2026.11.02
【年10万円】「諏訪市中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金」は何に使える?期限を解説!
令和8年度の申請締切が9月30日だったと知り、諏訪市の奨学金返済の補助は来年度まで待つしかないのか、今年雇う社員の分は間に合うのか、決めかねていませんか。取扱基準を読むと、締切のあとに雇った社員の分は別の扱いになっています。
本記事では、2026年10月時点の市の公表内容をもとに、公式HPの内容をかみ砕いてご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください!
この記事でわかること
- 30歳未満の正社員の返済を支えたとき、会社の負担がどこまで軽くなるのか
- 「企業が負担した奨学金返済費用」に、募集の広告費まで含まれるのか
- 9月の締切を過ぎてから出せる申請と、どう応募を獲得するかのつながり
長野県には、県と市町村の両方に採用や雇用に出る制度があります。市町村の制度まで見比べたい方は、自治体別に整理した記事からどうぞ。
【2026年度・15選】「長野県」で採用活動に使える補助金は?採用サイト・求人掲載・説明会の費用をまとめて紹介!
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※本記事は各自治体公式ページの内容を元に、「より分かりやすく」を趣旨にまとめさせていただいたものです。記載の内容については、一切の責任を負いかねますので、必ず申請前には各自治体の担当窓口までご相談いただきますようお願いいたします。
諏訪市中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金の概要

出典: 諏訪市「中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金について」のページ(2026年10月時点)
「諏訪市中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金」は、令和5年4月1日以後に雇った30歳未満の正社員について、市内に本社がある中小企業者が奨学金の返済を手当などで支えたときに使える補助金です。会社が負担した額のうち4分の3が、社員1人あたり年10万円を上限に市から会社へ戻ります。
| 補助金名 | 諏訪市中小企業者奨学金返済支援制度応援補助金 |
|---|---|
| 相談先 | 諏訪市 経済部 商工課 商業振興係(電話: 0266-52-4141 内線431・451) |
| 補助対象 | 規程にもとづき、対象の社員へ返済費用として支給した手当等の額、または社員に代わって日本学生支援機構等へ直接返済した額 |
| 補助上限(補助率) | 社員1人あたり年10万円(4分の3以内・1,000円未満切捨て)。雇った年度か支援を始めた年度から通算5会計年度 |
| 期限 | 毎年度9月末日までに交付申請(令和8年度は9月30日で締切。以後に雇った社員の分は雇用後すみやかに)。実績報告は3月10日まで。予算の範囲内で交付 |
注意したいのは、求人媒体の掲載料や採用サイトの制作費が対象にならないことです。市の補助金一覧も、この制度の経費を「企業が負担した奨学金返済費用」の1行で表しています。
対象は市内に本社を置く法人の中小企業者
市内に本社か本店があり、中小企業基本法第2条第1項に当たる中小企業者が対象です。法人に限られるので、個人事業主は申請できません。市税の滞納がある会社のほか、暴力団と関わりのある事業者や、交付を受ける時点で廃業している事業者も外れます。
申請の前提は、返済の支援を就業規則や賃金規程、専用の規程のどれかに明文化してあることです。規程がまだ無い会社は、手当の額や支給の時期を文書にするところから始めます。
対象の社員は年度末に30歳未満の正社員
令和5年4月1日以後に雇った、期間の定めのない正規雇用の社員が対象です(令和5年度の採用として令和5年3月31日以前に入社した人を含みます)。奨学金は、日本学生支援機構の第一種・第二種と、市長が適切と認める公的機関が貸すものです。
30歳未満かどうかは、補助を受けたい年度の3月31日の年齢で判定します。年度の途中で30歳になった社員は、その年度の分から対象外です。
令和5年度より前の採用で入った社員や、年度末に30歳以上になる社員の返済まで支えるなら、その手当は市の4分の3の外で、会社だけが持つことになります。雇い入れや定着に出るお金は、国の助成金まで並べて見比べると選びやすくなるはずです。
参考記事:『【国と自治体】採用に使える助成金と補助金は?自社が対象かの見分け方を徹底解説!』
補助が出るのは会社が負担した返済の分だけ
上限の内側なら、手当や代理返済に出した額のうち会社の負担は4分の1です。市のチラシは、これを「企業負担 実質1/4」と表しています。
払い方は2通りあります。返済のための手当などを社員に支給する形と、社員に代わって日本学生支援機構などの貸与機関へ直接返済する形です。手当の額は返済額の全額でも3分の2や2分の1でもよく、会社の賃金規程で決めた額が計算のもとになります。
補助はその額の4分の3以内で、1,000円未満は切り捨て、社員1人あたり年10万円が上限です。ほかから奨学金の返済支援の助成を受けている分は、計算のもとから差し引きます。
補助を受けられるのは、社員を雇った年度か、返済の支えを始めた年度から数えて、1人あたり通算5会計年度です。令和7年4月1日の拡充で、補助率は2分の1から4分の3に、期間は3会計年度から5会計年度に広がりました。
逆に、次の場面では出ません。
- 正社員の募集で、求人媒体に広告を出した
- 採用サイトや採用動画、パンフレットを作った
- 採用活動の代行を外部に頼んだ
- 合同説明会や就職イベントに出展した
市の4分の3も、雇った年度の諏訪市新入社員歓迎大会に出る努力義務も、社員が入社してから始まる話です。人を集める段階の支払いには、この補助は何も付けません。
