【事例13選】ポップな採用サイトのデザイン|イラストで親しみをどう出す?
「かわいい感じにすると、会社が軽く見られませんか」——ポップなデザインをご提案すると、経営層の方からこう返ってくることは珍しくありません。製造業や金融など、堅さが信用につながってきた業種ほど強く出ますよね。
ここでよくあるのが、「かわいいデザインにすると情報の中身まで薄くなる」という誤解です。見た目の印象と情報量は、そもそも別のものです。実際に反応が返ってくるのは、その「軽さ」を意図的に設計したサイトだったりします。
この記事では、ポップな採用サイト13社を並べながら、その印象が何からできているのかを要素ごとに分解してお伝えします。
この記事でわかること
- ポップな採用サイトが、イラスト・配色・丸みのどこで成立しているのか
- 業種別に見た、親しみやすさと信頼感の両立のさせ方
- 「軽く見られないか」という社内の反対が、なぜ的外れなのか
テイストを問わず、地方企業の採用サイトを業種別に一気に見たいという段階の方は、弊社デザイナーが厳選した事例集にすべてまとめています。参考にする母数を増やすなら、まずはこちらからどうぞ。
【保存版】採用サイトのデザイン事例32選|参考にしたい地方企業を業種別に
「採用サイトのデザインを探しはじめると、たいてい途中で手が止まります。ギャラリーサイトを開けば都心の大企業や有名ブランドの事例ばかりが並び、『うちの規模でこれは無理だ』と閉じてしまう」——地方の中小企業で採用を担当している方から、よくお聞きする状況です。 ここで必要なのは、かっこいい採用サイト
ポップな採用サイトは「入口の敷居を下げる」設計
ポップな採用サイトとは、イラスト・明るい配色・丸みのある形の3点で親しみやすさをつくったデザインです。写真だけで構成されたサイトに比べて、「入りやすそう」「話しかけやすそう」という印象が先に立ちます。介護・保育・医療・小売など、人と接する仕事で選ばれやすいテイストですね。
同じ「おしゃれな採用サイト」でも、方向性は大きく3つに分かれます。
- ポップ/かわいい:イラスト・カラフル・丸み。距離を縮めて応募の心理的ハードルを下げる(本記事)
- 爽やか:白・青・自然光。清潔感と安心感を出す
- スタイリッシュ/かっこいい:モノクロ・余白・大きな文字。専門性や力強さを見せる
御社が採りたい人に響くのはどれかを、先に決めてください。「かわいさもかっこよさも欲しい」と両にらみで進めると、たいてい印象がぼやけてしまいます。他のテイストの参考事例は、それぞれ別記事にまとめています。
爽やかな採用サイトのデザイン事例11選/スタイリッシュな採用サイトのデザイン事例12選
「かわいい=中身が薄い」という誤解について
ポップなテイストへの反対意見は、ほぼこの一点に集約されます。ただ、これは見た目と情報量を混同した見方です。
イラストを使ったサイトでも、仕事内容・1日の流れ・給与や休日の条件・先輩の声などは、堅いサイトと同じだけ載せられます。むしろ、とっつきにくい情報こそイラストで噛み砕けるのが、このテイストの実利です。難しい設備や工程の話を、写真だけで伝えるのは骨が折れますよね。
ポップな印象をつくる3つの要素と、福利厚生の見せ方
ポップさをつくるのは、イラスト・配色・形の丸みの3つです。採用ページのデザインを社内で検討するとき、この3点に分けて話すと議論が具体的になります。
01. イラスト:写真では伝えづらいものを引き受ける
イラストの役割は2つ。工程を図で見せることと、写真が足りない部分を埋めることです。
社員の写真を全員分そろえるのは、現実にはなかなか大変です。撮影に協力してもらえる人数にも限りがあります。そこをイラストで補います。テイストを一度決めれば、後から追加するページにも同じ絵柄を展開できるので、更新のしやすさという点でも扱いやすいわけです。
ただし、素材集のイラストを寄せ集めると一気に安っぽくなります。絵柄・線の太さ・色の数は、最初にそろえておいてください。
02. 配色:明るい色を使いつつ、ベースは1〜2色に絞る
色をたくさん使うほどポップになるわけではありません。ベースの色は1〜2色に絞り、そこに補色を効かせるのが事例に共通する形です。ここが整理されていないと、明るいというより騒がしいページになってしまいます。
03. 形の丸み:角丸・丸ゴシック・手描き線
角丸・丸ゴシック・手描き線。この3つは、ポップさを出すうえで即効性があります。逆に、角ばった形と細い明朝体を使うと、同じ配色でも印象は締まった方向に振れます。
04. 福利厚生の見せ方:条件面こそ、デザインで開く
意外と見落とされがちなのが、福利厚生のページのデザインです。制度名を並べただけの表は読まれません。「何がうれしいのか」まで見せると伝わり方が変わります。ポップなテイストが最も活きるのは、実は条件面のページだったりします。
ポップでかわいい採用サイトのデザイン事例13選
ここからは実際のサイトを見ていきます。イラストの使い方と、ベースの色の絞り方に注目して見てみてください。
ギャラリー的に眺めるだけでも参考になりますが、御社に近い業種の事例は、なぜその見せ方にしているかまで見ていただくと役立つはずです。
アルテアグループ 様(介護・福祉・保育/岐阜県岐阜市)

