【上限30万円】「企業PR力向上経費補助」は広島市全域で使える?対象になる地域と経費を解説!

「広島市 採用 補助金」で検索してこの制度に行き当たったものの、対象になるのは市内のどこでも、ではないと書かれていて、自社が入るのか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 対象になるのは、どの地域に事業所がある会社か?
  • 申請できるのは、どんな会社か?
  • 何にいくらまで出るのか?
  • 補助率が3分の2に上がるのは、どんな場合か?
  • いつまでに、どの順番で申請するのか?

広島市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて2件あるので、見比べたい方は広島県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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補助金の案内を開いて、対象経費も上限額も自社に当てはまった。ところが補助対象者の欄の最後に、聞いたことのない宣言の名前が並んでいる……。 広島県内の制度を1件ずつ調べると、この形に何度も行き当たります。要件を満たすより先に、どこかの名簿へ名前を載せないと対象に入れない制度が、県と市町を合わせて10

中山間地域における中小企業の人材確保補助金の概要

広島市の公式サイトにある「広島市中山間地域における中小企業の人材確保支援事業」の募集ページ。更新日2026年6月22日の表示のもと、事業概要に続き「(1)職場環境改善費補助(今年度予算額に達したため、募集を終了しました。)」の記載が見える。

出典: 広島市「広島市中山間地域における中小企業の人材確保支援事業」のページ(2026年9月時点)

「企業PR力向上経費補助」は、市が中山間地域と定めた区域にある事業所の採用サイトや動画、パンフレットを外に頼んだとき、その制作委託費の半分(上限30万円)が戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 広島市中山間地域における中小企業の人材確保支援事業補助金(企業PR力向上経費補助)
相談先 広島市 経済観光局産業振興部 中小企業支援課
補助対象 新たな人材確保のためのホームページを始めとしたwebサイト及びそれに掲載する企業のPR動画又はパンフレット若しくはチラシの新規制作及びリニューアルのための制作委託費
補助上限(補助率) 1者あたり30万円(対象経費の2分の1以内・認定または公表があれば3分の2以内・消費税を除く・千円未満切り捨て)
期限 令和8年4月1日から令和9年1月29日まで(土日祝を除く8時30分〜12時・13時〜17時15分・最終日は17時15分必着)。委託契約の前に申請し、交付決定を受けてから契約する

注意したいのは、広島市内であればどこでもよい、という制度ではないことです。市が中山間地域と定めた区域に事業所が無ければ、この条件で外れます。

「対象の地域には入っていなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる会社や出る費用の中身、申請の順番や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象になるのは5区の中山間地域

この制度が対象にするのは、会社の規模でも業種でもありません。通るかどうかは、事業所がどの町にあるかで先に決まります。

要綱第2条は中山間地域を、山村振興法の振興山村地域、離島振興法の離島振興対策地域、農林水産省の農業地域類型における中山間農業地域のいずれかに当たる地域と定めています。

対象地域は、募集要項の2ページ目とチラシの裏面に町名の一覧で載っています。該当するのは8区のうち5区、11の旧町エリアです。

対象地域(旧町村名)
南区 似島町
安佐南区 沼田町
安佐北区 可部町、白木町、安佐町、高陽町
安芸区 阿戸町、畑賀町、瀬野町
佐伯区 五日市町、湯来町

中区・東区・西区には対象地域がありません。この5区に入っていても、旧町の全域が対象とは限りません。可部町なら大字南原や三入一丁目から七丁目までというように現在の町名まで指定され、丁目の一部だけが該当する場所もあります。

本社が市外や県外にあっても申請はできます。ただし補助の対象になるのは、その中山間地域の事業所で実施する取組だけです。まずは一覧で自社の住所を照らして、ここで外れるなら別の枠を調べると決めてしまうほうが早いはずです。

申請できるのは中小企業とNPO法人と組合

場所が合っていても、施設の種類で外れます。要綱第2条は補助対象事業所を「物の生産又はサービスの提供の事業の用に供する施設」としたうえで、次のいずれにも該当しないものとしています。

  • 農林漁業に係る施設
  • 児童福祉法に定める児童福祉施設
  • 介護保険法に定める事業を行う施設
  • 障害者総合支援法に定める事業を行う施設
  • 医療法に定める病院・診療所・助産所
  • 私立学校法に定める学校・専修学校・各種学校

