【3つの解禁日】新卒採用のスケジュールは?逆算して決める採用サイトの準備時期
「採用サイト、そろそろ作らないとまずいのは分かっているけれど、いつ動き出せばいいのか決められない」——地方の採用担当者とお話ししていると、よく見かける状態です。
決められないのは、兼務で日々の業務に追われているうちに、判断の材料が揃わないまま時間が過ぎるからです。
新卒採用の準備時期は、自社の都合ではなく、学生が動き出す動かせない日付から逆算して決まります。「年明けから準備を始めれば3月の解禁に間に合う」というのは誤解です。
この記事では、新卒と中途それぞれのスケジュールと、どこから準備を始めるべきかを整理します。いま何月かによって、次に着手すべきことが変わります。
この記事でわかること
- 新卒採用のスケジュールが、どの日を軸に動いているのか
- 採用サイトの準備を、どこから逆算して始めればいいのか
- 新卒と中途で、なぜ準備の設計を分ける必要があるのか
- 中途採用の場合、いつ動くのが効果的なのか
新卒採用のスケジュールは3つの解禁日で動く
新卒採用のスケジュールは、3つの解禁日を軸に動いています。学生も企業もこの日付を前提に動くので、外すと採用活動そのものが後手に回ります。まずは全体の骨格を押さえてください。
- 広報解禁日(大学3年の3月1日):企業が求職者に向けて求人情報を公開できるようになる日
- 選考解禁日(大学4年の6月1日):面接など、実質的な選考を始められる日
- 内定解禁日(大学4年の10月1日):正式に内定を出せる日
採用サイトにとって決定的に重要なのが広報解禁日です。この日には、エントリー先を決めたい学生が採用サイトへ一斉にアクセスしてきます。就職活動を早く始める学生ほど、志望度の高い企業をこの時期に絞り込んでいく傾向があります。
さらに手前の動きもあります。多くの学生は、大学3年の6月ごろから自己分析や企業研究を始めます。つまり広報解禁の時点で、学生の頭の中には「気になる会社リスト」ができ始めているのです。3月1日に用意ができていない会社は、そのリストに入る機会を丸ごと逃します。
準備は広報解禁日から逆算して前年に始める
結論からお伝えすると、広報解禁日(3月1日)から逆算して、前年のうちに動き出すのが基本線です。制作そのものがおおむね1〜3か月かかるうえ、その手前に制作会社を選ぶ期間が要ります。この2つを足すと、年明けから探し始めて3月1日に間に合わせるのは現実的ではありません。
逆算すると、理想的な流れはこうなります。
- 前年の5〜6月:制作会社の選定と、採用サイトのコンセプト策定
- 前年の7〜9月:採用サイトの制作と公開
- 前年の8月〜翌2月:学生への周知活動と、自社の魅力の発信(サイトの公開を待たず、SNSやインターンなど動かせる場から始めます)
- 3月1日(広報解禁):完成した受け皿で、エントリーを受け止める
「そんなに早く動くものなのか」と感じた方もいるかもしれません。ただ、ここには理由があります。採用サイトは公開した瞬間に学生が集まるものではなく、公開してから見つけてもらうまでに時間がかかるからです。3月1日に公開したサイトは、その年の採用ではほとんど認知されないまま終わってしまうケースも珍しくありません。
だからこそ公開を前年の秋までに終わらせ、解禁日までを知ってもらう期間に充てます。この設計にしておくと、解禁日をスタートラインとして使えます。
とはいえ、すでに秋を過ぎている場合もあると思います。その場合でも、年内に固めておくべきことを固めておけば、翌年の広報解禁には十分間に合います。何を年内に決めておくべきかは、こちらで具体的に整理しています。
参考記事:『【年内が勝負】採用サイトの準備はいつから?広報解禁から逆算する2つの準備』
制作期間が読めないまま逆算すると、計画は崩れる
逆算の起点になる「制作期間」を短く見積もると、計画そのものが崩れます。実際、採用サイトの制作は多くの方が想像するより時間がかかります。
理由は、デザインやコーディングではなく、その手前の工程にあります。コンセプトを固めるヒアリング、社員インタビューの日程調整、撮影、原稿の確認などに時間を要します。とくに取材が入る場合は、自社側のスケジュール調整が詰まりやすいところです。制作会社の作業が早くても、社内の確認が止まれば全体は進みません。
自社の制作期間をどう見積もればいいかは、工程ごとに分解して考える必要があります。逆算の精度を上げたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
