求人タイトルの付け方|一覧でクリックされる一行の作り方とNG表記
求人を出しているのに、そもそも閲覧数が伸びない——このご相談を掘っていくと、原因が本文よりずっと手前にあることが少なくありません。検索結果の一覧に並んだときの、タイトルの一行です。
求職者の動きを想像してみてください。スマートフォンでIndeedや求人サイトを開き、何十件も並ぶ一覧を親指でスクロールしながら、開く求人を一瞬で選別していきます。一覧に表示されるのは、タイトルと会社名、勤務地、給与くらいのもの。つまり、タイトルの一行で「自分に関係がある」と思ってもらえなければ、本文をどれだけ作り込んでも、その中身は存在しないのと同じになってしまうわけです。
この記事では、求人タイトルの付け方を「一覧でクリックされる一行」という一点に絞って整理します。検索される職種名の選び方、入れるべき3要素、逆効果になるNG表記、職種別のBefore→After例文まで、この記事だけでタイトルの直しが一通りできる構成にしました。
この記事でわかること
- 求人タイトルの役割と、キャッチコピーとの違い
- クリックされるタイトルに入れる3つの要素
- 職種名を「検索される言葉」に直す考え方
- クリック率を下げるNG表記と、職種別のBefore→After例文
求人タイトルの役割とは|キャッチコピーとは仕事が違う
最初に、言葉の整理をしておきます。求人タイトルの仕事は、検索一覧の中で「これは自分向けの求人だ」と気づいてもらい、クリックして開いてもらうところまでです。心を動かして応募を後押しするのは、本文とキャッチコピーの仕事。タイトルは、情報の一行に徹するのが正解です。
ここを混同して、タイトルに「仲間と共に、未来を創る。」のような情緒的な一言を置いてしまう求人をよく見かけます。詳細ページの中でなら効く言葉でも、一覧では「何の仕事か分からない一行」になり、スクロールの中で素通りされてしまいます。タイトルは「気づかせる」、キャッチコピーは「動かす」。この分担で考えると、それぞれの書き方に迷いがなくなると思います。
心に響く一言のほう(キャッチコピー)の作り方は、対になるこちらの記事で整理しています。
クリックされる求人タイトルの3要素|職種名・条件・数字ひとつ
では、クリックされるタイトルには何を入れればいいのか。結論はシンプルで、次の3要素です。
- 検索される職種名:求職者が実際に検索窓に打ち込む言葉で書く
- 自分ごと化できる条件:勤務地・雇用形態・働き方など、「自分でも応募できるか」が一瞬で分かる情報
- 一目で伝わる具体的な強みを一つ:「残業月10時間以下」「未経験入社8割」など、数字で示せるものを一つだけ
例えばこういう形です。
⭕ 例文:「ルート配送ドライバー(岐阜市/普通免許でOK・残業月10時間以下)」
ポイントは、強みを一つに絞ることです。あれもこれもと詰め込むと、一覧では途中で表示が切れますし、どれも印象に残りません。求職者がタイトルを読む時間は一瞬です。その一瞬で「職種・場所・自分に合うか」の3つが判定できる一行が、クリックされるタイトルの型だというわけです。
職種名は「検索される言葉」で書く|社内の呼び名のままにしない
3要素の中でも、閲覧数に一番効くのが職種名です。理由ははっきりしていて、Indeedをはじめとする求人検索エンジンは、求職者が入力したキーワードに対して求人情報を表示する仕組みだからです(※1)。求職者が検索しない言葉で書かれたタイトルは、そもそも一覧に並ぶ機会自体を減らしてしまいます。
<small>※1 参考:Indeed「Indeed求人掲載の仕組みを採用担当者向けに徹底解説」。Indeedは求職者が入力したキーワードに対して求人情報を表示する求人検索エンジンで、多くの求職者が検索しているキーワードを盛り込むことで表示回数やクリック率の増加が見込めるとしている。 https://jp.indeed.com/求人広告/c/info/how-indeed-works </small>
やってしまいがちなのが、社内の呼び名や、格好をつけた職種名をそのまま使うことです。
- ❌「セールスコンサルタント」→ ⭕「法人営業」
- ❌「クリエイティブスタッフ」→ ⭕「Webデザイナー」
- ❌「フィールドエンジニア」→ ⭕「機械メンテナンススタッフ(出張修理)」
社内でどう呼んでいるかではなく、その仕事を探している人が何と打ち込むかで選ぶ。これが職種名の唯一の基準です。迷ったら、実際に求人サイトで検索し、同業の求人がどの職種名で出てくるかを見比べてみてください。求職者と同じ画面を見ることが、いちばん確実な調査になります。
呼び名が業界内で割れている職種は、「施工管理(現場監督)」のように併記しておくと、どちらの言葉で検索した人にも引っかかります。
クリック率を下げるNG表記|目立たせようとして逆効果になるもの
次に、閲覧数・クリック率をむしろ下げてしまうNG表記です。良かれと思ってやっているケースが多いので、自社の求人一覧を開きながら照らし合わせてみてください。
- 記号・装飾の乱用:「★☆【急募】!!」のような飾りは、目立つどころか媒体によっては掲載基準に触れ、表示上不利になる場合があります
- どの会社でも言える言葉だけ:「アットホームな職場」「やりがいのある仕事」だけのタイトルは、比較の一覧では情報ゼロと同じです
- 実態とずれた職種名:「軽作業」と書いて実際は営業同行、のような釣りタイトルは、開かれても応募に至らず、応募後の辞退と不信だけが残ります
- 年齢・性別を限定する表記:募集・採用での年齢制限(※2)や性別を理由とした限定(※3)は原則禁止です。「20代限定」はもちろん、「主婦歓迎」も「主婦(夫)歓迎」とするのが基本です
