠は20件でした。ここは経費に出る枠とは物差しが違います。経費の枠は払ったお金の何割かが返る形、こちらは人数に定額が掛かる形です。同じ列には並べられません。

制度 1人あたりの単価
茨木市 障害者雇用奨励金 90万円(重度身体・重度知的・精神、1年6か月)
高槻市 障がい者雇用奨励金 月5万円を18か月(重度身体・重度知的)
島本町 障害者雇用奨励金 月3万円を12か月(身体1・2級、療育A、精神1級)
堺市 障害者雇用貢献企業の奨励金 30万円・15万円・10万円
松原市 企業立地促進制度の雇用促進奨励金 正規30万円、非正規5万円(障害者は2倍)
茨木市 正規雇用促進奨励金 新規30万円、転換20万円、短時間の正規10万円
東大阪市 障害者雇用奨励金 月1万5千円
東大阪市 トライアル雇用支援金 月2万円
高槻市 企業立地促進条例に基づく雇用奨励金 年10万円を5年間
吹田市 地元雇用促進補助金 10万円(障がい者15万円)
豊中市 雇用促進奨励金 10万円
富田林市 雇用促進奨励金 10万円
河内長野市 雇用促進奨励金 10万円(障がい者は10万円加算)
高石市 企業立地等雇用促進奨励金 10万円
交野市 企業立地促進条例に基づく補助 10万円
能勢町 町内雇用促進奨励金 10万円
忠岡町 在住者正規雇用事業者支援補助金 5万円(障害者手帳を有する場合8万円)
貝塚市 企業人材確保新規就職者支援補助制度 就職一時金の2分の1で5万円まで
交野市 生活援助員雇用促進助成金 3万円
摂津市 障害者雇用助成金 支給額は市の公表資料で確認できず

立地とセットの枠が9件を占める

20件のうち9件は、企業立地の条例や制度の中にある雇用の枠です。吹田市の地元雇用促進補助金、豊中市・高槻市・富田林市・河内長野市・松原市の雇用促進奨励金、高石市の企業立地等雇用促進奨励金、交野市の企業立地促進条例に基づく補助、能勢町の町内雇用促進奨励金。

この9件は、いま人をひとり雇い足すだけでは届きません。事業所の新設や拡張、設備投資について、条例の指定や認定を先に受けていることが前提になります。

吹田市の地元雇用促進補助金なら、対象は製造業、学術・開発研究機関、卸売業の本社です。条例の奨励金交付対象者の認定を受けているか、床面積300平方メートル以上の事業所を新たに立地するか、既存事業所を100平方メートル以上拡張していることが要ります。

単価どうしを並べるときも注意が要ります。松原市の正規従業員30万円と茨木市の正規雇用促進奨励金30万円は同じ額に見えますが、前者は企業立地促進制度の指定を受けた事業者と、その家屋に出店するテナントが対象です。

後者は市内事業所で失業中の方を正規雇用した中小企業事業主等が対象で、立地の要件はありません。単価の欄だけを見て自社に当てはめず、条例の適用要件のほうから確かめるのが先です。

障害者の雇用に出るのは6市町

障害者を雇ったことに単価が出る枠は、茨木市・高槻市・東大阪市・堺市・摂津市の5市と、島本町の1町にありました。金額の置き方は市町でばらつきます。

茨木市は重度身体・重度知的・精神で90万円を1年6か月かけて出し、45歳以上の知的と45歳未満の重度以外の知的は42万円、短時間労働者は30万円。高槻市は重度身体・重度知的が月5万円を18か月、短時間労働と精神が月3万5千円を12か月です。

東大阪市は月1万5千円、島本町は月3万円を12か月で計36万円と月2万5千円を12か月で計30万円。堺市は障害者雇用貢献企業として認定したうえで30万円・15万円・10万円の3区分で交付します。

茨木市・高槻市・東大阪市・摂津市の4市は、国の特定求職者雇用開発助成金の受給を条件に置いています。国の助成金が終わったあとに市の枠へ移る設計です。島本町はハローワークの紹介・職場適応訓練・トライアル雇用のいずれかを経ていれば対象で、国の助成金との併給もできると書かれています。

この4市で障害者を採る予定があるなら、市の枠に当たる前に国の申請を済ませておく必要があります。

正規で雇うことに出るのは3件

立地とも障害者雇用とも別に、正規で雇うこと自体に出る枠が3件あります。茨木市の正規雇用促進奨励金、忠岡町の在住者正規雇用事業者支援補助金、東大阪市のトライアル雇用支援金です。

茨木市は、市内事業所で失業中の方を正規雇用するか、非正規労働者を正規労働者に転換した場合に交付します。新規の正規雇用が30万円、転換が20万円、短時間の正規が10万円。

市の「働きやすい職場づくり推進事業所」の認定を受けているとそれぞれ40万円・30万円・20万円に上がります。交付は1事業所につき1年度あたり2人分までです。

忠岡町は町内在住者を新規に正規雇用した場合に1人5万円、障害者手帳を持つ方なら8万円。東大阪市のトライアル雇用支援金は、国のトライアル雇用助成金の支給を受けている市内の事業主に、対象労働者1人につき月額2万円を上乗せする形です。