https://recruit.gifualthea.com/(制作:地方採用ワークス)
岐阜県岐阜市にある介護・福祉・保育事業、アルテアグループ様の採用サイトです。
明るくカラフルな文字組みと、笑顔あふれるスタッフや子どもたちの写真が印象的なポップテイスト。柔らかい配色と丸みのあるレイアウトが温かい雰囲気を演出し、福祉業界のやさしさや人とのつながりを親しみやすく伝えています。
株式会社クロップス・クルー 様(自動車開発支援/愛知県豊田市)

https://toyota.cropscrew.jp/(制作:地方採用ワークス)
弊社で制作させていただいた、株式会社クロップス・クルー様の採用サイトです。
パステルトーンの色使いと手描き風イラストが印象的で、かわいくポップな世界観が広がるデザイン。先進技術を扱う業界ながら、親しみやすさと柔らかさを兼ね備えたビジュアルが特徴です。イラストで構成された未来都市と働く人々の表現が、技術と人とのつながりを伝えています。
技術系の仕事をイラストで開くという点で、製造業の方に特に見ていただきたい事例です。
大進精工株式会社 様(機械設計・電気設計・橋梁設計/岐阜県岐阜市)

https://www.daishin-s.co.jp/(制作:地方採用ワークス)
岐阜県岐阜市にある機械設計・電気設計・橋梁設計の企業、大進精工株式会社様のコーポレートサイトです。
自動化ラインや物流システムをテーマにしたポップなイラストで事業内容を視覚的に表現し、技術的な堅さをやわらげた親しみやすい印象に。赤と青を基調にしたグラデーションの見出しが未来志向を強調し、エンジニアリング企業らしい精度の高い世界観が伝わるデザインです。
岐阜商工信用組合 様(金融・保険業/岐阜県岐阜市)

https://recruit.shoushin.co.jp/(制作:地方採用ワークス)
ファーストビュー(最初に見える画面)の人物がぴょこぴょこ動き、文字とバランスを取りながら配置されているのが面白いサイトです。
視覚的に強いインパクトを与えますが、ベージュを取り入れてバランスを取っているため、強すぎず爽やかな印象にまとまっています。赤色で組合のエネルギッシュな姿勢を象徴しつつ、モダンですっきりとしたデザインに仕上げました。金融でもここまで動きを出せる、という一例です。
社会福祉法人舟伏 様(医療・福祉・介護/岐阜県岐阜市)

