【150万円】秋田県「地域公共交通人材確保・運行効率化支援事業費補助金」は誰が使える?対象経費を解説!
「秋田県 採用 補助金」で探して本制度に行き当たったものの、名前にある「人材確保」と対象事業者の欄が結びつかず、自社に当てはまるか分からないまま止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の県の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 対象になるのは、県内のどの交通事業者か?
- 採用の費用は、どこまで対象になるのか?
- いくら戻ってきて、何が計算から外れるのか?
- いつまでに、何を出せばいいのか?
- 予算が尽きる前に動くには、何から決めればいいか?
秋田県内には、採用に使える制度がほかにもあります。市町村の制度まで含めると、この記事のものを含めて97件あるので、見比べたい方は県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全97件】「秋田県」で採用に使える補助金は?対象経費と関門の6つの型を整理
秋田県の補助金を開いて、対象経費の欄に「ホームページの制作・改修」を見つけた。ところがその少し上、対象者の欄に置かれた条件で足が止まってしまう……。 県内の制度を1件ずつ当たっていくと、この止まり方が何度も出てきます。金額や経費より手前に関門があり、しかもその関門は補助金のページの外にあることが多
地域公共交通人材確保・運行効率化支援補助金の概要

出典: 秋田県「地域公共交通人材確保・運行効率化支援事業」のページ(2026年9月時点)
「地域公共交通人材確保・運行効率化支援事業費補助金」は、県内でバスやタクシー、第三セクター鉄道を走らせる会社が、人を採るために払った費用や職場環境を整えた費用の、対象経費の2分の1(上限150万円か500万円)が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 地域公共交通人材確保・運行効率化支援事業費補助金 |
|---|---|
| 相談先 | 秋田県 観光文化スポーツ部 交通政策課 |
| 補助対象 | 採用育成活動推進事業(求人誌や求人サイトへの掲載等に係る経費など6項目)/労働環境改善対策事業/地域公共交通運行効率化・利便性向上支援事業 |
| 補助上限(補助率) | 採用育成活動推進事業と労働環境改善対策事業は合算して1事業者当たり150万円(地域間幹線系統運行事業者と第三セクター鉄道事業者は500万円)、地域公共交通運行効率化・利便性向上支援事業はバス車両導入が1台当たり750万円・その他の経費が1事業者当たり200万円(補助率はいずれも2分の1以内。第三セクター鉄道事業者の採用育成活動推進事業・労働環境改善対策事業のみ10分の10以内) |
| 期限 | 令和8年9月30日必着(追加募集)。着手は交付決定の通知を受けた日以後が原則で、前に動くなら事前着手届 |
注意したいのは、この制度が業種で対象を絞っていることです。県内でバスやタクシー、第三セクター鉄道を走らせている会社でなければ、採用にいくらかけていても対象になりません。
「交通事業者の枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
ここから、対象になる会社や使える費用の中身、金額や申請の順番まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は県内のバス・タクシー・第三セクター鉄道
対象になる会社は、交付要領の別表1に3つ並んでいます。
- 県内に営業所を置く乗合バス事業者であって、生活バス路線(市町村が運営するコミュニティ交通を除く)を運行する者
- 県内に営業所を置く乗合バス事業者、貸切バス事業者又はタクシー事業者であって、申請時点で県内の市町村が運営するコミュニティ交通の運行を受託している又は令和8年中に受託する見込みの者
- 県内の第三セクター鉄道事業者(秋田内陸縦貫鉄道(株)、由利高原鉄道(株))
