【上限50万円】「上越市収益力・生産性向上推進補助金」は採用に使える?対象経費を解説!

「上越市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たり、対象経費に「ウェブサイト関連費」という行を見つけたものの、採用サイトに使えるのかどうか分からないまま止まっていませんか。

本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • どんな会社が補助対象になるのか?
  • 対象経費はどのように決まるのか?
  • いくらまで戻ってくるのか?
  • 採用にかかる費用は見てもらえるのか?
  • いつまでに申請手続きをすればいいのか?

上越市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて2件あるので、見比べたい方は新潟県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。

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市の補助金一覧を開いても、並ぶのは設備投資と販路開拓ばかり。採用に使えそうな行が見当たらず、うちの町には無いのだと閉じてしまう……。 そう見えるのは、採用に効く枠が商工の担当課だけに無いからです。県と30市町村を課ごとに開き直すと、数も金額の桁も変わります。 開いたのは、2026年8月に県と市町

上越市収益力・生産性向上推進補助金の概要

上越市の公式サイトにある「収益力・生産性向上推進補助金の募集」のページ。1次募集は令和8年3月2日から6月30日、2次募集は8月3日から10月30日までと期間が示され、補助対象者の要件(市内本社、市税滞納なし)が箇条書きで書かれている。

出典: 上越市「収益力・生産性向上推進補助金」のページ(2026年9月時点)

「上越市収益力・生産性向上推進補助金」は、収益力または生産性を高める取り組みを5つのコースのどれかで行ったとき、かかった税抜の経費の2分の1が、上限50万円まで戻ってくる制度です(賃上げをした会社は3分の2・75万円)。

まず、全体像です。

補助金名 上越市収益力・生産性向上推進補助金
相談先 上越市 産業政策課
補助対象 コースごとに定められ、コース1(新商品若しくは新サービスの開発又は新市場開拓)は開発費、設備・備品費、委託費、工事費、広告宣伝・販売促進費、展示会等出展費、ウェブサイト関連費、その他。コース2(デジタル化及びDXの推進)は開発費、設備・備品費、その他。コース3(設備投資による生産性向上)は設備・備品費、委託費、工事費、その他。コース4(働き方改革及び人材確保支援)は設備・備品費、工事費、教育・研修費、その他。コース5(専門家による伴走支援)は委託費、その他(選べるのは1コース。コース5だけは他のコースと組み合わせられる)
補助上限(補助率) 通常枠は50万円(対象経費の2分の1以内)・特別枠は75万円(対象経費の3分の2以内)
期限 2次募集は令和8年8月3日から10月30日まで。交付決定を受けてから事業に着手する(交付決定前に発注・契約した経費は対象外)

気を付けたいのは、採用サイトの制作費も、求人媒体の掲載料も、人材紹介の手数料も、どのコースの経費表にも費目が無いことです。名指しで対象外と書かれてはいませんが、費目に無い以上は対象から外れると見ておくほうが安全です。

「どのコースにも自社の取り組みが乗らなさそうだ」と感じた方は、個別の制度を当たるより、先に全体像を見たほうが早いかもしれません。国の助成金と自治体の補助金では、対象になる費用も申請先も違います。

参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!

ここから、対象になる会社やコースごとの費目、申請の期限や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。

対象は市内に主たる事業所がある中小企業

市内に主たる事務所又は事業所を有する中小企業者等が対象です。市税を滞納していないことに加えて、法人は法人税、個人は所得税の青色申告を行っていることが要件に入ります。

白色申告のまま準備を進めると、対象から外れます。見落としやすい条件なので、先に自社の申告の種類を確かめておいてください。

資本金や従業員数の基準は、市の資料には示されていません。一般には中小企業基本法の定義が物差しになります。

業種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 資本金の額又は出資の総額が3億円以下、又は常時使用する従業員の数が300人以下
卸売業 資本金の額又は出資の総額が1億円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下
小売業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が50人以下
サービス業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下

参考サイト:『中小企業庁:「中小企業・小規模企業者の定義」』

資本金と従業員数は「又は」でつながっているので、どちらか一方を満たしていれば当てはまります。市内に主たる事務所か事業所があって青色申告をしている中小企業なら、対象になっていると考えて差し支えないでしょう。

ただし、上越市の資料にこの表がそのまま載っているわけではないので、この基準に近い規模の会社だけは、申請書を書き始める前に窓口で確かめておかれると安心です。

対象経費はコースごとに決まる

補助対象事業は「収益力又は生産性の向上に資する次の事業」と定められています。目的の側は「又は」でつながっていて、どちらか一方に資すれば足ります。

経費を決めているのは、目的ではなくその下に置かれた5つのコースです。対象経費はコースごとの表で別々に定められ、いずれも税抜の額で見ます。

選べるコースは1つだけです。組み合わせられるのはコース5(専門家による伴走支援)だけで、しかもコース5で策定した改善計画等に基づく実践や取組に限られます。交付は1事業者につき1年度1回です。

