【事例10選】黄色・オレンジの採用サイトデザイン|暖色はどこに使う?
「うちは堅い業種だから、明るい色は合わないと思うんです」。採用サイトの色を決める段になると、この一言で選択肢が一気に狭まってしまうことがあります。結果、無難な紺やグレーに落ち着き、他社と見分けがつかないサイトができあがる。もったいない話だと思います。
黄色やオレンジは、求職者との距離を一気に縮められる色です。パッと見の一瞬で「話しかけやすそうな会社だ」と感じてもらえるかどうかは、色が握っている部分がかなり大きいところです。
この記事でわかること
- 黄色・オレンジの採用サイトが求職者に与える印象と、その理由
- 暖色を「ベース」に使った採用サイトのデザイン事例6選
- 暖色を「アクセント」に使った採用サイトのデザイン事例4選
- 堅い業種でも暖色を成立させるための、面積とコントラストの考え方
弊社デザイナーが厳選した「地方企業×採用サイト」のデザイン事例は以下で網羅していますので、他の色味も見比べたい方はこちらも併せて参考にしてみてください。
【業種別】地方企業でおしゃれな「求人・採用サイト」のデザイン事例集≪34選≫
求職者は、数多の企業から応募を検討するわけですから、第一印象に直結する「サイトデザイン」は非常に重要です。 しかし、漠然と「カッコよくしたい!」「オシャレにしたい!」というイメージだけで、「具体的なイメージまで落とし込めていない…」という方も多いのではないでしょうか? そこで本記事では、弊社がご
黄色・オレンジが伝えるのは、親しみと元気
暖色の採用サイトが伝えるのは、企業の親しみやすさと明るさです。黄色は光や希望を、オレンジは温かみと活力を連想させる色合いですので、求職者は開いた瞬間に「入りづらい会社ではなさそうだ」という感触を受け取ります。これは応募のハードルを下げるという点で、地方の中小企業にとって効きやすい効果です。
つまり暖色は、「うちは人の距離が近い会社です」という説明を、文章より先に届けてくれる色だということです。会社説明を読んでもらう前の段階で、警戒を一段下げておける。応募をためらっている求職者の背中を、色が先に押してくれるわけですね。
暖色が向いている業種の傾向
暖色が選ばれている業種の幅は、思いのほか広いところです。相続税申告の士業事務所、舗装工事、食品スーパー、エンターテインメント、リユース、広告、人材支援、IT。堅い業種からカジュアルな業種まで並んでいます。
つまり暖色は「明るい業界のための色」ではありません。むしろ、堅く見られがちな業種ほど、暖色でギャップを作れる余地があるということです。士業や建設業の事例が成立しているのは、白やグレーと組み合わせて信頼感を落とさずに温度だけ上げているためです。
ベースに使うか、アクセントに使うか
暖色は視認性が高いぶん、面積の配分で印象が大きく変わります。事例を見ると、大きく2つの型に分かれます。
- ベースに使う型:背景やメインビジュアルの主役を暖色にする。明るさ・元気さが前面に出て、若年層に届きやすい
- アクセントに使う型:白・黒・グレーを基調にし、キャッチコピーの一部や罫線だけを暖色にする。落ち着きを保ったまま、視線を1点に集められる
どちらが正解ということはありません。伝えたいメッセージが「風通しの良さ」なのか「静かな専門性のなかにある温かさ」なのかで決まる、という順序です。
暖色を「ベース」に使った採用サイトのデザイン事例6選
まずは、黄色・オレンジをサイトの基調色として使っている事例を6件紹介します。共通しているのは、暖色を「面」で使いながら、写真やイラストで質感を足している点です。色だけで押すと安っぽくなりやすいところを、素材の質でしっかり支えている設計になっています。
円満相続税理士法人 様(相続税申告・生前対策コンサルティング)

