【上限15万円】「四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金」は採用サイトに使える?対象になるかを整理

「四日市市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、名前にあるのは販路拡大で、採用サイトの制作費が乗るのかどうか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 対象になるのはどんな事業者か?
  • 対象になる経費は何か?
  • いくらまで戻ってくるのか?
  • 採用サイトの制作費はこの枠に当てはまるのか?
  • いつまでに、何回まで申請できるのか?

四日市市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて3件あるので、見比べたい方は三重県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金の概要

四日市市の公式サイトにある「四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金」の案内ページ。更新日は2026年4月1日で、本店登記や創業後3年未満などの補助対象者の要件が箇条書きで示されている。

出典: 四日市市「四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金」のページ(2026年9月時点)

「四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金」は、創業から3年たっていない市内の事業者が会社の認知度を上げる取り組みをしたとき、かかった費用の半分(上限15万円)が戻ってくる制度です。

まず、全体像です。

補助金名 四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金
相談先 四日市市 商業労政課 商業・サービス産業振興係
補助対象 自己の営む事業に係る認知度の向上及び販路拡大につながる事業(対象になる経費は本文の節)
補助上限(補助率) 15万円(補助対象経費の2分の1以内・1,000円未満切り捨て)
期限 事業に着手する前に申請(受付期間の日付は市の資料に記載がありません)

注意したいのは、創業から3年を過ぎている会社と、市の創業塾などの条件のどれにも当たらない会社が、金額を見る前に対象から外れることです。

「この枠ではなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる事業者や経費の中身、採用の費用がこの枠に当てはまるのか、申請の回数や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は創業3年未満の市内事業者

対象になるのは、市内に本店を置く法人か、市内に主たる事業所がある個人で、創業日から3年を経過していない事業者です。市税を滞納していないこと、風俗営業や宗教・政治活動を目的とする事業ではないことも条件に並びます。

本店登記が市外にある法人は、市内に主たる事業所があっても、この枠からは外れると見ておくほうが安全だと思われます。交付要綱が、主たる事業所から入るルートを個人に限っているからです。

創業日の数え方も決まっています。個人は開業届に書いた開業日、法人は履歴事項全部証明書の設立日です。個人で始めた事業をそのまま法人にした場合は、開業届の開業日が起点になります。法人化のときに3年が数え直されるわけではありません。

対象になる条件は4つ

対象者にはもう1つ条件があり、次のどれかに当たっている必要があります。

条件 交付要綱第3条第2号の書き方
ア 創業塾・創業カフェ 四日市市創業支援等事業計画に基づいて実施される創業塾又は創業カフェを受講し、特定創業支援事業該当者として報告されている者
イ 女性起業家育成支援事業 同計画に基づいて実施される女性起業家育成支援事業を受講し、特定創業支援事業該当者として報告されている者(令和5年度以前の受講者は完了報告書に掲載されている受講生)
ウ インキュベーション施設 同計画に基づいて実施されるインキュベーション施設に入居し、特定創業支援事業該当者として報告されている者
エ ビジネスプランコンテスト 三重県全域を対象にした、県内で実施されるビジネスプランコンテスト等受賞者(ただし、県又は市が主催又は後援をしているものに限る。)

エには条件が二重に付いています。三重県全域を対象にしていること、そして県か市が主催か後援をしていること。市内だけを対象にしたコンテストで賞を取った、というだけでは足りません。

ア〜ウは、市の創業支援等事業計画に基づく事業が対象の条件です。創業塾と創業カフェは四日市志創業応援隊が実施しており、ウのインキュベーション施設としては市がビズスクエアよっかいちを挙げています。

受講や入居をしただけでは足りず、特定創業支援事業の該当者として市に報告されていることまでが条件です。どの条件にも当たらないなら、この枠は候補から外して別の制度を当たるほうが早いはずです。

対象経費は広告宣伝費と委託費と事務費

対象になる経費は、交付要綱第5条が挙げる広告宣伝費、委託費、事務費と、そのほか市長が適当と認めたものです。費目の名前として定められているのはこの並びで、制作物の名前は出てきません。

