【保存版】採用サイトの「1日の流れ」の作り方|構成・掲載項目・見せ方

「出来上がったページを見ると、業務名が並んでいるだけになっている」——採用サイトを作るとき、「1日の流れ」はほぼ定番として挙がるコンテンツですが、このような状態になってしまうケースは少なくありません。

「9:00 朝礼」「10:00 現場作業」「12:00 昼休憩」と、ただ時間割を並べただけになってしまう状態です。これでは、わざわざ1日の流れを載せた意味の大半が失われてしまいます。

「1日の流れは、業務名だけを並べればよい」というのは誤解です。求職者が本当に知りたいのは、時間割そのものではありません。求職者が求めているのは、「自分がそこで働いたら、どんな1日になるのか」という具体的な実感です。

1日の流れページは、その実感を求職者に渡せるかどうかで決まります。実感を渡せれば仕事理解の定番コンテンツになりますし、渡せなければただの飾りになってしまいます。

この記事でわかること

  • 「1日の流れ」ページが仕事理解の定番になっている理由
  • 作り方4つの手順
  • 時刻×作業×ひとことコメントという構成の型
  • 見せ方のコツと、やりがちな失敗
  • 採用サイト全体の設計の中での位置づけ

「1日の流れ」ページが仕事理解の定番になる理由

1日の流れページが持つ最大の効果は、入社後の自分を時間軸で想像させ、応募の不安とミスマッチを同時に減らすことです。

採用サイトには、求人票の「仕事内容」欄や、職種紹介のページがあります。これらは、仕事の中身やその仕事ならではの魅力を伝えるためのものです。これに対して、1日の流れページは役割が異なります。1日の流れページは、「その仕事をする1日が、朝から夕方までどのように進んでいくのか」という、生活の実感を補うために存在しています。

この生活の実感は、知名度のない地方の中小企業ほど強く効きます。大手企業であれば、社名を聞いただけで「こういう働き方だろう」とある程度想像がつきます。しかし、地方の中小企業の場合、社名を聞いただけでは仕事の中身が想像できません。想像できないものに、人は応募しないからです。だからこそ、1日の流れを具体的に見せて、求職者の想像を助ける必要があります。

もう一つの大きな効果が、入社後のミスマッチの防止です。求職者が抱いていた入社前のイメージと、入社後の実際の業務がずれていると、結果的に早期離職につながってしまいます。

実態を先に見せておくことは、応募数を絞るようでいて、定着まで含めれば損になりません。良い面ばかりを強調するのではなく、実際の流れをありのままに見せることが、長く働いてもらうための第一歩になります。

なお、1日の流れページは、それ単体で置くよりも、職種紹介ページと対にしておくことでさらに機能します。まずは職種紹介ページで「何をする仕事なのか」を掴んでもらいます。そのうえで、1日の流れページを見て働くイメージを確かめてもらう、という動線を作ります。

職種紹介ページ側の考え方については、こちらの記事で詳しく整理しています。

参考記事:『【保存版】採用サイトの職種紹介は何を書く?ミスマッチを防ぐ3つの型と書き出し例

「1日の流れ」は4つの手順で作る

作り方は「職種を決める → 社員を決める → ヒアリングする → 写真を撮る」の4手順です

採用サイトを作るとき、ページのデザインやレイアウトから考え始める方も多いと思います。しかし、まずはこの順番で素材を集めるほうが、結果的に早く良いページに仕上がります。

  1. 職種を決める:どの職種の1日の流れを作るかを決めます。全職種を一度に作ろうとする必要はありません。いま一番採りたい職種や、応募が集まりにくい職種から優先して着手してください。
  2. 登場する社員を決める:1日の流れに登場してもらう社員を決めます。基本的には、自社が採りたい人物像に近い社員を選びます。とくにおすすめなのが、入社2〜5年目あたりの社員です。求職者と目線が近く、「入社する前にどんなことが不安だったか」をよく覚えているため、コメントに実感が乗りやすくなります。
  3. ヒアリングする:選んだ社員に、実際のある1日についてヒアリングします。時刻ごとに「何をしているか」を聞き出すだけでは足りません。「その作業をしているとき、何を考えているか」までセットで聞き出してください。ここのヒアリングが薄いと、ただ業務名を羅列しただけのページに戻ってしまいます。
  4. 写真を撮る:各時間帯の実際の作業風景を撮影します。ここは、撮影だけでもプロのカメラマンに依頼するコスト配分がおすすめです。1日の流れは「実感」を売るページなので、写真の質がそのまま説得力になります

構成の型は「時刻×作業×ひとことコメント」

構成の基本形は、出社から退社までのタイムライン形式です。1つの時間帯につき、「時刻+作業名+本人のひとことコメント+写真」を1セットにして並べていきます。

掲載する項目として押さえておきたいのは、次の5つです。

  • 時刻と作業名(「8:30 出社・朝礼」のような見出し)
  • 本人のひとことコメント(「朝礼で1日の段取りを確認します。ここで迷いを消しておくと現場が楽です」のように、考えていることが見える一言)
  • 各時間帯の写真(実際の作業風景、使っている道具、職場の様子など)
  • 休憩・昼食(どこで、誰と、どんなふうに過ごしているか。求職者は意外なほどここを見ています)
  • 退社時刻と退社後のひとこと(定時で帰れる日の過ごし方など、生活との両立が見える情報)

