【最新版/エリア別】「静岡県」の採用活動の難易度は?統計データを元に徹底解説!

求人を出して待っていても、応募の電話がなかなか鳴らない……。同じ静岡県でも、沼津と静岡市、浜松とでは事情が違うのではないか。そう感じている方もいるはずです。

ハローワークの求人と求職者の統計に、人口の将来推計という出どころの違うデータを重ねると、県内3地域それぞれの採用の様子が見えてきます。

本記事では、2026年10月時点の国と静岡労働局の公表内容をもとに、統計の数字をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!

この記事でわかること

  • 3地域それぞれの、いまの求人倍率と県内での位置
  • コロナ前から現在までの、倍率と求人・求職者の動き
  • 働く世代の将来推計から見た、地域のこれから

静岡県内の市町で採用に使える補助金・奨励金は、自治体ごとに整理した記事にまとめています。

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※本記事は国や労働局が公表している統計の内容を元に、「より分かりやすく」を趣旨にまとめさせていただいたものです。記載の内容については、一切の責任を負いかねますので、最新の数値は必ず各公表元でご確認いただきますようお願いいたします。

県内の求人倍率は、地域で0.91〜1.21倍と開く

2026年7月の有効求人倍率は、3地域のうち中部が1.21倍で最も高く、西部が0.91倍で最も低い値です。同じ静岡県の中でも、求人と仕事を探す人の釣り合いは地域で異なります。

有効求人倍率は、仕事を探している人1人に対して、求人がいくつあるかを表す数字です。1倍ちょうどなら両者が釣り合い、1倍を超えると求人のほうが多く、会社の側が選ばれる立場になります。1倍を下回ると、求職者のほうが多い状態です。県全体の1.05倍は、仕事を探す人10人に対して、求人が11件ある計算です。

この記事では、倍率が高いほど会社が人を「採りにくい」、低いほど「採りやすい」と表します。いまの倍率が3地域の中でどの位置にあるかは「〜側」、ここ数年の動きと働く世代の推計から見た向きは「〜なる方向」と書き分けます。採りやすい側の地域でも、1倍を超えていれば求人のほうが多いことは変わりません。

地域は、静岡労働局が毎月の雇用情勢の資料で公表している、東部・中部・西部の3つに分けました。倍率は季節で上下するので、年をまたいで比べるときは毎年7月の値どうしで比べます。2020年7月はコロナ禍で求人が急に減った月なので、コロナ前の2019年7月も並べます。仕事を探す人の数は、2021年9月からネットで登録した人も数えています。

有効求人倍率のコロナ前(2019年7月)といま(2026年7月)を並べた図。県全体1.52→1.05倍、東部1.56→1.03倍、中部1.67→1.21倍、西部1.35→0.91倍。1倍の線を境に、西部だけがいま1倍を下回る

出典: 弊社作成。元の統計は静岡労働局「職業安定業務統計資料」のページ(2026年10月時点)

※労働局の「東部」は、県が普段「東部」と呼ぶ14市町に、伊豆半島南部の賀茂地域(下田市と賀茂郡の5町)を加えた範囲です。地域の数字は、各地域のハローワークの受け持ちを足し合わせたもので、受け持ちと地域の市町は一致します。

※県全体の倍率は、ニュースや労働局の発表で1.10倍や1.23倍と出ていることがあります。季節による上下をならした値や、働く場所で数えた値で、この記事では地域と同じ数え方の値にそろえています。

この先の働く世代(15〜64歳)は、国立社会保障・人口問題研究所の推計で、2020年に100人いた人数が何人になるかの見込みで示します。

働く世代(15〜64歳)が2020年の100人から何人になるかの推計の横棒グラフ。2035年・2050年の順に、県全体86・68人、東部82・63人、中部86・69人、西部89・72人

出典: 弊社作成。元の統計は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」のページ(2026年10月時点)

2050年には、東部で63人、最も保たれる西部でも72人まで減る推計です。

参考サイト:『静岡労働局「職業安定業務統計資料」(2019・2020年の各7月分)』『静岡労働局「各ハローワーク報道発表資料(管内の労働市場)」(2021〜2026年の各7月分)』『静岡労働局「静岡県内の最近の雇用情勢」(令和8年7月分)』『静岡労働局「職業安定行政年報」(令和3年度・令和7年度)』『社人研「日本の地域別将来推計人口」(令和5年推計)』『静岡県「地域局」(2026年10月時点)』『統計センターしずおか「令和7年国勢調査 人口等基本集計」(2026年9月29日更新)』

東部(沼津市・富士市・伊豆など)の採用マーケット

東部の2026年7月の倍率は1.03倍で、3地域の中では中部に次いで2番目です。求人と仕事を探す人が、ほぼ同じ数まで近づいています。

東部の図。求人倍率は2019年7月1.56倍、2020年7月0.90倍、2025年7月1.04倍、2026年7月1.03倍。2019年7月から求人は24.0%減、仕事を探す人は14.6%増。働く世代は2035年82人、2050年63人の推計

