【事例つき】採用サイトの「数字で見る」に何を載せる?選び方と作り方を解説

採用サイトを作ったものの、求職者に自社の良さが伝わっている手応えがない。そんな悩みを抱える担当者の方は多いのではないでしょうか。

何十社も見比べる求職者は、1社に長い時間をかけません。文章を厚くして伝えようとしても、読まれる前に離脱されてしまいます。

限られた滞在時間で企業の実像を伝えるには、「数字で見る」コンテンツが最も効率的です。この記事では、何を数字で見せるべきか、どう見せればよいかを、実際の事例とともに整理します。

この記事でわかること

  • 採用サイトに「数字で見る」が必要な理由と2つの効果
  • 具体的に何を数字で見せるべきか(6項目)
  • 見せ方で押さえる3点(数字を主役に/インフォグラフィックで視覚化/基準日の明記)
  • 実際に「数字で見る」を掲載している採用サイト事例

目次

採用サイトの「数字で見る」は情報の信頼性を高める

「数字で見る」が効果的なのは、定量的なデータが情報の信頼性を裏づけるからです。たとえば「業績が好調です」と文章でアピールするよりも、「昨年の売上は前年比+〇〇%でした」と数字を交えたほうが説得力が増します。

また、情報がわかりやすく伝わるだけでなく、自社独自の魅力も明示できるため、他社との差別化にも役立ちます。「本当にそうなのか」という疑問を抱かせずに魅力を届けられるので、採用サイト全体の質も向上します。

さらに、インフォグラフィックなどの視覚的な手法を取り入れると、デザイン性も高まります。求職者の記憶に残るサイトへと進化するのです。なお、「データで見る〇〇」「数字で知る〇〇」といった名称で掲載する企業もありますが、担う役割は同じです。

「数字で見る」の効果は「伝わる速さ」と「客観性」

主な効果は「伝わる速さ」と「客観性」の2つです。求職者はじっくり読んでくれないという前提があるからこそ、これらの効果が活きます。

効果①:文章より短時間で企業の魅力が伝わる

数字を使えば、求職者は一瞬で多くの情報を把握できます。募集要項だけでは伝わりにくい「平均年齢」や「男女比」なども、まとめて提示可能です。

たとえば「男女比3:7」とあれば、女性が多く活躍している職場だとすぐにわかります。そこに「女性の育休復帰率」が高い数値で添えられていれば、働きやすい環境であることが直感的に伝わるでしょう。

文章だけでも情報は伝わりますが、数字を加えることで、自社の魅力がよりスピーディーかつ的確に求職者へ届きます。

効果②:主観ではなく客観的な事実として語れる

求職者にとって、定量的なデータは信頼できる情報として魅力的に映ります。漠然とした表現を避け、数値化できるものは数字にする。それだけで主張の裏づけになります。

たとえば「社員同士の仲が良い」という抽象的なアピールも、「社内サークルの加入率〇〇%」と具体性を持たせれば説得力が増します。数字を使うことで、自社の魅力を主観ではなく「客観的な事実」として語れるのです。

載せる数字は「安定性」と「働きやすさ」で選ぶ

掲載する数字は「企業の安定性」と「働きやすさ」の2系統に分けられます。安定性を示すなら売上高や平均勤続年数、働きやすさなら男女比・育休取得率・平均残業時間・有休消化率が代表的です。

載せる際は、自社が胸を張れる項目から選んで並べましょう。見劣りする数字まで無理に公開すると、かえって不信感につながる恐れがあります。

01. 売上高

売上高を提示することは、企業の信頼性や成長性、安定性をアピールする有効な手段です。安定感はもちろん、年々増加している実績があれば、今後も発展していく企業だという印象を与えられます。会社の将来性を重視する求職者にとって、重要な判断材料になります。

02. 社員の平均勤続年数

平均勤続年数の長さは、「働きやすさ」の裏づけになります。数字が大きいほど、長く働き続けたくなる魅力的な職場であることをアピールでき、福利厚生の充実度を示す材料にもなります。

ただし、設立から間もない会社や急拡大中の企業では、どうしても数値が短くなります。その場合は「平均年齢」や「直近3年の入社人数」など、企業の成長フェーズが伝わる別の数字に差し替えるのが実態に合っています。

