【上限50万円】「宇和島市中小企業者等応援事業補助金」の大学新卒者枠は高卒も通る?対象の4費目を解説!
「宇和島市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、事業名に「大学新卒者」とあって、高卒も専門卒も受けている自社の募集で使えるのか分からないまま止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 補助の対象になる事業者はどこまでか?
- 対象になる経費は何か?
- いくらまで戻ってくるのか?
- 高卒を併せて採る募集でも対象になるのか?
- 申請はいつまでに、何回できるのか?
宇和島市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて4件あるので、見比べたい方は愛媛県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全94件】「愛媛県」で採用に使える補助金は?対象の費用と上限額をまとめて紹介!
「愛媛県 採用 補助金」で調べて、県庁の商工と雇用のページを開いてみた。人材確保という名前の枠は並ぶのに、自社の求人にかかる費用が出るのかが読み取れない……。 そう見えるのは、愛媛県の枠が所管の違う課と、県庁とは別のドメインに分かれているからです。県と20市町を課ごとに調べ直すと、確認できた枠は9
宇和島市中小企業者等応援事業補助金の概要

出典: 宇和島市「令和8年度宇和島市中小企業者等応援事業」のページ(2026年9月時点)
「宇和島市中小企業者等応援事業補助金」の「大学新卒者人材確保事業」は、大学・大学院の新卒者を採る目的で求人サイトへの掲載や説明会への出展にお金を使ったとき、その半分(上限50万円)が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 宇和島市中小企業者等応援事業補助金(大学新卒者人材確保事業) |
|---|---|
| 相談先 | 宇和島市 産業経済部 商工観光課 商工係 |
| 補助対象 | 広告宣伝費/求人サイト掲載料(令和9年3月31日までに支払った経費に限る)/賃借料(会場使用料、物品賃借料)/出展料 |
| 補助上限(補助率) | 50万円(対象経費の2分の1・消費税を除く・千円未満切り捨て) |
| 期限 | 令和8年4月1日から令和9年2月26日まで。申請の前に事前相談が必須で、交付決定を受けてから発注・契約に入る |
先に前提を示しておくと、この枠は主として大学・大学院の新卒者を採る募集を対象にしています。高卒だけを集める募集や、中途採用だけの募集は、対象になりません。
「大学新卒者の枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
ここから、対象になる会社、4つの費目の中身、申請の順番や回数まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は市内に本店を置く中小企業者
補助対象者は、宇和島市の中小企業者または組合等です。中小企業者の範囲は中小企業基本法第2条第1項に沿っていて、個人は市内に住所と事業所の両方を持つこと、法人は登記事項証明書の本店が市内にあることが条件になります。
手引きは、その中小企業者に括弧書きを添えています。
(※社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人、学校法人、宗教法人等は含みません。)
つまり、人手が集まりにくいと言われる介護・保育・医療の現場は、法人格の段で外れる読み方になります。よくある質問はここに社団法人・財団法人・公益財団法人・公益社団法人も加えて、補助対象者にならないと答えています。株式会社や有限会社、個人事業主が残る形なので、外れるのは非営利側です。
大企業との資本関係でも中小企業者から外れます。発行済株式の総数または出資金額の総額の2分の1以上を同一の大企業者が所有している会社、3分の2以上を大企業者が所有している会社、大企業者の役員または職員を兼ねる者が役員総数の2分の1以上を占める会社が、これに当たります。
組合等の側には、企業組合、協業組合、事業協同組合、事業協同小組合、農事組合法人、有限責任事業組合が並びます。自社がどの法人格かは、費目を調べる前に確かめておきましょう。