3件とも立地の認定や設備投資を前提にしていないので、いま採用を進めている会社でも当たると思われます。

奨学金と掛金は12件で会社に出る

採用した人の奨学金の返還や退職金共済の掛金を会社が負担したとき、その分に出る枠が12件ありました。市が11件、町が1件です。

制度 補助率・上限額
岸和田市 奨学金返還支援事業助成金(企業版) 1人9万円か経費の2分の1の小さいほう、1事業者45万円
貝塚市 企業人材確保奨学金返還支援補助制度 代理返還額の3分の2、1人年10万円、1企業年100万円
松原市 中小企業奨学金返還支援事業補助金 支援額の2分の1以内、1人月1万円・年12万円
守口市 奨学金返還助成金(事業者助成金) 他の収入を控除した額で上限10万円
岸和田市 中小企業退職金共済等加入促進補助制度 月額掛金の10パーセント(月800円)、24か月
貝塚市 中小企業退職金共済掛金補助金 一律20パーセント(掛金は月4千円まで)、3年間
泉大津市 中小企業退職金共済加入促進補助金 月額掛金の10パーセント(月500円)
和泉市 中小企業退職金共済加入促進事業補助金 従業員数に応じ20・15・10・5パーセント、3年間
泉佐野市 中小企業総合支援補助金の掛金補助 掛金の一部。補助メニューは1事業所1種類のみ
高石市 中小企業退職金共済掛金補助金 被共済者数に応じ20・15・10パーセント、2年間
泉南市 中小企業退職金共済掛金補助金 掛金月額5千円を限度、当初契約から5年間
忠岡町 中小企業退職金共済加入補助制度 掛金の25パーセント(掛金1,000円超は1,000円分)

奨学金の返還を見るのは4市にある

奨学金の返還支援は、企業が受け取る側に立つものと、働く本人が受け取るものが混ざっています。会社が受け取るのは4市の4件でした。

岸和田市は令和8年度から企業版を新設しています。代理返還金と手当等のどちらでも対象になり、支援対象従業員1人あたり9万円か助成対象経費の2分の1のいずれか小さいほう、1事業者45万円が上限です。

正規雇用された日以降、最初に奨学金を返還した月から60か月を経過する月までの返還分が対象になります。

貝塚市は代理返還に限り、返還額の3分の2を1人年10万円まで、1企業では年100万円まで。転勤で市外の事業所に移った期間は3分の1に下がります。補助対象期間は従業員ひとりにつき120か月と長めです。

松原市は代理返還と手当支給のどちらも対象で、支援額の2分の1以内・従業員1人につき月1万円・年12万円まで。守口市は上限10万円で、府の支援金など他の収入を受けている場合はその額を差し引きます。

同じ経費に他からの支援が入っていると、その分は差し引かれます。守口市は、助成対象経費50万円に対して他から30万円の支援を受けた場合、差額の20万円が対象になり、上限を超えるため10万円が交付されるという計算例を示しています。

奨学金の代理返還をすでに始めている会社なら、この4市では月々の支払いがそのまま対象経費になると読めます。

退職金の掛金助成は泉州に8件

中小企業退職金共済の掛金を補助する枠は、府内に8件あります。岸和田市・泉大津市・貝塚市・泉佐野市・和泉市・高石市・泉南市の7市と、忠岡町です。8件とも泉州地域にあって、北摂・北河内・南河内には1件もありません。

補助率の置き方は自治体で分かれます。従業員数で段階を付けるのが和泉市と高石市で、和泉市は1〜9人が20パーセント、10〜29人が15、30〜99人が10、100〜299人が5です。

高石市は被共済者1〜9人が20パーセント、10〜29人が15、30〜49人が10。一律にしているのが貝塚市の20パーセントと忠岡町の25パーセントで、岸和田市と泉大津市は月額掛金の10パーセント、上限をそれぞれ月800円・月500円に置いています。

補助が続く期間も違います。泉南市は当初契約した月から5年間、貝塚市は加入から3年間、和泉市は加入後3年間、岸和田市は24か月、高石市は2年間です。

対象になる掛金の月額にも上限があり、泉南市と和泉市が5千円、貝塚市と高石市が4千円。掛金を高く積んでも、補助が伸びる範囲は決まっています。

泉州で人を採って中退共に入れる予定なら、掛金の設計より先に自社の市の補助率と期間を見ておくほうが損がありません。

なお、ここまでは2026年8月時点の公表内容です。補助金は年度ごとに内容が変わり、予算の上限に達して早く終わることも珍しくありません。

豊中市の人材確保促進補助金は「期間内でも予算の上限に達した時点で終了します」、守口市の工業活性化支援補助金は「予算がなくなり次第、募集を打ち切ります」、貝塚市の各種補助金制度は「毎年度に計上している予算額に到達次第、補助金の交付を終了いたします」と書いています。

堺市の女性雇用促進等職場環境整備支援事業補助金は、令和8年度の受付がすでに終わっています。制度そのものは令和8年度の枠として立っているので、42件には数えました。

要件を満たしても、交付が決まるとは限りません。動くと決めた時点で、担当課のページで最新を確かめてください。

大阪は費目より先に窓口を決める

大阪府内で拾えた42件のうち、ホームページの制作費が費目に入るのは3件です。上限は15万円から30万円、補助率は2分の1から10分の10まで。補助金である以上、予算が尽きれば年度の途中でも止まります。

42件のうち20件は雇った人数に、12件は奨学金と掛金に付いていました。費用の名前で引ける枠は、そのぶん薄いということです。しかも窓口は商工と福祉に割れ、掛金助成の8件は泉州に寄っています。制作費の見積を作る前に、自社の事業所がどの市町にあり、どの課の一覧に載るのかを押さえるほうが早いはずです。

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どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人
【全42件】「大阪府」で採用に使える補助金は?大半は市町の窓口にあると解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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