【全12件】「香川県」で採用に使える補助金は?対象の費用と自治体ごとの違いを解説!
採用ページを作り直したい。求人媒体の掲載料の半分でも補助が出ないか。そう考えて市役所の産業振興のページを開くと、香川県内では「産業振興支援」という名前の補助金が1本だけあることがよくあります。
中身は1本ではありません。丸亀市は15、善通寺市は10の区分がぶら下がり、採用に関わる欄はそのなかに埋まっています。しかも両市の要綱は、条文の骨格まで似ています。
似ているのに、同じようには使えません。並べるのは、県と市町が2026年8月の時点で掲げていた中身です。まず、12件の名前から並べます。
この記事でわかること
- 香川県内で事業者が受け取れる採用まわりの枠は何件あり、どの自治体にあるのか?
- 丸亀市と善通寺市の交付要綱は、どこまで同じ文で書かれているのか?
- 両市で分かれるのはどこで、その一行は何を決めるのか?
- 求人の掲載料に費目名を置いているのは、県内のどの市か?
- 制度そのものは受付中でも、使いたい枠だけが先に閉じることはあるのか?
根拠にしたのは、県と市町が公開しているページ、交付要綱、補助金の手引、パンフレット、申請様式です。1件ごとの様式や添付書類まで踏み込んだ話は、その制度だけを扱った記事に分けています。書き手は、株式会社リーピーが運営するメディア「地方採用ワークス」です。
香川県で数えられた枠は12制度
県の商工労働部労働政策課のページと、8市9町の商工・産業のページを順にたどりました。事業者や法人の側がお金を受け取れる採用まわりの枠として、2026年8月時点で内容を確認できたのは12件です。
| 区分 | 数と内訳 |
|---|---|
| 制度の合計 | 12件(県4件・市8件) |
| 制度を確認できた自治体 | 県と5市(高松市・丸亀市・善通寺市・三豊市・東かがわ市) |
| 香川県の市町数 | 17市町(8市9町) |
| 自治体別の内訳 | 高松市4件・丸亀市1件・善通寺市1件・三豊市1件・東かがわ市1件 |
制度名まで並べると、こうなります。担当課に問い合わせるときは、この名前をそのまま出すのが早い手です。
| 自治体 | 事業者が受け取れる枠の名称(2026年8月時点) |
|---|---|
| 香川県 | かがわ賃上げ環境整備応援補助金/誰もが働きやすい職場環境づくり助成金/外国人材の日本語能力向上支援補助金/外国人介護人材受入支援事業 |
| 高松市 | 高松市事業高度化等支援補助金/高松市中小企業等人材力向上支援補助金/高松市高度外国人材受入支援補助金/高松市J-Startupインターンシップ支援奨励金 |
| 丸亀市 | 丸亀市産業振興支援事業費補助金(15区分。うち人材確保・自社PRツール作成などが採用に関わる) |
| 善通寺市 | 善通寺市中小企業振興支援事業補助金(10区分。うち人材確保・人材育成・IT等活用が採用に関わる) |
| 三豊市 | 三豊市インターンシップ支援事業補助金 |
| 東かがわ市 | 東かがわ市育児休業取得促進事業補助金 |
丸亀市と善通寺市の1件ずつは、それぞれ15区分と10区分を束ねた1本の補助金です。数のうえでは1件ですが、採用に関わる欄は複数あります。この記事の後半は、その2本の似方を軸に進みます。
国が出す助成金は、この12件と財源も窓口も別で、動ける時期の決まり方も重なりません。国の助成金のほうを先に調べたい方は、国と自治体の全体像を先に開いておくと、どちらに何を当てるかが決めやすくなります。
参考記事:『採用で使える助成金と補助金』
12件に入れたのは会社に出る枠
数え方を先に断っておきます。12件に入れたのは、採用・人材確保・人材の育成や定着が目的か費目に出てくる枠のうち、交付先の欄に会社の名前が入るものだけです。三豊市のインターンシップ支援も東かがわ市の育児休業取得促進も、受け取るのは市内の事業者なので、この12件に入っています。
この条件で外れたものが2通りあります。1つは、受け取り手が働く本人や求職者になる枠です。観音寺市の奨学金返還支援事業補助金がその代表で、記事の後半に別の節を立てています。
もう1つは、会社に出るけれども採用に費目も目的も持たない枠です。高松市の新市場販路開拓事業補助金は見本市への出展に出る販路開拓の枠なので、同じ産業振興課の補助金でも12件には数えていません。
8市9町のうち5市で枠が見つかった