他の公的補助金の交付を受ける事業は、この制度の対象外です。誓約書でも「国、都道府県、市区町村その他公的制度による補助金等の交付を受けていません」と確認させる形なので、国や県の枠と重ねる前提で資金計画を組むと、こちらが使えなくなります。

補助対象外には、人件費(専門家謝金と指導・助言謝金を除く)、事業用品や事務用品などの消耗品費、汎用性が高くこの事業以外にも使える物品の購入費が並びます。

先に決めるのはコースで、費目を探すのはその後という順番になります。

戻るのは経費の2分の1・上限50万円

補助率と上限は、コースとは別の軸で決まります。賃上げをしたかどうかで通常枠と特別枠に分かれ、どのコースを選んでもどちらかに入る形です。

通常枠は対象経費の2分の1以内で上限50万円、特別枠は3分の2以内で上限75万円です。特別枠は、雇用者給与等支給額が前年度比2.0パーセント以上増えているか、同水準の賃上げを行う計画を有し実績報告時に確認できることが条件になります。

費目ごとの頭打ちもあります。ウェブサイト関連費は当該経費のうち40万円、工事費も40万円、教育・研修費は20万円まで。広告宣伝・販売促進費だけは額ではなく率で、補助対象経費を合算した額の5分の1までです。

例えば、コース4で休憩室の改修工事と設備の入れ替えに税抜100万円を使う計画なら、通常枠の2分の1で50万円。上限にちょうど届くのは、税抜100万円までの支出という見当になります。

ウェブサイト関連費はコース1だけにある

ウェブサイト関連費は「ウェブサイト、ECサイト等の構築、改良等に係る経費」で、当該経費のうち40万円まで見てもらえます。この費目があるのは、コース1の経費表だけです。

コース1の名前は「新商品若しくは新サービスの開発又は新市場開拓」です。市の記載例では、飲食店が地元の発酵素材で新しい調味料を開発し、自社のECサイトを改修して全国へ売る事業が挙がっています。

ウェブサイト関連費は、その販路を作るための費用として定められています。採用サイトは新商品でも新サービスでも新市場でもないので、この費目に当てはまる事業の名前が用意されていないと思われます。

採用サイトの制作費は、この制度では対象から外れると見ておくほうが安全です。採用サイトを含む計画で見積を取る前に、産業政策課へ当たってください。

単独では申請できない費目がある

経費表の下には小さく備考が付いていて、この2行が実務では効きます。

どのコースか 備考に書かれていること
コース1 広告宣伝・販売促進費を補助対象経費とする場合は、他の補助対象経費と併せて補助申請する場合に限る
コース4 職場環境の改善に係る設備・備品費を補助対象経費とする場合は、工事費と併せて補助申請する場合に限る

広告宣伝・販売促進費だけ、設備・備品費だけ、という組み方は通りません。チラシを作りたい、休憩室の備品を買いたい、という動機だけでは申請の形になりません。

コース1の表には括弧書きの除外もあります。委託費からは工事費・広告宣伝・販売促進費・ウェブサイト関連費が除かれ、広告宣伝・販売促進費からもウェブサイト関連費が除かれています。

ウェブサイト関連費は、他の費目の側から二重に切り離されている形です。まとめて外注して1本の見積で出すという進め方はできないと考えておくほうが無難でしょう。

コース4は工事とセットで組む

採用の文脈でこの制度を使うなら、選ぶのはコース4「働き方改革及び人材確保支援」です。市が挙げている取組例は、テレワーク設備の導入、休憩所や託児所の設置といった職場環境の改善、業務効率化を目的とした社内研修です。

評価の欄には採用の観点が入っています。職場環境の改善では「休憩室・託児スペース等の改修が、従業員の不満解消や採用力強化に繋がるか」が問われ、テレワークの枠では求人媒体への「テレワーク可」の記載計画が確認書類に挙がります。

採用にかかる費用は出ませんが、採用に効くかどうかは点数で見られるという作りです。求人票をどう直すかまで事業計画に書ける会社なら、点は取りにいけます。

ただし備考のとおり、職場環境の改善に係る設備・備品費は工事費と併せて申請する形に限られます。評価基準にも「単なる設備や備品の導入ではなく、工事が伴う内容となっており」という一文があり、備品だけを買う計画では出せません。

