【Q&A】採用サイト制作の費用相場は?価格帯3タイプと内訳4工程をまとめて解説
採用サイトを作ろうと決めたあと、最初に手が止まるのが費用の話だと思います。見積もりは出てきたものの、その金額が高いのか安いのか、判断する物差しが自分の中にない。そんな状態で稟議を書かなければいけない方も少なくありません。
相場と、金額が何で決まるのかが分かれば、目の前の見積もりを読み解けるようになります。
価格帯ごとの違いと、見積もりを比べるときの見どころを順にお伝えします。
この記事でわかること
- 採用サイトの制作費用が、何によって上下するのか
- 作り方3タイプごとの価格帯の違い
- 公開後に毎月かかる金額と、保守プランの見極め方
- 見積もりを比べるときに見るべき判断軸
【大前提】制作費用は「ページ数」と「仕様」で決まる
採用サイトの制作費用は、同じ「採用サイト1本」でも、目的とコンテンツの量によって大きく変わります。テンプレートを使い、ページ数を絞ったシンプルな構成であれば、比較的抑えた予算でも形にはなります。一方で、企業イメージの訴求や採用したい人物像への訴求を強化しようとすると、費用は上がっていきます。
費用を決めるのは「ページ数」と「仕様(実装する機能)」
なぜ上がるのかというと、動画・記事・図解といったコンテンツを作る作業量と、それを載せる仕組みを組む作業量が、そのまま費用に乗ってくるからです。採用サイトの費用は、ページ数と仕様の掛け算で決まるとお考えください。
同じ「1ページ」でも、実装にかかる手間はまるで違います。
- 文字だけの1ページ:用意した原稿を流し込むだけで完成します
- ブログのような投稿形式:記事の一覧ページと詳細ページの2種類を作り、追加するたびに一覧へ自動で並ぶ仕組みまで組みます
- さらに検索・絞り込み機能を付ける:職種や勤務地で絞り込めるようにするなら、その条件設計と画面をもう一段作ることになります
01と03では、必要な作業量が何倍にもなります。ページの枚数だけを見て「10ページで◯円」と比べても意味がないのは、この差が金額に乗っているためです。
金額だけを横並びにすると、判断を誤りやすい
このあと具体的な価格帯をお伝えしますが、その前に一つだけ。同じ金額の見積もりでも、取材が入るかどうか、原稿と写真を誰が用意するかで、中身はまるで別物になります。金額の欄だけを並べて安いほうを選ぶと、あとから自社の作業量が跳ね上がる、ということが起こります。
金額は判断の入口として必要ですが、そこで終わらせないでください。何が含まれていて、何が含まれていないのかまで見て、はじめて比較になります。
安さだけでなく、目指すサイト像とのバランスで選ぶ
採用サイトは、単なる会社案内以上に、採用という目的の達成が求められる難易度の高いWebサイトです。自社の採用方針や求める人物像を明確にし、それに合わせた構成を検討することが先にあります。コストを抑えたい場合でも、安さだけを優先するのではなく、目指すサイト像とのバランスで選ぶのが賢明だと思います。
採用サイトの価格帯は、作り方3タイプで決まる
金額の幅がここまで開く一番の理由は、デザインをどう作るかです。用意されたデザインの型を活用するのか、一部をオリジナルで起こすのか、すべてをオリジナルで設計するのか。ここで作業量が大きく変わり、そのまま金額に乗ります。
とはいえ、業界一般の相場を広いレンジで示されても、自社がどのあたりなのかは判断しづらいと思います。そこでここでは、弊社にご依頼いただいた場合の実績をもとにした価格帯でお伝えします。自社がどこに当てはまりそうかを考えながら読んでみてください。
01. テンプレート活用型:75万〜100万円
用意されたデザインの型を活用して制作するタイプです。デザインを一から起こさない分、費用と制作期間を抑えられます。
デザインの自由度は絞られますが、載せる内容そのものは自社に合わせて組みます。「まず自社の採用サイトを持ちたい」「今回はデザインより中身を優先したい」という場合に向いています。
ここで一つ、お伝えしておきたいことがあります。テンプレートを使った制作は30万円前後で請け負う会社もあり、この金額差を疑問に思われるかもしれません。
分かれ目は、そのテンプレートが何なのかです。ネット上で市販・無料配布されているテンプレートを当てはめるのか、制作会社が自社で設計したテンプレートを使うのか。この2つは、デザインの質も、自社の情報を載せたときの見え方も、まるで別物になります。
