【完全版】採用サイトの制作会社はどう選ぶ?失敗しない5つの視点と費用の目安
「制作会社に問い合わせてみたものの、提案が似ていてどこを選べばいいか分からない」——採用サイトの制作を検討される際、よく聞かれる声です。
先に言ってしまうと、これは調べ方が足りないからではありません。制作会社は数が多く、料金をサイト上に載せていないケースがほとんどです。本業と兼務でじっくり比較する時間もない中、比べる物差しがなければ迷って当然です。
よくあるのが、作業範囲の条件を揃えないまま、見積もりの総額だけで決めてしまうことです。この記事では、制作会社を選ぶときに見る5つの視点と、見積もりを比べる前に揃える4つの条件を紹介します。自社に合う会社を見つけるための地図としてお使いください。
この記事でわかること
- 制作会社選びで見るべき5つの視点
- 規模別の制作期間の目安と、費用が動く要因
- 制作会社に依頼すると、自社制作やフリーランスと何が変わるのか
- 依頼前に知っておきたいデメリットと、その回避のしかた
制作会社選びで見る5つの視点
まず、候補を絞るための5つの視点を先にお渡しします。順番に見ていくと、候補は自然と絞られていきます。
1. 数の多さより、自社と近い制作実績があるか
実績が豊富な会社は、それだけ多くの引き出しを持っています。ただ、より大事なのは同じ業種・近い規模の実績があるかです。制作実績の直近5件ほどを眺めれば、デザインの傾向も動きの作り込みの度合いも掴めます。取引先一覧に自社と同じような規模の企業が並んでいるかも、判断材料になります。
2. 対応できる範囲はどこまでか
採用サイトの制作には、企画や分析から、デザイン、コーディング、原稿の作成、検索対策まで幅広い作業が含まれます。このうち自社が担う部分と、制作会社に任せる部分を明確にしておいてください。あわせて、どのぐらいの作業を外部に出しているか(内製の割合)も聞いておくと安心です。外注の比率が高いと、修正の依頼が伝わるまでに時間がかかったり、部分的に品質が揃わなかったりすることがあるからです。
3. やり取りの方法とサポート体制
制作が始まった序盤は、コンセプトやデザインの方向性、原稿の温度感など、すり合わせが集中します。連絡手段がメールだけだと、1通に複数の論点が混ざって担当者の負担が増えます。チャットツールやクラウドでの原稿共有に対応しているかは、確認しておいて損はありません。また、公開後についても、不具合が起きたときにすぐ動ける体制があるかを確認しておいてください。ここは契約前に聞いておくべきところです。
4. 制作後の運用支援まで持っているか
採用サイトは、公開してからが本番です。改善が必要になったとき、相談先は基本的に「そのサイトを作った会社」になります。このとき、検索対策やコンテンツ制作、採用業務そのものの支援まで手がけている会社であれば、次の一手まで一緒に考えられます。
制作はA社、集客はB社という分け方をすると、両者の連携が崩れたときに原因の切り分けが難しくなります。受け皿を作ることと、そこに人を集めることはセットなので、可能であれば同じ会社に相談できる状態にしておくほうが動きやすいです。
5. 地方の市場を理解しているか
地方で採用するなら、もう1つ見ておきたい点があります。それは、地方市場の感覚を持っているかどうかです。「都市部の制作会社なら、地方のことも当然分かっているはず」と考えられがちですが、地方の制作会社が都市部の市場を把握していることはあっても、その逆はあまりないというのが正直なところです。
採用の話であればなおさらで、通勤圏の感覚がまるで違います。地方では片道1時間/25〜30km圏内が現実的な通勤範囲であり、この前提が共有できていないと、求人の条件設計から噛み合いません。地方マーケットに向けた採用サイトを作りたいのであれば、その市場を実地で知っている会社を選ぶほうが確実です。
規模別の制作期間の目安と、費用が動く4つの要因
5つの視点で候補を絞ったら、次は見積もりを比べる番になります。
ただし、総額だけを横に並べても判断はつきません。含まれる作業範囲が各社で違うためです。制作会社に依頼した場合、期間はページ数よりも取材・撮影の有無で大きく変わります。
- 小規模(5ページ程度):約2ヶ月。基本的な会社情報と募集要項が中心で、取材・撮影の工程を含まない構成
- 中規模(10〜15ページ程度):3〜4ヶ月。社員インタビューや企業文化の紹介が入り、取材と原稿作成が発生する構成