17ある市町のうち、事業者向けの枠を確認できたのは高松市・丸亀市・善通寺市・三豊市・東かがわ市の5市でした。9つの町については、事業者が受け取る採用まわりの枠を確認できていません。
坂出市と観音寺市は、商工担当課のページに事業者向けの補助が並んでいるものの、そのなかに採用まわりの枠を見つけられませんでした。さぬき市は、公開されているページから枠の有無を確かめられていません。
いずれも、枠が存在しないと確かめたわけではありません。公開されている範囲を追いかけて出てこなかった、というだけの意味です。さぬき市や9町で事業をしているなら、産業振興の担当課へ直接尋ねるところが出発点になります。町の商工会や商工会議所が窓口になっている枠が地元にある可能性も残ります。
県の4件は募集の費用に費目を持たない
県が持つ4件は、かがわ賃上げ環境整備応援補助金、誰もが働きやすい職場環境づくり助成金、外国人材の日本語能力向上支援補助金、外国人介護人材受入支援事業です。県の4件はどれも、募集にかかる費用そのものには費目名を置いていません。
かがわ賃上げ環境整備応援補助金は、国の業務改善助成金の交付額確定・支給決定通知を受けた事業者が対象で、補助額も国の助成対象経費のうち事業者負担分の2分の1です。申請書類は8点で、うち4点が国へ出した書類と国から受け取った通知の写しになります。
誰もが働きやすい職場環境づくり助成金は、短時間正社員を新たに雇用するか、フルタイム正社員から転換して6か月以上雇用した事業主に一律50万円を出す枠です。雇った実績に対する定額交付なので、募集の費用には向きません。
こちらは、かがわ働き方改革推進宣言を行っているか、申請時までに行う予定であることが前提になります。宣言をまだ出していないなら、雇用の話より先にそちらを済ませる順番です。
外国人材の日本語能力向上支援補助金は、雇っている外国人材の日本語能力を高める取り組みに出る枠です。補助率は2分の1で、上乗せ要件をすべて満たす場合は3分の2。上限は60万円です。
申請できるのは2026年9月30日までで、予算の範囲内で交付するため申請期限より前に受付を終える場合がある、と書かれています。目的は採用活動ではなく、雇ったあとの定着にあります。
外国人介護人材受入支援事業は、所管が商工労働部ではなく健康福祉部長寿社会対策課です。産業振興のページを追いかけていると出てきません。介護の現場で人を採る予定があるなら、商工の担当課とは別に長寿社会対策課のページも開いておきましょう。
丸亀市と善通寺市は要綱の骨格が重なる
ここからが本題です。丸亀市産業振興支援事業費補助金交付要綱と、善通寺市中小企業振興支援事業補助金交付要綱を並べて読むと、条文の作りがよく似ています。
| 対象者 | 中小企業者又は中小企業団体であること |
|---|---|
| 対象者 | 市内で事業を実施し、法人は市への法人市民税の申告・納付があること |
| 対象者 | 市税を滞納していないこと |
| 対象者 | 香川県信用保証協会の保証の対象であること(農林漁業を除く) |
| 申請回数 | 年度内において1事業者につき1回限り |
| 端数処理 | 1,000円未満切捨て |
| 対象外経費 | 人件費、家賃及び光熱水費 |
| 対象外経費 | 消耗品、備品、通信費及び通常の設備投資費用 |
| 予算 | 補助金の交付は、予算の範囲内において実施する |
別々の市の要綱なのに、条文の並びが揃っています。
対象者の要件は保証協会まで同じ
とくに揃っているのが対象者の欄です。丸亀市の第2条は5つの要件を並べ、善通寺市の第2条第1項も5つの要件を並べます。どちらにも「香川県信用保証協会の保証の対象」という要件が入っていて、農林漁業を除く旨の但し書きまで付いています。
自社の業種が保証対象に入るかどうかは、業種名だけでは判断しにくいところです。この要件は、どちらの市でも案内ページには出てきません。要綱を開いてはじめて出てくる欄です。
制作会社や媒体の見積を取るより前に、自社の業種が保証の対象に入るかどうかだけ、商工の担当課で確かめておかれると安心です。
着手後に申請できる例外条項も同じ文
もうひとつ揃っているのが、着手の順番についての例外です。どちらの市も、原則として補助事業の実施前・着手前に交付申請を出させます。そのうえで、両市の第6条第2項がほぼ同じ一文を置いています。
実施期間が年度をまたぐもの又は緊急性が認められるものについては、事業着手後の交付申請を受け付けるものとする。ただし、事業着手前にその旨を市長に報告しなければならない。(善通寺市第6条第2項)