営業1年未満と市税の滞納は対象外
年数の条件も付きます。市内で同一の事業を営み始めて1年に満たない者は対象外で、創業直後から使えるのは「新規創業事業」のメニューだけです。
「事業を営む」の中身も手引きが定めていて、国税庁の説明を引いて「対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うこと」としています。決算書や税関係の申告書類の提出を求めることがある、とも書かれています。
市税等を滞納していると、費目を見る前に対象外になります。ここでいう市税等は、市税、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料を指します。申請のときに同意書を出すと、市の税務課が収納状況を確認する流れです。
併給の扱いも、範囲がやや広めに引かれています。
同一の事業に対して、国、県、市及びその他の地方公共団体等から補助金等の交付を受けている者
この条件から外れるのは「販路開拓事業」だけです。よくある質問はさらに踏み込んで、民間団体等が公的な補助金等を活用して運営している助成制度を使う場合も対象にならないとしています。県の採用支援系の制度や業界団体経由の助成を並行して考えているなら、どちらを取るかを先に決めます。
対象経費は広告宣伝費など4つの費目
何に使えるかは、補助対象事業の文言が決めています。手引きとチラシは同じ言い方で、こう書いています。
主として大学又は大学院の新卒者を採用する目的で行う宣伝及び求人サイトへの登録並びに就職説明会への出展又は開催
拾われているのは、宣伝と、求人サイトへの登録と、就職説明会への出展または開催です。「開催」が入っているので、自社で開く説明会も文言の側では閉じられていません。そのうえで、費目は次に絞られます。
- 広告宣伝費
- 求人サイト掲載料(令和9年3月31日までに支払った経費に限る)
- 賃借料(会場使用料、物品賃借料)
- 出展料
委託料が並んでいないのが、この枠の性格を決めています。「人材育成事業」や「デザイン企画製作事業」、「販売力強化事業」には委託料の欄があります。採用活動そのものを外部に任せた費用や、人材紹介の成功報酬は、この4費目に名前を持ちません。
残るのは広告宣伝費の読み方です。採用広告そのものは対象事業の「宣伝」と正面から重なるので、採用パンフレットの制作費も広告宣伝費で見てもらえる余地はあると思われます。ただ、同じ手引きのデザイン企画製作事業には印刷製本費を外す注記が付いているので、見積を分ける前に商工係へ確かめておかれると安心です。
戻るのは経費の2分の1・上限50万円
補助率は対象経費の2分の1で、上限は50万円です。経費計算書の計算欄は「(ア)の1/2。千円未満端数切捨て」で、消費税と地方消費税は対象経費から除きます。税抜100万円を積んだところで、補助は上限に届きます。
例えば、求人サイトへの掲載に税抜30万円、合同企業説明会の出展料に税抜10万円を払ったなら、合わせて40万円の半分の20万円が戻る計算です。求人サイトへの掲載と説明会の出展を重ねれば、上限の100万円も届かない金額ではありません。
大卒以上で募集を立てる年なら、そのまま取りに行く枠です
上限50万円は、採用の露出の費用としてはまとまった額です。募集を大卒以上で立てられる年に当たれば、4つの費目を1回の申請に載せられます。逆に、その年の募集が中途採用だけなら、この枠は無理に当てず、採用の中身へ予算を回すほうが早いはずです。
求人サイト掲載料は支払日で対象が決まる
4つのうち、求人サイト掲載料だけに括弧書きが付きます。「令和9年3月31日までに支払った経費に限る」です。
影響するのは、年度をまたぐ契約です。半年や1年の掲載プランを組んで支払いが翌年度に回ると、その分は落ちる読み方になります。掲載期間ではなく、支払いを済ませた日で判定されると見ておくほうが安全です。
高卒を併せて採っても対象から外れない
事業名に「大学新卒者」とあるので、高卒や専門卒を含む募集は外れると読んでしまいがちです。手引きのよくある質問が、そこに答えています。
Q.大学新卒者に加えて高校新卒者も採用したいと考えていますが、その際にかかった経費は補助対象となりますか。A.主として大学新卒者の採用を目的として事業を実施し、付随的にそれ以外の者も採用する場合は対象となります。