手当を返済額の全額にしなくても、払った額の4分の3は戻る
賃金規程で決めた額が計算のもとになるので、返済額の一部を手当にする形でも補助は受けられます。全額を払う規程にすると、返済額の大きい社員ほど年10万円の上限を超えやすく、超えた分は会社の負担として残ります。規程の額は、社員ごとの返済額と上限を並べてから決めると確かだと思います。
交付申請の締切は毎年度9月末日
交付申請は、補助を受けたい年度の9月末日までに出します。令和8年度の締切は9月30日でした。その日より後に雇った社員の分は、雇ってからすみやかに申請書を出す決まりです。
社員ごとの内訳表には、返済予定の総額と期間、奨学生番号、その年度に支える予定の額を書き込みます。申請書に添えるのは、この内訳表と雇用契約書の写し、就業規則や賃金規程の写しなど5点です。
交付が決まったら、規程どおりに手当の支給や代理返済を行い、その年度の3月10日までに実績報告を出します。3月11日以降に支給が終わる場合は、原則としてその年度のうちです。市が額を確定したあと、補助金は4月下旬に会社へ交付されます。
市の補助金等取扱基準は、この補助事業の終了時期を令和12年3月31日と定めています。
県の10分の10は認証を受けた会社の別枠
長野県の「奨学金返還支援制度導入企業サポート事業」は、諏訪市の補助とは別に申請する制度です。県か国の働き方の認証を受けた県内の中小企業等を対象に、社員1人あたり年12万円まで10分の10を補助します。
県の対象になる社員は、会社が支援の制度を作った日以後に雇った人で、1社で年3人(上位の認証などで5人)までです。市が申請の条件に挙げるのは、市内の本社と規程、市税の3つで、県の認証は入っていません。
差し引きの決まりは市と県の両方にあり、どちらもほかから受けた返済支援の助成の額を、自分の計算のもとから除きます。同じ社員の手当に両方を当てるつもりなら、規程の額を決める段階で、市の商業振興係と県の労働雇用課(電話: 026-235-7118)に差し引きの順を問い合わせておくのが筋でしょう。
参考記事:『【年12万円】長野県「奨学金返還支援制度導入企業サポート事業」は何に使える?認証を解説!』
まずは補助金活用の前に、「どう応募を獲得するか?」を考えよう!
「諏訪市 奨学金 返還 支援」と検索してここまで読んだ会社にとって、気になるのは今年度の分にまだ間に合うかでしょう。令和8年度の交付申請は、9月30日で締め切られています。
取扱基準がそのあとも受け付けるのは、締切より後に雇った社員の申請です。その人は、応募が来て採用が決まるまで社内にいません。今年度の分を新しく申請できるのがその人たちに限られるので、どう応募を獲得するかから組み立てるべきです。
採用活動は、もう「片手間」では回りません…
その「どう応募を獲得するか」は、いまは空いた時間で片付く話ではなくなっています。採れる人そのものが減って、残った人の取り合いになっているからです。
①働き手が減り、若い人は都市部へ出ていく
15〜64歳の人口は7329万人で、1年で26万5千人減りました。そのうえ20〜24歳の若い層は、4年続けて、東京圏以外のどの道府県からも東京圏へ流れ出ています。少ないパイを、地方の会社同士で取り合う構造です。
参考サイト:『総務省「人口推計」(2026年3月1日現在・確定値)』『総務省「住民基本台帳人口移動報告 2025年結果」(日本人移動者)』
②求人は求職者の2倍を超え、応募は取り合いになる
実際、長野県の新規求人倍率は2026年7月時点で2.50倍です。ひと月に新しく出てくる求人だけで、新たに仕事を探し始めた人1人あたり2件を超えます。取り合いに負ければ、人は入ってきません。
全国で正社員が足りないと答えた企業は51.3%です。建設では66.0%、運輸・倉庫では65.6%で、業種によっては3社のうち2社が足りないと答えています。同じ求人を同じように出していては、この取り合いからは抜けられません。
参考サイト:『厚生労働省「一般職業紹介状況」(2026年7月・季節調整値・就業地別。都道府県別はJILPT公表値)』『帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」』
③仕事はあっても人がいない、で終わってしまう
人手不足をたずねた調査では、たとえば「工事案件はあるが、原材料の高騰と人を集めることが困難で、受注したくてもできない状況」(土木建築サービス)という声が出ています。採れないことが、そのまま仕事の取りこぼしになります。
採れないあいだにも、いま居る人が辞めることはあります。「1人採れれば足りる」と構えると、辞めた分を埋めるだけで終わります。募集は、事業を続ける限り止まりません。採用は片手間の仕事ではなく、会社を続けるための経営戦略です。
参考サイト:『帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」』
採用が厳しい地域でも、3か月で応募17人・内定3人
地方採用ワークスでご支援した例を1つご紹介します。
岐阜県大野郡白川村の、従業員20名ほどの総合建設会社様では、支援開始から3か月で応募が17人、うち3人の内定に至りました。有資格者の採用にもつながっています。
足りないと答えた企業が66.0%に上る建設で、しかも採用が厳しい地域での結果です。同じ結果をお約束できるものではありませんが、条件が厳しくても、打ち手は残っています。
地方採用ワークスは、都市部より母数が少ない地方の採用を専門に、数多くの企業様をご支援してきた会社です。地方の企業が中心ですが、都市部の企業様からのご依頼もいただいています。採用ブランディングの設計から採用サイトの制作、応募を獲得したあとの一次面接やフォローまでをご支援しています。
いまの状況をお聞かせいただければ、どう応募を獲得するかの設計から、ご一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。