03. 男女比

男女比は、求職者が職場環境をイメージするための指標になります。バランスが取れていれば「男女問わず活躍できる環境」として魅力を打ち出せますし、どちらかに偏っていても「男性(女性)が特に活躍しやすい職場」としてアピール可能です。

入社後のギャップを減らし、マッチング精度を高める材料として役立ちます。

04. 育休・産休の取得率

女性だけでなく、将来家庭を持つ予定の求職者にとっても関心の高い項目です。ワークライフバランスを重視する人は増えているため、提示できるデータがあれば積極的に載せましょう。男性の取得実績がある場合は、人数が少なくても「実績あり」と明記する価値があります。

05. 平均残業時間

平均残業時間を数値化して公開すると、企業の透明性が高まります。入社後のギャップによる早期離職を防ぐ効果も期待できます。残業時間は働きやすさを測る重要な目安となるため、この数字が低い企業は採用において非常に有利です。

06. 有休消化率

有休消化率の高さは、社員の健康やプライベートを大切にしている証拠になります。働きやすさをアピールする上で欠かせない情報です。具体的な数字を開示することで信頼性が増し、求職者の心をつかむ強力な魅力となります。

労働環境の改善に積極的である姿勢も伝わるため、人材獲得において有利に働くでしょう。

地方企業なら「通勤時間」「地元出身者の割合」も強みになる

定番の6項目に加え、地方企業ならではの見せ方もあります。たとえば「社員の平均通勤時間」「地元出身者の割合」「Uターン・Iターン入社の人数」などです。

地方で仕事を探す人にとって、現実的な通勤圏内かどうかは待遇と同じくらい重要な判断材料です。地方の通勤圏は片道1時間・25〜30km圏内が目安とされており、この範囲に収まっていること自体が立派なアピールポイントになります。

「数字で見る」を作成する際に押さえておくべき点

作成時に押さえるべきポイントは「数字を主役にする」「視覚化する」「基準日を明記する」の3点です。文章で詳しく説明しすぎると、「一瞬で伝わる」という最大の利点が失われてしまいます。

01. テキストは補足にとどめる

コンテンツを作る際は、あくまで数字を主役に据えましょう。文章で長々と補足すると、ひと目で伝わるという本来の良さが薄れてしまいます。

テキストは最小限の補足にとどめ、端的に視覚化することで情報が際立ち、誰が見ても直感的に理解できるようになります。

02. グラフやインフォグラフィックで視覚化する

複数のデータを提示するなら、グラフで示すのが最もスピーディーです。求職者が一目で内容を理解できます。

さらに、イラストやインフォグラフィックを活用すれば、視認性とデザイン性を両立できます。採用サイトは堅い印象になりがちですが、視覚的な工夫を取り入れることでトレンド感のある華やかな印象を演出でき、若手層への訴求にも効果的です。

03. 数字の「基準日」を明記する

「2026年4月1日現在」という一行があるかどうかで、情報の受け取られ方は大きく変わります。基準日の記載がないと「古いデータかもしれない」と疑われ、せっかくの強みが半減してしまいます。年1回の更新タイミングをあらかじめ決めて運用するのがおすすめです。

「数字で見る」コンテンツがある採用サイト事例

ここからは、実際に「数字で見る」を掲載している採用サイトを3社紹介します。いずれも弊社で制作を担当したサイトです。項目の選び方と並べ方は、実際のページでご確認ください。

大日コンサルタント株式会社 様

大日コンサルタント株式会社の採用サイト。岐阜県内同業社比較の総売上ランキング1位、土木部門売上順位の5年推移、建設コンサルタント部門の全国順位45位を、グラフと日本地図で示している

https://dainichi-consul.co.jp/recruit/numbers/(制作:地方採用ワークス)

ジェイエムシー株式会社 様

ジェイエムシー株式会社の採用サイトの会社プロフィールページ。スタッフ数64名、社員の平均年齢35歳、男女比7対3の3項目を、人物イラストと円グラフで見せている

https://www.jmc-ltd.co.jp/recruit/numbers-2/(制作:地方採用ワークス)

株式会社リーピー

株式会社リーピーの採用サイト。売上高成長10年連続、社員の平均年齢31.5歳、月の相談件数50〜100件、年間休日140日など9項目の数字をタイル状に並べている

https://leapy.co.jp/numbers/(地方採用ワークスを運営する弊社の自社サイト)

