【事例10選】大企業の採用サイトデザイン|中小企業が真似できる設計は?

採用サイトを作ろうという話になると、たいてい最初に見に行くのは大手企業のサイトだと思います。デザインが洗練されていて、動きがあって、読み物としても面白い。ただ、いざ自社に当てはめようとすると「これは予算の桁が違う」と手が止まってしまう。ここで参考にするのをやめてしまうのは、少しもったいないところです。

大手の採用サイトには、制作費をかけないと成立しない部分と、予算とは関係なく効いている部分が混ざっています。後者だけを抜き出せば、中小企業でも十分に持ち帰れます。

この記事でわかること

  • 大企業の採用サイトから中小企業が取り入れられる範囲と、そうでない範囲
  • 業界別の採用サイト事例10件と、それぞれのデザインの狙い
  • 10サイトに共通していた「予算ゼロで真似できる」情報設計
  • 自社で取り入れるときの優先順位

地方企業の採用サイトのデザイン事例をまとめて見たい場合は、弊社デザイナーが厳選した事例をこちらに集めています。

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目次

大企業の採用サイトは、予算ではなく設計を見る

なります。ただし、参考にする場所を選ぶ必要があります。

大企業の採用サイトの特徴は、洗練されたデザインと使いやすい画面まわりを備えていて、求職者がスムーズに情報を得られるようになっている点です。求職者は迷わず知りたいことにたどり着け、その結果として応募意欲が高まります。中小企業がこの点を参考にし、見やすく魅力の伝わるサイトを構築すれば、同じ効果は規模に関係なく得られます。

一方で、大掛かりなアニメーション、フルスクラッチのイラスト、数十本の社員インタビューといった要素は、制作費と運用体制があって初めて成り立つものです。ここを無理に追いかけると、中途半端な模倣になって逆効果になりかねません。

真似すべきは見た目ではなく、情報の並べ方、と整理していただくのが近いと思います。

業界別・大企業の採用サイトデザイン事例10選

ここからは、Webデザイン的な観点も踏まえながら、業界ごとに大企業の採用サイトを見ていきます。

大日コンサルタント株式会社 様(建設・建築・土木・ゼネコン)

https://dainichi-consul.co.jp/recruit/ (制作:地方採用ワークス)

赤色の背景に白い大きな文字でキャッチコピーを強調し、挑戦的なイメージを打ち出したデザインが特徴的です。スクロールに合わせて画面が動く演出も使われています。

日清ヨーク株式会社(製造業・食料品・卸売・小売)

https://nissinyork.com/recruit/

大きな人のイラストがサイト全体に配置され、スクロールすると心臓の位置に代表がいたり、胃の部分にコンテンツや人がいたりと、面白い仕掛けになっています。情報はセクションごとに整理され、必要な情報がすぐに見つかるよう工夫されています。特に募集要項や応募方法が見やすく配置されており、スムーズに読み進められる構成です。

東急エージェンシー株式会社(広告・メディア・放送)

https://recruit-tokyu-agc.co.jp/2025/

モダンで洗練されたデザインが目を引きます。イラストが効果的に使われており、企業のイメージを強く伝えています。触って動く要素も多く、応募者が興味を持ちやすい工夫がされています。特にFAQセクションが充実しており、応募者の疑問にすぐ答えられる構成になっています。

博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ(広告・メディア・放送)

https://hakusuku.jp/recruit/

クリエイティブなデザインが目立ちますね。「何者でもない」光輝く希望に満ち溢れた存在ということをビジュアルで表現するために、人型のダイヤモンドをキービジュアルに起用しているのだと伺えます。企業のダイナミズムを感じさせます。情報はストーリー形式で提供され、応募者に企業文化を深く理解させる工夫があります。特にインタビュー記事や社員の声が充実しており、リアルな職場の雰囲気を伝えています。