https://recruit.osd-souzoku.jp/(制作:地方採用ワークス)
東京都港区にある相続税申告・生前対策コンサルティング業の企業、円満相続税理士法人様の採用サイトです。
白とオレンジの配色で、士業でもクリーンさと信頼感を保っています。トップページには代表者のメッセージや社員の写真が配置され、組織の雰囲気や価値観が伝わるデザインとなっています。
また、サービス内容や募集要項が明確に整理されており、訪問者が必要な情報にスムーズにアクセスできるユーザーフレンドリーなサイトです。さらに、相続に関する専門的な情報やコラムも掲載されており、専門性と親しみやすさを両立したデザインが特徴的です。
有限会社比嘉建材 様(舗装工事)

https://higakenzai.jp/company/(制作:地方採用ワークス)
岐阜県羽島市にある舗装工事業の企業、有限会社比嘉建材様のコーポレートサイトです。
落ち着いたグレーとオレンジの配色で、信頼感と親しみやすさを両立しています。トップページには施工実績の写真が大きく配置され、同社の技術力と実績を視覚的に伝えています。
また、社員の働く様子やメッセージが掲載されており、企業の雰囲気や価値観が伝わるデザインとなっています。シンプルで直感的なナビゲーションにより、訪問者が必要な情報にスムーズにアクセスできるユーザーフレンドリーなサイトです。
株式会社アミューズ(エンターテインメント制作・マネジメント)

https://recruit.amuse.co.jp/recruit2025/
⼭梨県南都留郡にあるエンターテインメント制作・マネジメント業の企業、株式会社アミューズ様の採用サイトです。
白と黒で締めたぶん、アクセントの黄色がよく効いています。トップページには大きなビジュアルとキャッチコピーが配置され、訪問者の興味を引く構成となっています。
また、各セクションへのナビゲーションが明確で、ユーザーが必要な情報にスムーズにアクセスできる設計が施されています。さらに、社員インタビューや企業理念などのコンテンツが充実しており、求職者が同社の文化や価値観を深く理解できるよう工夫されています。
株式会社マルキョウ(食品スーパーマーケット)

https://www.marukyo-web.co.jp/newgraduates2024/
福岡県大野城市にある食品スーパーマーケット業の企業、株式会社マルキョウ様のコーポレートサイトです。
オレンジ一色ではなく、イラストで暖かさの質を足しています。サイトの設計をイラストベースで設計されているのがわかるほど、コンテンツとイラストをうまく使った設計になっています。
また、各店舗のチラシ情報やおすすめ商品の紹介が見やすく整理されており、ユーザーが必要な情報にスムーズにアクセスできる構成です。
株式会社マーケットエンタープライズ(ネット型リユース事業)

https://www.marketenterprise.co.jp/recruit/
東京都中央区にあるネット型リユース事業を展開する企業、株式会社マーケットエンタープライズ様のコーポレートサイトです。
黒を敷いてオレンジを載せると、明るさを保ったまま重心が下がります。トップページには同社のビジョンや事業内容が明確に記載され、訪問者が企業の全体像を把握しやすい構成となっています。
また、沿革や拠点情報、関連会社の紹介など、企業情報が整理されており、ユーザーが必要な情報にスムーズにアクセスできるユーザーフレンドリーなサイトです。さらに、持続可能な社会を目指す企業姿勢が随所に表現されており、社会的責任を重視する企業イメージを強調しています。
JR東海エージェンシー(広告業)

https://www.jrta.co.jp/saiyo/
東京都にある広告業の企業、JR東海エージェンシー様の採用サイトです。
明るいグラデーションと大胆な日本語タイポグラフィで、未来志向を感じさせています。シンプルながらも柔らかいカラーパレットを活用し、見る人に親しみと希望を与える世界観が魅力的です。
また、最新情報をスムーズに確認できるニュースセクションや洗練されたレイアウトが、求職者にとって使いやすいサイト体験を提供しています。
ここまでの6件のように、暖色を面で使う設計は、写真やイラストの質がそのまま印象を左右します。どんな素材を、どんなトーンで用意するか。そこまで含めて設計したい段階でしたら、御社の業種や採用フェーズをうかがったうえで構成をご提案します。
暖色を「アクセント」に使った採用サイトのデザイン事例4選
続いて、白・グレー・ベージュを基調にしながら、黄色を差し色として効かせている事例を4件紹介します。全体の落ち着きを保ったまま、読ませたい一文と視線の流れだけを暖色で作る型です。堅い印象を崩したくない企業が参考にしやすい設計になっています。
NPO法人HELLOlife(人材支援・地域活性化・社会貢献)