この記事で紹介した項目が、実際のページでどのように表記されているかをまとめました。自社の数字を当てはめる際の下敷きとしてご活用ください。

本記事の項目と、リーピーの採用サイトでの実際の表記

本記事で挙げた項目 実際のページでの表記
01. 売上高 売上高成長 12年連続
03. 男女比 女性在籍率 45.1%
04. 育休・産休の取得率 男性の育児休業取得率 100%
05. 平均残業時間 月の平均残業時間 3.8時間
地元出身者の割合 移住者の割合 40%/新卒入社社員の県外からの移住率 75%
そのほか自社固有の強み 年間休日 140日(会社所定130日+個人有給10日利用時)/社内に存在する職種数 18職種/累計取引社数 1,410社

表を見ると、必ずしも6項目すべてを埋める必要はないことがわかります。売上高・男女比・育休取得率・残業時間の4つを押さえ、残りは自社ならではの強みを足す構成になっています。「年間休日140日」という項目に(会社所定130日+個人有給10日利用時)と内訳を添えているのも、数字を不自然に大きく見せず、誠実さで信頼を得るための工夫です。

基準日の扱いも参考になります。社員数や平均年齢には「(2026.8現在)」、デザイナー・エンジニア数には「(2026.4)」と、項目ごとに異なる基準日を添えています。ページ全体を1つの日付で統一するのではなく、更新できた項目から個別に日付を新しくしていく運用方法です。

「数字で見る」と組み合わせたい採用サイトのコンテンツ

「数字で見る」コンテンツは、他のページと組み合わせることでさらに効果を発揮します。数字に興味を持った求職者が、次にどのページへ進むかまで導線を設計しておきましょう。

01. 職種紹介

企業にどのような仕事があるのかを知ってもらうためのページです。企業側が求めるスキルや能力と、求職者が希望する仕事内容や働き方をすり合わせるために欠かせないコンテンツです。

02. 福利厚生・制度

社員にどのようなサポートを提供しているかを伝え、自社の働きやすさをアピールします。「数字で見る」で提示した有休消化率や育休取得率の背景にある制度をここで詳しく説明すると、求職者の納得度がさらに高まります。

03. 社員対談(先輩インタビュー)

会社の雰囲気や社員の生の声を知ってもらうためのコンテンツです。入社後の働くイメージを具体的にすることで、ミスマッチを防ぎます。数字で示した働きやすさの傾向を、現場の社員の言葉で裏づける役割も果たします。

参考記事:『【事例つき】社員インタビューは採用サイトで効果ある?応募の質を上げる3つの効果

04. 説明会情報

企業と求職者が相互理解を深めるための足掛かりとなるページです。求職者にとっては企業への理解を深める場となり、企業にとっては求める人物像にマッチした人材を集める入り口となります。

05. SDGsへの取り組み

社会的な課題にどう向き合っているかを示すことで、企業の価値観や将来のビジョンを求職者に明確に伝えます。

06. プロジェクトストーリー

企業がどのような仕事に情熱を注いでいるかを具体的に示し、求職者と価値観を共有するためのコンテンツです。企業のビジョンに深く共感する、質の高い人材を集めるのに効果的です。

07. よくある質問

求職者が抱く疑問や不安を解消するだけでなく、会社側の考え方やポリシーを伝える場としても機能します。

08. 保護者・先生方へ

高卒採用の場合、応募者本人だけでなく、保護者や学校の先生も採用サイトを確認します。「この会社なら安心して送り出せる」と信頼してもらうための重要なページです。

コンテンツ以外で差がつくのは「デザイン」と「文章」

必要なコンテンツを揃えたうえで、最終的に差がつくのはデザインと文章です。同じ数字を載せていても、この2つの質によって求職者の受け取り方は大きく変わります。

01. 若手の応募意欲を左右する「デザイン性」

特に若手層において、サイトのデザインは応募意欲を大きく左右します。デザインの良し悪しが最初の関心を引き、その後の意欲につながるからです。人が初対面の第一印象を重視するように、採用サイトも一目見て「いい会社かも」と思わせる工夫が欠かせません。

ここでいう優れたデザインとは、見た目の美しさだけでなく、スマホでの操作性や情報の見せ方も含まれます。これらが揃って初めて良い第一印象が生まれ、会社への興味が持続します。採用サイトは会社の顔であり、多くの求職者にとって最初の接点となるのです。