年度をまたぐ制作は、着手後の申請を受け付ける道が両市とも開いています。採用サイトのように、取材と撮影を挟んで年度末をまたぐ仕事では影響が出る条項です。ただし着手前の報告は求められるので、黙って始めてよいという話ではありません。
交付後5年間を目途に状況報告を求めることができる、という条文も両市に共通しています。5年という期間をわざわざ条文に置いている以上、出して終わりの枠ではないと思われます。
変わるのは補助率と限度額
似ていない部分もあります。そして、そこが判定を分けます。
| 区分の数 | 丸亀市15区分/善通寺市10区分 |
|---|---|
| 補助率 | 丸亀市は2/3以内/善通寺市は1/2 |
| 人材確保の限度額 | 丸亀市20万円/善通寺市30万円 |
| 連続年度の制限 | 丸亀市は6区分が連続する2年度以内に1回限り/善通寺市に同様の規定なし |
| 事前相談 | 善通寺市は申請書の提出が事前相談の後/丸亀市は記載なし |
補助率は丸亀市のほうが高く、人材確保の限度額は善通寺市のほうが高い、というねじれ方をしています。求人媒体に30万円かける場合、丸亀市では2/3で20万円の上限に当たり、善通寺市では1/2の15万円で収まります。額の大小は、率と上限のどちらが先に効くかで入れ替わります。
丸亀市で15の区分からどれを選ぶか決めかねている方は、区分ごとの中身と、連続する2年度の数え方を先に見ておくと迷いません。
参考記事:『「丸亀市産業振興支援補助金」は採用に使える?使える費用と申請の順番を解説!』
ホームページの欄は目的の一行で分かれる
要綱の骨格が重なっているぶん、違う一行がそのまま結論の違いになります。12件のうちホームページの制作や改修に費目名を置いているのは3件で、分かれ目になるのは、その費目に目的の限定が付いているかどうかです。
善通寺市は販路開拓を目的としたと書く
善通寺市の別表第2で、ホームページに費目名を置いているのは「IT等活用」という枠です。補助対象経費の欄は「販路開拓を目的とした自社ホームページの新規作成又は変更に係る費用及びインターネット(オンライン)ショップの新規出店又は開設に係る費用」で、限度額は10万円。
冒頭に「販路開拓を目的とした」が付いています。善通寺市はホームページの費目に、要綱本文で目的の限定を掛けています。要綱第3条第3号のほうにも「販路開拓のための自社ホームページ等の作成・変更」と書かれていて、条文と別表の両方で同じ限定が繰り返されます。
採用のために作るページがここに載るかどうかは、この一行の読み方で決まります。判断は市が持っており、確かめる先は商工観光課です。同市は申請書の提出を事前相談の後としているので、聞く場が制度のなかに用意されている形です。
この事前相談は、通らなければならない関門というより、一行の読み方を先に聞ける場だと思われます。申請書を書く前の段階にあるからです。
丸亀市の要綱に目的の限定はない
丸亀市のほうは、別表7「自社PRツール作成」がホームページの費目を持ちます。補助対象事業は「ホームページの新規作成・全面的な変更、会社案内・カタログ・パンフレット等の作成など(一時的又は簡易的なものを除く。)」で、限度額は同じ10万円です。
丸亀市の要綱別表7には、目的を限定する文言がありません。販路開拓とも、PRとも書いていません。ただし市が配っているパンフレットのほうは「PRを目的としたホームページ等の新規作成・全面的な変更」と書いていて、こちらには限定が付きます。
同じ枠を、要綱とパンフレットが少しずつ違う言い方で説明している形です。善通寺市の読み方を丸亀市にそのまま持ち込むと、判定を誤ります。丸亀市で見積を取るなら、要綱とパンフレットの両方を手元に置いてから担当課に確かめるほうが早く済みます。
高松市は手引で採用活動の宣伝を外す
高松市には、Webまわりの費用に届く枠として事業高度化等支援補助金があります。メニューは兼業・副業人材活用、サイバーセキュリティ診断、Webマーケティング高度化、Webアクセシビリティ対応の4つ。補助上限は30万円、補助率は2分の1で、1申請につき選べるのは1つだけです。
このうち「Webマーケティング高度化」は、事業活動の効率化及び差別化を図るためにWebマーケティングの高度化を行うもの、と市のページに書かれています。ここまでを読むと、採用の広報もマーケティングのうちに見えます。ところが補助金の手引を開くと、補助要件の1つ目にこうあります。
