【原因5つ】人材確保ができないのはなぜ?応募が来ない会社の見直す順番
「求人は出しているんです。それなのに、応募が来なくて」——採用のご相談で、いちばん多くいただくのがこの声です。ハローワークにも求人サイトにも出した。費用もかけた。それでも応募がゼロか、来てもごくわずか。
応募が来ないと、多くの方はまず「条件が悪いからだ」と考えます。ただ、実際に切り分けていくと、本人が思っている原因と、いちばん効いている原因はズレていることが少なくありません。最初に疑うのは、条件よりも「そもそも見つけてもらえているか」です。
この記事でわかること
- 応募が来ない原因が起きる5つの階層と、見直す順番
- なぜ「条件」より先に「露出」を疑うべきなのか
- 各階層で実際に打てる対策
- 自社がどこで詰まっているかの当たりのつけ方
人が採れないのは御社だけの問題ではありません。2025年版中小企業白書では、中小企業が足下で最も重要と考える経営課題として「人材確保」が挙げられています(※1)。有効求人倍率も、岐阜県は1.46倍で全国4位、愛知県は1.23倍、全国平均は1.17倍(※2)。求職者のほうが選ぶ側に立っている状態が続いています。
<small>※1 引用:中小企業庁「2025年版 中小企業白書」第2部第1章第4節 人材戦略。中小企業が足下で最も重要と考える経営課題は「人材確保」とされている。 https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b2_1_4.html </small>
<small>※2 引用:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年5月分)」(2026年6月30日公表)。都道府県別有効求人倍率(季節調整値・新規学卒者を除きパートタイムを含む)は岐阜1.46倍・愛知1.23倍・三重1.20倍、全国平均1.17倍。 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74004.html </small>
相談を受けて実際に調べてみると、ご本人が思っている原因と、いちばん効いている原因はたいていズレています。
静岡県西部で精密板金加工を営む従業員65名ほどの会社から、応募が来ないというご相談をいただいたときのことです。調べてみると、給与の下限は月22万円で、通勤圏の競合平均(約19万7千円)を上回っていました。賞与も年3回。条件はむしろ地域で優位だったわけです。
詰まっていたのは手前でした。募集していた4職種はすべてハローワーク1媒体のみの掲載で、無料で使える他の媒体には一切出していない。しかも4職種とも「実務2年以上」といった経験必須で、未経験者の入口がありませんでした。条件が悪いのではなく、露出と入口が無かった。
なお、この会社にも弱点はありました。年間休日111日は競合平均の113日を下回っています(すでに106日から111日へ改善済みで、さらに引き上げる方針です)。条件で負けている部分があるなら、そこは経営として上げにいく。そのうえで、上げた条件が伝わる状態になっているかを見る。順番はこうなります。
条件より先に、見つかっているかを疑う
結論から言うと、応募が来ない=条件が悪い、とは限りません。条件を直す前に確認すべきなのは、その求人が求職者の目に触れているかどうかです。見てもらえていない求人は、条件がどれだけ良くても応募のしようがありません。原因は5つの階層に分かれていて、上流から順に疑っていくのがいちばん近道になります。
応募が来ない原因は「条件」より「露出」のほうが多い
「給与が安いのかな」「休みが少ないのが悪いのかな」——応募が来ないとき、まず条件を疑うのは自然な発想です。求人票の条件欄を眺めて、どこを上げれば応募が来るのかと悩む。その気持ちはよく分かります。
ただ、一度視点を引いてみてください。条件を直す以前に、そもそもその求人、見てもらえているでしょうか。誰にも見られていないチラシを、いくら書き直しても反応が出ないのと同じです。
いまの求職者は、スマートフォンでIndeedやGoogleしごと検索、ハローワークインターネットサービスをいくつも横断して、求人を並べて見比べています。気になった会社があれば、社名で検索してどんな会社かを確かめる。つまり求職者は、たくさんの会社を比較したうえで応募先を決めています。会社どうしが求職者を取り合う土俵の上にいる、というわけです。
そうなると、ただ求人を「出すだけ」では、数ある選択肢の中に埋もれます。条件のどこが他社より優れているのか、どんな会社なのか。それ以前に、まず土俵に上がれているか。ここを飛ばして条件論に進むと、いつまでも空回りが続きます。
