【判断基準】採用サイト制作をフリーランスに頼むのはアリ?3つの利点と5つの確認点
「採用サイトを作りたい。ただ、制作会社に頼むほどの予算は取れない」——この地点で手が止まってしまう方は多いと思います。
地方の中小企業では、採用担当者の約9割が本業と兼務です。人手も予算も限られる中で、フリーランスという選択肢に目が向くのは自然なことだと思います。
ただ、フリーランスか制作会社かは、突き詰めると「どこまでを自社で持ち、どこから先を外に出すか」という問いです。ここを決めずに金額だけで選ぶと、公開後に「思っていたものと違う」となりやすいわけです。
この記事でわかること
- フリーランスへの依頼が噛み合うケースと、噛み合わないケース
- 規模別の制作期間の目安と、費用が動く4つの要因
- 契約前に確認しておきたい5つの視点
フリーランスが向く採用サイトには条件がある
結論から言うと、ページ数が限られていて、原稿と写真を自社で用意できる採用サイトであれば、フリーランスは十分に現実的な選択肢です。一方で、社員取材や撮影、採用コンセプトの設計まで含めて任せたい場合は、一人で完結させるのは難しいのが実際のところです。採用サイト制作は、デザインとコーディングだけで成り立つ仕事ではないからです。
規模別に見た制作期間の目安
フリーランスに依頼した場合、規模ごとの期間はおおよそ次のような幅になります。
- シンプルな採用LP(ランディングページ):1〜2ヶ月。募集要項と応募導線を1ページにまとめた構成
- 基本的な採用サイト(数ページ):2〜3ヶ月。企業情報・求める人物像・選考の流れなどを分けて掲載する構成
- 中規模の採用サイト(10〜20ページ):3〜4ヶ月。社員インタビューやFAQ、エントリーフォームまで含む構成
ただしこの期間は、依頼先が他に抱えている案件の状況で前後します。個人で受けている以上、繁忙期と重なれば後ろ倒しになる前提で組むほうがいいと思います。
費用が動くのは「金額表」ではなく、作業範囲
フリーランスは制作会社に比べて費用を抑えやすい。これは事実です。事務所費や人件費といった固定費が小さいぶん、同じページ数なら安く収まりやすいというわけです。
ただ、見積もりの安さは、作業範囲が狭いこととセットになっているケースが少なくありません。見積もりの金額が動くのは、主に次の4点です。
- 取材・撮影が含まれるか(社員インタビューや現場写真を誰が用意するか)
- 原稿を誰が書くか(自社で用意するのか、ライティングまで依頼するのか)
- ページ数と、ページごとのデザインの作り分け
- 公開後の保守・更新をどこまで見てもらうか
安く見えた見積もりが、実は「原稿と写真は御社支給」という前提だった、というのはよくある行き違いです。金額を比べる前に、4点の線引きを揃えます。
フリーランスに依頼して得られる3つの利点
フリーランスの強みは、費用の安さより身軽さにあります。窓口と作業者が同一人物であることが、そのまま速度に変わるためです。
01. 費用を抑えやすい
固定費の構造が違うため、同じ規模なら制作会社より抑えられることが多いです。予算の上限が決まっているなら、その枠で何ができるかを一緒に考えてもらえます。
02. 窓口がそのまま担当者になる
制作会社では、営業担当・進行管理・デザイナー・エンジニアと複数名が関わります。伝えた内容が誰かを経由するぶん、意図が薄まることもある。フリーランスなら、話した相手がそのまま手を動かすので、意図が薄まりません。
03. 部分的な依頼や、急ぎの調整が効く
「既存サイトの募集要項ページだけ作り直したい」「説明会に間に合わせたい」といった部分依頼・短納期の相談は、フリーランスの機動力が生きる場面です。全体を任せるのではなく、足りない一部を埋めてもらう使い方だと噛み合いやすいと思います。
見落とされやすい3つのリスク
利点の裏返しとして、一人であることに起因するリスクがあります。ここを事前に潰せるかどうかで、成否はほぼ決まります。
01. 納期の遅れと、連絡が途切れる可能性
個人で作業している以上、体調やほかの案件の状況が、そのままスケジュールに響きます。制作会社ほど厳密な進行管理が敷かれていないことも多く、納期の遅れや連絡の途絶が起きやすい構造だというのは、知っておいたほうがいいところです。
02. スキルの幅にばらつきがある
高い品質で仕上げる方もいれば、採用サイト特有の設計に慣れていない方もいます。コーポレートサイトと採用サイトでは、読み手も、読み手が知りたいことも違う。「自分がそこで働く姿」が浮かぶ構成にできるかは、過去の実績を見るといちばん分かります。
03. 公開後の保証やサポートが手薄になりやすい