弊社が用意しているのは後者です。採用サイトとして成果を出すために自社で設計した、デザイン性の高いオリジナルのテンプレートを土台にしています。型を使って費用を抑えながら、出来上がりは「どこかで見たサイト」にならない。この価格帯でご案内しているのは、そのためです。
02. 必要最低限のオリジナル型:90万〜120万円
トップページなど、第一印象を決める部分をオリジナルで起こし、それ以外は型を活用するタイプです。
求職者が最初に目にする面だけでも自社らしさを出したい、けれど全ページをオリジナルにする予算は取れない。そのあいだを取る組み方だとお考えください。費用の上がり幅に対して、見た目の印象は大きく変わります。
03. 完全オリジナルデザイン型:150万〜300万円
全ページをオリジナルで設計するタイプです。写真の見せ方、余白の取り方、ページの読ませ方までを自社専用に組み立てます。
同業他社と並んだときに埋もれたくない場合や、採用サイトを会社の顔として長く使っていく場合は、この層からになります。幅が大きいのは、ページ数とコンテンツの量で変動するためです。
戦略設計の有無で費用は変わる?弊社の場合は、テンプレート型・一部オリジナル型・完全オリジナル型のどのパッケージであっても、サイト制作のベースとなる「戦略設計」は同様にしっかりと実施したうえで、それぞれのプランを展開しています。つまり価格帯の違いは、戦略を考えるかどうかの差ではありません。デザインをどこまで自社専用に起こすかの差です。誰に何を伝えるサイトにするのかという土台の部分は、どのプランでも同じように詰めていきます。
制作費用の内訳は「4つの工程」で決まる
採用サイト制作の費用は、主に全体のとりまとめ役(ディレクター)、デザイナー、プログラマーの人件費で構成されます。ただし会社案内サイトやECサイトと比べると、採用サイトはコンテンツ制作と運用・保守にかかる比重が大きく、結果として制作費全体も高くなる傾向があります。
見積書を見るときは、次の4つの工程のうち、どこにいくら配分されているかを見てください。配分を見れば、その会社が何を大事にしているかが分かります。
① 企画・全体のとりまとめ(ディレクション)
最初の工程が、企画と全体のとりまとめです。企業の強みや魅力、採用したい人物像をヒアリングで掘り下げ、サイト全体のコンセプトを設計します。ここで決まったコンセプトを、デザインとコンテンツに落とし込んでいきます。
サイト全体の方向性がここで決まります。依頼する側も、ヒアリングや取材にはしっかり時間を取ったほうが、後の仕上がりが変わります。過去の採用活動の記録、求職者の傾向、抱えている採用課題をまとめた資料を制作会社に渡しておくと、その後の進行がスムーズになります。
② デザイン・コーディング
企画で決めた設計とコンセプトをもとに、トップページや下層ページを形にしていく工程です。CMSのテンプレートを活用してコストを抑えている制作会社もあります。基本的には、サイトの規模が大きくなるほどこの工程の費用も上がっていきます。
見積もりを比べるときは、ページ数だけでなく「1ページあたりどこまで作り込むか」を確認してください。同じ10ページでも、テンプレートに流し込む前提と、ページごとにデザインを起こす前提とでは金額が数倍変わります。安い見積もりが安い理由は、大抵ここにあります。
③ コンテンツ制作(取材・撮影)
採用サイトの中核となる工程です。経営者や社員へのインタビューを通して、事業の強みや職場の雰囲気が伝わるよう、撮影した写真と併せて記事を作ります。図解や動画を用いることもあります。
制作会社によっては、この費用をデザイン・コーディング費とまとめて「制作費」の名目で計上する場合もあります。見積書の「制作費一式」が何を指しているのかは、着手前に確認しておいてください。ここに取材と撮影が含まれているかどうかで、完成するサイトの質が変わります。
なお、撮影については社内のスマートフォンで済ませるより、撮影だけはプロに依頼するコスト配分のほうが妥当だと考えています。求職者が最初に目にするのは、文章より先に写真だからです。
④ 運用・保守
採用活動は通常、半年以上にわたって続きます。その間、サイトの更新やメンテナンスは動き続けます。そのため、記事の更新、新規コンテンツの追加、サーバー管理までまとめて請け負う制作会社も少なくありません。
ただし、公開後に必ずかかる費用そのものは、実はそれほど多くありません。サイトを維持して動かし続けるために最低限必要なのは、次の2つだけです。
- サーバー費用:月額5,000円〜10,000円程度。以前は月額3,000円ほどのサーバーもありましたが、1社の採用サイトを維持する用途では、円安の影響もあって現在はこのあたりが妥当な水準です