この制度が見ているのは会社の大きさではなく、持っている許可と走らせている路線です。1つ目と2つ目は道路運送法の許可が前提で、3つ目には社名が2つそのまま書かれています。別表1に自社の形が無ければ、採用にいくらかけていても対象にはなりません。
なお、3つの事業のうち地域公共交通運行効率化・利便性向上支援事業だけは対象がさらに狭く、生活バス路線を運行するバス事業者に限られます。コミュニティ交通を受託しているタクシー事業者や第三セクター鉄道事業者が使えるのは、採用育成活動推進事業と労働環境改善対策事業の2つです。
タクシーと貸切バスは受託が条件
2つ目の型は、市町村のコミュニティ交通を担っているかどうかで決まります。県内に営業所を置く乗合バス・貸切バス・タクシー事業者のうち、市町村が運営するコミュニティ交通の運行を受託している会社が対象になる形です。
要領は「令和8年中に受託する見込みの者」まで含めています。いま受託契約書が手元に無いという理由だけで、対象の外だと決めてしまうのは早いと思われます。要領が、これから受託する段階を名指しで書いているからです。
対象経費は求人掲載や免許取得など6項目
採用に直結するのは採用育成活動推進事業で、交付要領の別表2がその補助対象経費を6項目挙げています。
| 号 | 補助対象経費 |
|---|---|
| 1 | 求人誌や求人サイトへの掲載等に係る経費 |
| 2 | 自社又は外部団体が主催する採用説明会等の開催又は参加に係る経費 |
| 3 | 外部団体が実施する研修への参加及び社内で実施する研修に係る経費 |
| 4 | 人材採用に係る助言等を行う外部専門家の招へいに係る経費 |
| 5 | 大型自動車第二種運転免許、中型自動車第二種運転免許、普通自動車第二種運転免許及び動力車操縦者運転免許の取得支援に係る経費 |
| 6 | その他知事が特に必要と認める経費 |
この6項目には共通の前置きが掛かっています。別表2は「県内の公共交通の運行に必要な人材の採用及び育成に係る経費のうち、次に掲げるもの」と書いており、公共交通を走らせる人を採り、育てる費用であることが6項目すべての前提です。
裏づけは様式の側にもあります。申請書類の記載例では、収支予算書の支出の部に「求人サイト掲載 270(千円)」の行が入っており、実績報告書類の記載例にも求人サイトのオプションプランを7カ月使ったという書き方が載っています。自社の採用の支出がこの6項目のどれに当たるかを、先に仕分けておきましょう。
免許は「持っている人を探す」より「採ってから取ってもらう」
別表2の5番目は運転免許の取得支援で、県の実績報告の記載例にも、新たに採用した従業員2名の第二種免許の取得費用を助成したという書き方が載っています。募集条件を「要普通二種」から「入社後に取得支援あり」へ書き換えられるなら、応募してくる人の母数はそのぶん広がります。金額より、間口の話です。
求人CMと有料人材紹介は事例に並ぶ
別表2の文言だけでは幅が読みにくいところを、県が配る周知用資料が活用事例で補っています。挙がっているのは次の7つです。
- 従業員の第二種免許取得支援
- 求人CMの制作・放映
- 新聞・タウン誌等への求人広告掲載
- 有料人材紹介サービスの活用
- 社内のスキルアップを図るための外部人材登用
- 乗務員の新人講習受講費用支援
- 人材確保を図るイベントの開催
目を引くのは2つ目と4つ目です。求人CMの制作・放映と、有料人材紹介サービスの活用が、名前を出して並んでいます。紹介手数料を対象外と書く制度が多いなかで、この制度は事例の側に載せています。
求人CMの制作・放映は、要領の号としては6番目の「その他知事が特に必要と認める経費」に入る扱いです。媒体に出しても応募が集まらず、人材紹介に切り替えた会社にとっては、切り替えた先の費用も枠の中にあると見てよいでしょう。
採用サイトの制作費は県の別の補助金へ
名前が見当たらない費用もあります。別表2の6項目にも、周知用資料の活用事例にも、Q&Aにも、ホームページやウェブサイトという語はありません。
6番目の「その他知事が特に必要と認める経費」に読み込む余地は残ります。ただ、県が名前を出して拾っているのは求人を載せる費用と、採ってからの育成の費用です。採用サイトの制作費は、この制度の外に置いて自社で見ておくほうが安全だと思われます。