自社の事業内容や採用活動などの宣伝ではなく、既存の商品等のマーケティング戦略であること。
高松市は手引の補助要件で、採用活動の宣伝を名指しで外しています。この一行は、案内ページにも交付要綱にもチラシにもありません。手引のPDFを開いて、対象経費の説明より前にある補助要件の欄まで進んで、はじめて出てきます。
「Webアクセシビリティ対応」のメニューのほうは、自社ホームページなどの公開されているWebコンテンツに関する分析・改修が対象で、従業員専用サイトなどは対象外、と書き分けられています。
採用ページは公開されている側なので、書きぶりの上では外れていません。ただしこちらは2026年8月時点で受付を終えています。
高松市でWebの費用に当てるつもりなら、メニュー名の説明より先に手引のPDFを開くのが先です。
Tips|自分の市の一行を確かめる順番
自分の市の交付要綱を開いて、ホームページの費目が並ぶ行の頭を読みます。「販路開拓を目的とした」「PRを目的とした」が付いていれば、採用のページをその目的に含めてよいかを商工の担当課へ。付いていなければ、パンフレットや手引に同じ限定が無いかを探します。要綱は市の例規のページから開けます。
求人の掲載料に費目名があるのは2市
ホームページから離れて、募集そのものにかかる費用を見ます。12件のうち、求人の掲載料に費目名を置いているのは2件でした。
| 制度 | 求人まわりの費目名 |
|---|---|
| 丸亀市産業振興支援補助金(別表2 人材確保) | 出展経費、旅費、運搬費、求人媒体への掲載料、サービス利用料など |
| 善通寺市中小企業振興支援事業(人材確保) | 合同企業説明会等への出展に要する旅費、借上料等、求人サイト等への掲載料、人材マッチングサービス等の利用に要する費用、副業若しくは兼業人材の活用に要する費用等 |
丸亀市は求人媒体への掲載料
丸亀市の別表2は、補助対象事業を「市外における合同企業説明会への出展、求人媒体又は人材紹介サービスの活用(派遣労働者の募集を除く。)など」と書きます。限度額は20万円、補助率は2/3以内です。
頭に「市外における」が付いています。丸亀市の人材確保は、市内で開かれる合同企業説明会を対象事業から外しています。派遣労働者の募集も括弧書きで除かれます。人を集めるための費用であっても、雇う形や開催地が違えば外れる、という条件の絞り方です。
善通寺市は求人サイト等への掲載料
善通寺市の人材確保は限度額30万円で、県内の市の枠としては大きいほうです。経費の欄に並ぶのは、合同企業説明会等への出展に要する旅費と借上料、求人サイト等への掲載料、人材マッチングサービス等の利用に要する費用、副業もしくは兼業人材の活用に要する費用。
善通寺市の人材確保には、開催地の限定が付いていません。丸亀市が「市外における」と絞っているのに対して、善通寺市の要綱第3条第2号は「人材確保のための合同企業説明会等への出展」と書くだけです。ここも、丸亀市の読み方を持ち込めない一行です。
補助率は1/2で、対象経費に消費税及び地方消費税は含めません。国や県等から同様の事由による補助金等の交付を受けた事業については、その額を差し引いてから1/2を掛ける計算です。この差し引きの条文は、丸亀市にも同じ趣旨で定められています。
求人媒体への出稿にこの枠を当てたい方は、説明会の開催地と雇う形が要綱の条件から外れないかを、掲載を決める前に確かめておきましょう。
人材紹介の費用は3件に費目名がある
紹介手数料のほうは、費目名を持つ枠が3件ありました。丸亀市の「サービス利用料」、善通寺市の「人材マッチングサービス等の利用に要する費用」、そして高松市高度外国人材受入支援補助金の「人材紹介手数料」です。
ただし高松市の枠は、日本国外に居住する高度外国人材を新規採用する場合に限られます。日本国内の大学・専門学校等を卒業した人材は対象外で、雇用されたことを理由に日本へ入国する人材だけが対象です。補助率は2分の1、1人あたり20万円で、1申請者あたり3人分までとされています。
高松市事業高度化等支援補助金の「兼業・副業人材活用」も、紹介の仲介手数料を経費に挙げています。それでもこの3件に数えなかったのは、費目に括弧書きが付くからです。仲介手数料のうち、採用の決定までに生じた経費は除かれます。
加えて、香川県プロフェッショナル人材戦略拠点の人材ビジネス事業者一覧に登録されている紹介事業者を通すこと、という条件もあります。誰から紹介を受けたかで、同じ手数料の扱いが変わります。
