【上限50万円】「金沢市中小企業新戦力確保サポート補助金」は何に使える?対象経費と申請の条件を解説!
「金沢市 採用 補助金」で検索して本制度に行き当たったものの、対象になる費目が動画やパンフレットと書かれていて、自社の採用に当てはまるか分からないまま止まっていませんか。
本記事では、2026年8月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 補助の対象になる会社はどこまでか?
- 何を作る費用が対象になるのか?
- いくらまで戻ってくるのか?
- 制作はどこの会社に頼めばよいのか?
- いつまでに申請すればよいのか?
金沢市には、採用に使える制度がほかにもあります。この記事のものを含めて13件あるので、見比べたい方は石川県内を自治体別に整理した記事からどうぞ。
【全24件】「石川県」で採用に使える補助金は?対象経費と申請の条件をまとめて紹介!
採用ページを作り直したい。費用の半分でも補助が出ないか。そう考えて市役所の産業振興のページを開き、担当課へ電話をかける……。石川県内でこの動き方をすると、電話口で「国の通知書はお持ちですか」と聞かれる枠に何度もぶつかります。 制度が少ないからではありません。石川県内の枠は、国の助成金の決定を受け取
金沢市中小企業新戦力確保サポート補助金の概要

出典: 金沢市「金沢市中小企業新戦力確保サポート補助金」のページ(2026年9月時点)
「金沢市中小企業新戦力確保サポート補助金」は、市内の制作会社に採用動画や電子版の採用パンフレットを外注したとき、その制作費の半分(上限50万円)が戻ってくる制度です。
まず、全体像です。
| 補助金名 | 金沢市中小企業新戦力確保サポート補助金 |
|---|---|
| 相談先 | 金沢市 経済局 商工労働課 |
| 補助対象 | 採用動画及び電子版採用パンフレット(電子媒体により閲覧が可能なものをいう。)の制作に要する費用(前年度において当該費用に係る補助金の交付を受けた場合を除く。)(市内に事業所を有する事業主へ外注して制作する場合の費用に限る。)/工場見学者に対する説明資料の作成に要する費用/工場見学者の送迎に伴うバス借上に要する費用/工場見学者に対する説明に用いる備品・消耗品の購入に要する費用 |
| 補助上限(補助率) | 50万円(対象経費の合計額の2分の1・小規模企業者は3分の2・1万円未満の端数は切捨て) |
| 期限 | 毎年度2月末必着(月末が土・日・祝日の場合はその前日)。事業に着手する前に申請し、事業完了は3月末まで |
注意したいのは、制作を頼む相手が市内に事業所を有する事業主に限られることです。社内の担当者が自分で撮って編集した分は外注に当たらないので、対象になりません。
ここから、対象になる会社や頼める相手、申請の回数や予算まで順に見ていきます。自社が当てはまるかどうかを確かめながら読み進めてみましょう。
対象は市内に事業所がある中小企業
対象になるのは、市内に事業所を有する中小企業事業主です。申請要領は、次の7つのいずれにも該当することを求めています。
- 本市の区域内に事業所を有していること
- 雇用保険の適用事業主であること
- 労働関係法令を遵守していること
- 暴力団等の反社会的勢力の構成員又は反社会的勢力と関係を有しないこと
- 本市が行う啓発事業に協力すること
- 市税を滞納していないこと
- 当該補助金の交付の対象となる経費に関し、他の補助制度による補助金その他これに準ずるものの交付を受けていないこと
規模は業種ごとに基準が分かれています。小規模企業者に当たると補助率が上がるので、その基準もあわせて見ておきましょう。
| 主たる事業 | 資本金の額又は出資の総額/常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 小売業(飲食店を含む) | 5,000万円以下/50人以下(小規模企業者は5人以下) |
| サービス業 | 5,000万円以下/100人以下(小規模企業者は5人以下) |
| 卸売業 | 1億円以下/100人以下(小規模企業者は5人以下) |
| その他の業種 | 3億円以下/300人以下(小規模企業者は20人以下) |
この表から外れても、道は残っています。常時使用する従業員が100人以下で法人格があれば、資本金の大きさに関係なく対象になります。国や地方公共団体に類する団体でないことが条件で、医療法人や社会福祉法人のように業種の枠に収まりにくい法人が拾われる書き方です。
市税の滞納については、市が調べることへの承諾書を代表者名で出します。市内に事業所があって雇用保険に入っている会社なら、対象の条件はおおむね満たすと見て差し支えないでしょう。
対象経費は採用動画と工場見学の4費目
要綱の第4条は、対象になる経費を4つの号で定めています。柱書は「人材採用を目的とする経費であって次の各号のいずれかの経費のうち、市長が適当と認める経費とする」です。
(1)は採用のために作る映像と電子のパンフレットです。要綱は電子版採用パンフレットを「電子媒体により閲覧が可能なもの」と定義しています。
(2)から(4)は工場見学の受け入れにかかる費用です。説明資料はパンフレット・DVD・展示パネル、備品は翻訳機器・案内用拡声器・トランシーバー・ガイド用イヤホンマイク・ウェアラブルカメラまで例に挙がっています。