02. 求職者の心をつかむ「採用ライティング」

採用サイトの文章は、単なる情報伝達にとどまらず、企業の魅力やビジョンを求職者の心へ届ける重要な役割を担っています。どれほど優れた情報を用意しても、伝え方次第で結果は変わります。

求職者は、新しいキャリアをスタートさせる期待を胸にサイトを訪れます。その期待感に応え、志望度を高めるためにも、文体や言葉の選び方がカギになります。

自社の強みが引き立つ言葉を選びつつ、読み手の気持ちに寄り添って文章を整える。そこまで徹底することで、採用サイトは単なる情報置き場から、求職者と会社が深く出会う場へと変わるのです。

「数字で見る」に関するよくある質問

Q1. 「数字で見る」には何項目載せるのが適切ですか?

A:6〜9項目が扱いやすい目安です。スマホの1画面に2〜3項目ずつ並べた際、スクロールしやすくきれいに収まるからです。項目が多すぎると1つひとつの印象が薄れてしまいます。候補が多い場合は「安定性が伝わる数字」と「働きやすさが伝わる数字」に分け、バランスよく選ぶと偏りがなくなります。

Q2. 数字が他社と比べて見劣りする場合はどうすればいいですか?

A:見劣りする数字は無理に載せず、自社が胸を張れる別の項目に差し替えてください。「数字で見る」は、すべてのデータを包み隠さず開示する義務があるコンテンツではありません。また、絶対的な数値では負けていても、「直近3年での改善幅」で見せ方を変えれば、成長性という強みになるケースもあります。

Q3. 「数字で見る」と「データで見る」はどちらの表記がいいですか?

A:どちらでも問題ありません。ページ名としては「数字で見る〇〇」が最も一般的で、求職者にも検索エンジンにも意味が伝わりやすい表記です。会社の雰囲気に合わせて「データで見る」「数字で知る〇〇」といった言い回しに変えても、コンテンツ本来の役割は変わりません。

Q4. 社員数が少ない会社でも「数字で見る」は作れますか?

A:作れます。むしろ小規模だからこそアピールできる数字があります。「社員1人あたりの研修時間」や「入社1年目から任される案件数」など、少人数ならではの強みに転じる切り口を探してみてください。ただし、母数が小さいとパーセンテージが極端に出やすいため、必要に応じて実数(人数)も併記すると誠実です。

Q5. 数字はどのくらいの頻度で更新すべきですか?

A:年1回の更新で十分です。決算期や新年度の切り替わりなど、あらかじめタイミングを固定しておくと更新漏れを防げます。数字を差し替える際は、基準日の表記も忘れずに新しい日付へ書き換えてください。

数字は「集める」より「選ぶ」ほうが難しい

「数字で見る」は、載せる項目さえ決まれば自社でも作成できるコンテンツです。難しいのはデータの集計ではなく、どの数字を選び、どの順番で並べ、どう視覚化するかという「見せ方の判断」です。同じデータでも、並べ方ひとつで「安定した会社」にも「急成長している会社」にも見せられます。

まずは、自社で今すぐ出せる数字を3つ書き出してみてください。平均勤続年数、平均年齢、地元出身者の割合。この3つであれば、たいていの会社が今日中に用意できるはずです。

そのうえで、ページの設計やインフォグラフィックの作成は、プロに任せることで仕上がりの質が大きく変わる領域です。

そしてもうひとつ、重要な前提があります。どれほど魅力的な数字を並べても、そのページに求職者がアクセスしなければ結果は変わりません。求職者に見つけてもらうための活動(母集団形成)と、その受け皿となる採用サイトは両輪です。片方だけを磨いても採用活動は前進しません。

弊社は全国の地方企業に対し、1,410社以上のウェブサイト制作やマーケティング支援を行ってきました。採用分野では、サイトを作って終わりではなく、求人媒体への露出から選考までを一貫してサポートしています。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人材獲得が難しいとされる業種の現場を数多く見てきました。

まずは御社の課題感をお聞かせください。お話をうかがったうえで、近い業種での成功事例や効果的な進め方をご紹介します。「載せる項目の選び方だけ相談したい」といった初期段階のご相談でも構いません。

採用サイト制作のサービス詳細はこちら

この記事を書いた人
【事例つき】採用サイトの「数字で見る」に何を載せる?選び方と作り方を解説 | 採用サイト制作
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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