紹介サービスに払う費用を当てたいなら、金額よりも先に、どの事業者を通すかを決めるほうが早いです。
採用動画と代行の委託費に費目名はない
一方で、12件のどこにも正面から出てこない費用があります。採用動画の制作費と、採用活動の代行にかかる委託費です。
採用動画に費目名を置いた枠は、香川県内では確認できませんでした。丸亀市の自社PRツール作成が挙げるのは作成委託費、デザイン委託費、印刷製本費の3つで、想定されているのは紙とホームページのほうだと思われます。採用サイトという語も、両市の要綱には出てきません。
名前が無いことは、対象外と書いてあることとは違います。丸亀市の第5条にも善通寺市の第5条にも、ホームページ制作を対象外として並べる条文はないからです。ただし判断は市が持っています。
動画や代行の費用を含む見積を組むなら、行を分けたうえで、どこまでが自社PRツール作成に含まれるかを担当課に確かめてみるとよいでしょう。
使いたい区分だけが先に閉じることがある
もうひとつ、香川で見落としやすいのが受付の閉じ方です。制度が募集中であることと、自分が使いたい枠が募集中であることは、別の話になります。
高松市は4つのうち2つが終わった
高松市事業高度化等支援補助金の事前申請期間は、令和8年4月10日から12月25日までです。案内ページはそのうえで、メニューごとの予算の上限に達した時点でそのメニューの受付を終了する、と書いています。
そして2026年8月時点の市のページには、こう出ています。
「Webマーケティング高度化」及び「Webアクセシビリティ対応」のメニューは、予算の上限に達したため、受付を終了しました。
制度は12月まで受付中ですが、Webに関わる2メニューはすでに閉じています。残っているのは兼業・副業人材活用とサイバーセキュリティ診断の2つ。予算に残余が生じた際には事前申請の受付を再開する場合がある、とも書かれていますが、再開の保証はありません。
この補助金は1申請につき1メニューのみで、事前申請後にメニューを変更することはできない、とも明記されています。選び直しがきかない設計です。
県の外国人介護は3つのうち1つが止まった
県の外国人介護人材受入支援事業も、3つのメニューで構成されています。獲得支援、受入施設等環境整備、雇用支援の3つです。このうち雇用支援事業には「(予算上限を超過しました。)」の注記が付き、交付申請の受付が停止されています。
同じ制度のなかで、開いているメニューと止まっているメニューが並ぶ形です。残る2メニューは提出期限が令和8年7月17日で、こちらは期限のほうで閉じました。予算額を超過する交付申請があった場合は原則として先着順、という運用も書かれています。
なお、この事業の交付申請書等の審査は民間企業に委託されていて、県ではなく委託先から問い合わせや修正指示が来る場合がある、と案内されています。窓口の名前と、実際に連絡してくる先が一致しないことがあります。
1事業者が年度に使えるのは1区分
丸亀市と善通寺市は、どちらも「1事業者につき利用できる補助メニューは1つまで」としています。要綱の第4条第2項も、年度内の申請回数を1事業者につき1回限りと定めます。求人媒体にも出したいしホームページも作り直したい、という場合でも、同じ年度に両方は取れません。
丸亀市にはさらに、人材確保・人材育成・新規事業分野進出・自社PRツール作成・デジタル化・事業連携の6区分について、連続する2年度以内における申請回数を1事業者につき1回限りとする条文があります。採用に関わる2区分は、どちらもこの6区分に入っています。
三豊市インターンシップ支援事業補助金も、同一事業者からの申請は同一年度内で1回まで。香川では、年度に1枠という前提で計画を立てることになります。どれが使えるかを探すより、今年度どれに使うかを先に決めるのが早道です。
残る4件は使える場面が条件で決まる
ここまでで中身に触れたのは、県の4件、丸亀市と善通寺市の1件ずつ、高松市の事業高度化等支援補助金と高度外国人材受入支援補助金です。12件のうち残る4件は、どれも使える場面が条件で決まっている枠でした。
高松市の研修枠は2つの機関に限られる
高松市中小企業等人材力向上支援補助金は、経営者や従業員が業務に必要な技能・技術・知識を身につけるために受ける研修の受講料に出ます。交付申請の期間は令和8年5月18日から12月25日までです。
効いているのは、研修を実施する機関の指定です。交付要綱の別表第1に名前があるのは、ポリテクセンター香川と四国職業能力開発大学校の2つだけです。