出典: 弊社作成。元の統計は静岡労働局「職業安定業務統計資料」のページ(2026年10月時点)

出典: 弊社作成。元の統計は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」のページ(2026年10月時点)

東部は、倍率が4年続けて下がった

コロナ前の2019年7月は1.56倍で、コロナ禍の2020年7月には0.90倍まで下がりました。

その後は2022年7月の1.23倍まで戻りましたが、そこから4年続けて下がっています。1年前の1.04倍と、いまはほぼ同じ水準です。

2019年7月から2026年7月にかけて、求人は24.0%減り、求職者は14.6%増えました。求人が減り、求職者が増えたぶん、倍率が下がってきました。

2025年度(2025年4月〜2026年3月)の平均では、フルタイムが1.16倍、パートが0.92倍でした。フルタイムは求人のほうが多く、パートは求職者のほうがやや多い状態です。

同じ東部でも、ハローワークごとの倍率には開きがあります。伊豆半島南部を受け持つ下田は1.73倍で、県内12か所のハローワークの中で最も高く、三島は0.88倍です。

下田の7月は、伊豆の観光の繁忙期に当たり、求人が増えやすい月です。年度の平均で見ると、下田は1.44倍です。

沼津は1.14倍で、県内のハローワークで3番目に高い値です。

富士市の富士は0.95倍、富士宮市の富士宮は1.02倍で、どちらも求人と仕事を探す人がほぼ同じ数です。

東部の働く世代は、3地域で最も大きく減る推計

推計では、2020年に100人いた東部の働く世代は、2035年に82人ほど、2050年に63人ほどになります。減り方は3地域で最も大きい見込みです。

働く世代が人口に占める割合も、2020年の56.8%から、2050年には48.8%まで下がる推計です。2050年には、働く世代が人口の半分を下回る見込みです。

2025年の国勢調査では、東部の人口は、推計の見込みより9,621人少ない結果でした。

【見解】東部は、長い目で見て採りにくくなる方向

弊社は、東部は長い目で見て、人を採りにくくなる方向と見ています。根拠は、働く世代が2050年に63人まで減る推計で、減り方が3地域で最も大きいことです。ただし採りにくくなるのは求人の数がいまの水準で続いた場合で、ここ4年は倍率が下がっています。

参考サイト:『静岡労働局「職業安定業務統計資料」』『静岡労働局「各ハローワーク報道発表資料(管内の労働市場)」』『静岡労働局「職業安定行政年報」』『社人研「日本の地域別将来推計人口」』『統計センターしずおか「令和7年国勢調査 人口等基本集計」』

中部(静岡市・焼津市・藤枝市など)の採用マーケット

中部の2026年7月の倍率は1.21倍で、仕事を探す人10人に対して、求人が12件ある計算です。3地域の中で、最も求人のほうが多い地域です。

中部の図。求人倍率は2019年7月1.67倍、2020年7月0.98倍、2025年7月1.09倍、2026年7月1.21倍。2019年7月から求人は14.3%減、仕事を探す人は18.4%増。働く世代は2035年86人、2050年69人の推計

出典: 弊社作成。元の統計は静岡労働局「職業安定業務統計資料」のページ(2026年10月時点)

出典: 弊社作成。元の統計は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」のページ(2026年10月時点)

中部は、この1年で倍率が上がった唯一の地域

コロナ前の2019年7月は1.67倍で、コロナ禍の2020年7月は0.98倍でした。

その後、2022年7月の1.44倍から下がってきましたが、1年前の1.09倍から、いまは上がっています。

この1年で、求人は3.8%増え、求職者は6.4%減りました。求人が増え、求職者が減ったことで、倍率が上がりました。

2019年7月と比べると、求人の減り方は14.3%で3地域で最も小さく、求職者は18.4%増えています。

2025年度(2025年4月〜2026年3月)の平均では、フルタイムが1.45倍で3地域で最も高く、パートは0.84倍でした。フルタイムは求人のほうが多く、パートは求職者のほうが多い状態です。

地域の中では、静岡市の葵区・駿河区を受け持つ静岡が1.55倍で、県内12か所のハローワークで2番目に高い値です。フルタイムに限ると、静岡は1.91倍です(2025年度)。