https://www.funabuse.or.jp/(制作:地方採用ワークス)
弊社で制作させていただいた社会福祉法人舟伏様のサイトです。
柔らかい色調の黄色を背景色に据え、イラストのグリーンを鮮やかに引き立てています。補色にあたるこの2色を配色の軸にすることで、イラストや差し色の要素が多くてもスッキリと画面をまとめられるというわけです。迷ったら、色数を増やさずに賑やかさを出すこの配分から考えます。
社会福祉法人岐阜県福祉事業団 様(医療・福祉・介護/岐阜県)

https://recruit.gifu-fukushi.jp/(制作:地方採用ワークス)
白を基調に青をアクセントとして置き、「人との温かな繋がりが、自分自身も成長させてくれる。」というキャッチコピーをファーストビューに配置しました。ポップ寄りの配色でも、職員の写真を主役にすると誠実さのほうが前に出ます。
さかいこども歯科・矯正歯科(医療・クリニック/愛知県)

https://sakai-kids-dc.com/(制作:地方採用ワークス)
サイト全体のもくもくとした雲のようなデザインや、丸ゴシック、ラフな印象のイラストから、ポップでかわいい印象を受けます。
柔らかい水色は優しいだけでなく、歯科医院らしい清潔感も伝えてくれます。サイトを見たお母さん・お父さんだけでなく、お子さんも安心できる雰囲気に仕上げました。
株式会社ノエル 様(住宅・店舗設計・エクステリア/愛知県一宮市)

https://recruit.noel-garden.jp/(制作:地方採用ワークス)
愛知県一宮市で外構設計・デザインを手がける株式会社ノエル様の採用サイトです。
「先輩インタビュー」では、まるで名刺をめくるようなアニメーションで次々と社員さんの写真が現れます。内容が充実していることはもちろんですが、こうした演出面の遊び心は、若い求職者の心をくすぐります。
有限会社KKI製造部(製造業・包装資材/愛知県)

https://manufacture.v-kki.co.jp/recruit
鮮やかな色使いとダイナミックなビジュアルが、若々しく活気に満ちた印象を与える採用サイトです。情報はわかりやすく整理されており、読み進める流れがスムーズ。動きのある要素が多く取り入れられ、見ていて飽きない作りになっています。
リニエ(介護・福祉・訪問看護/愛知県)

https://recruitment.linie-group.jp/
白地に緑を差し色として使い、「Be Professional あなたを想う、プロになる」というコピーを掲げた採用サイトです。ポップ寄りの配色でも、緑を差し色にとどめると落ち着きが出ます。
東急エージェンシー株式会社(広告・メディア・放送)

https://recruit-tokyu-agc.co.jp/2025/
イラストが効果的に使われ、会社のイメージを強く伝えている採用サイトです。動きのある要素も多く、応募を検討する人が興味を持ちやすい工夫がされています。特にFAQが充実しており、応募前の疑問にその場で答えられる構成になっています。
日東電工ベースマテリアル(製造業・化学/卸売・小売)

https://www.nittobase.com/recruit/
テープの会社らしく、存分に商品を見せている採用サイトです。ただ見せるだけでなく、ミニチュアの街を作ってジオラマのように仕立てているのがとても面白いところ。
サイトの構成自体はシンプルで機能的です。無駄のないレイアウトで、必要な情報がすぐ見つかります。採用フローや会社情報が分かりやすくまとまっており、エントリーボタンも目立つ位置に置かれています。
株式会社マルキョウ(卸売・小売/福岡県大野城市)