見積もりを取る前に、交通政策課へ一度当ててみてください。ここで「読み込める」と言ってもらえるかどうかで、受け皿づくりに使えるお金がまるごと変わります。
受け皿の費用を補助で見てほしいなら、県には若年女性に魅力ある職場づくり加速化事業費補助金もあります。上限100万円のうち50万円までがホームページの制作・改修に使える枠で、申請の前提として一般事業主行動計画の策定が要る制度です。女性の採用を伸ばしたい方は、そちらを先に確かめたほうが早いはずです。
参考記事:『【上限50万円】秋田県「若年女性に魅力ある職場づくり加速化事業費補助金」は行動計画が要る?経費を解説!』
戻るのは経費の2分の1・上限は150万円
補助率は対象経費の2分の1以内で、上限は1事業者当たり150万円です。第三セクター鉄道事業者だけは補助率が10分の10以内で、採用育成活動推進事業と労働環境改善対策事業に限り、自己負担なしで枠を使える形になっています。
先に確かめておきたいのが合算です。採用育成活動推進事業と労働環境改善対策事業に、別々の上限は付きません。両方の対象経費を足して補助率を掛け、その額と限度額を比べて小さいほうが交付されます。
例えば、求人サイトの掲載に税抜30万円、新しく採った2人の第二種免許の取得支援に税抜50万円を見込むなら、合わせて80万円の2分の1で40万円が戻る計算です。上限まではまだ余裕があるので、職場環境の側の支出も同じ申請に載せられます。
Q&Aの例では、コミュニティ交通を運行する事業者が求人広告費100万円、配車アプリ導入費100万円、女性用更衣室改修費200万円の計400万円で申請すると、2分の1は200万円でも交付は最大150万円です。税抜300万円ぶんの支出で、150万円の上限に届きます。
500万円になるのは幹線系統と第三セクター鉄道
上限が500万円になるのは2種類の事業者です。1つは第三セクター鉄道事業者、もう1つは県内の地域間幹線系統運行事業者です。
後者は、令和8年度地域公共交通確保維持改善事業費補助金のうち地域間幹線系統確保維持費国庫補助金に係る地域公共交通計画に、運送予定者として記載されている事業者を指すと要領にあります。500万円の枠に入るかは、その計画に名前が載っているかで決まります。
この違いは申請書の1枚目にも出てきます。事業計画書の補助対象者区分の欄は、地域間幹線系統運行事業者、第三セクター鉄道事業者、その他のコミュニティ交通運行事業者の3択です。名称の次に書くこの欄で、150万円か500万円かが決まります。
消費税と国の補助金は先に差し引く
経費を数える前に、計算から外れるものが2つあります。消費税及び地方消費税相当額と、国等から交付を受ける別の補助金等の額です。前者は交付要領の別表2の末尾に、後者は第4条第2項に書かれています。市町村から受ける補助金は差し引きません。
周知用資料には計算例が載っています。対象経費300万円で国の補助が100万円、県と市の補助率がどちらも2分の1なら、県が100万円・市が50万円の合計250万円で、事業者の負担は50万円という並びです。ただし市町村の側が併用を認めていない場合があるとも注記されています。
補助金の額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨てです。国の助成金と組み合わせる予定がある方は、差し引いたあとの金額で見積もりを組み直しておきましょう。
期限は令和8年9月30日必着
追加募集の受付は、令和8年6月1日から9月30日まで、必着です。4月末までに一度申請した会社も申請できますが、補助限度額は前回の申請額と合わせて計算されます。150万円や500万円は年度を通じた枠なので、春に使った分だけ今回の残りは減ることになります。
事業が終わったあとの期限もあります。実績報告は事業終了後30日以内、または令和9年2月28日のいずれか早い日まで。県も、令和8年11月20日に終了なら12月20日まで、令和9年2月15日に終了なら2月28日まで、と例を挙げています。