- 大規模(20ページ以上):4〜6ヶ月。動画コンテンツや複数回の取材・撮影を含む構成
費用のほうは、公開されている相場を眺めても判断材料になりにくいのが正直なところです。同じ「採用サイト制作」という言葉でも、含まれている作業がまったく違うからです。見積もりの金額を動かしているのは、主に次の4点になります。
- 取材・撮影の回数(誰を、何名、何回撮るか)
- 原稿を誰が書くか(自社支給か、採用専門のライターが書くか)
- ページ数と、ページごとのデザインの作り分け
- 公開後の保守・運用支援をどこまで含むか
複数社から見積もりを取るときは、この4点の条件を揃えてから依頼してください。条件を揃えずに総額だけ比べると、いちばん安い会社がいちばん作業範囲の狭い会社、ということが起こります。
制作会社に任せて変わるのは「設計の質」
そもそも外注すべきかを決めかねているなら、任せて変わるのは「設計の質」だと考えてみてください。制作会社に依頼する価値は、手を動かしてもらえることそのものではありません。ディレクターやデザイナー、ライターといった複数の専門職が同じ案件に入るため、「誰に、何を、どう見せるか」の設計から組み立てられる点にあります。以下の5つは、その結果として得られるものです。
専門知識にもとづくデザインと機能
企業の要望をそのまま形にするのではなく、求職者の行動を前提に導線を設計できます。応募フォームまでのスムーズな動線や、スマートフォンでの読みやすさ、採用管理ツールとの連携。こうした部分は、経験の蓄積がないと判断できません。
兼務担当者の時間と手間が浮く
自社で作るとなれば、デザインも原稿も社内で抱えることになります。そのための人を新たに雇うのは難しいはずです。本業と兼務している担当者にとって、制作を外に出せること自体が大きいと考えます。
取材・撮影を含むコンテンツを任せられる
社員インタビューや現場の写真は、採用サイトの説得力を左右する部分です。プロのライターとカメラマンが入ると、社内では言語化しづらい魅力が形になります。「自分がそこで働く姿」が浮かぶかどうかは、ここで決まります。
公開後の更新にも対応できる
CMSを組み込んでもらえば、募集要項や社員紹介の更新は自社でも行えます。設計の変更を伴う修正は制作会社に依頼する形になりますが、窓口が残っているぶん、対応はスムーズに進みます。
企業としての信頼性が伝わる
採用サイトの見え方は、そのまま企業の印象になります。求職者は複数社を並べて比べているので、情報の整理され方や写真の質が、応募を検討する段階での安心材料になります。
なお、制作会社に頼まず、フリーランスに個別に依頼するという選択肢もあります。フリーランスへの依頼と迷っている段階であれば、採用サイト制作をフリーランスに依頼する判断基準と、任せる前の確認点もあわせて確認してみてください。社内制作まで含めた3択で比べたい方は、採用サイト制作の依頼先を比較|フリーランス・制作会社・社内制作の選び方のほうが整理しやすいはずです。
デメリットは「高い」だけではない
一方で、依頼前に知っておきたいデメリットもあります。押さえておきたいのは、費用の負担よりも時間と依存の構造です。ここを見落とすと、公開後に身動きが取りづらくなります。
費用の負担は大きくなる
複数の専門職が関わるぶん、フリーランスや自社制作と比べれば費用は上がります。ただしこれは、作業範囲の広さと引き換えの部分です。金額だけを並べても比較にならないので、先にお伝えした「費用が動く4つの要因」で条件を揃えてから見比べてみてください。
制作期間が長い
企画から公開まで数ヶ月かかるのが一般的です。急募の求人には間に合わないので、採用計画から逆算して着手時期を決めます。
公開しただけでは求職者に届かない
これは制作会社側のデメリットというより、採用サイトそのものの性質です。サイトを作っても、たどり着く経路がなければ誰の目にも触れません。求人媒体や検索からの流入をどう作るか、制作と並行して考えておかないと、公開後に手が止まってしまいます。
更新のたびに依頼が必要になる場面がある
デザインや構成の変更は、基本的に制作会社を通すことになります。レスポンスが遅い会社を選んでしまうと、直したい箇所が直せないまま時間が過ぎるという状態になりがちです。
維持のコストが継続的に発生する
サーバーやドメインの管理、保守の契約など、公開後にも一定の負担が続きます。何が保守契約に含まれ、何が別途になるのかを、契約前に線引きします。
社員インタビューを取り入れた採用サイトの制作実績