農林漁業と医療、介護、保育、学校は、施設の種類で先に外れます。法人格でも切られていて、社団法人・財団法人・医療法人・学校法人・社会福祉法人は補助対象者になりません。

残るのは中小企業者、NPO法人、組合です。中小企業者は、資本金か従業員のどちらか一方が基準に入っていれば該当します。

業種 資本金または従業員数
製造業等 3億円以下または300人以下
卸売業 1億円以下または100人以下
小売業 5,000万円以下または50人以下
サービス業 5,000万円以下または100人以下
ゴム製品製造業 3億円以下または900人以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業 3億円以下または300人以下
旅館業 5,000万円以下または200人以下

NPO法人のほうは、収益事業を行って法人税の確定申告をしていること、認定NPO法人でないこと、従業員300人以下であることが要ります。

これに加えて、労働関係法令を遵守していること、地域活動を行いやすい職場づくりと働きやすい職場づくりに計画的に取り組むことが要ります。後者は申請時に「職場づくりに関する計画書」で取組を選ぶ形です。

市税の滞納、暴力団関係、申請する事業所での風俗営業等に当たる場合も、補助対象者になりません。中山間地域に工場や営業所を持つ製造・建設・運送の会社なら、条件はおおむね満たすと見て差し支えないでしょう。

対象経費は制作委託費に限られる

対象になる条件を満たしたら、次は何に使えるかです。要綱別表が挙げる補助対象経費は「新たな人材確保のためのホームページを始めとしたwebサイト及びそれに掲載する企業のPR動画又はパンフレット若しくはチラシの新規制作及びリニューアルのための制作委託費」です。

採用そのものが目的になっている点が、この制度の性格を決めています。販路開拓を目的に据える制度では採用サイトが外れやすいのですが、ここは要綱第1条から人材確保で通っています。新しく作るのでも、いまあるものを作り直すのでも対象です。

中身は、webサイトとPR動画、パンフレット・チラシです。webサイトにはホームページのほかSNSも含まれるので、採用向けのアカウントの立ち上げを外に頼む形も対象になります。

要綱の書き方は「webサイト及びそれに掲載する」動画や紙で、サイトに載せるものを対象と読ませます。いっぽう市は、パンフレット・チラシの制作委託費を独立した対象として並べています。

サイトを作らずに紙だけを外に頼む形も、対象になると見ていいでしょう。委託契約の前に中小企業支援課へ相談することが要件なので、その場で作るものを伝えて確かめておけば十分です。

戻るのは経費の2分の1・上限30万円

補助率は対象経費の2分の1で、上限は1者あたり30万円です。認定または公表があれば3分の2に上がります。金額は消費税を除いた額で計算し、千円未満は切り捨てます。

例えば、採用サイトの制作を税抜60万円で外に頼むなら、2分の1で30万円が戻り、上限にちょうど届きます。3分の2が効く会社なら、税抜45万円で上限に届きます。

他の補助金を受けている分は差し引きます。市の記入例は、対象経費60万円から他の補助金5万円を引いた55万円の2分の1で、補助金額を27万5,000円としています。

採用サイトを一式作り直すなら、上限に届く見込みは高いでしょう。逆に税抜30万円ほどの制作なら戻るのは15万円で、率が3分の2に上がっても差は5万円です。

補助率が3分の2になるのは6通り

補助率を3分の2に上げる条件は、認定と公表をあわせて6通りあります。ただし、いま新しく取りにいけるものは限られます。

3分の2になる条件 いま新しく取れるか
広島県働き方改革実践企業 取れない。制度が令和2年度で終わっている
えるぼし認定企業 取れる。国の認定
ユースエール認定企業 取れる。国の認定
広島市「女性と若者が輝く企業」 取れる。ただしえるぼしかユースエールが前提
ひろしま型地域貢献企業 取れる。市の認定
地域貢献活動休暇制度整備促進事業での公表 取れる。市の公表

いちばん先に名前が挙がる「広島県働き方改革実践企業」は、いま持っていない会社が新しく取りにいくことはできません。広島市の「女性と若者が輝く企業」も、国の認定を先に持っていることが前提です。