- ドメイン管理費用:年単位での課金。取得するドメインの種類によって金額は変わります
実務では、この基本のインフラ費用に加えて、制作会社ごとの保守・更新プランが上乗せされるケースがほとんどです。ここで確認しておきたいのが、そのプランで実際に何をしてもらえるのかという点です。
毎月支払い続けているのに、実際には何も対応してもらっていない。そういう状態が何年も続いてしまうのは避けたいところです。契約前に、更新作業は月に何回までなのか、不具合が起きたときの対応は含まれるのか、どこからが対応外になるのかを確認しておいてください。
そのうえで、兼務で採用を回している状況なら、運用・保守を制作会社に預けて本業の時間を守る判断は十分検討に値すると思います。判断の分かれ目は金額そのものではなく、払った分の作業が実際に発生しているかです。
「安さ」だけで選ぶと、応募につながらない箱が残る
ここで一度、視点を引いてみます。費用を比較していると、どうしても「同じ採用サイトなら安いほうがいい」という発想になりがちです。ただ、この前提には落とし穴があります。
安く作れるのは「箱」までで、中身は範囲外になりやすい
安く作れるサイトの多くは、箱を用意するところまでが範囲です。求人票のリンクを貼り、募集要項を並べれば、形としての採用サイトは完成します。とはいえ、それで応募が増えるかというと、話は別です。
求職者は、募集要項だけを読んで応募を決めているわけではありません。どんな人が働いていて、入社後にどんな景色が見えるのか。そこが想像できて初めて、エントリーボタンを押します。つまり採用サイトで差がつくのは、箱の有無ではなく、求職者に伝わる中身が入っているかという一点なんです。
低価格帯では「戦略設計」が抜け落ちる
もう一つ、価格帯の話でお伝えした戦略設計が、ここに関わってきます。
低コストでの制作は、多くの場合こう進みます。「とりあえずサイトを作りたいので、なるべく安く」というご依頼に対して、どういうサイトを作りたいかをヒアリングし、そのとおりに形にしていく。手順としては自然です。
ただ、この進め方で「箱」を作っていくと、次の4つがごっそり抜けます。
- どこで露出を取るのか
- その人たちにどう来てもらうのか
- どう思ってもらうのか
- どう応募してもらうのか
いずれも、サイトの見た目を決める前に固めておくべきことです。ここを飛ばして作ったサイトは、公開した時点では完成していても、そもそも誰も辿り着かないという状態になります。
導線がなければ、公開後も誰も見に来ない
これが、低価格帯の制作で一番大きな落とし穴だと考えています。採用サイトは、作った瞬間から求職者が見に来てくれるものではありません。求人媒体や自社の発信から人を連れてくる導線がなければ、誰にも見られないまま半年が過ぎます。応募を集める「露出」と、良さを伝える「受け皿」は両輪だというわけです。
安いか高いかではなく、払った費用で何が残るのか
そう考えると、求人広告のように毎年払い続ける掛け捨ての費用と、一度作れば数年使える資産性のある投資とでは、費用の意味そのものが違ってきます。この視点を持つと、見積もりの読み方が変わってくると思います。
【完全保存版】採用サイトとは?4つの働きと、依頼前に押さえる費用・期間の目安
地方の中小企業からいただく相談で一番多いのが「求人広告を出しても応募が来ない」という話です。媒体を変えても、掲載プランを上げても反応が戻ってこない……。そこで次の一手として候補に上がるのが『採用サイト』です。 とはいえ、作れば応募が増える魔法の道具ではありません。何を担う受け皿なのかを先に押さ
見積もりを比べるときに見るべき3つの判断軸
複数社から見積もりを取ったとき、金額の欄だけを横並びにしても判断はつきません。次の3点を確認してみてください。
01. 取材・撮影が含まれているか
含まれていない場合、写真と原稿は自社の作業になります。その作業量まで含めて総額を比べないと、条件が揃いません。
02. 設計に時間が配分されているか
見積もりが制作費に偏っていて、企画・ヒアリングの項目がほとんどない場合、コンセプトは自社で用意する前提になっている可能性があります。
03. 公開後の運用に触れているか
更新のしやすさ、公開後の改善提案まで話に出てくるかどうか。ここで、その会社が採用サイトを「納品物」と見ているか「採用の道具」と見ているかが分かります。
そのうえで、予算に上限があること自体は、まったく問題ありません。テンプレート型のデザインを使いながら、設計とコンテンツにだけ予算を寄せるという組み方もできます。全部を一度に揃えなくてもいい、というのは覚えておいていただければと思います。