原因は5つの階層で起きる|見直す順番の地図
もう一つ大事なのが、応募が来ない原因は1つではないということです。「媒体が悪いだけ」「条件が悪いだけ」と決めつけると、本当の詰まりを見落とします。
原因は、大きく次の5つの階層に分けて考えると整理しやすくなります。しかも、この順番には意味があります。上流(①)から疑っていくのが、いちばん効率がいいからです。
- 露出・母集団形成……そもそも求人が見つけてもらえていない
- 要件の絞りすぎ……間口を狭めすぎて、応募できる人がいない
- 求人票の見せ方……比較されたときに、内容で負けている
- 受け皿(採用サイト)の不在……興味を持たれても、会社を調べる段階で離脱される
- 選考スピード・対応……応募が来ても、対応の遅れで取りこぼしている
②から⑤に進むほど、原因としては下流の話になります。求人票の文章を直したり、選考を速めたりするのは大事ですが、それは①の露出が足りていれば、の話です。誰も見ていない求人の文章をいくら磨いても、応募は増えません。だからこそ上流から順に疑っていく。これが遠回りに見えて、いちばんの近道です。
ここから先は、5つの原因を一つずつ見ていきます。すべてが自社に当てはまるわけではないので、「うちが詰まっているのはここかも」という当たりをつけながら読んでみてください。
原因①:そもそも見つけてもらえていない
5つのうち、最も多く、最初に疑うべきなのがこの露出です。応募の母数がなければ、その先の工夫はすべて空振りになります。1つの媒体に出して待っているだけになっていないか、まずここを確かめてください。
母集団形成とは|応募数の母数を増やす土台のこと
採用の話でよく出てくる「母集団形成」という言葉。耳慣れない方も多いと思いますが、難しく考える必要はありません。母集団形成とは、応募数(いわゆるエントリー数)の母数を増やすことだと思ってください。何人が自社の求人を見て、興味を持ってくれたか、という土台の部分です。
なぜこの母数が大事なのか。応募が10人来た中から1人を選ぶのと、100人来た中から1人を選ぶのとでは、出会える人の幅がまったく変わります。母数が10しかなければ、その中に「ぜひ来てほしい」と思える人がいないこともあります。母数があれば、じっくり吟味して選べます。
つまり、求人票の見せ方も、選考の進め方も、すべては応募の母数があってはじめて意味を持ちます。ここを疑うのが見直しの出発点になる理由です。
1つの媒体に出して満足していないか|露出を広げる対策
露出が足りていない会社に多いのは、「とりあえず1つの媒体に出して、あとは待っている」というパターンです。ハローワークだけ、あるいは知名度のある求人広告を1つだけ。それで「出した」と思ってしまう。
ただ、求職者は1つの場所だけを見て応募先を決めるわけではありません。複数のサービスを横断して比較する以上、出す側も複数の入口を用意しておく必要があります。無料で出せる媒体は、思っているよりたくさんあります。ハローワークインターネットサービスはもちろん、IndeedやGoogleしごと検索といった求人の検索サービスも、無料で活用できる部分があります。まずは露出の窓口を広げてみる。それだけで母数が動き始めることもあります。
実際、弊社の支援先である岐阜県のプラスチック製品製造業では、応募ゼロの状態から半年程度で37名の応募、2名の採用に至っています(※3)。特別なことをしたわけではなく、露出の設計と受け皿の整備を並行して進めた結果です。
<small>※3 弊社(地方採用ワークス)の採用活動の代行(リープ・リクルーティング)による支援実績。同じ取り組みで同じ結果が出ることをお約束するものではありません。 </small>
とはいえ、ここで現実的な壁が出てきます。媒体を増やせば、それぞれの管理や条件の調整、応募者への対応も増えます。どの媒体が自社に合うのか見極める目も必要です。本業と兼務で採用を回している担当者にとって、ここまで手を広げるのは骨が折れます。露出が足りないのに手が回らない、という二重の詰まりが起きやすいのがこの階層です。
露出の広げ方そのものにも、典型的な入口があります。静岡県東部で解体・産業廃棄物処理を営む支援先は、支援に入る前は自社サイトとハローワークの実質2媒体だけで、無料で使える他の媒体には一切出していませんでした。ここを無料媒体まで広げるところから着手しています。
支援開始時点の13社を調べたところ、無料で使える求人媒体6つをすべて使えていた会社は1社もなく、6社は実質1媒体以下でした。応募が来ない原因は、条件や書き方の前に「そもそも見られていない」ことが多い——というのが、支援に入るたびに確認される事実です。