市が所管する条件は、窓口が中小企業支援課ではなく企画総務局のコミュニティ再生課になります。

地域貢献活動休暇の公表のほうは、年次有給休暇とは別の休暇を社内規定に定め、対象者と適用条件、取得可能日数を含めて従業員に周知し、その周知を申請日前1年以内に1回以上行っていることが要件です。

これから社内規定を作る会社は、規定を整えて周知し、公表まで進んだうえで補助金を申請する順番になります。補助率を上げるために今年度中に間に合わせる使い方は、現実的ではありません。

3分の2を取りにいくより、2分の1で通す前提で組むほうが早い

率を上げる条件は、どれも社内の制度を整えて審査を受ける話です。この年度の制作費に間に合わせるのは難しいので、率は2分の1と見て、対象になる経費を固めるほうが確実だと思われます。すでに認定を持っている会社だけが、3分の2を計算に入れられます。

自作と掲載料は対象に入らない

対象は制作委託費なので、媒体に出すお金は入りません。求人サイトの掲載料、求人広告費、人材紹介の手数料、採用業務の委託費は、費目として出てきません。募集要項にも、TVCMなどの掲載料は対象外と書かれています。

作る費用は出るが、出す費用は出ない制度です。ドメイン取得料やサーバ契約料、通信経費、維持管理費も、webサイト等の制作に直接関係しない経費として外れます。採用サイトの見積に運用保守が入っているなら、制作費と分けて出してもらう必要があります。

自作も対象になりません。市は、制作に精通した事業者に委託する経費だけを対象とし、自社でつくった場合は対象にならないとしています。社内のデザイナーが手を動かした分は、金額が積み上がっても対象になりません。

媒体に出す予算を見ているなら、この制度では拾えないとそう考えて、作るものへ寄せるほうが早いはずです。

著作権が自社に残る契約でないと通らない

経費の対象になる条件には、権利の話も入っています。要綱第5条は次のように定めています。

補助金により財産を取得する場合は、所有権及び著作権が補助対象者に帰属しないものは対象外とする。

募集要項はこれに例を足して、リースなどは補助対象経費とならないと書きます。制作物の著作権が申請者に残る契約でないと、経費として通りません。

サイト制作では、著作権を制作会社に留保して利用許諾だけを渡す契約も珍しくありません。契約書を確定させる前の事前相談で、権利の帰属の書き方まで確かめておきましょう。

求人していることが条件に入る

要綱別表の注記に、条件がもう1つ紛れています。

申請時に既に求人していること又は申請後、当該年度内に求人する見込みがあることが条件となります

サイトを先に整えてから募集を始めるつもりでも、申請はできます。その場合は、年度内に求人する見込みがあることを説明する形です。

当面採用の予定がないまま、会社紹介として作り直すだけなら、この制度の対象にはなりません。事業計画書も、実施の目的を現状の課題に触れて書かせる作りになっています。

期限は令和9年1月29日・着手は交付決定の後

受付期間は令和8年4月1日から令和9年1月29日までです。土日祝を除く8時30分から12時と13時から17時15分までで、最終日は17時15分必着です。

ただし期日まで開いているとは限りません。募集要項は予算の範囲内での執行で、申請者が多い場合は先着順の交付決定になると書き、チラシも申請額が予算額に達し次第受付を終了すると添えています。期日ではなく、枠が埋まった時点で閉じる制度です。

もう1つの期限は着手のタイミングです。委託契約の前に申請し、交付決定を受けてから契約します。交付決定日より前に生じた費用は、補助の対象外になります。申請から交付決定までは2週間程度かかります。

さかのぼって日程を組むと、事前相談、仕様の確定、2社からの見積取得、申請、交付決定まで2週間、そこから制作です。採用サイトは要件定義から公開まで数か月かかることもあります。年度内に完了しない計画では通らないので、動くなら早いほうが確実です。

Tips|見積を取る前に電話を入れる

委託契約の前に中小企業支援課へ相談することが要件なので、制作会社から見積をもらう前に一度電話を入れておくと手戻りがありません。相談のときに、作るもの(サイトか動画か紙か)と事業所の住所、着手したい時期を言えれば、その場で見通しが立ちます。