主たる目的が大学・大学院の新卒者の採用であれば、高校新卒者を併せて採っても対象から外れません。裏を返すと、高卒だけを集める募集や、中途採用だけの募集は「主として」に届かない読み方になります。
その「主として」をどう示すのかは、様式の側から見えます。事業計画書の大学新卒者人材確保事業の欄が書かせるのは、募集内容(職種、要件、給料、賞与、人数、雇用開始時期)と募集方法(媒体、回数等)、雇用者募集時期、求人サイト登録日です。直近3年間で大卒以上の新卒者を雇用していれば、その状況も書きます。
成果報告書には記載例まで載っています。
<記載例:営業職、大卒以上、月19万円、賞与年2回、2名、平成○年○月○日より><記載例:研究職、院卒以上、月21万円、賞与年2回、1名、即時>
どちらも学歴要件が大卒以上・院卒以上で書かれています。添付書類にも求人内容の概要がわかる資料(求人申込書等)が入るので、募集要項の学歴欄が、そのまま判定の材料になります。
成果報告書は問合せと面接件数まで数える
事業が終わったあとに出す成果報告書は、他の制度より踏み込んでいます。成果の欄に書くのは「雇用者数、問合せ及び面接件数等」で、添付には雇用者名簿と、問合せ又は面接者名簿が並びます。求人サイトを使ったなら登録した求人サイトの写し、説明会に出たならその様子の分かる写真も要ります。
Tips|掲載を下げる前に控えておくもの
成果報告書には、登録した求人サイトの写しと、説明会に出たときの様子が分かる写真が要ります。掲載を止めてしまうと画面を撮れなくなるので、募集を締める前に印刷か画面の保存を済ませておきましょう。問合せと面接の件数も、そのつど控えておくと報告書の作成が楽になります。
数字を出させる制度と聞くと、採れなかったら返すのかと身構えるところですが、そうではありません。手引きは大学新卒者人材確保事業の注記にはっきり書いています。
結果として、採用に至らなかった場合でも補助金返還の必要はありません
同じ形の注記は人材育成事業と「産業財産権取得事業」にもあります。募集をかけた事実に対して出る制度で、結果に対して出る制度ではないと認識して差し支えないでしょう。
採用サイトの制作費は別メニューでも外れる
採用サイトの費用については、はっきり書いておきます。4費目のどこにも、ホームページ制作費やウェブサイト制作費に当たる語はありません。紛らわしいのは、同じ補助金の販売力強化事業(上限50万円)に、委託料としてウェブサイト制作費が出てくることです。
ただし販売力強化事業の対象事業は「商品やサービスの販売機能を有する自社ウェブサイトの新規開設、及び既存自社ウェブサイトへの同機能の追加」です。よくある質問はさらに絞り込んでいます。
販売機能を有するとは(中略)ウェブサイト上におけるショッピングカート機能および決済サービス機能(クレジットカード等)が利用できることが必須となります。来店予約、商品やメニュー等の表示、商品に関する問い合わせ機能だけでは補助対象となりません。
カートと決済が要るので、採用サイトはこの枠にも入りません。採用動画も同じで、販売力強化事業が見るのは商品PR用の動画です。よくある質問にも「主として、商品ではなく、企業のPRを目的とする場合は対象となりません」と書かれています。
人材紹介手数料のほうは、「プロフェッショナル人材確保事業」(上限50万円)に費目があります。
ただし「愛媛県プロフェッショナル人材戦略拠点」または「国の先導的人材マッチング事業」を通して、市外に居住する人材を市内の事業所へ受け入れた場合に限られます。自社で募集をかけて採る通常の採用は、大学新卒者人材確保事業の側で読みます。
申請の期限は令和9年2月26日まで
受付期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日までです。交付決定を受けた事業は、令和9年3月31日までに支払いまで終わらせます。
実績報告の期限は、事業完了後30日以内または年度末日(令和9年3月31日)のいずれか早い日までです。早いほうで締まるので、年度末を当てにして日程を組むと間に合わなくなります。掲載開始日や出展日からさかのぼって日程を組み、相談と申請を置く順番です。