添えるのは、事業実績書と収支精算書、領収書の写しなど支払が確認できる書類、実施内容と効果が分かる資料や写真です。日程を組む起点は事業の終了日ではなく、支払いと報告を終える日だと考えておきましょう。
Tips|発注したら控えておくもの
- 着手した日(交付決定の通知を受けた日以後が原則です)
- 求人サイトに払った金額と、掲載した画面の写し(実績報告の別添に要ります)
- 問い合わせのあった人数と、採用に至った人数
交付決定の前に動くなら事前着手届
交付要領第8条第1項は、交付決定の通知を受けた日以後に事業へ着手するのを原則としています。申請書を出しただけでは、まだ発注に進めません。交付決定までにかかる日数は公表されていないので、事業の終了日だけを起点に日程を組むと足をすくわれます。
例外もあります。交付決定の前に着手する必要があり、事業の内容が明確な場合は、交付申請書とあわせて事前着手届を出し、知事の承諾を得れば着手できます。ただしQ&Aは、次の3点を了承することを条件に挙げています。
- 審査の結果、不採択となった場合、補助金を受け取ることができない(全額自己負担になる)ことを了承すること
- 着手から交付決定を受けるまでの間に、天災地変等で生じた損失は事業者が自己負担すること
- 着手から交付決定を受けるまでの期間内において、事業計画の変更を行わないこと
事前着手届は「先に動いてよい」という許可ではなく、「不採択なら全額自己負担でよいか」を確かめる書面です。承認を得ずに発注した分は対象外になるとQ&Aにも書かれているので、急ぐときほど届出が先になります。
申請書に添える書類は6点です。
- 事業計画書(要領様式第1号)
- 収支予算書(要綱様式第3号)
- 一般旅客自動車運送事業許可証の写し
- 別表1の要件を満たすことが確認できる書類(市町村のコミュニティ交通の受託契約書等)
- 見積書やカタログ等、事業計画を補足・説明する資料
- その他知事が必要と認める書類
1番目の事業計画書には、事業効果の欄に目標とする採用者数を示すよう注記が付いています。県の記載例も、求人サイトへの掲載で求職者向けの情報発信を強化し、3名の新規採用を目指す、という書き方です。何人採りたいかが決まっていないと、申請書の欄が埋まりません。
予算に達した時点で受付は締め切られる
県は、期間中であっても申請額が予算額に達した場合は募集を締め切ると書いています。Q&Aも、申請額が県の予算額を超えたときは、限度額の範囲内でも予算の範囲となるよう調整すると答えています。
つまり、要件を満たして限度額に収まっていても、申請どおりの額が交付されるとは限りません。予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。9月30日という締切だけを見ずに、動くと決めたら早いうちに出しておくほうが安全です。
問い合わせ先は交通政策課
本制度の所管は、秋田県 観光文化スポーツ部 交通政策課(電話018-860-1282)です。申請書の提出先も同じ課で、郵送か電子メールで受け付けています。
公表されている資料だけでは決まらないところもあります。Q&Aも、ここに挙がっていない取組は申請前に相談するよう書いているので、申請書を書き始める前に次の3点を確かめておくと手戻りが減ります。
- 採用パンフレットなど印刷物の制作費を、どの費目で見てもらえるか
- コミュニティ交通を「令和8年中に受託する見込み」の段階で申請するとき、受託契約書等の代わりに何を添えるか
- 追加募集の枠に、いまどれくらい残っているか
150万円の枠より、何人採るかを先に決めるほうが効く
本制度の上限は、採用育成と労働環境改善の2つを合わせて150万円です。制度が軽くするのは税抜300万円までの支出の2分の1で、求人サイトの掲載料も二種免許の取得支援も、この枠の中で足し合わせます。物価高騰から地域の足を守る制度で、採用の費用はその一部に含まれています。
この制度は申請の時点で目標の採用者数を書かせ、実績報告では問い合わせと採用の人数を返させます。枠をどこに置くかより先に、今年度に何人採るのかを決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。