東急不動産株式会社(不動産)

https://www.tokyu-land.co.jp/recruit/graduate/

なんといっても大きなキャッチコピーが目を惹きます。緑をここまで主役に使い切った構成です。シンプルながらも必要な情報がコンパクトにまとめられており、見やすさと使いやすさを両立しています。各セクションが明確に分かれていて情報に届きやすく、特にエントリーフォームの使いやすさが際立っており、応募のハードルを下げています。

株式会社ノジマ(金属・鉄鋼)

https://www.nojima.jp/recruit/

親しみやすいデザインと明るい色使いが特徴です。情報はカテゴリーごとに整理されており、特に新人研修やキャリアパスに関する情報が詳しく記載されています。動画コンテンツも豊富で、視覚的に理解しやすい構成です。応募ページへのリンクが明確に配置されており、スムーズにたどり着けます。

ロート製薬株式会社(製造業・化学(薬品・化粧品など)・卸売・小売)

https://www.rohto.co.jp/recruit/

動的なアニメーションが印象的です。職種紹介では、まるでミニチュアの映画を見ているような感覚になります。

日東電工ベースマテリアル(製造業・化学・卸売・小売)

https://www.nittobase.com/recruit/

テープの会社らしく、存分に商品を見せています。しかし、ただ見せるだけではなく、ミニチュアの街を作ってまるでジオラマのようになっているのがとても面白いですね。加えてサイトの構成はシンプルで機能的。無駄のないレイアウトで、必要な情報がすぐに見つかるよう工夫されています。特に採用フローや会社情報がわかりやすくまとめられており、応募者にとって有益です。エントリーボタンが目立つ位置に配置されており、たどり着きやすさが強みです。

コクヨ株式会社(製造業・文具・卸売・小売)

https://recruit.kokuyo.co.jp/

シンプルで洗練されたデザインが魅力です。情報は整然と整理されており、探しやすさが際立っています。特に社員インタビューやプロジェクト紹介が充実しており、企業の働き方や雰囲気をよく理解できます。ビジュアルコンテンツも多く、視覚的に楽しめる構成です。

任天堂(製造業・娯楽・レジャー・卸売・小売)

https://www.nintendo-systems.com/

遊び心がありながらも洗練されたデザインが印象的です。ブランドカラーを活用しつつ、背景はスクロールとともにコードが打ち込まれていくという、システム会社らしい要素が面白いですね。情報はセクションごとに整理されており、ゲーム開発の進め方や社員の声が詳しく紹介されています。触って動く要素が多く、読み手を飽きさせない工夫がなされています。応募ページも簡潔で使いやすく、迷わず進める構成です。

※ご紹介しているサイトの中で、「(制作:地方採用ワークス)」と書かれたサイトは弊社の制作実績です。その他のサイトは弊社の制作実績ではございませんが、本記事の切り口に沿う事例としてご紹介させていただきました。制作をされた制作会社様で、掲載の取り消しをご希望の場合は速やかに対処させていただきますので、弊社までご連絡くださいませ。

10サイトに共通するのは、情報の並べ方だった

10件を並べて見ると、業界も見た目もばらばらですが、設計の部分では同じことをやっています。ここは制作費と関係なく再現できます。

  • セクションが明確に分かれている:日清ヨーク、東急不動産、日東電工ベースマテリアル、任天堂——どのサイトも「今どの話を読んでいるか」が常にわかる区切り方をしています。1ページに情報を詰め込む前に、まず区切ることです。
  • 募集要項と応募方法が見つけやすい位置にある:日清ヨークの募集要項の置き方、東急不動産のエントリーフォーム、日東電工ベースマテリアルのエントリーボタン。応募の入口を探させないという一点で共通しています。
  • 疑問に先回りして答えている:東急エージェンシーのFAQセクションがわかりやすい例です。求職者が抱えたままの不安があると、エントリーは止まります。
  • 人と仕事の中身を具体的に見せている:博報堂のインタビュー記事、コクヨの社員インタビューとプロジェクト紹介、ノジマの研修・キャリアパス情報。「入社後の自分」を想像させる材料を置いています。
  • 色とキービジュアルで企業の性格を言い切っている:大日コンサルタントの赤、東急不動産の緑、任天堂のブランドカラー。写真を大量に用意できなくても、色の方針を決めるだけで印象は作れます。