露出と母集団形成をもう一段くわしく知りたい方や、兼務で運用が回らないという体制の悩みについては、それぞれ専用の記事で扱っています。
地方ならではの母集団形成、たとえば通勤圏の狭さといった地理的な制約については、こちらも参考になります。
参考記事:『【3つの打ち手】地方の中小企業が採用できない理由は?通勤圏内で選ばれる進め方』
原因②:求める要件を絞りすぎている
露出の次に多いのが、要件の絞りすぎです。良かれと思ってやっていることが、かえって応募ゼロを招いている。必須要件と歓迎要件を分けるだけで、間口は取り戻せます。
「合わない人を減らしたい」が、ゼロを招く
採用に手間をかけられない中で、「自社に合わない人からの応募が来ても、対応するのが大変だ」「だったら最初から条件を厳しくして、合う人だけに絞ろう」——こう考える気持ちはよく分かります。望まない応募を減らしたいというのは、当然の発想です。
ただ、これがしばしば裏目に出ます。「業界経験3年以上」「○○の資格必須」「即戦力に限る」と条件を積み上げていくと、間口がどんどん狭くなります。その結果、本来なら出会えたはずの人を、最初から排除してしまう。条件で弾いた人の中に、入社後に伸びる人がいたかもしれない。そう考えると、絞りすぎはもったいない。
弊社が接してきた企業でも、こんなケースがありました。岐阜の製造業で、正社員6名規模の会社。社長が本業と兼務で採用を回していて、マッチしない応募への対応を避けたい思いから、求人の要件を厳しくしすぎていました。結果、1年間、応募がゼロ。その後、要件を見直して間口を広げ、受け皿となる採用サイトも整えたところ、応募が動き始めました。
採用担当の約9割は専任ではなく、本業と兼務しています。手が回らないからこそ「合わない応募は減らしたい」という力学が働きやすく、誰にでも起こりうる落とし穴です。
要件は「必須」と「歓迎」を分けて間口を保つ|対策
おすすめは、求める条件を「必須要件」と「歓迎要件」の2つに分けることです。
「これがないと業務が成り立たない」という本当に外せない条件だけを必須に残し、それ以外の「あれば嬉しい」条件はすべて歓迎に逃がします。必須要件を最小限に絞ることで、間口を保ちながら求める人物像も伝えられる。「即戦力に限る」と書く代わりに「未経験歓迎、○○の経験があれば尚可」とする。これだけで、応募できる人の範囲はぐっと広がります。
どんな人をターゲットにするか、その人物像をどう設計するかは、それ自体が大きなテーマなので、ここでは深追いしません。間口を保ちつつ狙いを定める考え方は、採用計画の記事で扱います。
原因③:求人票の見せ方で比較されて負けている
露出があって、間口も保てている。それでも応募が来ないなら、次に疑うのは求人票の中身です。求職者は同じ商圏の他社と並べて見比べているので、条件の羅列では「そこで働く自分」を想像してもらえません。
求職者は人生の一大イベントとして比較している
転職や就職は、求職者にとって人生の一大イベントです。だからこそ、いくつもの求人を並べて慎重に見比べます。そのとき、仕事内容が「営業」「製造」とだけ書かれていたり、条件だけがそっけなく並んでいたりすると、そこで働く自分の姿を想像できません。
想像できなければ、応募には進みません。同じ商圏の他社が、仕事の一日の流れや入社後にどう成長できるかまで丁寧に書いていれば、求職者の目はそちらに向きます。条件を羅列するのではなく、ここで働くとどんな毎日になるのかが伝わる求人票になっているか。ここが分かれ目です。
同商圏の競合と並べて勝てる求人票にする|対策
対策の方向性はシンプルです。通勤圏内の同業他社が、どんな条件・どんな書き方で求人を出しているかを調べ、そのうえで差をつけること。求職者が見比べる相手は全国の大企業ではなく、たいていは通える範囲の会社です。だからこそ、隣町の競合がどう見せているかを知ることに意味があります。
ここで一つ、見落としがちな注意点を添えておきます。2024年4月から、求人を出す際には業務や就業場所の「変更の範囲」まで明示することが必要になりました(※4)。また、募集・採用で年齢制限を設けること(「35歳以下」など)は労働施策総合推進法により、性別を理由とした限定(「男性歓迎」など)は男女雇用機会均等法により、いずれも原則として認められていません(※5)。古いテンプレートの求人票を使い回していると、知らないうちに要件を満たしていないことがあるので、この機会に見直しておくと安心です。
<small>※4 2024(令和6)年4月1日から、募集・求人申込み時の明示事項に「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準」が追加された(職業安定法第5条の3、同法施行規則第4条の2)。参考:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html </small>