これらを並べると、次のような形になります(架空の例です)。

8:30 出社・朝礼「その日の現場と段取りを共有します。ここで迷いを消しておくと、現場に着いてから手が止まりません」

9:15 現場へ移動「社用車で30分ほど。同じ班の先輩と2人で行くことが多いので、車の中で当日の流れをもう一度確認します」

10:00 作業開始「入社1年目のいまは、先輩の横で材料を渡しながら手順を覚えている段階です。図面は現場で見ながら少しずつ読めるようになりました」

12:00 昼休憩「近くの弁当屋か、コンビニで買って車内で食べます。現場によっては近所の食堂に行くこともあります」

17:30 帰社・片付け「工具を戻して日報を書いたら終わりです。定時で上がれる日が多いので、そのままジムに寄っています」

1コマあたりの文章量は、2〜3行で十分に足ります。うまく書こうとせず、本人が話した言葉をそのまま残すほうが効きます

型のバリエーションとしては、職種別に複数本用意する(現場職と内勤で1日はまるで違います)ことや、通常期と繁忙期の2パターンを見せるといった広げ方があります。

1本だけで全職種を代表させると、どの求職者にとっても「自分の1日」に見えなくなるため注意が必要です。最初からすべてを網羅しようとするのではなく、優先度の高い職種から順番に増やしていくのが確実な方法です。

見せ方のコツと、やりがちな失敗

最後に、制作の現場で差が出るポイントを、やりがちな失敗パターンと合わせて挙げます。

  • 盛らない:実態より良く見せた1日の流れは、入社後のギャップとなって早期離職に跳ね返ります。忙しい時間帯や地味な作業も含めて見せるほうが、結果的に求職者から信頼されます。
  • コメントを整えすぎない:本人の話し言葉を、書き言葉に直しすぎないようにしてください。きれいに整った文章は、かえって「作られた感」が出ます
  • 業務名だけで終わらせない:時間割の羅列は、読者の頭に何の画も残しません。「何を考えながらやっている作業か」まで書けて、初めて機能します。
  • 作って放置しない:体制や働き方が変わったのに古い1日の流れが残っていると、「聞いていた話と違う」の火種になります。年1回の見直しを決めておくと安心です。

ここで、取材の質問の実例を挙げます。弊社が岐阜県の電気工事会社の採用サイト制作で用意した問いは、次のような形でした。

  • 「入社2年目の社員は、いま何を任されていますか。それは大手なら何年目に相当する仕事ですか」
  • 「未経験で入った人が、一人で現場を任されるまで最短でどのくらいですか。その人は今どうしていますか」

これらの質問は、時間と場面で答えてもらう形に揃えてあります。「アットホーム」「やりがいがある」といった抽象的な言葉で答えが返ってきたら、そこで終わらせてはいけません。具体的なエピソードや数字、固有名詞が出てくるまで問いを重ねるのが原則です。

これは、求人票のレベルでも同じことが言えます。支援先の運送会社のドライバー求人では、1日の流れを「8:00出社・14:30終業」という具体的な時刻まで落とし込みました。さらに、早く終わった日の給与の扱いまで書いています。

「1日の流れ」ページのよくある質問

Q1. どの職種から作ればいいですか

いま一番採りたい職種、または応募が集まりにくい職種から作ってください。すべての職種を薄く作るよりも、優先する職種を1本深く作るほうが、応募への効果は出やすいと考えています。

Q2. 1日の流れは何本くらい必要ですか

募集する職種の数が目安になります。最低でも、現場と内勤、日勤と交替制など、働き方が大きく異なる区分ごとに1本ずつ用意してください。そうすることで、どの求職者にも「自分の1日」として読まれます。

Q3. 残業や繁忙期のことも書くべきですか

書くべきです。残業や繁忙期のことを隠して、入社後に知られるほうが、早期離職という形で高くつきます。「繁忙期はこの時間帯が延びる」「その分この時期は落ち着く」と、実態をセットで見せてください。そうすれば、マイナス情報ではなく企業の誠実さとして伝わります。

1日の流れは、採用サイト全体の設計の中で活きる

ここまで、1日の流れページの作り方と見せ方を整理してきました。

最後に一つ、視野を広げておきたいことがあります。1日の流れは、それ単体で応募を生むページではありません

職種紹介ページで仕事を知り、社員の声で人を知り、そして1日の流れページで働く実感を掴む。このように、採用サイト全体の動線の中で効くコンテンツだということです。

どのコンテンツを揃え、どうつなぐか。採用サイトの全体設計については、こちらの記事でまとめています。

参考記事:『【完全版】採用サイトのコンテンツ10選|何から作る?優先順位と設計の考え方

今日から自社でできる第一歩は、採りたい職種の社員に、昨日1日を時系列で話してもらうことです。1人分だけで構いません。その話を録音しておけば、そのままページの下書きとして使えます。

弊社では、採用サイト制作の中で、社員への取材や撮影から、1日の流れのようなコンテンツの設計までを一貫してお手伝いしています。

「何のコンテンツから揃えるべきか」と迷っている段階からのご相談でも大丈夫です。御社が採りたい職種と、今のサイトの状態をうかがったうえで、優先順位からご提案します。

採用サイト制作のサービス詳細はこちら

この記事を書いた人
【保存版】採用サイトの「1日の流れ」の作り方|構成・掲載項目・見せ方 | 載せるコンテンツ
たまちゃん

マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。

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