参考記事:『採用サイトの制作期間はどのくらい?制作スケジュールと期間の目安を解説!』
新卒と中途で設計を分ける2つの理由
同じ「採用サイト」でも、新卒向けと中途向けでは読み手が違います。そのため、設計そのものを分ける必要があります。分ける理由は大きく2つ、「ターゲットと役割」と「コンテンツの違い」です。読み手が違えば、知りたい情報も、伝えるべき情報も変わります。
01. ターゲットと役割の違い
新卒採用サイトのターゲットは、就業経験のない学生です。企業側は学生の将来性を重視し、長期的な成長を期待して採用します。そのためサイトの役割は、企業のビジョンや文化を伝え、学生が自分の将来像を描けるようにすることにあります。学生にとって初めての就職先選びですから、企業に親近感を持てるかどうかも大きく効いてきます。
一方、中途採用サイトのターゲットは、社会人経験があり即戦力として期待される転職希望者です。企業側は具体的なスキルや経験を求めています。そのためサイトの役割は、業務内容と入社後のキャリアを明示し、自分の経験が活きるかを判断してもらうことになります。現状の事業状況や今後の方向性を具体的に示すことで、転職希望者は自分のキャリアと企業のニーズが噛み合うかを見極められます。
02. コンテンツの違い
新卒採用サイトでは、学生が働くイメージを持てるよう、若手社員や新入社員のインタビューを載せます。あわせて企業のビジョンや文化、今後の展望を伝え、共感してもらうことを狙います。研修制度やキャリアの道筋まで具体的に書けると、長く成長できる場所だと伝わります。応募から採用までの流れがはっきりしていれば、学生も迷わず一歩を踏み出せます。
中途採用サイトでは、職種ごとの業務内容と求めるスキルを詳しく書きます。転職希望者が、自分のスキルが合っているかを判断しやすくするためです。中途入社者のキャリアパスや成長機会も具体的に示します。給与や福利厚生、働く環境といった条件面の情報も、新卒向け以上に求められます。実際に働いている社員の声を載せることで、入社後の姿がより具体的に伝わります。
新卒と中途で分けると、それぞれの読み手に必要な情報だけを届けられます。結果として応募意欲が高まり、入社後のミスマッチも防ぎやすくなります。
中途は公開時期より、更新し続けられるかで決まる
中途採用には、新卒のような解禁日がありません。通年で動くため、特定の時期に集中させる必要はないというのが基本の考え方です。ただし、「いつでもいい」という意味ではありません。
転職希望者の動きは、賞与の支給時期や年度の切り替わりと連動して波があります。入社月から逆算すると、4月入社を見据えた2〜3月と、10月入社を見据えた8〜9月に選考が集まりやすくなります。また、6月・12月の賞与支給後は、転職を考え始めた人が情報収集を進める時期にあたります。この波の手前で情報を最新に整えておくと、動き出した人を受け止められます。
そして中途採用サイトで本当に重要なのは、公開時期よりも常に更新できる状態を保てているかです。募集職種は欠員や新規事業の立ち上げで急に変わります。求人の内容が古いままだと、それだけで「動いていない会社」に見えます。作って終わりではなく、更新の手間を最初から運用に織り込んでおいてください。
中途採用に絞った準備の進め方は、こちらで詳しくまとめています。
参考記事:『中途採用向けサイトの制作準備はいつから?転職タイミングに合わせた制作を解説!』
自社の状況に合わせて、次に読む記事
ここまでが時期に関する全体像です。自社がいまどの状況にあるかで、次に確認すべきことは変わります。
- 年内に間に合わせたい/何から決めればいいか分からない → 年内にやるべき『2つの準備』
- 中途採用の受け皿を整えたい → 中途採用サイトの準備時期
- 制作にどれくらいかかるのかを正確に知りたい → 採用サイトの制作期間と逆算
- そもそも採用サイトが必要なのか整理したい → 採用サイトが必要な理由
採用サイトの制作事例
地方採用ワークスが制作を手がけた採用サイトの事例です。ここまでの準備期間をかけると何が出来上がるのか、実物で確かめてみてください。
ジェイエムシー株式会社 様
https://www.jmc-ltd.co.jp/(制作:地方採用ワークス)
大日コンサルタント株式会社 様
https://dainichi-consul.co.jp/recruit/(制作:地方採用ワークス)
株式会社ノエル 様
https://recruit.noel-garden.jp/(制作:地方採用ワークス)
採用サイトの準備時期についてよくある質問
Q1. 新卒採用サイトは、いつまでに公開すればいいですか?