https://co.hellolife.jp/about/
大阪府大阪市にある人材支援・地域活性化・社会貢献事業の企業、HELLO life様のコーポレートサイトです。
ビビッドな黄色を面で使い、明るさとエネルギーを前に出しています。トップページでは軽快なアニメーションが取り入れられ、視覚的な楽しさとブランドの躍動感を演出しています。
シンプルながらも温かみのあるロゴと親しみやすいフォントが、訪問者に企業の理念を直感的に伝えています。公共性と創造性を兼ね備えたデザインが特徴的です。
プライムクロス(広告・マーケティング・採用支援)

https://www.prime-x.co.jp/recruit/career/
東京都新宿区にある広告・マーケティング・採用支援事業の企業、プライムクロス様の採用サイトです。
シンプルなグレーベースの背景に、太さやフォントの異なる日本語と英語のタイポグラフィが絶妙に組み合わさり、モダンで洗練された印象を与えています。余白を効果的に使ったデザインは、メッセージ性をより際立たせ、訪問者に企業のビジョンを力強く伝えています。
アクセントカラーの黄色は、目を引く効果を持ちながら、サイト全体のスタイリッシュさを損なわない絶妙な配置が魅力的です。
ネットフォレスト(広告・デジタルマーケティング)

https://www.netforest.ad.jp/freshers/
神奈川県横浜市にある広告・デジタルマーケティングの企業、ネットフォレスト様の採用サイトです。
『DIGITAL × ANALOG』のコピーを大胆に置き、テーマそのものを画面で語らせています。手書き風の黄色いラインが柔らかな動きを生み出し、静止した要素の中に活気を加えています。白黒写真を効果的に用いることで、視覚的に人間味を強調し、信頼感を醸成しています。
シンプルで明確な構成が求職者にとって使いやすい印象を与えるサイトです。
Any株式会社(ITサービス・事業開発)