事務費や委託費がどこまでを指すかは、要綱にもチラシにも定義がありません。見積の内訳を費目ごとに分けて出しておくほうが、あとで通しやすいはずです。

要綱第5条には、ただし書きがもう1つ付いています。事業の実施に当たって他の補助金等の収入がある場合は、その収入相当額を必要経費から差し引く、という一行です。同じ経費に、二つの制度から二重には出ません。

戻るのは経費の半分・上限は15万円

補助率は補助対象経費の2分の1以内で、限度額は15万円です。1,000円未満の端数は切り捨てになります。

例えば30万円の発注なら15万円が戻って上限にちょうど届き、15万円の発注なら戻るのは7万5,000円です。上限まで受け取るには、その倍の支出が必要になります。自社で持つ分が半分以上残る前提で、予算を組んでおくのが確実です。

採用サイトが対象になるかは決まらない

ここからが本題です。この枠に採用サイトの制作費が当てはまるかどうかは、市の資料からは決まりません。当てはまらないと書かれているわけでもありません。

判定の軸になるのは、交付要綱第4条の一行です。

補助の対象となる事業は、前条に定める補助対象者が自己の営む事業に係る認知度の向上及び販路拡大につながる事業とする。

事業名の列挙はありません。認知度の向上と販路拡大につながるかどうかの一点で決まります。交付要綱には、採用も求人も一度も出てきません。対象にならない経費を並べた別表も、要綱にもチラシにも様式にもありません。

要綱第1条の末尾には雇用の創出という言葉がありますが、これは補助の先に置かれた市の目標です。経費を補助して事業が続き、その結果として新規事業者が育ち雇用が生まれる、という並びで書かれています。ここを採用の根拠に読むと、判断を誤ります。

採用のための発注でも、会社を知ってもらう取り組みとして説明が立つなら、この枠に入る余地はあると思われます。ただ要綱が販路拡大を軸に置いているので、採用そのものを目的に据えた発注は通りにくいはずです。見積を取る前に、商業労政課へ一度電話で確かめておくほうが確実です。

計画書に販路拡大の説明を書く

判断の重心がどちらに寄っているかは、申請の書式から読み取れます。市は、提出する事業計画書に事業概要、補助金の使用用途、そして補助金の使用がどのように認知度の向上及び販路拡大につながるかを必ず書くよう求めています。

申請者は、その支出が販路拡大にどうつながるかを自分の言葉で書いて出します。採用のための発注をここに書き切れるかどうかが、実際の分かれ目です。

市の各種助成制度のページでも、この枠は創業のカテゴリに分類されています。6件が並ぶ人材確保・人材育成のカテゴリには入っていません。

採用の費用を正面から見る枠ではない、と認識して差し支えないでしょう。

就職フェアの出展料は市の別の枠

採用の費用そのものを見る制度は、同じ四日市市にもうひとつあります。「中小企業人材確保支援事業費補助金」で、交付要綱には目的が市内中小企業の人手不足対策と書かれています。

対象になるのは出展ブース費と、出展に伴うWeb掲載費です。補助率は3分の2で1回につき上限30万円、1事業者が年度内に2回まで申請できます。求人情報のWeb掲載だけを申し込む形では対象になりません。

就職フェアに出て応募を集めたい方は、この枠よりそちらのほうが素直です。出展に付いてくる掲載と単独の掲載でどこが分かれるのかを、先に確かめておきましょう。

参考記事:『【上限30万円】「四日市市中小企業人材確保支援事業費補助金」は採用サイトに使える?対象経費を解説!