広報解禁日(大学3年の3月1日)に間に合わせるのが基本線です。ただ、公開してから学生に見つけてもらうまでの時間を考えると、前年の秋までに公開し、そこから解禁日まで周知に充てる形が理想的です。
Q2. 新卒と中途で、採用サイトは1つにまとめてはいけませんか?
まとめること自体は可能です。ただし読み手が求める情報が違うため、1つのサイトに詰め込むと、どちらにとっても情報を探しにくいサイトになりがちです。まずは応募を増やしたいほうに軸足を置き、もう一方はページ単位で持たせるという分け方もあります。
Q3. すでに年が明けてしまいました。今年の新卒採用には間に合いませんか?
3月1日に完成させるのは厳しい可能性がありますが、諦める必要はありません。優先順位をつけて、まず募集要項と働く人が見えるページだけを先に公開し、残りを順次追加していく進め方もあります。この場合、何を先に出すかの見極めが結果を左右します。
Q4. 中途採用サイトは、いつ作るのがいいですか?
求職者が動き出す転職繁忙期は、年明け直後の1〜2月、夏の賞与後の6〜7月、下期スタート前後の9月です。この手前に情報が整っている状態を目指してください。中途は通年で動くため、公開時期そのものより、その後に更新し続けられる体制を組めるかどうかのほうが重要になります。
Q5. 準備期間が短いとき、何から手をつけるべきですか?
まずは社内の方針決定です。「採用サイトを作る」という合意と、誰が窓口になるかを先に決めてしまうことです。ここが決まらないまま制作会社を探し始めると、見積もり段階で止まってしまうケースが多いところです。
動かせない日付から逆算するしかない
新卒採用のスケジュールは、こちらの都合で動かせません。だからこそ、動かせない日付から逆算して自社の準備を置いていくしかないというわけです。
準備期間が足りないときは、まず自力でできることとして、社内の合意と窓口を決めてください。ここが決まらないと、制作会社の見積もり段階で止まってしまいます。
そして忘れたくないのが、受け皿を用意しただけでは応募が集まらないという点です。採用サイトを公開しても、人を連れてくる露出の設計がなければ、誰にも見られないまま解禁日を迎えます。応募を集める露出と、良さを伝える受け皿は両輪だと考えています。
弊社は岐阜という地方に拠点を置きながら、採用広告を使わずに年間1,152名のエントリーを自社で獲得してきました。同じ数が集まりますという話ではなく、時期から逆算すれば地方でも母数はつくれる、という一つの実証です。特別な予算があったからではなく、学生が動く時期から逆算して露出と受け皿を整えてきた結果です。
まずは御社の採用フェーズと、いま手元にある時間をうかがったうえで、何を先に着手すべきかを一緒に整理します。「もう間に合わないかもしれない」という段階でも構いません。残っている時間で打てる手から考えていきます。
もし公開後の露出や運用まで手が回らない場合は、一貫した支援もご用意しています。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。