https://www.marukyo-web.co.jp/newgraduates2024/
オレンジを基調とした採用サイトで、イラストを使って暖かな雰囲気を演出しているのが特徴です。ページの設計そのものがイラストを前提に組まれており、内容とイラストが一体の作りになっています。
ポップ路線でつまずく3つのパターン
失敗のパターンは決まっています。見た目だけポップにして、中身が追いついていない状態です。
01. イラストで隠してしまい、仕事内容が見えない
イラストを写真の代わりに使いすぎると、実際の職場が見えないサイトになります。求職者が一番知りたいのは「どんな人が、どんな場所で働いているか」です。イラストは説明のため、写真は実態のため。役割を分けておくと迷いません。
02. 絵柄がそろわず、寄せ集めに見える
複数の素材を混ぜると、線の太さも色の数もばらばらになります。ページ単位では気づかなくても、通して見ると散らかって見えます。最初に絵柄のルールを決めて、そこから外れるものは使わない。ここを徹底してください。
03. 社内の反対を、感覚論のまま押し切ろうとする
「軽く見られないか」は感覚で反論しても平行線。誰を採りたいのかに話を戻すのが早道です。未経験の若手を採りたいのに、既存社員向けの重厚な作りにしていないか。ここが共有できれば、テイストの判断は自然と決まっていきます。
「ポップな採用サイト」に関するよくある質問
Q1. ポップな採用サイトは、どんな業種に向いていますか?
介護・保育・医療・小売・サービス業など、人と接する仕事と特に相性がいいテイストです。加えて、製造業や設計のように仕事内容が伝わりにくい業種でも、工程をイラストで見せる用途で機能します。
Q2. イラストは自社で用意できますか?
素材を買って使うこと自体は可能です。ただし、絵柄と色の数をそろえないと寄せ集めに見えてしまいます。統一感を優先するなら、サイト用に描き起こすほうが結果的に扱いやすくなります。
Q3. かわいい採用デザインにすると、年齢層の高い応募者が減りませんか?
極端に振れば、その可能性はあります。ですので、トップページはポップにしつつ、条件面や仕事内容のページは落ち着いた作りにする。このように、ページの役割で分ける組み立てがおすすめです。
Q4. 福利厚生のページもポップにしていいのでしょうか?
むしろ効果が出やすい場所です。制度名を並べるだけの表は読まれません。アイコンやイラストで「何がうれしいのか」まで見せると、伝わり方が変わります。
Q5. かっこいい系とかわいい系、両方作ることはできますか?
新卒と中途で採用サイトを分ける会社は実際にあります。ただ、最初から2つ作るのは負担が大きいので、まず主役の1つを固めることをおすすめします。かっこいい方向の事例はスタイリッシュな採用サイトのデザイン事例12選をご覧ください。
デザインの前に、そもそも見てもらえているか
ここまでポップなテイストの作り方を見てきました。最後に、採用活動全体の順番についてお話しさせてください。
どれだけこだわっても、そのページに求職者がたどり着かなければ成果になりません。求人媒体からの導線、検索で見つかる状態、学校や説明会での案内。露出(母集団形成)と受け皿(採用サイト)は両輪で、片方だけでは回らないのが正直なところです。
社内の説得の仕方(誰を採りたいのかに話を戻す)も、イラストのルール(絵柄・線の太さ・色の数をそろえる)も、ここまででお伝えしてきました。まずはこの基準に沿って、自社でできる範囲から見直してみてください。
ただ、露出と受け皿の両方を、兼務の担当者お一人で回すのは現実にはかなり厳しいところがあります。採用担当を専任で置けている地方企業のほうが少なく、必須作業だけでも40以上ある採用業務を、本業と並行して進めることになるからです。もし、ここまでを毎月続けるのが難しいようでしたら、外部の支援を入れることも十分に検討する価値があります。
弊社は全国の地方企業に1,420社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。採用については、サイトを作って終わりではなく、求人媒体への露出から選考までを地方企業向けに一貫してご支援しています。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
全国で1,420社以上の支援を重ねるなかで見えてきた勝ち筋を、そのままお渡しするかたちです。
全部をまとめて頼む必要はありません。「うちの業種でポップなテイストが合うのか、意見だけ聞きたい」という段階でも構いません。既存のロゴや会社案内を拝見して、どこまで崩せるかの線引きからご一緒できます。
※ご紹介しているサイトの中で、「(制作:地方採用ワークス)」と書かれたサイトは弊社の制作実績です。その他のサイトは弊社の制作実績ではございませんが、本記事の切り口に沿う事例としてご紹介させていただきました。制作をされた制作会社様で、掲載の取り消しをご希望の場合は速やかに対処させていただきますので、弊社までご連絡くださいませ。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。