https://anyinc.jp/
東京都千代田区にあるITサービス・事業開発を手掛ける企業、Any様の採用サイトです。
温かみのあるベージュを基調としたカラーリングに、手書き風の文字や丸みを帯びたデザインが組み合わされ、親近感を与える柔らかな雰囲気が印象的です。スタッフの自然な表情を捉えた写真がトップに配置されており、働く環境や企業文化をリアルに伝えています。
サイト全体のデザインはシンプルかつフレンドリーでありながら、ビジネスとしての信頼感も損なわない構成です。
暖色でつまずきやすい3つのポイント
うまくいっている暖色には、共通の設計順序があります。ここでは、暖色を検討している企業が踏みがちな段差を3つ挙げておきます。
01. 「色から入る」と、たいてい迷子になる
一番多いのが、色やテイストの話から打ち合わせが始まってしまうケースです。「明るく、親しみやすく、若い人に響く感じで」。この状態で進めると、たいてい途中で「で、結局うちは何を伝えたいんだっけ」に戻ることになります。
弊社では、文章が先、デザインが後という順序で進めています。まず「どんな会社で、どんな人に来てほしいか」というメッセージを明確にし、それを文章にする。そのうえで、その文章をどう視覚的に伝えるのがベストかを逆算してデザインを設計する、という流れです。
「デザインが良ければ応募が来る」というのは、正直なところ誤解だと考えています。デザインは、伝えたい中身があってはじめて効く。明るさが武器になる暖色ほど、中身が薄いと「明るいだけのサイト」に見えてしまうというわけです。
02. 黄色は、文字色に使うと読めなくなる
黄色は、白背景に文字として置くとほとんど読めません。事例のなかで黄色を使っているサイトが、いずれも黒やグレーの背景に載せるか、罫線・図形といった文字以外の要素に回しているのは、そのためです。
求職者の多くはスマートフォンから採用サイトにたどり着きます。屋外の明るい場所で見られることも当然あるので、コントラストは実機で確認しておきたいところです。「PCで見たら綺麗だった」で通すと、肝心の募集要項が読まれないまま離脱される可能性があります。
03. 「明るい=軽い」を文章側で受け止める
暖色は距離を縮める一方で、扱いを間違えると実直さまで軽く見えてしまいます。ただ、これは色を諦める理由にはなりません。事例の士業事務所や舗装工事の会社がそうであるように、写真の質と文章の密度が伴っていれば、明るさと信頼感は両立します。
色で温度を上げたぶん、文章では具体を増やす。仕事の中身、1日の流れ、入社後にどんなキャリアを描けるのか。求職者が採用サイトを見るときは「自分がそこで働いて、どんな生活やキャリアを築くか」というイメージを膨らませていますから、その材料を渡せているかどうかが分かれ目になります。
よくある質問
Q1: コーポレートカラーが黄色・オレンジなら、採用サイトも暖色にすべきですか
必ずしもそうとは限りません。コーポレートサイトと採用サイトは、そもそも読む人が違います。コーポレートサイトは取引先に向けたもの、採用サイトは求職者に向けたものです。ロゴカラーを引き継ぎつつ、面積の配分やトーンを採用向けに調整する、という考え方が現実的だと思います。
Q2: 黄色とオレンジでは、印象がどう違いますか
黄色は「明るさ・軽やかさ・遊び心」、オレンジは「温かみ・活力・親しみ」に寄る傾向があります。若年層への訴求を優先するなら黄色、落ち着きを残したまま温度を上げたいならオレンジ、という見立てが目安になります。事例でも、士業や建設業はオレンジ、広告・エンタメ系は黄色が選ばれていました。
Q3: 堅い業種でも暖色は使えますか
使えます。本記事の事例には、相続税申告の士業事務所や舗装工事の会社が含まれています。いずれも白やグレーを基調にしたうえで暖色を差し色にすることで、信頼感を落とさずに親しみやすさだけを足しています。全面を暖色で埋めるかどうかは、伝えたいメッセージ次第です。
Q4: 赤とはどう使い分ければいいですか
同じ暖色でも、赤は「熱量・力強さ」に、黄色・オレンジは「親しみやすさ・明るさ」に寄ります。現場の力強さを前面に出したいなら赤、応募のハードルを下げたいなら黄・オレンジ、という整理になります。赤系の事例は以下で紹介しています。
参考記事:『【事例10選】赤の採用サイトデザイン|情熱と力強さはどう出す?』
Q5: 暖色の採用サイトを作れば、応募は増えますか
デザインだけで応募数が決まるわけではありません。そもそも求人票が求職者の目に触れていなければ、どれだけ良い採用サイトを用意しても閲覧されないためです。露出(母集団形成)と受け皿(採用サイト)は両輪で考える必要があります。
色を決める前に、求職者に何を伝えるかを決める
ここまで10件の暖色の採用サイトを見てきましたが、どれも「黄色やオレンジを使ったから成立している」わけではありません。伝えたいメッセージが先にあって、それを最も自然に届ける手段として暖色が選ばれている。順序はいつもそちらです。
そして暖色は、明るさと軽さが紙一重の色でもあります。親しみを出したいのか、勢いを出したいのか。そこが決まっていれば、黄色とオレンジのどちらを主役にするかは自然と決まります。
弊社は全国の地方企業に1,400社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。採用については、サイトを作って終わりではなく、求人媒体への露出から選考までを地方企業向けに一貫してご支援しています。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
「コーポレートカラーが黄色だが、軽く見えないか不安」という一点だけのご相談でも構いません。いまのロゴと写真を拝見して、ベースに敷くかアクセントに絞るかの線引きをご提案します。
※ご紹介しているサイトの中で、「(制作:地方採用ワークス)」と書かれたサイトは弊社の制作実績です。その他のサイトは弊社の制作実績ではございませんが、本記事の切り口に沿う事例としてご紹介させていただきました。制作をされた制作会社様で、掲載の取り消しをご希望の場合は速やかに対処させていただきますので、弊社までご連絡くださいませ。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。