教育・研修費は当該経費のうち20万円までで、従業員の資格取得や先進企業への視察は除かれます。

採用の費用は市の別の枠で見る

募集の露出そのものは、この補助金ではなく別の枠で考えることになります。上越市の産業政策課の労働係が案内している仕組みが、いくつかあります。

上越市と妙高市が共同で設けた「上越妙高 求人求職ポータル」には、募集情報を何度でも掲載できます。利用には上越雇用促進協議会への加入が必要で、詳細な事業者紹介はオプションの別料金です。人材派遣業と職業紹介業の事業者は利用できません。

インターンシップを受け入れているなら、上越市インターンシップ受入促進事業助成金があります。学生に支払った支援金の2分の1以内で、上限は大学等の所在地によって、市内は10,000円、県内は40,000円、県外から5日以上の受け入れは75,000円と変わります。

えるぼし・くるみん・ユースエール・もにすの認定を取るなら、上越市ワーク・ライフ・バランス推進企業認定費補助金が、申請書類の作成を社会保険労務士等に委託した費用の2分の1・上限10万円まで見ます。

いずれも採用サイトの制作費そのものは見ませんが、掲載の場と、受け入れや認定にかかる費用の側は市が持っています。募集の露出を増やす前に、市が用意しているこの枠から埋めておきましょう。

期限は10月30日・着手は交付決定の後

令和8年度の2次募集は、令和8年8月3日から10月30日までです。1次募集は6月30日で終わっています。

ただし日付だけを見ていると間に合いません。市は「予算額に達し次第、募集を終了します」と書いています。日付より先に予算が埋まれば、そこで受付は閉じます。

もう一方の期限は、事業を始める時期です。交付決定を受けてから着手することが条件で、交付決定前に発注や契約をした経費は対象外になります。書類に不備がなければ、受付から3週間程度で交付決定が出ると案内されています。

実績報告の提出期限は令和9年3月10日です。そこまでに終えられる事業でなければ、年度内には収まりません。

Tips|交付決定が出るまで動かさないもの

  • 発注と契約(決定の前に出すと、その経費は対象外になります)
  • 見積書(申請のときに内訳の分かるものが要ります)
  • 完了の予定日(実績報告は令和9年3月10日まで)

申請は事前に1回・審査は100点満点

交付決定の前に着手できないので、申請は事業を始める前の1回です。交付申請書(第1号様式)に、事業計画書(第3号様式)と誓約書(第2号様式)を添えて出します。

通常枠で申請するなら、賃上げ環境整備に関する同意書も付きます。収支の見通しと、内訳の分かる見積書も求められます。

審査は評点方式で、100点満点のうち60点に達しないものは不採択です。随時受け付けて随時審査する形なので、先に出したから通るという先着順ではありません。

要件を満たしていても、60点に届かなければ交付は決まりません。この制度を当てにして採用の計画を組まないほうが、結果として動きやすいはずです。

予算は3,000万円・1事業者につき1年度1回

市の令和8年度の当初予算の概要によると、この補助金には30,000千円、つまり3,000万円が計上されています。2026年8月時点で、この額のままです。

通常枠の上限50万円で割ると、60社分で予算に届く計算になります。上限まで使わない会社が混ざれば、その分だけ件数は増えます。

交付は1事業者につき1年度1回なので、1社が枠を何度も使うことはありません。それでも、市が「予算額に達した時点で募集を終了します」と書いている以上、年度の途中で閉じることはあります。

なお、年度が変われば要件も金額も改正されることがあります。申請へ進む前に、上越市の案内で最新の内容をご確認ください。

問い合わせ先は産業政策課

本制度の所管は、上越市の産業政策課です。申請の前の事前相談も受け付けています。

申請前に確かめておく点は、次の2点です。

  1. 各コースの経費表の最後にある「その他市長が必要と認める経費」に、自社の支出がどこまで含められるか
  2. いま受け付けている回の枠に、予算がどれだけ残っているか

どちらも市の運用で決まる部分です。事前相談の場でまとめて聞いておけば、計画を書き直す手戻りが減ります。

補助金の枠より、人が採れる形を先に決める

本制度の上限は、通常枠で50万円、特別枠で75万円です。市の補助金としては大きいほうですが、軽くなるのは新商品の開発や設備投資、職場環境の改善にかかった費用で、採用にかかる費用はどのコースの経費表にも入っていません。

申請するなら、5つのコースから1つを選び、交付決定が出るまで発注を止め、100点満点の審査で60点を取る必要があります。その手間まで含めて考えると、制度に合わせて計画を組み直すより、人が採れる形を先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。

私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
【上限50万円】「上越市収益力・生産性向上推進補助金」は採用に使える?対象経費を解説! | 採用補助金
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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