制作以外の領域——検索対策や公開後の運用まで含めた支援は、範囲外になっているケースが多いです。不具合が起きたときの対応窓口も、契約書で明示されていなければ曖昧なままになります。採用サイトは公開してからが本番なので、ここは軽く見ないほうがいいと思います。
契約前に確認したい5つの視点
依頼先を絞る段階で見ておきたいのは、次の5つです。順番にも意味があります。
1. 実績とスキル
過去のポートフォリオを確認し、自社が求める水準のサイトを作れるかを判断します。このとき見たいのは総数より、採用サイトの制作経験があるかです。直近の実績を5件ほど眺めれば、デザインの傾向も動きの作り込みも、おおよそ掴めると思います。
2. 意思疎通のしやすさ
提案の内容がわかりやすいか、こちらの意図を正確に受け取ってくれるか。制作が始まると方針のすり合わせが集中するため、レスポンスの速さと言葉の通じやすさは、そのまま進行の速さになります。
3. 対応できる範囲
デザインだけなのか、コーディングや原稿作成まで含むのか。撮影や取材が必要な場合、誰が手配するのか。対応範囲の外側は、すべて自社の作業として戻ってくると考えておいたほうが安全です。
4. 見積もりの根拠
金額そのものより、その金額が何に対して付いているかを確認します。前述の4要因(取材・撮影/原稿/ページ数/保守)が見積書のどこに現れているか。ここが書かれていない見積もりは、後から追加費用が発生しやすいです。
5. 信頼性と評価
過去に依頼した企業の評価や、クラウドソーシングの実績を確認します。契約書を交わし、納品物の著作権とサイトデータの引き渡し条件を明記しておくことも、あわせて押さえておきたいところです。
制作会社に依頼した場合の判断軸は少し異なります。両方を天秤にかけている段階なら、採用サイトの制作会社を選ぶときに見る5つの視点もあわせて読んでみてください。社内制作まで含めた3択で比較したい方は、採用サイト制作の依頼先を比較|フリーランス・制作会社・社内制作の選び方のほうが判断材料になると思います。
採用サイト制作でよくある質問
Q1. フリーランスと制作会社、どちらに依頼すべきですか?
任せたい範囲で決まります。原稿と写真を自社で用意でき、ページ数も限られているならフリーランスで噛み合います。取材・撮影・採用コンセプトの設計まで含めて任せたいなら、複数の専門職が関わる制作会社のほうが現実的です。
Q2. フリーランスに依頼した場合の制作期間はどれくらいですか?
採用LPで1〜2ヶ月、数ページ構成の採用サイトで2〜3ヶ月、10〜20ページ規模で3〜4ヶ月が目安です。取材や撮影が入ると、日程調整のぶんだけ後ろに伸びます。
Q3. 公開後の更新は自社でできますか?
CMSを入れてもらえば、募集要項や社員紹介の更新は自社で行えます。ただし、更新できる範囲は制作時の設計次第です。「どのページの、どの部分を自社で触れるようにするか」を、契約前に決めておいてください。
Q4. 既存サイトのリニューアルも依頼できますか?
対応可能です。ただしリニューアルは、既存サイトのデータやドメインの管理状況を引き継ぐ必要があります。前の制作者と連絡が取れるか、サーバーとドメインの管理権限が自社にあるかを先に確認しておくと、話が早く進みます。
Q5. 依頼前に自社で準備しておくことはありますか?
採用したい人物像、伝えたい自社の魅力、掲載したい社員の候補、この3つを言語化しておくと精度が上がります。ここが曖昧なまま制作に入ると、誰に向けたサイトなのかがぼやけたまま公開されてしまいます。
依頼先選びの前に、決めておきたいこと
ここまで確認点を並べてきましたが、フリーランスか制作会社かという議論は、実は入口の話にすぎません。
採用サイトは、作れば応募が集まる箱ではありません。どれだけ作り込んでも、そのサイトに求職者がたどり着かなければ、誰の目にも触れないまま終わってしまう。露出(母集団形成)と受け皿(採用サイト)は両輪で、片方だけでは回らないというわけです。
そして、その画面を見ているのは一人の求職者です。その人にとっては働く場所を決める大きな選択で、条件を並べただけでは動きません。誰に何を任せるかを決める前に、何をどう伝えるかを決めておきたいところです。
地方採用ワークスは、全国の地方企業に1,400社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。弊社自身も、採用広告を使わずに年間【1,152名】のエントリーを集めています。採用サイト制作だけでなく、採用活動の代行(リープ・リクルーティング)まで含めて、御社の状況に合う組み方をご提案します。
全部をお任せいただく必要はありません。「まず何から手をつければいいか分からない」という段階でも、現状の整理からご一緒します。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。