申請は事業を始める前に出す

交付要綱第7条第1項は、あらかじめ交付申請書を提出しなければならないと定めています。市の案内もチラシも、事業開始前に補助申請をするよう書いています。

見積もりを取って発注してから相談に行っても、そこからは戻せません。制作会社に頼むかどうかを決める前に、市への申請を先に置く形になります。発注が先に立つと、この枠は使えなくなります。

申請は、同一年度内は同一申請者につき1回限りです。創業後3年を経過するまでは、年度をまたいで複数回申請できます。年度に1回だけなので、どの支出にぶつけるかを先に決めておきましょう。上限が15万円なので、いくつかの費用に薄く分けるより、ひとつの発注に寄せたほうが手続きの手間に見合います。

Tips|申請の前にそろえておくもの

発注より先に申請を出す枠なので、用意するものは先に決まります。事業計画書に書く「どのように認知度の向上及び販路拡大につながるか」の説明、収支予算書に載せる費目ごとの見積額、開業届か履歴事項全部証明書の写し、市税の完納証明書の写しです。制作会社に相談する段階で、見積を費目ごとに分けてもらっておくと、そのまま予算書へ移せます。

実績報告は完了から30日で締まる

交付決定を受けたあとの流れは、次のとおりです。

  1. 交付申請書に収支予算書・事業計画書・誓約書・市税の完納証明書の写し・開業届か履歴事項全部証明書の写しなどを添えて提出する
  2. 市の審査を経て交付決定通知書を受け取る。条件が付されることがある
  3. 交付決定を受けてから事業に着手する。計画を変えるときは先に変更承認申請を出す
  4. 実績報告書に収支決算書・領収書の写し・事業報告書・実施を証する写真等を添えて提出する
  5. 請求書を提出して交付を受ける

気を付けたいのは4で、実績報告の期限は完了等の日から30日を経過した日か当該年度末の、どちらか早い日までです。年度末まで待てるとは限りません。交付決定通知書には、関係書類を事業終了後5年間保存する条件と、後日、市が監査を行うことがある旨も付きます。

補助金は事業が終わってからの精算で入ってきます。制作費はいったん全額を自社で立て替える形になるので、支払いの時期も一緒に見ておきましょう。

予算は225万円で年度に1回だけ

令和8年度の当初予算は225万円です。上限の15万円で割ると15件分にあたり、枠そのものが大きくはありません。

先着順という書き方も、予算に達し次第終了という書き方も、交付要綱・市の案内・チラシのどこにもありません。それでも予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。

令和6年度は300万円の枠に対して、交付額が98万7,000円でした。1件あたりの上限から見ると、少なくとも7者には出た計算になります。殺到して枠が尽きる性質ではない、とは言えそうです。

交付要綱は、令和9年3月31日限りでその効力を失うと定めています。この失効日は令和6年の告示で3年延ばされたもので、延長された前例はありますが、次も延びるとは公表されていません。年度が変われば要件も金額も変わることがあるので、申請へ進む前に市の公式ページで最新の内容をご確認ください。

問い合わせ先は商業労政課

本制度の所管は、四日市市の商業労政課 商業・サービス産業振興係です。電話は059-354-8175で、市役所7階にあります。特定創業支援事業の該当者に当たるかどうかは別の要件があるため、市自身が問い合わせを呼びかけています。

申請の前に確かめておく点を3つ挙げます。

  • 採用のための発注をどう書けば、認知度の向上と販路拡大の説明として通るか(見立ては上のとおりですが、発注の前に一度確かめる)
  • 特定創業支援事業の該当者であることを、申請のときに証明書で示す必要があるか
  • 今年度の受付が続いているか、225万円の枠にどれだけ残っているか

15万円より、先に採用の中身を決める

本制度の上限は15万円です。創業して間もない時期に、会社を知ってもらう露出をひととおり外へ頼むなら、その費用の一部に届く額と言えます。制度そのものは創業直後の認知度の向上と販路拡大に主眼があって、採用は費目にも対象事業にも名前がありません。採用の予算全体を見る設計にはなっていません。

申請では、事業計画書に販路拡大への道筋を自分の言葉で書き、発注より先に出します。年度に1回だけの枠です。その説明が立たないなら、15万円を追うより、募集の中身をつくり直すほうが、返ってくるものは大きいはずです。

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どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
【上限15万円】「四日市市特定創業者販路拡大事業費補助金」は採用サイトに使える?対象になるかを整理 | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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