見学する工場にも条件が付きます。石川県内であること、本社が市内でない場合は見学する工場が市内であること、そして生産施設であること。事務所や店舗の見学は想定されていません。
4つの号は「いずれか」でつながっていますが、申請は1年度に1回だけなので、同じ年度に両方を揃えるなら1件の申請にまとめます。実績報告書の支出欄も、5つの経費区分が1枚に並ぶ作りです。
動画だけを考えていた方も、同じ年度に工場見学の受け入れを予定しているなら、1件にまとめて出すほうが枠を無駄にしません。
戻るのは経費の2分の1・上限50万円
補助率は対象経費の合計額の2分の1で、上限は50万円です。小規模企業者に当たる場合は3分の2まで上がります。この3分の2は令和8年度から加わった区分なので、去年の案内で見積もっていた方は戻る額が変わります。
金額の数え方には2つの決まりがあります。対象経費は消費税込みで数えること、そして補助金額の1万円未満は切り捨てられることです。申請書に付く別紙1の記入例は、総事業費85万円に2分の1を掛けて42万5,000円、そこから1万円未満を落として42万円としています。
税込100万円までの支出なら、その半分が戻ってくると考えておけばよいでしょう。小規模企業者なら、税込75万円で上限に届きます。
例えば、税込50万円で採用動画を1本外注するなら、戻るのは25万円です。小規模企業者なら33万3,333円が1万円未満を切り捨てられて33万円になります。見積の総額が万円のきりに乗っているかどうかで、手取りが1万円単位で変わります。
頼めるのは市内に事業所がある制作会社
要綱は第4条第1号の括弧書きで、発注先を市内に事業所を有する事業主への外注に限っています。
(市内に事業所を有する事業主へ外注して制作する場合の費用に限る。)
制作会社が金沢市内に事業所を構えているかどうかが、対象になるかを分けます。社内の担当者が撮って編集した分は外注に当たらないので、こちらも入りません。
声をかけたい会社が決まっているなら、見積を頼む前に事業所の所在地を確かめておくのが早いはずです。あとで制作会社ごと組み替えるより、候補を先に絞ったほうが手戻りがありません。
求人が自社サイト以外に出ているのが条件
動画と電子版パンフレットの制作費を使うには、市内を勤務地に含む求人を実際に行っていることが前提になります。しかもそれが、自社Webサイト以外の媒体で確認できなければなりません。要領が例に挙げているのはハローワークと求人情報サイトです。
自社の採用ページに求人を載せているだけでは、この条件を満たしません。申請のときには、求人が掲載されている冊子またはWebページの写しを添えます。
動画ができてから求人票を出そうと考えていた場合は、順番が入れ替わります。市の狙いが動画を作ること自体ではなく、募集が動いている会社を後押しすることにあるので、露出を先に整えてから制作に入る流れだと思われます。
受け取った動画は自社サイトに載せる
作った動画と電子版パンフレットは、制作会社から受け取ったあとに自社Webサイトへ掲載します。そのうえで、要領はこう続けます。
ただし、Webサイトへの掲載費用は対象外とする。
載せることは義務なのに、載せる費用のほうは見ない設計です。実績報告でも掲載は確かめられます。出すのは動画の主な内容がわかる静止画等の画像を2枚以上と、自社Webサイトに掲載した画面の写しで、掲載WebページのURLも書きます。
もうひとつ、制作した採用動画は市が運営する金沢市はたらくサイトにリンクをはることに了承する条件も付きます。補助を受けた動画は、市の採用ポータルから見られる状態になります。市内の求職者や学生が市のサイトから流れてくる数が増えるぶん、動画の出来がそのまま第一印象になると思われます。
販売や提供が目的のものは対象から外れる
申請要領は、対象経費の一覧の直前に一行だけ注記を置いています。
※自社の商品又はサービスを販売又は提供する目的のものは補助対象外
会社紹介の映像に採用のパートを足す組み立て方をすると、この注記に触れます。見るのは人材採用を目的とする経費なので、商品やサービスの宣伝を兼ねた1本にまとめると、どこまでが採用の費用かを切り分けられなくなります。
制作会社への発注書と見積は、採用の分だけで独立させておくほうが安全でしょう。
求人広告費と紙のパンフレットに費目は無い
費目に名前が無いものも確かめておきます。要綱が見ているのは電子版の採用パンフレットなので、紙に刷った採用パンフレットの印刷費は費目に出てきません。求人サイトへの掲載料、求人広告費、人材紹介の手数料、採用活動の代行にかかる委託費も、要綱・申請要領・チラシ・様式のどこにも並んでいません。
対象外と明記されているわけではありませんが、費目に無いものは対象から外れると見ておくほうが安全です。
採用サイト・採用ホームページの制作費も、費目に名前がありません。書かれているのはWebサイトへの掲載費用が対象外ということまでで、ページそのものを作る費用の扱いは決まっていません。
最終の判断は「市長が適当と認める経費」に委ねられています。動画と一緒にページも作る予定があるなら、見積を取る前に商工労働課へ一度電話で確かめておかれるとよいでしょう。