申請は事前に1回・見積は2社分

交付申請でそろえるものは多めです。全メニュー共通の書類に、このメニュー特有の書類が加わります。

区分 主な書類
共通 交付申請書/労働関係法令の遵守に関する確認書/職場づくりに関する計画書/履歴事項全部証明書または定款/役員等氏名一覧表/誓約書/事業所の所在地が確認できる書類/市税の滞納がないことの証明書
このメニューの追加分 事業計画書/収支予算書/委託契約見積書および仕様書の写し(2社以上)/いまのホームページやパンフレットを印刷したもの/認定証の写し等

見積は2社以上そろえる決まりで、しかも仕様書まで付けます。同じ条件で2社に出してもらうには、何をどこまで作るのかを先に決めておく必要があります。ここがいちばん時間のかかる工程です。

市税の書類にも気を付けます。募集要項は、特定の市税を納付した証明ではなく、滞納がないことの証明書を出すよう書き分けています。3か月以内に発行したものに限られ、取り違えると出し直しです。押印は不要で、提出は電子メール、郵送、持参から選べます。

事業が終わったら、完了の日から40日以内か3月31日のどちらか早い日までに実績報告を出します。費用はいったん全額を自社で立て替える形です。ホームページは印刷したもの、動画はデータで、成果物そのものを提出します。

交付決定後5年以内に立入検査が入ることがあり、関係書類は事業完了年度の翌年度初日から5年間の保管義務があります。作って終わりではなく、あとから効果を聞かれる制度だと見ておきましょう。

予算は220万円で7社分

枠の大きさは公表されています。令和8年度の当初予算で企業PR力向上経費補助に付いているのは220万円で、「職場環境改善費補助」4,582万円、「人材確保促進補助」4,400万円と合わせて、事業全体で9,202万円です。

220万円は、上限いっぱいに使う会社ばかりなら7社分です。上限まで使わない会社が混ざれば、その分だけ件数は増えます。令和6年度の決算額は173万円だったので、例年おおむね使い切る規模です。

そして、実際に閉じたメニューがあります。同じ事業の職場環境改善費補助は、今年度予算額に達したため募集を終了しています。受付期間は令和9年1月29日までですが、そこまで待たずに閉じました。

企業PR力向上経費補助のほうは、2026年8月時点で終了の告知は出ていません。ただし、いまどこまで使われたかは公表されていないので、残りは市に聞くほかありません。

回数のほうは、同じメニューを同じ年度に二度は使えません。いっぽうメニューが違えば、それぞれ申請して複数の補助を受けられます。人材確保促進補助と組み合わせる形も、この制度と別に申請できます。

他の補助金との併給も認められていて、全体の経費から他の補助金等の額を引いた額が補助対象経費になります。相手方の制度にも報告が要ります。

問い合わせ先は中小企業支援課

この制度の所管は、広島市の経済観光局産業振興部 中小企業支援課(082-504-2236)です。委託契約の前に相談することが要件なので、この電話は手続きの一部でもあります。

申請の前に確かめておく点は、次の3つです。

  • 全社で1本の採用サイトを作る場合に、補助対象事業所の分をどう切り出すか
  • 自社の事業所の住所が、募集要項の対象地域の一覧に入っているか
  • 令和8年度の予算がどの程度残っているか

住所と枠の残りは、動くかどうかそのものを決めます。先に電話で確かめておきましょう。

仕様を先に決めた会社にだけ30万円は届く

本制度の上限は1者あたり30万円です。補助率が2分の1なら、制度が軽くするのは税抜60万円までの支出の半分まで。採用サイトを作り直す見積の一部を受け持つ額です。目的は中山間地域での人材確保そのもので、採用が販路開拓のついでに拾われた枠ではありません。

手間は、書類の点数より前にあります。委託契約の前に相談し、同じ条件で2社から見積と仕様書をそろえ、交付決定まで2週間。戻る額を数える前に、何をどこまで作るのかを決める必要があります。制作会社に声をかける前に、採用で何を伝えたいのかを固めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人
【上限30万円】「企業PR力向上経費補助」は広島市全域で使える?対象になる地域と経費を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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