弊社が手がけた採用サイトのうち、社員インタビューを軸に構成した事例をいくつかご紹介します。
- 株式会社ササキ(製造業/山梨県韮崎市)
- ALL DIFFERENT株式会社(旧・株式会社ラーニングエージェンシー/人材育成・研修)の新卒採用サイト
- 佐藤歯科医院(歯科診療所/岐阜県美濃加茂市)
業種も規模も違いますが、いずれも「働いている人の言葉」を中心に据えた構成です。制作実績は `leapy.jp/works/` に掲載しています。
このほか、次の3件も弊社が手がけた制作実績です(制作:地方採用ワークス)。
- 大日コンサルタント株式会社(建設コンサルタント/岐阜県岐阜市): https://dainichi-consul.co.jp/recruit/
- ジェイエムシー株式会社(保健福祉・美容経営コンサルティング/高知県高知市): https://www.jmc-ltd.co.jp/
- 岐阜商工信用組合(金融・保険業/岐阜県岐阜市): https://recruit.shoushin.co.jp/
建設コンサルタント、保健福祉、金融機関と業種はさまざまですが、いずれも地方に根ざした組織の採用・広報を、企画から取材・撮影・公開後の運用まで一貫して支援した事例です。
採用サイトの制作会社選びでよくある質問
Q1. 制作会社に依頼した場合の制作期間はどれくらいですか?
5ページ程度の小規模なサイトで約2ヶ月、社員インタビューを含む10〜15ページ規模で3〜4ヶ月、20ページ以上の構成では4〜6ヶ月が目安です。取材・撮影の日程調整が入るぶん、規模が大きいほど期間は伸びます。
Q2. 見積もりを比べるとき、何を揃えればいいですか?
取材・撮影の回数、原稿を誰が書くか、ページ数、公開後の保守の範囲。この4点です。ここを揃えずに総額だけを比べると、作業範囲の狭い見積もりが安く見えてしまいます。
Q3. 地方の企業でも、都市部の制作会社に頼むべきですか?
作りたいものによります。全国区のブランドサイトに近いものを求めるなら都市部の選択肢もありますが、地方の求職者に届く採用サイトという目的であれば、その商圏を実地で知っている会社のほうが噛み合いやすいと思います。
Q4. 公開後の更新は自社でできますか?
CMSを組み込んでもらえば、募集要項や社員紹介の更新は自社で行えます。ただし更新できる範囲は制作時の設計で決まるので、「どのページのどこを触れるようにするか」を事前に相談しておいてください。
Q5. 既存サイトのリニューアルも依頼できますか?
対応している会社がほとんどです。リニューアルの際は、既存サイトのドメインとサーバーの管理権限が自社にあるかを先に確認しておくと、移行がスムーズに進みます。
制作会社を選ぶ前に、決めておきたいこと
ここまで、候補を絞るための5つの視点と、見積もりの比べ方をお伝えしてきました。これらを持ち帰っていただければ、どの会社を選ぶかはご自身で判断できるはずです。
ただ、ここで一つだけお伝えしておきたいことがあります。採用サイトは、作れば応募が集まる箱ではありません。どれだけ作り込んでも、求職者がそこにたどり着かなければ、誰の目にも触れないまま終わってしまいます。露出(母集団形成)と受け皿(採用サイト)は両輪で、片方だけでは回らないのです。
そして、応募ボタンを押すかどうかを決めるのは、画面の前にいる一人の求職者です。その人にとっては暮らしごと変わる選択であり、条件が並んでいるだけでは決め手になりません。制作会社を選ぶときも、この温度まで一緒に考えてくれるかどうかを見ていただきたいと思います。
ここまでの5つの視点と、費用が動く4つの要因。この2つを持って各社と話せば、比べる条件は揃います。あとは実際に話してみて、公開後の露出まで一緒に見てくれそうかを確かめてください。
弊社(地方採用ワークス)は、全国の地方企業に1,420社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。採用サイトは、公開後の露出まで見る形で制作しています。
公開後の求人票の出稿や応募者対応まで手が回らないなら、そこだけを任せる選択肢もあります。採用サイト制作から、採用活動の代行(リープ・リクルーティング)まで、御社の採用フェーズに合う組み方をご提案します。
全部をお任せいただく必要はありません。まずは御社の規模と採用の状況をうかがったうえで、必要なところだけを一緒に考えます。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。