申請は事前相談から・書類は5点
最初にあるのは申請ではなく相談です。交付までの流れを示した資料も、いちばん上に「(申請前)事前相談」を置いています。よくある質問は、もう少し強い書き方をしています。
Q.必ず事前相談は必要ですか。事前相談なしに申請を行っても補助対象となりますか。A.申請前に必ず事前相談を行ってください。事前相談なしに申請をいただいた場合、補助対象とならない可能性があります。
書類を整えてから連絡するのではなく、連絡してから書類を整える順番です。対象者に当たるかどうかを、商工係が先に確認する設計になっています。そのあとに出すのは次の5点です。
- 交付申請書
- 事業計画書
- 収支予算書
- 補助対象経費に係る見積書の写し
- その他市長が必要と認める書類
見積は交付決定を待たずに取ってよい側の行為なので、相談と並行して集めておけます。提出は専用フォームによる電子申請、メール、持参、郵送から選べて、交付決定通知書は対象経費を確認したうえで1週間程度で発行されると案内されています。どこまでが着手なのかも、よくある質問が仕分けています。
| 交付決定前にしてよいこと | 交付決定後に行うこと |
|---|---|
| 見積徴収、仮予約 | 発注、契約 |
| 催事・研修等への申込み | 購入、製作 |
| 相手方との調整、書類準備 | 催しの実施 |
| 事前リサーチ | 支払行為の実施 |
決定のあとで金額が動くときは変更承認申請が要り、交付決定額を超える増額はできません。見積を低めに置いて出すと、あとから足せない側に倒れます。
支払いは請求書の提出後に1か月程度と案内されているので、掲載料も出展料も、いったんは自社から払う前提で考えておきましょう。手形や小切手は認められず、ネットバンキングの振込手数料も対象経費には入りません。
予算は11メニューで2,500万円・申請は年1回
回数にも制限があります。手引きの注意点はこう定めています。
各補助事業の同一年度における交付申請は同一申請者につき1回限り
複数回出せる例外に挙がっているのは人材育成事業・販路開拓事業・「外国人材確保事業」・販売力強化事業で、大学新卒者人材確保事業はこの例外に入っていません。
春に求人サイトの掲載料だけで申請すると、秋の合同企業説明会の出展料を同じ年度で足せない読み方になります。年間の採用計画を先に並べて、どこまでを1回に載せるかを決める順番です。
予算の側も見ておきます。市の令和8年度の当初予算では、中小企業者等応援事業補助金に2,500万円が計上されています。上限50万円で割れば50社分ですが、これは11のメニューを合わせた額です。
大学新卒者の枠だけで50社分が確保されているわけではありません。予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。上限まで使い切らない会社が混ざれば、その分だけ件数は増えますが、動く年と決めたなら、年度の前半に出しておくほうが早いはずです。
問い合わせ先は商工観光課 商工係
本制度の所管は、宇和島市の産業経済部 商工観光課 商工係です(TEL 0895-49-7080)。事前相談も申請の受付も、ここが窓口になります。
公表されている資料だけでは判断がつかない点も残ります。相談のときに、次の3つを併せて確かめておかれると安心です。
- 求人サイトの掲載プランに原稿制作や撮影が含まれる場合、その分も掲載料として通るか
- 自社単独で開く説明会の会場費や什器の費用が、賃借料と出展料のどちらに当たるか
- 令和8年度の枠がいまどれだけ残っていて、これから申請して交付決定まで間に合うか
いずれも市の運用で決まる部分なので、電話1本で片付く話です。
50万円の枠より、大卒以上で立つ募集が先
本制度の上限は50万円です。制度が軽くするのは税抜100万円までの支出の半分までで、見てもらえるのは募集の露出にかかる費目だけ。大学・大学院の新卒者を採る目的の枠なので、応募した人が最後に読む中身を作る費用までは入りません。
申請は年度に1回だけで、事前相談を通してから交付決定を待ち、終わったあとに問合せと面接の件数まで報告します。その手間まで含めて考えると、1年の採用計画のどこを1回の申請に載せるかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。