四国職業能力開発大学校の能力開発セミナーは補助対象経費の10分の10で上限3万円、ポリテクセンター香川の能力開発セミナーと生産性向上支援訓練は2分の1で上限5万円と、機関ごとに率も上限も別に定められています。
民間のセミナーや自社で組む研修は、この別表に載りません。採用した人をどう育てるかの費用を市の枠に当てたい場合、受講先がこの2機関かどうかを先に確かめます。
高松市の実習奨励金は選定企業に限る
高松市J-Startupインターンシップ支援奨励金は、実習生1人1日あたり1万円、最大25万円の枠です。受付は令和8年4月23日から令和9年1月29日までとされています。
対象になるのは、J-Startup、J-Startup Impact、J-Startup WESTのいずれかに選定されている市内企業です。金額だけを見ると使いたくなりますが、名簿に載っていない会社は対象から外れます。
インターンの受入れを考えている高松市の会社は、自社が選定を受けているかどうかを先に確かめておかれるとよいでしょう。
三豊市は5日以上の受入れに出る
三豊市インターンシップ支援事業補助金は、大学・高等専門学校・短期大学・専修学校専門課程の学生を受け入れる事業に出ます。補助率2分の1、上限5万円。宿泊費、広告宣伝費、企画運営費が対象です。
条件がいくつか重なります。実施期間が5日以上であること、市内の事業所で実施すること、そして市内事業所において新たな雇用を予定していること。高校生は対象外で、宿泊費は市内の宿泊施設に限られます。
申請の前に産業政策課へ事前相談を行うことも求められています。受入れの日数と、そのあとに雇う予定があるかどうかを、事前相談の前に社内で固めておきましょう。
東かがわ市は育休の上乗せ賃金に出る
東かがわ市育児休業取得促進事業補助金は、育児休業給付金に上乗せして賃金等を支給する市内事業者が対象です。東かがわ市は上乗せ分に10分の10で出し、対象の従業員が市内に住んでいるかは問いません。市外から通っている社員でも、上乗せを出していれば対象に入ります。
採用そのものの費用ではありませんが、上乗せの原資を市が持つ形です。育休中の手取りが下がりにくいことは、求人票の待遇欄では伝えきれない部分でもあります。
東かがわ市で人を採る予定があるなら、募集要項に書ける条件を作る枠として見ておくほうが損がありません。
本人に届く枠は12件から外した
12件に数えなかったなかにも、採用の場面で効く枠があります。交付先が働く本人や求職者になるため会社にお金は入りませんが、採用の条件として示せるものです。
観音寺市の奨学金返還支援事業補助金は、市内に本社がある企業の正規雇用者なら最大80万円、市外に本社がある企業なら最大60万円を、本人の奨学金返還額に充てる枠です。
重要だったのは順番でした。補助対象者の要件に「対象企業に、事前申し込みをした日以降に、新たに正規雇用者として雇用される予定であること」とあります。先に本人が事前申し込みをしていないと、あとから正規雇用しても間に合いません。
令和8年度の事前申し込み受付期間は6月1日から11月2日まで。採用の話を進めている相手がいるなら、この期間のうちに市へ相談してもらう形になります。
同市の資格等取得支援事業補助金は、ハローワークに登録している求職者が一般教育訓練を受けたときの入学料・受講料の2分の1を、5万円まで出します。目的欄には「企業の人材確保」とありますが、申請するのは求職者本人です。
県の学生UIターン就職活動交通費助成と、高松市の大学生等UJIターン就職支援事業補助金も、渡るのは学生の側になります。会社の経費には当てられませんが、内定を出す相手に伝える材料にはなります。
香川では年度に1枠をどこへ当てるかが先
香川県の12件のうち、ホームページの制作や改修に費目名があるのは3件です。目的の限定が付かないのは丸亀市の自社PRツール作成だけで、限度額10万円・補助率3分の2以内。善通寺市は販路開拓、高松市は公開ページの改修に限られます。どれも予算の範囲内の交付なので、枠が埋まれば止まります。
厚いのは、外へ払うお金のほうでした。求人の掲載料に費目名があるのは2市、紹介手数料は3件。採用動画と代行の委託費はゼロです。年度に1枠しか取れない以上、露出に当てるのか、伝える中身に当てるのかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。