<small>※5 事業主は労働者の募集・採用について、年齢にかかわりなく(労働施策総合推進法第9条)、また性別にかかわりなく(男女雇用機会均等法第5条)均等な機会を与えなければならない。年齢については定年年齢を上限とする場合など限られた例外事由がある。参考:ハローワークインターネットサービス「年齢制限該当事由について」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/age_limit.html </small>
求人票の基本的な書き方は、こちらの記事で具体的に整理しています。
参考記事:『【保存版】求人票の書き方は?テンプレ代わりに使える3つの型と具体例を解説』
競合と比べて選ばれる求人票にする、もう一段踏み込んだ戦略については別記事で扱っています。
ここまで読んで、「そもそも見てもらえていなかったのかもしれない」と感じた方もいると思います。露出を広げる部分は、自社だけで手を広げようとすると意外に手間がかかるところです。何から手をつければいいか分からないという段階でしたら、現状の棚卸しから一緒に整理できます。
原因④:応募の受け皿がない|採用サイトの不在
露出を増やし、求人票も整えた。それでもあと一歩で応募に至らないとき、詰まっているのがこの受け皿です。応募するかどうかの最終判断は、求人媒体ではなく「社名で検索して会社を調べる」段階で起きています。
応募の意思決定は「会社を調べる」段階で起きる
求職者が応募するまでの流れは、だいたい次のように進みます。
- 認知……求人媒体で、自社の求人を見つける
- 理解・比較……気になったので、社名で検索し、採用サイトやホームページで会社を調べる
- 意思決定……「ここなら応募してみよう」と決める
注目してほしいのは、応募するかどうかの最終判断が②で起きているということです。求人媒体で興味を持っても、社名で検索して何も出てこなかったり、情報が古いままだったりすると、求職者は不安になって離れていきます。せっかく露出を増やしても、調べた先に受け皿がなければ、応募の手前で取りこぼしてしまいます。
つまり、露出を増やすことと、受け皿を用意することは両輪です。露出を頑張っているのに応募が伸びない会社は、この受け皿が抜けていることが少なくありません。
コーポレートサイトの採用情報では受け皿にならない
「うちはコーポレートサイトに採用情報を載せているから大丈夫では」と思った方もいるかもしれません。先回りしてお答えすると、コーポレートサイトと採用サイトは、見ている相手が違います。
コーポレートサイトは、主に取引先や顧客に向けて事業を伝えるもの。一方の採用サイトは、求職者に向けて「ここで働くこと」を伝えるものです。同じ会社の情報でも、求職者が知りたいのは事業内容よりも「どんな人が働いているか」「自分が活躍できそうか」だったりします。だからこそ、受け皿としては採用サイトの形で用意したほうが、応募の意思決定を後押ししやすいというわけです。
【完全保存版】採用サイトとは?4つの働きと、依頼前に押さえる費用・期間の目安
地方の中小企業からいただく相談で一番多いのが「求人広告を出しても応募が来ない」という話です。媒体を変えても、掲載プランを上げても反応が戻ってこない……。そこで次の一手として候補に上がるのが『採用サイト』です。 とはいえ、作れば応募が増える魔法の道具ではありません。何を担う受け皿なのかを先に押さ
参考記事:『【保存版】採用サイトのデザイン事例32選|参考にしたい地方企業を業種別に』
原因⑤:応募後の対応が遅く取りこぼしている
最後は、応募が来た「後」の話です。原因としては最も下流ですが、対策の即効性はいちばん高い階層でもあります。応募から最初の連絡までを何日以内にするか、あらかじめ決めておくだけで変わります。
応募から連絡までのスピードで、辞退が決まる
せっかく応募が来たのに、対応が遅れて他社に流れてしまう。これもよくある取りこぼしです。求職者はたいてい複数の会社を同時に受けています。地方であっても、通える範囲の何社かを並行して検討しているのが普通です。
そうなると、応募から最初の連絡までのスピードが、そのまま結果を左右します。返事が遅い会社は、それだけで「対応が雑そう」「入社後も連絡が遅いのでは」と不安を持たれ、先に連絡をくれた他社に気持ちが傾きます。母数を増やす努力を重ねてきて、最後のここで取りこぼすのは、いちばん惜しいパターンです。
一次対応・面談設計を仕組みにする|対策