期限は2月末必着・事業完了は年度内
申請の期限は毎年度2月末必着で、月末が土・日・祝日にあたる年はその前日になります。事業の完了は3月末までです。
動く順番も決まっています。申請を出し、交付決定通知書が届いてから事業を始めます。申請要領は、この点をはっきり書いています。
補助金交付決定前の実施事業には補助金が交付できません。
先に発注してから申請する順番は取れません。制作会社を選び、見積をもらい、申請を出し、決定を待って契約する。審査には1〜2週間かかるので、この待ち時間を採用のスケジュールに織り込んでおきましょう。
Tips|申請を出す前に用意しておくもの
費用項目と単価が分かる見積書(「費用一式」の書き方は受け付けられません)。市内を勤務地に含む求人が出ている冊子かWebページの写し。押印して原本で出す市税滞納有無調査承諾書と誓約書。年度末に完了させるなら、実績報告までの15日が翌年度にかかることも見ておきます。
申請は事前に1回・書類は8点
提出する書類は8点です。様式が用意されているものと、任意様式で揃えるものが混ざります。
| 提出書類 | 注記 |
|---|---|
| 補助金交付申請書 | 様式あり。別紙1の事業概要書が付く |
| 履歴事項全部証明書 | — |
| 雇用保険の加入状況を確認できる書類 | 直近の雇用保険料領収書の写し等 |
| 事業実施に係る経費が分かる見積書等 | 費用項目や単価等が分かるように記載。費用一式等の記載は不可 |
| 市税滞納有無調査承諾書 | 様式あり。押印および原本提出が必要 |
| 誓約書 | 様式あり。押印および原本提出が必要 |
| 市内を勤務地に含む求人を行っていることが確認できる書類 | 対象経費(1)を含む場合。求人の冊子またはWebページの写し等 |
| 小規模企業者の要件に関する証明書 | 小規模企業者に該当する場合。様式あり |
誓約書では、市の暴力団排除条例や補助金交付事務取扱規則に違反しないこと、取消しのときは補助金を返すこと、補助で取得した財産を処分しないことを約束します。作った動画と電子版パンフレットは、譲渡も貸し付けも担保に出すこともできません。
事業を終えたら15日以内に実績報告書を出し、市の審査で補助金額が確定してから請求します。制作費はいったん全額を立て替える前提で、資金の段取りを見ておきましょう。
対象経費の総額か内訳に20%以上の変更があったときは変更申請が必要で、経費が増えても補助金額は増えません。上振れは自社で持つ前提なので、見積は余裕を見て取っておくのが確実です。
予算は年500万円・申請は1年度に1回
申請できるのは、1年度あたり一の中小企業事業主につき1回だけです。要綱の第6条第2項に、こう書かれています。
前項の規定による申請は、1年度当たり一の中小企業事業主につき1回限りとする。
動画と電子版パンフレットを別々に出して2回分もらう組み立ては取れません。前年度に(1)の経費で交付を受けていると翌年度は対象から外れる決まりもありますが、こちらが効き始めるのは令和9年度の申請分からです。
当初予算は、令和8年度が500万円です。上限50万円で割ると10社分ですが、令和7年度は年度の途中で助成枠が追加され、市が公表している交付実績は39件・1,704万円でした。1件あたりは平均で約44万円、上限の近くまで使われている計算です。
先着順という記載も、予算に達し次第終了という記載も、要綱にも申請要領にもありません。書かれているのは「毎年度予算の範囲内で交付する」だけです。予算である以上、枠が埋まれば交付は止まります。動く年を決めたら、年度の早いうちに残りを聞いておかれると安心です。
問い合わせ先は商工労働課
制度の所管は、金沢市の経済局 商工労働課です。電話は076-220-2199で、案内は市の「金沢市はたらくサイト」にあります。
申請の前に確かめておく点を3つ挙げます。
- 採用サイトそのものを作る費用の扱い(費目に名前が無いことは上のとおりですが、動画と一緒に作る予定なら確かめておく)
- 令和8年度の実際の締切日(2月末が休日に重なる年の取り扱い)
- いま受け付けている枠に残りがあるか
器が整っている会社ほど、50万円は中身に届く
本制度の上限は50万円です。市内の中小企業の人材確保を図るための制度で、採用の費用が正面から見られています。制度が軽くするのは、税込100万円までの制作費の半分。動画1本を外に出すなら、届く範囲です。
ただし、この制度は頼む相手を市内の事業所に絞り、受け取った動画を自社サイトへ載せることまで求めます。載せる費用のほうは見ません。その手間まで含めて考えると、それをどこに置き、どこで見つけてもらうかを先に決めるほうが、返ってくるものは大きいはずです。
私たちのような地方企業では、「採用はもうあきらめている」という会社も少なくないと思います。地方採用ワークスは、地方企業の採用を専門に、募集の露出から受け皿づくりまでを包括的にご支援しています。製造、建設、運送、医療、飲食など、人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
どこから手をつけるべきか、いまの状況をお聞かせいただければ一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。