<small>※2 事業主は労働者の募集・採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない(労働施策総合推進法第9条)。定年年齢を上限とする場合など限られた例外事由がある。参考:ハローワークインターネットサービス「年齢制限該当事由について」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/age_limit.html </small>
<small>※3 事業主は労働者の募集・採用について性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない(男女雇用機会均等法第5条)。参考:厚生労働省 都道府県労働局「性別による差別の禁止」 https://jsite.mhlw.go.jp/tottori-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/_85811/rodojyoken_ruru/seibetu_sabetu_kinshi.html </small>
共通するのは、タイトルだけで釣ろうとするほど、その後の歩留まりが悪くなるということです。タイトルはあくまで入口で、開いた先の本文や労働条件と一致していて初めて応募につながります。クリック率と応募率は、正直さでしか両立しないが実際のところです。
職種別の求人タイトル例文|Before→Afterの見本
最後に、ここまでの内容をBefore→Afterの形にした見本を置いておきます。テンプレートとしてそのまま使うより、「何が直っているのか」を見て、自社の言葉に置き換えてみてください。
- ❌「営業スタッフ大募集!やる気のある方歓迎★」
→ ⭕「ルート営業(大垣市/既存顧客中心・飛び込みなし/土日休み)」
- ❌「介護のお仕事!アットホームな施設です」
→ ⭕「介護スタッフ(岐阜市・デイサービス/夜勤なし・無資格OK)」
- ❌「製造オペレーター(当社規定による)」
→ ⭕「食品工場の製造スタッフ(各務原市/未経験入社8割・2交替)」
Afterに共通するのは、検索される職種名で始まり、勤務地と働き方で自分ごと化させ、数字か具体条件を一つだけ載せている点です。派手さはありませんが、一覧で「自分に関係がある」と気づいてもらうには、この地味な具体性がいちばん効きます。
添削で直すことが多いのは、順に①社内用語のままの職種名 ②装飾ばかりで条件が入っていないタイトル ③逆に情報がなさすぎるタイトルの3つです。
①の例では、弊社の支援先である岐阜市の農業資材・農業ハウス施工の会社が「イチゴプロジェクト専任スタッフ」という社内だけで通じる呼び名で募集していました。検索にまったく乗らないうえ、累計6〜7件の応募がすべて対象外・辞退・不採用で終わっています。そこで既存の求人は残したまま、「農業ハウス施工&設備技術者」など検索される職種名の求人3本を別枠で追加しました。
③の例は岐阜県の電気工事会社です。タイトルが「中途社員|電気工事士」の一行だけでした。競合10社と条件を比べると未経験の月給下限は地域上位だったので、「電気工事士見習い/未経験スタート月給28万円〜|資格取得費用全額補助/50%が未経験入社」という形に改め、勝っている条件を数字でタイトルに出す設計へ変えています。
求人タイトルに関するよくある質問
Q1. 求人タイトルは何文字くらいが適切ですか
媒体によって一覧での表示幅が違うため一概には言えませんが、スマートフォンでは前半の15〜20字程度しか目に入らない前提で、職種名と核になる条件を前半に寄せるのが基本です。後半が切れても意味が通るかを、実際にスマホの一覧表示で確かめてみてください。
Q2. タイトルに会社名は入れるべきですか
多くの媒体では会社名が別枠で表示されるため、タイトル内に重ねて入れる必要はありません。その文字数は、職種名や条件に使ったほうがクリックにつながります。
Q3. 複数職種を1つの求人・同じタイトルでまとめてもいいですか
おすすめしません。検索との一致が弱まって表示されにくくなるうえ、開いた人にも「自分の職種の話がどこにあるか」を探させてしまいます。職種ごとに求人を分け、それぞれ検索される職種名でタイトルを立てるのが原則です。
Q4. タイトルを変えるだけで応募は増えますか
タイトルで変わるのは、まず閲覧数(入口の数)です。応募まで至るかは、開いた先の本文・給与などの労働条件・キャッチコピーとの総合点で決まります。順番としては、タイトルで入口を広げ、本文で選ばれる理由を伝える。両方そろって初めて応募が集まる、と考えてください。
タイトルは「読まれる順番」のいちばん手前にある
求人タイトルの付け方を、役割・3要素・職種名・NG表記・例文の順に見てきました。タイトルは求人票の中で最も短い一行ですが、求職者が読む順番ではいちばん手前にあります。ここが仕事をしていないと、その先に積んだ工夫がすべて空振りになる。だからこそ、直す順番としてもタイトルが先です。
そして、タイトルの先で読まれる求人票の本体——仕事内容や労働条件の書き方まで含めて整えて、初めて「開かれて、応募される」求人になります。求人票全体の書き方は、こちらの記事で一通り整理しています。
参考記事:『【保存版】求人票の書き方は?テンプレ代わりに使える3つの型と具体例を解説』
「タイトルも本文も直したが、手応えがない」という段階でも大丈夫です。求人の閲覧から応募までの流れを棚卸しするところからご一緒します。まずは御社のいまの求人を見せていただくところからで構いません。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。