対策はシンプルで、「応募が来たら○日以内に連絡する」という流れを、あらかじめ仕組みにしておくことです。テンプレートの返信文を用意しておく、面接の候補日をいくつか決めておく。こうしておけば、忙しい中でも対応が後手に回りません。
ただ、ここでも兼務の壁が顔を出します。本業の合間に採用を回していると、応募者への対応はどうしても後回しになりがちです。「気づいたら数日経っていた」ということが起きやすい。だからこそ、感覚に頼らず仕組みにしておくことが、地味ですが効いてきます。
応募が来ない原因についてよくある質問
Q1. 求人を出してから、どれくらいで応募が来ないと判断すべきですか
媒体や職種によりますが、掲載から2週間ほど動きがなければ、一度見直したほうがいい段階だと思います。ただし、その2週間で「何人に見られたか」が分かる媒体であれば、閲覧数をまず確認してください。閲覧数が少なければ原因は①の露出、閲覧数はあるのに応募がなければ③の求人票か④の受け皿、と切り分けられます。
Q2. 給与を上げれば応募は増えますか
増えるかどうかは断言できません。給与は比較される項目の一つではありますが、そもそも求人が見られていなければ、条件を上げても届きません。この記事の順番どおり、露出と間口を確認してから給与を判断しても遅くはないと思います。
Q3. ハローワークだけでは足りないのでしょうか
足りないと言い切るつもりはありませんが、求職者は複数のサービスを横断して比較しています。ハローワークインターネットサービスに加えて、無料で出せる求人検索サービスを併用するところから始めると、費用をかけずに入口を増やせます。
Q4. 5つの階層のうち、自社がどこで詰まっているか分かりません
その状態の方がほとんどです。判断の手がかりは「閲覧数」と「応募数」の2つで、閲覧数が少なければ上流(①②)、閲覧数はあるのに応募が少なければ下流(③④)、応募はあるのに選考で消えるなら⑤、と当たりをつけられます。数字が取れていない場合は、まず取れる状態にするところからです。
Q5. 全部を一度に直さないといけませんか
いいえ。上流から順に手をつければ十分です。①の露出だけで母数が動き出すこともありますし、①を放置したまま③④を直しても効果は出にくい。順番に意味があるので、上から一つずつで構いません。
対策は結局、「露出 × 受け皿」に集約される
ここまで5つの原因を見てきました。もう一度、地図を置いておきます。
- 露出・母集団形成……まず、見つけてもらえているか
- 要件の絞りすぎ……間口を狭めすぎていないか
- 求人票の見せ方……比較されて負けていないか
- 受け皿(採用サイト)……調べた先に、会社が伝わるか
- 選考スピード……応募後、すぐ動けているか
こうして並べてみると、応募が来ない原因は決して1つではなく、いくつもの階層で起きていることが分かります。そして上流の①露出と②要件から疑っていくと、多くのケースで手応えが早く出ます。「条件が悪いから」と決めつける前に、まず「見つかっているか」「間口を狭めすぎていないか」を確認する。これが空回りを防ぐ見直しの順番です。
とはいえ正直なところ、この5階層すべてを本業と兼務で同時に回し続けるのは、現実的ではありません。露出を広げ、求人票を磨き、受け皿を整え、応募対応を速める。一つひとつは地味でも、全部となると相当な作業量になります。「これ全部を片手間でやるのは無理だな」と感じたとしたら、それはごく自然な感覚だと思います。
そう感じたときの選択肢の一つが、採用に関わる業務をまるごと外に持つという考え方です。弊社自身、採用広告に一切頼らず、年間で1,152名のエントリーを獲得しています。じっくり選べるだけの母数を先につくったうえで、そのなかから採用しているということです。広告にお金をかけたからではなく、露出の窓口を広げ、受け皿を整える仕組みを地道に回してきた結果です。
求人広告は、出している間だけ反応がある掛け捨てのようなものです。出稿をやめれば、効果もそこで止まります。一方で、露出の仕組みと受け皿を自社に積み上げていくやり方は、止めても資産が残ります。どちらが正解ということではありませんが、長く採用を続けていく地方の会社にとっては、後者の考え方が効いてくる場面も多いと感じています。
自社がどの階層で詰まっているのか、それ自体が分からないという段階でも、まったく問題ありません。むしろ、最初のご相談で「原因がどこにあるのか分からない」とおっしゃる方がほとんどです。まずは現状を一緒に整理するところから始められます。採用活動全体の進め方から確認したい方は、こちらもあわせてご覧ください。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。