このうち、区切り方・応募導線・FAQの3つは、追加費用ほぼゼロで今日から直せる部分です。

予算をかけずに真似できるのは、順番と言葉

優先順位をつけるなら、こうなります。

  1. 募集要項と応募ボタンの位置を見直す:ページの上部と下部の両方から応募に行けるか。スマートフォンで見たときに応募ボタンが埋もれていないか。ここだけで取りこぼしが減ります。
  2. FAQを3〜5問置く:面接や説明会で実際によく聞かれる質問をそのまま載せるだけで作れます。新しく取材する必要がありません。
  3. セクションの見出しを整理する:「事業内容」「先輩の声」「募集要項」など、求職者の知りたい単位で区切り直します。
  4. 写真を撮り直す:ここは費用が発生しますが、撮影だけはプロに依頼するコスト配分が妥当です。大手のイラストやアニメーションを真似するより、自社の職場をきちんと撮るほうが効きます。
  5. 動画・凝った演出:ここまで整ってから検討すれば十分です。

逆に、真似しなくていいものもはっきりしています。フルスクラッチのイラスト表現、スクロールに連動した大掛かりな仕掛け、数十本規模のコンテンツ。これらは採用に投じられる予算の桁が違う前提で成立しているものなので、規模の違う会社が形だけ寄せても効果は出にくいというのが実際のところです。

よくある質問

Q1: 大企業の採用サイトのデザインをそのまま真似してもいいですか

見た目の直接的な模倣はおすすめしません。デザインには著作権が発生しますし、そもそも規模の違う会社が同じ見せ方をしても求職者には響きません。取り入れられるのは情報の並べ方や応募導線の設計です。

Q2: 中小企業の採用サイトで、最初に直すべきはどこですか

応募導線です。募集要項までの動線と応募ボタンの位置を見直すのが最も費用対効果が高く、既存サイトの修正で対応できます。

Q3: 大手のようなアニメーションは必要ですか

必須ではありません。スクロールに応じた控えめな動きは印象を締めますが、凝りすぎると読みづらくなり、読み込み速度にも影響します。優先順位は低いと考えてください。

Q4: 社員インタビューは何本必要ですか

本数より、求職者が「自分に近い立場の人」を見つけられるかどうかです。若手が1本、中堅が1本あれば形になります。公開後に少しずつ増やしていく進め方で構いません。

Q5: 地方の中小企業でも参考になる事例はありますか

業種別・地方企業の事例を34件まとめた記事があります。【業種別】地方企業でおしゃれな「求人・採用サイト」のデザイン事例集≪34選≫をご覧ください。個人経営・小規模の事例は個人経営の採用サイトデザイン事例11選にまとめています。

大手と同じ土俵で戦わなくていい

大企業の採用サイトを見て気後れする必要はありません。求職者が採用サイトで確かめたいのは、規模の大きさではなく「自分がここで働く姿を想像できるか」だからです。その一点においては、事業内容も働く人も距離が近い中小企業のほうが、むしろ伝えやすい立場にあります。

とはいえ、採用サイトを整えただけで応募が増えるわけではありません。露出(母集団形成)と受け皿(採用サイト)は両輪で、そもそも求職者に見つけてもらえていなければ、どれだけ丁寧に作っても結果は動かないというわけです。大手が広告に大きな予算を割いているのは、この露出の部分でもあります。

弊社は全国の地方企業に1,400社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。採用については、サイトを作って終わりではなく、求人媒体への露出から選考までを地方企業向けに一貫してご支援しています。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。

一式でお願いいただく必要はありません。いまの採用ページのURLを1つ送っていただければ、この10社と比べてどこが弱いかをお伝えできます。「真似できるところだけ知りたい」という段階のご相談で構いません。

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この記事を書いた人
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たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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