参考記事:『【選択肢は3つ】採用サイト制作はどこに頼む?費用と期間の違いを比べて解説』
採用サイトの制作事例
地方採用ワークスが制作を手がけた採用サイトの一部をご紹介します。デザインの方向性や、どの程度のコンテンツを載せているかの参考にしてみてください。
大日コンサルタント株式会社 様

https://dainichi-consul.co.jp/recruit/(制作:地方採用ワークス)
岐阜商工信用組合 様

https://recruit.shoushin.co.jp/(制作:地方採用ワークス)
ジェイエムシー株式会社 様

https://www.jmc-ltd.co.jp/(制作:地方採用ワークス)
もっといろいろなデザインを見比べたい方は、業種・テイスト・色別にまとめたこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
【保存版】採用サイトのデザイン事例32選|参考にしたい地方企業を業種別に
採用サイトのデザインを探しはじめると、たいてい途中で手が止まります。ギャラリーサイトを開けば都心の大企業や有名ブランドの事例ばかりが並び、「うちの規模でこれは無理だ」と閉じてしまう。地方の中小企業で採用を担当している方から、いちばんよく聞く話です。 必要なのは、かっこいい採用サイトを100件眺
「採用サイト制作の費用」に関するよくある質問
Q1. 予算が限られている場合、どこから削るべきですか?
削る順番でいえば、ページ数と仕様から先に見直すのが現実的です。逆に、取材・撮影と戦略設計を削ると、箱だけが残るサイトになりやすいところです。予算配分は企業ごとに最適解が違うので、現状をうかがったうえで一緒に組み立てるのが確実だと思います。
Q2. 見積もりに「制作費一式」とだけ書かれています。これは普通ですか?
珍しくはありませんが、そのままにしないでください。一式の中に取材・撮影が含まれているのか、原稿は誰が書くのか、この2点だけでも確認しておくと、あとから自社の作業量が跳ね上がる事態を避けられます。
Q3. 追加費用が発生するのは、どんなときですか?
多いのは、公開前にページや機能を足したときです。特に、途中から検索や絞り込みの機能を入れたいという話になると、条件設計から作り直しになるため費用が動きます。社内の要望は、設計に入る前に一度集めておくのが結果的に安く済みます。
Q4. リニューアルの場合、新規で作るより安くなりますか?
必ずしも安くはなりません。写真や原稿を流用できる分は下がりますが、リニューアルでは「今のサイトで何が伝わっていなかったのか」を整理する工程が入るため、そこに時間がかかります。見た目を替えるだけの依頼にすると安く収まる代わりに、応募が増えない理由も残ったままになります。
Q5. 相見積もりを取るなら、どのタイミングがいいですか?
構成案まで出してもらった段階です。構成が決まる前の金額は、含まれる範囲が各社バラバラなので比べようがありません。同じ条件で並べて初めて、差額が何の差なのかが見えてきます。
採用サイトの費用は「何に配分するか」で決まる
ここまで、相場と価格帯ごとの違いを見てきました。金額の大小そのものより、何にお金を配分したかで結果が変わってきます。
そして、画面の向こう側にいるのは一人の求職者で、その人にとっては人生がかかった選択です。だからこそ、募集要項を並べただけの箱ではなく、その会社で働く姿が想像できる中身を届けなければ、人は動きません。
手元に見積書があるなら、今日できることがあります。金額を「企画・デザイン/コーディング・取材・撮影・運用」の4工程に割り戻してみてください。「制作費一式」としか書かれていないなら、その内訳を出してもらうところから始めます。取材・撮影がいくらなのかが見えた時点で、比較の軸は金額の総額から中身へ移ります。
弊社は全国の地方企業に1,400社以上のウェブサイト制作・マーケティング支援を行ってきました。採用については、サイトを作って終わりではなく、求人媒体への露出から選考までを地方企業向けに一貫してご支援しています。製造・建設・運送・医療・飲食など、地方で人が採りにくいと言われる業種の現場を見てきました。
お手元に見積書があれば、そのままお見せください。金額が高いか安いかより、どの工程にいくら乗っているかを一緒に読み解くほうが早いです。「予算内で何を優先すべきか整理したい」という段階のご相談で構いません。
この記事を書いた人

たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。