一方、島田市・牧之原市などを受け持つ島田は0.84倍で、パートに限ると0.56倍です(2025年度)。

清水区を受け持つ清水は0.97倍、焼津市・藤枝市を受け持つ焼津は1.01倍で、どちらも求人と仕事を探す人がほぼ同じ数です。

中部の働く世代は、県全体とほぼ同じペースで減る推計

推計では、2020年に100人いた中部の働く世代は、2035年に86人ほど、2050年に69人ほどになります。

県全体の推計(2050年に68人)とほぼ同じ減り方で、減り方は3地域で2番目です。

2025年の国勢調査では、中部の人口は、推計の見込みより20,738人少ない結果でした。人口は、推計の見込みより速いペースで減っています。

【見解】中部は、採りにくい状態が続く方向

弊社は、中部は静岡市の葵区・駿河区を中心に、採りにくい状態が続く方向と見ています。根拠は、いまの1.21倍が3地域で最も高く、コロナ前からの求人の減り方も14.3%と3地域で最も小さいことです。ただし島田は0.84倍で、同じ中部でも採りやすい側の所があります。

参考サイト:『静岡労働局「職業安定業務統計資料」』『静岡労働局「各ハローワーク報道発表資料(管内の労働市場)」』『静岡労働局「職業安定行政年報」』『社人研「日本の地域別将来推計人口」』『統計センターしずおか「令和7年国勢調査 人口等基本集計」』

西部(浜松市・磐田市・掛川市など)の採用マーケット

西部の2026年7月の倍率は0.91倍で、仕事を探す人10人に対して、求人が9件ある計算です。3地域で唯一、求職者のほうが多い地域です。

西部の図。求人倍率は2019年7月1.35倍、2020年7月0.76倍、2025年7月0.91倍、2026年7月0.91倍。2019年7月から求人は27.4%減、仕事を探す人は7.6%増。働く世代は2035年89人、2050年72人の推計

出典: 弊社作成。元の統計は静岡労働局「職業安定業務統計資料」のページ(2026年10月時点)

出典: 弊社作成。元の統計は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」のページ(2026年10月時点)

西部は、3年続けて1倍を下回る

コロナ前の2019年7月は1.35倍で、コロナ禍の2020年7月は0.76倍でした。

その後は2022年7月の1.13倍から下がり、2024年7月に0.98倍と1倍を下回りました。1年前の2025年7月も、いまと同じ0.91倍です。

2019年7月から2026年7月にかけて、求人は27.4%減り、求職者は7.6%増えました。求人の減り方は、3地域で最も大きい値です。

2025年度(2025年4月〜2026年3月)の平均では、フルタイムが1.13倍、パートが0.76倍でした。パートは3地域で最も低く、仕事を探す人4人に対して、求人が3件の計算です。

地域の中では、浜松市・湖西市を受け持つ浜松が1.07倍で、求人のほうが多い状態です。

磐田市・袋井市・森町を受け持つ磐田は0.65倍で、県内12か所のハローワークで最も低い値です。パートに限ると0.47倍です(2025年度)。

掛川市・菊川市・御前崎市を受け持つ掛川も0.73倍で、求職者のほうが多い状態です。

西部の働く世代は、3地域で最も保たれる推計

推計では、2020年に100人いた西部の働く世代は、2035年に89人ほど、2050年に72人ほどになります。減り方は3地域で最も小さい見込みです。

それでも、2050年までに働く世代は27.7%減る推計です。2025年の国勢調査では、西部の人口は、推計の見込みより14,483人少ない結果でした。減り方が小さい西部でも、働く世代は減っていく見込みです。

【見解】西部は、採りやすい状態が続く方向

弊社は、西部は採りやすい状態が続く方向と見ています。根拠は、倍率が3年続けて1倍を下回り、いまの0.91倍が3地域で最も低いことと、働く世代の減り方が3地域で最も小さい推計であることです。ただし浜松は1.07倍で、求人のほうが多い状態です。

参考サイト:『静岡労働局「職業安定業務統計資料」』『静岡労働局「各ハローワーク報道発表資料(管内の労働市場)」』『静岡労働局「職業安定行政年報」』『社人研「日本の地域別将来推計人口」』『統計センターしずおか「令和7年国勢調査 人口等基本集計」』

まとめ:3地域の今と、弊社の見立て

いまも求人のほうが多いのは東部と中部で、西部は求職者のほうが多い状態です。ここでの「採りやすい側」はいまの倍率の低さ、「〜なる方向」はここ数年の動きと働く世代の推計から見た向きを指します。いまの倍率で見ると、最も採りやすい側は西部、最も採りにくい側は中部です。弊社は、東部は長い目で見て採りにくくなる方向、中部と西部はいまの状態が続く方向と見ています。中部は採りにくい側のまま、西部は採りやすい側のままという見立てです。

東部は採りにくくなり、中部と西部はいまのまま

地域 いまの倍率(順位)。弊社の見立て
東部 1.03倍(2番目)。長い目で見て採りにくくなる方向(求人の数がいまの水準で続いた場合)
中部 1.21倍(最も高い)。葵区・駿河区を中心に採りにくい状態が続く方向(島田は採りやすい側)
西部 0.91倍(最も低い)。採りやすい状態が続く方向(浜松は求人のほうが多い)

表は、自社のある地域の行から読んでいただくと、いまの位置とこの先の向きをつかめます。

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この記事を書いた人
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たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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